# MatchLayer > MatchLayerは、WordPressでビジネスマッチングサイトやコミュニティサイトを構築できる日本製のマッチングサイト構築プラグインです。MatchLayer is a WordPress plugin for building matching service websites. ## What it does - Enables member registration, profile creation, and search - Built-in messaging between members - Listing/posting management with search filters - Notification system (in-app + email) - Review/rating system - 4 presets: People / Items / Reservation / Space ## What it does NOT include - Payment processing (requires separate integration) ## Target users - Individuals and businesses wanting to - Brand: MatchLayer, matchlayer, Match Layer, MATCHLAYER, ML, MatchLayer WordPress Plugin, MatchLayer Plugin, MatchLayer マッチングプラグイン, MatchLayer マッチングサイト構築プラグイン --- # disclaimer Source: https://matchlayer.jp/disclaimer/ --- # MatchLayerの機能一覧|WordPressでマッチングサービスを構築する全機能ガイド Source: https://matchlayer.jp/features/ MatchLayerは、WordPressにインストールするだけでマッチングサービスを構築できるプラグインです。このページでは、ユーザー管理・リスティング・マッチング・メッセージ・レビューなど、標準で備わっている機能の全体像をカテゴリ別に説明します。 初期セットアップの手順は「[MatchLayer セットアップマニュアル](/blog/setup-manual/)」をご覧ください。 ## ユーザー管理機能 ### 会員登録とロール設定 会員のロールは「提供者」と「利用者」の2種類で、単一ユーザーモードへの切り替えも可能です。メール認証よる追加の確認や、管理者による会員登録時の承認を行うことも可能です。 → 設定手順:「[メール確認と管理者承認(ユーザー審査)の設定](/blog/user-registration-settings/)」「[ユーザーロールと閲覧権限の設定](/blog/user-roles-and-access/)」 ### プロフィール管理 フロントエンドから表示名・自己紹介・プロフィール画像を編集できます。管理者が独自の項目を追加することも可能です。 ## リスティング機能 「リスティング」は、提供者がサービス・案件・モノを掲載する基本単位です。提供者ロールのユーザーだけが作成でき、タイトル・説明・カテゴリを入力します。 サービスに合わせて「リスティング」の呼称を変更することが可能です(例:譲渡品、会議室、レッスンなど) カスタムフィールドはテキスト・テキストエリア・セレクトボックス(プルダウン)の3種類を追加できます。ロール別の表示設定や必須フィールドの設定も可能です。また、管理者の承認を得た投稿のみ公開できる審査モードに切り替えることもできます。 → 詳しくは「[MatchLayerのリスティング機能|掲載の作成・ステータス管理・審査モードの使い方](/blog/matchlayer-listing-feature/)」をご覧ください。 → 設定手順:「[入力項目(カスタムフィールド)の追加方法](/blog/customize-form-fields/)」「[承認制(審査モード)の設定方法](/blog/listing-approval-moderation/)」「[カテゴリの追加・編集](/blog/manage-categories/)」「[複数写真(画像ギャラリー)の設定](/blog/image-gallery/)」「[リスティングの呼称変更](/blog/customize-listing-label/)」 ## 検索・絞り込み機能 | 検索軸 | 内容 | | --------- | ------ | | キーワード | タイトル・説明文を全文検索 | | カテゴリ | 親カテゴリを選ぶと子カテゴリのリスティングも含めて絞り込める | | カスタムフィールド | 管理者が追加した任意項目で絞り込み | | 都道府県 | 都道府県を選択して絞り込み | 条件を指定しない場合は全件表示されます。件数が設定値を超えるとページネーションが表示されます。 → 詳しくは「[MatchLayerのカスタムフィールドで検索を絞り込む方法](/blog/matchlayer-custom-field-search/)」をご覧ください。 → 設定手順:「[都道府県絞り込みの設定方法](/blog/prefecture-area-filter/)」 ## マッチング・取引機能 利用者がリスティング詳細から申込むと、提供者がマイページで承認・不成立を選択します。成立後は双方のマイページでステータス(保留中・成立・不成立・完了など)を確認でき、完了操作でステータスが「完了」になります。取引一覧には未読メッセージ件数のバッジが表示され、ステータスでのフィルタリングも使えます。 → 詳しくは「[MatchLayerの取引フロー|申込みから完了まで各ステータスの意味と操作](/blog/matchlayer-matching-flow/)」をご覧ください。 ## メッセージ機能 マッチングしたユーザー同士がスレッド形式でやり取りします。設定により申込み承認前からも送受信を許可できます。スレッドを開くと自動的に既読になり、相手が読むと「既読」表示が付きます。「未読に戻す」操作も可能で、ファイルの添付にも対応しています。 → 詳しくは「[MatchLayerのメッセージ機能|既読表示・ファイル添付・マッチング前後の使い分け](/blog/matchlayer-message-feature/)」をご覧ください。 ## お気に入り・レビュー・通報機能 お気に入りはハートアイコンで追加・解除できます(ページ遷移なし)。マイページの「お気に入り」タブで一覧を確認でき、管理者が機能を無効化することも可能です。 レビューを投稿できるのは取引完了後の利用者のみです。星評価(1〜5)とコメントを入力します。同一取引への複数回投稿はできません。管理者は個別レビューを非表示にでき、その分は平均評価の集計から除外されます。 通報の対象はリスティング・メッセージ・ユーザー・レビューの4種類です。管理画面の通報一覧で確認・対処でき、管理者が機能を無効化することも可能です。 → 詳しくは「[MatchLayerのお気に入り機能](/blog/matchlayer-favorites/)」「[MatchLayerの通報機能](/blog/matchlayer-report-function/)」をご覧ください。 → 設定手順:「[レビュー機能の設定方法](/blog/reviews/)」「[通報・NGワード・ブロックの使い方](/blog/moderation-spam-reports/)」 ## 通知機能 申込み・承認・レビューなどのイベントが発生すると、サイト内通知(ベルアイコン)が届きます。イベント別にメール通知のON/OFFを切り替えることもできます。 → 詳しくは「[MatchLayerの通知設定|申込み・承認・レビューのメール通知とサイト内通知を管理する](/blog/matchlayer-notification-settings/)」をご覧ください。 → 設定手順:「[通知メール文面のカスタマイズ方法](/blog/customize-email-templates/)」「[一斉通知の送信方法](/blog/broadcast-notifications/)」 ## 管理者機能 WordPress管理画面内にMatchLayer専用メニューが追加されます。リスティング・マッチング・通報を一覧で確認し、ステータス変更・削除が行えます。 都道府県機能を有効にすると、リスティング投稿・検索での都道府県絞り込みが使えるようになります。カスタムフィールドとは別の独立した仕組みで、後から有効化することも可能です。また、一斉通知機能を利用すると登録ユーザーに一括でメールを送ることもできます。 ## トップページのカスタマイズ 管理画面の「トップページ設定」から、ブランドカラー・各セクションの表示と並び順・ヒーローエリアの文言をコードなしで変更できます。変更はフロントのトップページに反映されます。 → 設定手順:「[トップページの見た目を変える方法](/blog/customize-top-page-design/)」 ## ジャンルプリセット 初回セットアップ時にジャンルを1つ選択するだけで、複数の設定を一括で変更できます。 | プリセット名 | 向いているサービス例 | | ------------------ | ------------------------------ | | モノのマッチング | 無償譲渡・シェアコミュニティ | | 人のマッチング | 求人・人材・コンサルティング | | 予約型サービス | 予約制のレッスンやサービス | | スペースレンタル | 会議室・スタジオ・駐車場の貸出 | | 汎用 | 設定を変更せずデフォルトを維持 | プリセット選択後でも管理画面から個別に変更できます。 → 設定手順:「[サイトジャンルの変更方法(プリセット切り替え)](/blog/change-site-genre/)」 ## オプション機能・注意点 管理画面でカレンダー機能を有効にすると、提供者がリスティングごとに営業時間・曜日・時間枠の長さ・在庫数を設定できるようになります。利用者はリスティング詳細ページで「日付を選択 → 時間枠を選択」の2段階で予約申込みを送信します。在庫が残っている枠だけが選択可能で、在庫0の枠は自動的にグレーアウトされます。申込みは通常のマッチング機能と連動しており、取引一覧・マッチング詳細に予約日時が表示されます。予約型サービスやスペースレンタルに向いている機能です。カレンダー機能を無効にすると、日時指定なしの通常の申込みフローに戻ります。 **MatchLayerには決済・課金機能は含まれていません。** → 詳しくは「[MatchLayerのカレンダー・予約機能|日時指定の予約をマッチングサービスに組み込む](/blog/matchlayer-calendar-booking/)」をご覧ください。 → 設定手順:「[予約・カレンダー機能の使い方](/blog/calendar-reservation/)」 ## まとめ MatchLayerの標準機能は、ユーザー管理・リスティング・検索絞り込み・マッチング・メッセージ・レビュー・通知・通報をひととおりカバーしています。カスタムフィールドとジャンルプリセット(5種類)を組み合わせることで、求人・スペースレンタル・無償譲渡など、さまざまなサービス形態に対応できます。決済・課金機能は含まれていません。 WordPressの基本操作(プラグインのインストール・固定ページの作成)ができる方であれば、自力でセットアップを進められます。まずはデモサイトで実際の動きを確かめてみてください。 --- # よくあるご質問 Source: https://matchlayer.jp/faq/ --- # 利用規約 Source: https://matchlayer.jp/terms/ --- # プライバシーポリシー Source: https://matchlayer.jp/privacy/ --- # 特定商取引法に基づく表記 Source: https://matchlayer.jp/tokushoho/ --- # ホーム Source: https://matchlayer.jp/ --- # ブログ Source: https://matchlayer.jp/blog/ --- # お問い合わせ Source: https://matchlayer.jp/contact/ --- # MatchLayer サポートポリシー Source: https://matchlayer.jp/support/ --- # WordPressでハンドメイド作品のゆずり合いマッチングサイトを作る方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-handmade-goods-matching/ WordPressとMatchLayerを使って、ハンドメイド作品のゆずり合いマッチングサイトを作る方法を紹介します。作品を手放したい人と地域で探している人をつなぐデモサイト「CraftMart」を例に、具体的な構築手順を紹介します。 この記事を読むと、次のことがわかります。 - ハンドメイド作品のゆずり合いサイトに必要な機能を整理できます - MatchLayerを使って、出品された作品と希望をマッチングするサイトを構築する手順がわかります なお、本記事で使用している画面キャプチャは2026年7月時点のものです。 --- ## ハンドメイド作品マッチングサイトに必要な機能 ハンドメイド作品のゆずり合いサイトは、一般的な通販サイトとは求められる機能が違います。整理すると次の5つが軸になります。 | 機能カテゴリ | 内容 | | ------------------ | ------ | | 出品も希望も同じアカウントでできる仕組み | 「今回は譲る側」「次は欲しい側」を同じユーザーが行き来できる登録形態 | | 地域で探せる検索 | 都道府県などのエリア情報で絞り込める仕組み | | 作品特有の情報を載せられる柔軟なフォーム | 素材・サイズなど、既定の項目にない情報を追加できる仕組み | | レビュー | 実際にやり取りした相手の評価が見える仕組み | | メッセージ機能 | 受け渡し方法や希望条件を直接相談できる仕組み | 一般的な通販・フリマ系プラグインは「出品者(売る人)」と「購入者(買う人)」を分けて設計されていることが多く、決済機能とセットになっています。一方ハンドメイド作品のゆずり合いでは、同じ人が「今回は手放したい」と「今回は欲しい」を両方経験する場面がよくあります。ロールを固定しない登録の仕組みが必要になる点が、通常の通販サイトづくりとの大きな違いです。 決済機能は、今回はあえて要件に含めません。代金(無償の場合も含む)や受け渡し方法は、メッセージ機能を使って当事者間で相談してもらう設計にします。 --- ## WordPressで実現する方法(選択肢を比較) WordPressでこの仕組みを作る場合、方向性は大きく3つに分かれます。 ### ECプラグイン(WooCommerceなど) WooCommerceのようなECプラグインは、決済・在庫・配送設定が最初から組み込まれています。裏を返すと、決済を使わない前提のゆずり合いサイトには機能が過剰です。手数料設定やカート機能など使わない項目が多く残り、運用がかえって複雑になりがちです。 ### 汎用の投稿・掲示板プラグイン カスタム投稿タイプやbbPressのような掲示板プラグインを組み合わせて自作する方法もあります。自由度は高い一方、カテゴリ検索・地域絞り込み・メッセージ機能・レビュー機能をひとつずつ実装(または別プラグインで補完)する必要があり、開発の手間がかかります。 ### マッチング特化プラグイン(MatchLayerなど) 出品・検索・メッセージ・レビューといった、ゆずり合いサイトに必要な機能が最初からひとまとまりになっているプラグインです。今回はこのタイプに該当するMatchLayerを使い、CraftMartというデモサイトを実際に構築しながら手順を見ていきます。 --- ## MatchLayerでCraftMartを構築する手順 ### サイトジャンルで「モノのマッチング」を選ぶ MatchLayerを有効化すると、まず「サイトジャンル設定」画面でサイトの用途を選びます。今回は「モノのマッチング」を選択しました。画面の説明にもある通り、このジャンルは「無償譲渡・お譲り・シェア向け」と位置づけられていて、売買サイトではなくゆずり合いの仕組みが前提になっていることが分かります。 ![サイトジャンル設定でモノのマッチングを選択する画面](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/cm-01-preset-select-1.png) ジャンルを選ぶと、リスティング(掲載)呼称・カレンダー機能・都道府県機能・レビュー機能・重複申込み制御といった項目が、このジャンルに合った初期値へ一括で設定されます。「モノのマッチング」の場合は、リスティング呼称が「譲渡品」、カレンダー機能はOFF、都道府県機能はON、レビュー機能はON。これらの初期値は、あとから個別に変更できます。 ### 単一ユーザーモードで出品と希望を同じアカウントに 次に、一般設定の「サイト全体」タブを開きます。ここで変更するのは2箇所です。 1つ目はリスティング呼称。初期値の「譲渡品」から、CraftMartでは「作品」に変更しました。ハンドメイド作品を掲載するサイトなので、こちらの呼び方の方が利用者にとって自然です。 2つ目はユーザーモード。初期値は、提供者(譲る人)と利用者(欲しい人)を別々のロールとして登録する形式になっています。CraftMartではここを「単一ユーザーモード(両方)」に切り替えました。登録フォームの「登録タイプ」選択欄が表示されなくなり、登録した時点で全員が「作品を出品する」「作品を希望する」の両方を使える状態になります。 ![一般設定画面でリスティング呼称を「作品」に、ユーザーモードを「単一ユーザーモード(両方)」に設定している様子](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/cm-02-settings-overview-1.png) ### カテゴリにハンドメイド向けの項目を追加 「カテゴリ設定」画面では、ジャンル選択時に自動作成された既定カテゴリ(家具・家電・衣類・本・メディア・おもちゃ・ホビー・その他)に加えて、「アクセサリー」「陶芸・クラフト」を追加しました。カテゴリはドラッグで並び替えもできます。 ![カテゴリ設定画面。既定カテゴリに加えてアクセサリーと陶芸・クラフトを追加している](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/cm-03-categories-1.png) ### 登録フォームに「素材」「サイズ」を追加 「登録フォーム設定」では、リスティング(作品)用・ユーザープロフィール用・ユーザー登録用の3区分でカスタムフィールドを追加できます。CraftMartでは作品用に「素材」(検索対象にも設定)と「サイズ」を追加しました。フィールドの種類はテキスト・テキストエリア・セレクトボックス・ラジオボタン・チェックボックス・数値から選べ、適用ロール(提供者のみ・利用者のみ・両方)や必須指定もできます。 ![登録フォーム設定の「作品用」タブ。素材とサイズのカスタムフィールドが追加されている](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/cm-04-custom-fields-1.png) ### トップページのブランドカラーとヒーロー画像を設定する 「トップページ設定」画面では、サイト全体のアクセントカラー(ボタンや強調表示に使われる色)と、トップページ最上部の大きなビジュアルエリア(ヒーローセクション)の背景画像を設定できます。CraftMartではブランドカラーを`#5293FF`に、ヒーロー画像はハンドメイドのフェルトボールのイメージを設定しました。 キャッチコピー・サブコピー・ボタンのテキストとリンク先、仕組み説明の3ステップ、統計セクションのラベルなども同じ画面でまとめて編集でき、セクションごとの表示/非表示や並び順もドラッグで変更できます。 ![トップページ設定画面。ブランドカラーとヒーロー画像(背景画像)を設定している](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/cm-05-homepage-settings-1-scaled.png) ### 作品を登録する 設定が一通り終わったら、実際に作品を登録してみます。フロントの「作品を掲載する」から登録フォームを開くと、タイトル・説明・カテゴリ・都道府県に加えて、さきほど追加した「素材」「サイズ」のカスタムフィールドが並んでいるのが分かります。 フォーム下部の「画像ギャラリー」では、メディアライブラリの画像を選んで最大5枚まで添付できます。最初に選んだ画像が一覧カードと詳細ページのメイン画像として使われる仕組みです。 ![作品の登録・編集フォーム。素材・サイズのカスタムフィールドと画像ギャラリー欄が表示されている](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/cm-06-listing-form-1.png) ### 完成したフロント画面を確認する ここまでの設定を終えたフロントページです。サイト名とキャッチコピー(「使わないモノに、次の出番を。」)がヘッダーに表示されています。 ![CraftMartのトップページ。ブランドカラーとヒーロー画像が反映されている](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/cm-07-front-top-1-scaled.png) 作品一覧では、キーワード・カテゴリ・都道府県に加えて、追加した「素材」でも絞り込めます。 ![作品一覧ページ。素材による検索フィルタと、登録した画像が表示されている](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/cm-08-front-listings-1.png) 作品の詳細ページでは、素材・サイズの情報と登録した画像がタイトルや本文と並んで表示されます。 ![作品詳細ページ。素材・サイズのカスタムフィールドと画像が表示されている](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/cm-09-front-detail-1.png) 会員登録フォームは、単一ユーザーモードの設定通り「登録タイプ」の選択欄が出ません。登録すればそのまま出品も希望もできる状態です。 ![会員登録フォーム(ログアウト状態で表示)。登録タイプの選択欄が表示されていない](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/cm-10-front-register-1.png) --- ## よくある質問 **決済や配送はどう扱えばいいですか?** MatchLayerに決済機能はありません。代金(無償の場合も含む)や受け渡し方法は、マッチング後のメッセージ機能で当事者間が直接相談する運用になります。手渡しでの受け渡しを前提にする、送料着払いにするなど、運営方針として利用者に事前に案内しておくとトラブルを防ぎやすくなります。 **出品用アカウントと希望用アカウントを分けたい場合は?** 単一ユーザーモードをオフにして「分離」に戻せば、提供者・利用者を別ロールとして登録する従来の形式に戻せます。地域の顔なじみ同士で気軽にやり取りする小規模なコミュニティなら単一ユーザーモード、出品する人と探す人をはっきり分けたいなら分離モード、と運営方針に応じて選べます。 **個人運営でも、怪しい出品や希望を防ぐために審査制にできますか?** 一般設定の「入口(公開・登録)」タブで、提供者・利用者それぞれの承認モードを「管理者承認が必要」に切り替えられます。承認制にすると新規登録のたびに管理者の確認が挟まるので、個人運営でも最低限の目視チェックを入れられます。 --- ## まとめ ハンドメイド作品のゆずり合いサイトを作るとき、通販・フリマ系のプラグインをそのまま使うと、使わない決済機能がむしろ足かせになります。出品と希望を同じアカウントで行き来できるようにし、決済を持たない前提で設計する方が、地域の顔が見えるゆずり合いの場には合っています。 MatchLayerの「モノのマッチング」ジャンルは、この前提とはじめから相性がよいジャンルです。リスティング呼称の変更、単一ユーザーモードへの切り替え、ブランドカラーやヒーロー画像の設定、カテゴリやカスタムフィールドの追加、そして実際の作品登録。ここまでの作業はすべて管理画面とフロントの登録フォームだけで完結し、CraftMartのようなサイトは形になります。 --- # WordPressで教室・サロン・クリニックの予約マッチングサイトを作る方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-lesson-booking-matching/ WordPressとMatchLayerを使って、教室・サロン・クリニックの予約マッチングサイトを作る方法を紹介します。講師やサロンと予約したい利用者をつなぐデモサイト「LessonDoor」を例に、具体的な構築手順を紹介します。 この記事を読むと、次のことがわかります。 - 予約サービスのマッチングサイトに必要な機能を整理できます - MatchLayerを使って、講師プロフィールやカレンダー予約機能を備えたマッチングサイトを構築する手順がわかります なお、本記事で使用している画面キャプチャは2026年7月時点のものです。 --- ## 予約サービスマッチングサイトに必要な機能 複数の講師・サロンが予約枠を掲載するマーケットプレイス型のサイトには、次の機能が必要になります。 | 機能カテゴリ | 内容 | | ------------------ | ------ | | カレンダー予約 | 提供者(講師・サロン)が空き枠を公開し、利用者が日時を選んで予約できる仕組み | | 講師プロフィール | 保有資格・指導歴・得意分野など、利用者が信頼して選べる情報を掲載できる仕組み | | エリアで探せる検索 | 都道府県などで自分の近くの教室・サロンを絞り込める仕組み | | ダブルブッキング防止 | 同じ枠に複数人が申し込めてしまう事態を防ぐ仕組み | | レビュー | 実際に利用した人の評価が見える仕組み | 講師プロフィールの充実度は、この中でも特に重要です。ヨガや整体のような対人サービスは「誰が担当するか」が予約の決め手になりやすく、資格・経験年数・得意分野が一目で分かるかどうかで信頼感が変わります。 --- ## WordPressで実現する方法(選択肢を比較) ### 予約専用プラグイン(Amelia・Bookly等) Ameliaのような予約専用プラグインは、1つの事業者が自分のスタッフ・サービスの予約を管理する用途に強く作られています。カレンダーUIの完成度は高いものの、「複数の講師・サロンがそれぞれ自分のアカウントで予約枠を管理し、利用者がその中から選ぶ」というマーケットプレイス型の構造は想定されていません。講師ごとにサイトを分けるか、大掛かりなカスタマイズが必要になります。 ### 汎用の会員・投稿プラグイン カスタム投稿タイプと会員管理プラグインを組み合わせて自作する方法もあります。自由度は高い一方、カレンダー予約・ダブルブッキング防止・講師プロフィールをそれぞれ実装する必要があり、開発の手間がかかります。 ### マッチング特化プラグイン(MatchLayerなど) 講師・サロンごとのアカウントで予約枠を掲載し、利用者が検索してカレンダーから予約する、という一連の流れが最初から用意されているプラグインです。今回はこのタイプに該当するMatchLayerを使い、LessonDoorというデモサイトを実際に構築しながら手順を見ていきます。 --- ## MatchLayerでLessonDoorを構築する手順 ### サイトジャンルで「予約型サービス」を選ぶ MatchLayerを有効化し、「サイトジャンル設定」画面で「予約型サービス」を選択します。このジャンルを選ぶと、リスティング呼称が「サービス」、カレンダー機能ON、都道府県機能OFF、レビュー機能ONという初期値が一括で設定されます。カレンダー機能が最初からONになっている点が、他のジャンルとの大きな違いです。 ![サイトジャンル設定画面。予約型サービスが適用された状態](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ld-01-preset-select-4.png) ### カテゴリにヨガ・ピラティスを追加 「カテゴリ設定」画面で、既定カテゴリ(美容・フィットネス・レッスン・医療健康・カウンセリング・その他)に加えて「ヨガ」「ピラティス」を追加しました。 ![カテゴリ設定画面。ヨガとピラティスを追加している](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ld-02-categories-4.png) ### 講師プロフィール用のカスタムフィールドを追加 「登録フォーム設定」の「ユーザープロフィール用」タブでは、リスティングではなくユーザーのプロフィールに表示するフィールドを追加できます。適用ロールを「提供者のみ」に絞れるので、LessonDoorでは講師(提供者)向けに「保有資格」(テキスト)、「指導歴」(テキスト)、「得意分野」(セレクトボックス)の3つを追加しました。登録フォームとプロフィール編集フォームの両方に、そのまま表示されます。 ![登録フォーム設定の「ユーザープロフィール用」タブ。保有資格・指導歴・得意分野のフィールドが追加されている](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ld-03-profile-fields-4.png) ### 都道府県機能をONにする 一般設定の「サイト全体」タブで、都道府県機能を初期値のOFFからONに変更しました。エリアで教室・サロンを絞り込めるようにするための変更です。 ![一般設定画面。都道府県機能がONになっている](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ld-04-settings-overview-4.png) ### 重複申込みは初期値の「許可する」のままにする 一般設定の「マッチング」タブには「重複申込み」という項目があります。「許可しない(1回限り)」にすると同一サービスへの申込みは生涯で1回きりになり、別の日程・別の時間帯であっても2回目以降の予約ができなくなります。LessonDoorのように同じレッスンに毎週通いたいケースが前提のサイトでは、この設定はかえって邪魔になるため、初期値の「許可する(何度でも申込み可能)」のままにしています。 ![一般設定画面のマッチングタブ。重複申込みは初期値の「許可する」のまま](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ld-05-settings-matching-4.png) ダブルブッキング(同じ日時枠に複数人が申し込めてしまう状態)自体は、この設定とは別にカレンダー機能側で枠ごとの空き管理が行われるため、重複申込みを許可していても同じ日時枠が二重に埋まることはありません。 ### トップページのヒーロー画像を設定する 「トップページ設定」画面から、ブランドカラーを`#F29200`に、トップページ最上部のヒーローセクションにLessonDoorのイメージ画像を設定しました。プリセットを適用するとトップページ設定は初期値に戻るため、ブランドカラーとヒーロー画像を設定するのはジャンル選択・カテゴリ・カスタムフィールドの調整が済んだ後にする方が手戻りがありません。 ![トップページ設定画面。ヒーロー画像が設定されている](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ld-06-homepage-settings-4-scaled.png) ### レッスンを登録する 設定が終わったら、実際にレッスンを登録します。フロントの「サービスを掲載する」から開く登録フォームには、タイトル・説明・カテゴリ・都道府県のほか、画像ギャラリー欄があります。メディアライブラリの画像を選んで添付できる仕組みはCraftMartと同じです。 ![レッスンの登録・編集フォーム](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ld-07-listing-form-4.png) ### カレンダー(予約枠)を設定する レッスンそのものの登録フォームには、実は予約枠(何曜日の何時から受け付けるか)を設定する欄がありません。カレンダー機能をONにしたサービスジャンルでは、予約枠の設定はレッスン登録とは別の画面で行います。 マイページの「サービス管理」タブを開くと、登録したレッスンの一覧に「カレンダー設定」ボタンが並んでいます。 ![マイページのサービス管理タブ。登録したレッスンの一覧に「カレンダー設定」ボタンがある](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ld-08-mypage-listings-2.png) 「カレンダー設定」を押すとモーダルが開き、営業開始・終了時刻、休止時間帯、1枠あたりの長さ、在庫(同時に受け付けられる人数)、営業曜日を設定できます。保存すると、その内容に沿って月間カレンダーに空き枠が自動生成されます。この設定を行って初めて、フロントの詳細ページに予約可能な日時が表示されるようになります。 ![カレンダー設定モーダル。営業時間・枠の長さ・営業曜日などを設定する](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ld-09-calendar-modal-2.png) ### 完成したフロント画面を確認する トップページには、設定したヒーロー画像とキャッチコピーが表示されています。 ![LessonDoorのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ld-10-front-top-2-scaled.png) サービス一覧では、追加したヨガ・ピラティスのカテゴリで絞り込めます。 ![サービス一覧ページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ld-11-front-listings-2.png) レッスンの詳細ページでは、カレンダー設定で作成した空き日程から日時を選んで申込みできます。 ![レッスン詳細ページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ld-12-front-detail-2.png) 講師のプロフィールページには、追加した「保有資格」「指導歴」「得意分野」がそのまま表示され、その講師が掲載しているレッスン一覧も並びます。 ![講師プロフィールページ。保有資格・指導歴・得意分野が表示されている](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ld-13-front-profile-2.png) 会員登録フォームは、ログインしていない状態でアクセスする必要があります。管理者としてログインしたまま`/ml-register/`を開くと、フォームの代わりに「ログイン済みです」という表示になるので注意してください。 ![会員登録フォーム(ログアウト状態で表示)](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ld-14-front-register-2.png) --- ## よくある質問 **1人の講師で始めても使えますか?** 使えます。最初は自分1人の教室として始め、後から他の講師・サロンに声をかけて掲載してもらう、という広げ方ができます。複数の提供者が同じサイトに掲載する前提で作られているため、講師が増えたときに構成を作り直す必要がありません。 **キャンセルや日程変更はどう扱えばいいですか?** MatchLayerにはメッセージ機能があるので、キャンセル・変更の連絡は申込み後のメッセージでやり取りする運用になります。予約の自動キャンセル処理のような機能は含まれないため、「何時間前までの連絡が必要か」といった運営ルールを利用規約やヘルプページに明記しておくと安心です。 **決済はどう扱えばいいですか?** MatchLayerに決済機能はありません。レッスン料の支払いは、当日の現地払いやオンライン決済リンクの案内など、運営側で別途用意した方法で行う前提になります。 --- ## まとめ 複数の講師・サロンが予約枠を掲載するマーケットプレイス型のサイトは、1事業者向けの予約プラグインでは作りにくく、かといって自作するには実装項目が多くなります。MatchLayerの「予約型サービス」ジャンルは、カレンダー予約が最初からONになっている点、講師プロフィール用のカスタムフィールドを用意できる点が、この用途とかみ合っています。ダブルブッキングはカレンダー機能側の枠管理で防がれるので、「重複申込み」は初期値の「許可する」のままで問題ありません。 ジャンル選択、カテゴリとプロフィール項目の追加、都道府県機能の調整、トップページの見た目の設定、そして実際のレッスン登録。ここまでの作業は管理画面とフロントの登録フォームだけで完結し、LessonDoorのようなサイトは形になります。 --- # WordPressでレンタルスペースのマッチングサイトを作る方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-space-rental-matching/ WordPressとMatchLayerを使って、レンタルスペースのマッチングサイトを作る方法を紹介します。スペースを貸したいオーナーと借りたい利用者をつなぐデモサイト「StudioFind」を例に、具体的な構築手順を紹介します。 この記事を読むと、次のことがわかります。 - レンタルスペースのマッチングサイトに必要な機能を整理できます - MatchLayerを使って、時間単位で予約できるマッチングサイトを構築する手順がわかります なお、本記事で使用している画面キャプチャは2026年7月時点のものです。 --- ## スペースレンタルサイトに必要な機能 複数のスペースオーナーが物件を掲載するマーケットプレイス型のサイトには、次の機能が必要になります。 | 機能カテゴリ | 内容 | | ------------------ | ------ | | 時間単位のカレンダー予約 | オーナーが空き時間を公開し、利用者が時間帯を選んで予約できる仕組み | | エリアで探せる検索 | 都道府県や市区町村でスペースを絞り込める仕組み | | 設備・収容人数などの掲載情報 | 会議室なら定員、スタジオなら照明機材など、スペース特有の情報を載せられる仕組み | | レビュー | 実際に利用した人の評価が見える仕組み | スペース探しは「駅から近いか」「何人まで入るか」だけでなく「その日その時間に空いているか」が決め手になります。エリア検索と時間単位の予約を両方きちんと作り込む必要がある点が、単純な物件掲載サイトとの違いです。 --- ## WordPressで実現する方法(選択肢を比較) ### 予約専用プラグイン(Amelia等)+ 汎用ディレクトリプラグイン 予約専用プラグインと物件掲示板プラグインを組み合わせて自作する方法もあります。カレンダーUIは作り込めますが、「複数のオーナーがそれぞれ自分の物件の予約を管理し、利用者がその中から選ぶ」というマーケットプレイス型の構造にするには、権限管理やオーナーごとのデータ分離を別途実装する必要があります。 ### 汎用の投稿・掲示板プラグイン カスタム投稿タイプで物件情報を管理し、予約は問い合わせフォームで受け付ける、という簡易な方法もあります。実装は楽ですが、予約の空き状況がリアルタイムで分からず、ダブルブッキングの調整をメールや電話でやり取りすることになります。 ### マッチング特化プラグイン(MatchLayerなど) オーナーごとのアカウントでスペースを掲載し、利用者が検索して時間単位のカレンダーから予約する、という一連の流れが最初から用意されているプラグインです。今回はこのタイプに該当するMatchLayerを使い、StudioFindというデモサイトを実際に構築しながら手順を見ていきます。 --- ## MatchLayerでStudioFindを構築する手順 ### サイトジャンルで「スペースレンタル」を選ぶ MatchLayerを有効化し、「サイトジャンル設定」画面で「スペースレンタル」を選択します。このジャンルでは、リスティング呼称が「スペース」、カレンダー機能ON、都道府県機能ON、レビュー機能ONという初期値が一括で設定されます。カレンダーと都道府県が両方最初からONになっている点が、他のジャンルとの違いです。 ![サイトジャンル設定画面。スペースレンタルが適用された状態](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sf-01-preset-select.png) ### カテゴリに「レンタルキッチン」を追加 「カテゴリ設定」画面で、既定カテゴリ(会議室・スタジオ・駐車場・イベントスペース・シェアオフィス・その他)に加えて「レンタルキッチン」を追加しました。 ![カテゴリ設定画面。レンタルキッチンを追加している](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sf-02-categories.png) ### 登録フォームに「最大収容人数」「設備」を追加 「登録フォーム設定」の「スペース用」タブで、「最大収容人数」(数値)と「設備」(チェックボックス、Wi-Fi・プロジェクター・駐車場・キッチン設備・照明機材から複数選択)を追加しました。設備のようにあらかじめ選択肢を決めておきたい項目には、チェックボックス型のフィールドが向いています。 ![登録フォーム設定の「スペース用」タブ。最大収容人数と設備のフィールドが追加されている](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sf-03-custom-fields.png) ### 都道府県設定で市区町村データを読み込む 「都道府県設定」画面には、都道府県ごとに市区町村を登録できる折りたたみ式のエリアがあります。1件ずつ手入力することもできますが、画面上部の「全国を一括読み込み」ボタンを使うと、総務省の地方公共団体コードをもとにしたシードデータが都道府県ごとに一括で登録されます(既存のデータは上書きされません)。StudioFindではこの一括読み込みを使い、市区町村までスペースを絞り込めるようにしました。 ![都道府県設定画面。全国一括読み込みボタンと、都道府県ごとの市区町村編集エリアが表示されている](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sf-04-prefecture-settings-scaled.png) ### トップページのブランドカラーとヒーロー画像を設定する 「トップページ設定」画面から、ブランドカラーを`#00B56E`に、ヒーローセクションにStudioFindのイメージ画像を設定しました。プリセットを適用するとトップページ設定は初期値に戻るため、この設定はジャンル選択・カテゴリ・カスタムフィールドの調整が済んだ後に行う方が手戻りがありません。 ![トップページ設定画面。ブランドカラーとヒーロー画像が設定されている](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sf-05-homepage-settings-scaled.png) ### スペースを登録する 設定が終わったら、実際にスペースを登録します。登録フォームには、タイトル・説明・カテゴリ・都道府県・市区町村に加えて、追加した「最大収容人数」「設備」が並びます。画像も5枚まで掲載が可能です。 ![スペースの登録・編集フォーム](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sf-06-listing-form.png) ### カレンダー(予約枠)を設定する スペースの予約枠の設定は、マイページの「スペース管理」タブを開くと、登録したスペースの一覧に「カレンダー設定」ボタンが並んでいます。 ![マイページのサービス管理タブ。登録したスペースの一覧に「カレンダー設定」ボタンがある](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sf-07-mypage-listings.png) 「カレンダー設定」を押すとモーダルが開き、営業時間・枠の長さ・在庫・営業曜日を設定できます。スペースは1時間単位で貸し出すことが多いため、枠の長さを短めに設定しておくと利用者が予約しやすくなります。 ![カレンダー設定モーダル](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sf-08-calendar-modal.png) ### 完成したフロント画面を確認する トップページには、設定したヒーロー画像とキャッチコピーが表示されています。 ![StudioFindのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sf-09-front-top-scaled.png) スペース一覧では、都道府県で絞り込めるほか、市区町村でも絞り込みが可能です。 ![スペース一覧ページ。都道府県・市区町村が各カードに表示されている](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sf-10-front-listings.png) スペースの詳細ページでは、最大収容人数・設備の情報と、カレンダー設定で作成した空き日程が表示されます。 ![スペース詳細ページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sf-11-front-detail.png) --- ## よくある質問 **市区町村まで絞り込む必要がない場合は?** 都道府県設定で市区町村を登録しなければ、検索やフォームの選択肢は都道府県までにとどまります。市区町村機能は都道府県機能が有効な場合にのみ動作し、市区町村を1件も登録していない都道府県には市区町村の選択肢自体が表示されません。エリアが狭い個人運営のスペースなら、無理に市区町村まで作り込まなくても構いません。 **予約のキャンセルはどう扱えばいいですか?** MatchLayerにはメッセージ機能があるので、キャンセルの連絡は申込み後のメッセージでやり取りする運用になります。予約の自動キャンセル処理は含まれないため、「何時間前までのキャンセルなら可能か」といった運営ルールを利用規約やヘルプページに明記しておくと安心です。 **決済はどう扱えばいいですか?** MatchLayerに決済機能はありません。利用料の支払いは、当日の現地払いやオンライン決済リンクの案内など、運営側で別途用意した方法で行う前提になります。 --- ## まとめ 複数のスペースオーナーが物件を掲載するマーケットプレイス型のサイトは、予約専用プラグインと物件掲示板を組み合わせて自作するより、最初からその構造を前提にしたプラグインを使う方が近道です。MatchLayerの「スペースレンタル」ジャンルは、カレンダーと都道府県機能が最初からONになっている点、市区町村まで絞り込める点が、この用途とかみ合っています。 --- # WordPressでベビーシッター・子育てサポートのマッチングサイトを作る方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-babysitter-matching/ WordPressとMatchLayerを使って、ベビーシッター・子育てサポートのマッチングサイトを作る方法を紹介します。シッターと子育て中の家庭をつなぐデモサイト「KidsCare Connect」を例に、具体的な構築手順を紹介します。 この記事を読むと、次のことがわかります。 - ベビーシッター・子育てサポートのマッチングサイトに必要な機能を整理できます - MatchLayerを使って、カレンダー予約や資格フィルターを備えたマッチングサイトを構築する手順がわかります なお、本記事で使用している画面キャプチャは2026年7月時点のものです。 --- ## ベビーシッター・子育てサポートマッチングサイトに必要な機能 まず、このタイプのサービスに求められる機能を整理します。単なる求人サイトや紹介ページと違い、シッターと親御さんがプラットフォーム上でマッチングして予約まで完結する仕組みが必要です。 | 機能 | 内容 | | ------ | ------ | | シッター登録・プロフィール | 資格・経験年数・対応可能曜日などをシッター自身が登録できる | | サービス掲載 | 「保育・見守り」「宿泊シッター」など提供するサービス内容を掲載できる | | カレンダー予約 | 空き日時をカレンダーで管理し、親御さんが希望日を選んで申込みできる | | カテゴリ・都道府県絞り込み | サービス種別と対応都道府県で検索・絞り込みできる | | 資格フィルター | 「保育士」「認定ベビーシッター」などの資格で検索できる | | 繰り返し予約(重複申込み許可) | 同じシッターへ週次・定期的に予約できる(安心感のため重複を許可する) | | メッセージ機能 | 申込み後にシッターと親御さんがやり取りできる | | レビュー機能 | 利用後に口コミ・評価を残せる | | 会員登録フォーム | シッター側・親御さん側でロールを分けて登録できる | なお、MatchLayerには決済機能が含まれていません。料金のやり取りは別途Stripeなどの外部サービスと組み合わせるか、サービス外で対応する形になります。 --- ## WordPressで実現する方法(選択肢を比較) WordPressでマッチングサイトを作る際の選択肢は大きく3つあります。 ### ECプラグインをベースにする方法 WooCommerceなどのECプラグインは決済連携が充実していますが、「人のマッチング」には向いていません。商品を売る発想で作られているため、シッターのプロフィールやカレンダー予約の管理を別途カスタマイズする手間が大きくなります。 ### 汎用フォーム・ディレクトリプラグインをベースにする方法 Gravity FormsやBusiness Directoryといったプラグインは柔軟性が高く、登録フォームやリスト表示を独自に設計できます。ただし「マッチング」の概念(申込み・承認・メッセージのやり取り)はゼロから実装する必要があり、開発コストがかかります。 ### マッチング特化プラグインを使う方法 MatchLayerはマッチングサイトに特化したWordPressプラグインで、リスティング管理・カレンダー予約・メッセージ・レビュー・カスタムフィールドなどの機能を最初から持っています。「人のマッチング」プリセットを選ぶだけで、シッターと親御さんの分離登録に対応した土台が整います。コーディングなしで動くサイトを短期間で立ち上げたい場合に向いています。 --- ## MatchLayerでKidsCare Connectを構築する手順 ここからは実際の構築手順を追います。今回作るデモサイト「KidsCare Connect」は、ブランドカラー#FA57A0で、シッター側と親御さん側に分かれた会員登録、カレンダーからの予約申込み、資格・エリアでの絞り込みを備えたマッチングサービスです。 ### ステップ1:サイトジャンルに「人のマッチング」を選ぶ MatchLayerをインストールしたら、最初にサイトジャンル設定からプリセットを選びます。管理画面の「サイトジャンル設定」にアクセスし、「人のマッチング」を選んで適用します。 ![サイトジャンル設定画面。「人のマッチング」プリセットが選択されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-01-preset-select-4.png) このプリセットを適用すると、シッター(提供者)と親御さん(利用者)の2ロール構成、申込みフロー、マイページが自動的に設定されます。 ### ステップ2:カテゴリを設定する 「カテゴリ設定」メニューから、サービス種別のカテゴリを追加します。今回は次の4種類にしました。 - 保育・見守り - 保育+家事補助 - 送り迎え対応 - 宿泊シッター ![カテゴリ設定画面。サービス種別のカテゴリが登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-02-categories-4.png) 対応エリア(都道府県)はカテゴリに含めません。MatchLayerには都道府県専用の機能が別に用意されているので、地域の絞り込みはそちらに任せます。カテゴリで都道府県を表現しようとすると、サービス種別と地域という性質の違う情報が同じ階層に混ざってしまい、あとから並び替えや管理がしづらくなります。都道府県の設定方法は次のステップで説明します。 ### ステップ3:カスタムフィールドを追加する 「登録フォーム設定」からプロフィール用・サービス用のカスタムフィールドを追加します。 **プロフィール用フィールド(シッター側)** – 保有資格(セレクトボックス:保育士・幼稚園教諭・認定ベビーシッター・その他) – シッター経験年数(セレクトボックス:1年未満〜10年以上) – 対応可能曜日(チェックボックス:月〜日) – 対応可能時間帯(テキスト) – 緊急時対応経験(セレクトボックス:あり・なし) – 自己紹介(テキストエリア) **プロフィール用フィールド(親御さん側)** – お子さまの年齢(セレクトボックス) – お子さまの人数(セレクトボックス) ![登録フォーム設定のプロフィール用タブ。シッター向けと親御さん向けの項目が設定されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-03-profile-fields-4.png) 続いて「サービス用」タブに切り替えて、サービスリスティング固有のフィールドも追加します。 ![登録フォーム設定のサービス用タブ。対応内容の詳細・1回あたりの最低時間・同時対応人数・注意事項が登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-04-listing-fields-4.png) ### ステップ4:一般設定を調整する 「一般設定」→「サイト全体」タブで、サービスの呼称と機能設定を変更します。 - リスティング呼称を「サービス」に変更します(管理画面・フロントエンドの表示が「サービス」になります) - 都道府県機能を有効にします(サービス掲載時・検索時に都道府県が選択できるようになります) ![一般設定のサイト全体タブ。リスティング呼称が「サービス」、都道府県機能が有効になっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-05-settings-overview-4.png) 都道府県機能を有効にすると、管理画面に「都道府県設定」メニューが追加されます。ここでは地方・都道府県ごとに表示・非表示を切り替えられます。KidsCare Connectは関東圏だけでサービスを展開する想定なので、関東以外の地方(北海道・東北、中部、近畿、中国・四国、九州)をまとめて非表示にしました。 ![都道府県設定画面。関東以外の地方に「非表示」のチェックが入っている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-16-prefecture-settings-1-scaled.png) これで、サービス登録フォームや検索の都道府県セレクトが関東圏の都道府県だけに絞られます。全国展開するサービスなら、この設定はそのままで構いません。 次に「マッチング」タブに移り、ベビーシッターサービスに合った設定にします。 - 重複申込みを「許可する(何度でも申込み可能)」に変更します - カレンダー・予約機能にチェックを入れて有効にします ![一般設定のマッチングタブ。重複申込みが「許可する(何度でも申込み可能)」、カレンダー・予約機能が有効になっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-06-settings-matching-4.png) 重複申込みを「許可する」に設定した理由は、毎週同じシッターにお願いしたい、定期的に依頼したいという利用スタイルに対応するためです。ダブルブッキングの防止はカレンダーの予約枠管理で行います。 ### ステップ5:トップページのデザインを設定する 「トップページ設定」でブランドカラーとヒーロー画像を設定します。 ![トップページ設定画面。ブランドカラーが#FA57A0、ヒーロー画像がKidsCare.jpgに設定されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-07-homepage-settings-4-scaled.png) ヒーローエリアのキャッチコピー・サブテキスト・ボタンラベルもここから変更できます。今回は「信頼できるシッターと、安心をつなぐ。」というキャッチコピーにしました。 ### ステップ6:シッターのサービスを登録する 設定が完了したら、シッター側のアカウントでサービスを登録します。「サービスを掲載する」リンクから登録フォームにアクセスします。 ![シッターサービス編集フォーム。タイトル・説明・カテゴリの下に都道府県のタグ選択欄があり、その下にステップ3で追加したカスタムフィールド(対応内容の詳細・1回あたりの最低時間・同時対応できる子どもの人数・注意事項)に実際の値が入力されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-08-listing-form-4.png) 対応エリアは「都道府県を選択」ボタンから設定します。クリックすると地方ごとにチェックボックスが並んだ選択画面が開き、複数の都道府県にまたがって対応している場合はまとめて選べます。選んだ都道府県はタグの形でフォームに表示され、あとから個別に削除もできます。 その下には、ステップ3で追加したカスタムフィールドが並びます。「1回あたりの最低時間」「同時対応できる子どもの人数」はセレクトボックスなので、選択肢の中から選ぶだけで入力できます。 ### ステップ7:マイページからカレンダーを設定する 予約枠の設定は、サービス登録フォームとは別の画面で行います。マイページの「サービス管理」タブを開くと、登録したサービスの一覧が表示されます。 ![マイページのサービス管理タブ。登録済みサービスの一覧が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-09-mypage-listings-4.png) 各サービスの右側にある「カレンダー設定」ボタンをクリックすると、モーダルウィンドウが開きます。 ![カレンダー設定モーダル。営業開始・終了時刻、枠の長さ、在庫数、営業曜日を設定できる。月間カレンダーで空き状況の確認もできる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-10-calendar-modal-4.png) 設定項目は次の通りです。 | 項目 | 内容 | | ------ | ------ | | 営業開始・終了 | シッティング可能な時間帯(例:09:00〜18:00) | | 枠の長さ(分) | 1予約あたりの時間(例:60分) | | 在庫 | 同じ枠で受け付ける最大件数 | | 営業曜日 | 対応可能な曜日にチェックを入れる | | 休止開始・終了 | 昼休みなど受付しない時間帯(任意) | 設定を保存すると、モーダル下部の月間カレンダーに空き・残少・満・閉の状態が色分けで表示されます。 --- ## 完成したデモサイトの確認 全ての設定が完了したトップページがこちらです。 ![KidsCare Connectのトップページ。ピンクのブランドカラーで「信頼できるシッターと、安心をつなぐ。」のキャッチコピーが表示されている。MatchLayerの使い方3ステップ、注目のサービス一覧、カテゴリ・地域から探す機能が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-11-front-top-4-scaled.png) サービス一覧ページでは、登録されたシッターのサービスがカード形式で表示されます。カテゴリや都道府県で絞り込むこともできます。 ![サービス一覧ページ。保育・見守り、ニューボーン専門ケア、宿泊シッタープランなどのサービスカードが表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-12-front-listings-4.png) 各サービスの詳細ページには、サービス説明・カスタムフィールドの内容・対応都道府県・シッター情報に加えてカレンダーが表示されます。親御さんはカレンダーで希望日を選び、そのまま申込みフォームに進めます。 ![サービス詳細ページ。サービス名・説明の下に、対応内容の詳細・1回あたりの最低時間・同時対応できる子どもの人数・注意事項・都道府県(東京都23区)が表示され、シッター名、予約枠を選択するカレンダーと申込みフォームが続く。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-13-front-detail-4-scaled.png) シッターのプロフィールページには、登録したカスタムフィールドの情報(資格・経験年数など)が表示されます。 ![シッタープロフィールページ。ユーザー情報と共に、保有資格・シッター経験年数・対応可能曜日などのカスタムフィールドが表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-14-front-profile-4.png) 会員登録フォームでは、シッターとして登録するか、親御さんとして登録するかを選べます。 ![会員登録フォーム。ログアウト状態での登録画面が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/kc-15-front-register-4.png) --- ## よくある質問 **Q. カレンダーで同じ時間帯に複数件の予約を受け付けることはできますか?** カレンダー設定の「在庫」の値を増やすことで、同じ枠で複数件を受け付けられます。たとえば在庫を「2」にすると、同じ日時に最大2件の申込みが入るまで「受付中」として表示されます。 **Q. 決済機能はありますか?** MatchLayer単体では決済機能を持っていません。料金のやり取りはサービス外(銀行振込・現金など)で行うか、Stripeなどの外部決済サービスを別途組み込む形になります。 **Q. シッターが申込みを断ることはできますか?** マッチング成立前の申込み段階で、シッター(提供者)が申込みを承認・拒否することが可能です。 **Q. スマートフォンでも使えますか?** MatchLayerのテーマはレスポンシブ対応しているので、スマートフォンからでも登録・予約・マイページが利用できます。 --- ## まとめ WordPressでベビーシッター・子育てサポートのマッチングサイトを作るには、カレンダー予約・資格カスタムフィールド・2ロール会員登録など、複数の機能を組み合わせる必要があります。MatchLayerであれば「人のマッチング」プリセットを起点に、コーディングなしでこれらの機能を実装できます。 今回のデモサイト「KidsCare Connect」で設定した内容を改めて整理します。 - サイトジャンルは「人のマッチング」プリセットを適用します - カテゴリはサービス種別(4種)のみを設定します。対応エリアはカテゴリに含めず、都道府県専用の機能で管理します - 都道府県機能を有効にし、対応していない地方は「都道府県設定」画面で非表示にします - カスタムフィールドはシッター側に保有資格・経験年数・対応可能曜日など、親御さん側にお子さまの年齢・人数を設定します - 重複申込みは「許可する(何度でも申込み可能)」に設定します(定期利用に対応するためです) - カレンダー予約を有効にします(詳細ページから日時を選んで申込みできます) - カレンダーの予約枠は、マイページの「サービス管理」→「カレンダー設定」ボタンから設定します 同じ仕組みを応用して、家事代行・家庭教師・介護サポートなど、「人が人に提供するサービス」のマッチングサイトを作ることもできます。ベビーシッター以外のジャンルでも、基本的な設定の流れは共通しています。 --- # WordPressで家庭教師・学習支援のマッチングサイトを作る方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-tutor-matching/ WordPressとMatchLayerを使って、家庭教師・学習支援のマッチングサイトを作る方法を紹介します。家庭教師と生徒・保護者をつなぐデモサイト「TutorLink」を例に、具体的な構築手順を紹介します。 この記事を読むと、次のことがわかります。 - 家庭教師・学習支援のマッチングサイトに必要な機能を整理できます - MatchLayerを使って、科目別検索や体験授業の予約機能を備えたマッチングサイトを構築する手順がわかります なお、本記事で使用している画面キャプチャは2026年7月時点のものです。 --- ## 家庭教師・学習支援マッチングサイトに必要な機能 まず、このタイプのサービスに求められる機能を整理します。教育分野では「誰が教えるのか」が選定の決め手になるため、講師個人の情報をどこまで見せられるかが設計の中心になります。 | 機能 | 内容 | | ------ | ------ | | 講師登録・プロフィール | 最終学歴・出身大学・指導歴・合格実績を講師自身が登録できる | | 授業プランの掲載 | 「中学数学 定期テスト対策」など、指導内容ごとにプランを掲載できる | | 学年×科目での検索 | 小学生の算数、高校生の英語といった組み合わせで絞り込みできる | | 授業スタイルの絞り込み | 対面・オンライン・どちらも可、の条件で探せる | | 体験授業の予約 | 空き日時をカレンダーで管理し、保護者が希望日を選んで申し込みできる | | 事前メッセージ | 体験授業の前に、日程や指導の要望をやり取りできる | | 繰り返し申込み | 体験授業のあとに本契約の申込みができる(同じプランへ再度申し込める) | | エリアでの絞り込み | 対面指導に対応している地域で探せる | | レビュー機能 | 受講後に評価を残し、次の保護者の判断材料にできる | | 会員登録フォーム | 講師側・保護者側でロールを分けて登録できる | なお、MatchLayerには決済機能が含まれていません。授業料のやり取りは別途Stripeなどの外部サービスと組み合わせるか、サービス外で対応する形になります。 --- ## WordPressで実現する方法(選択肢を比較) WordPressでマッチングサイトを作る際の選択肢は大きく3つあります。 ### 予約プラグインをベースにする方法 BookingやAmeliaといった予約系プラグインは、カレンダーからの日時予約が得意です。ただし想定しているのは「店舗のメニューを予約する」体験で、講師一人ひとりのプロフィールや実績を見比べて選ぶという導線は持っていません。講師検索とプロフィール表示は、別途作り込むことになります。 ### 汎用フォーム・ディレクトリプラグインをベースにする方法 Gravity FormsやBusiness Directoryといったプラグインは柔軟性が高く、講師の登録フォームや一覧表示を独自に設計できます。ただし「マッチング」の概念(申込み・承認・メッセージのやり取り)と予約カレンダーはゼロから実装する必要があり、開発コストがかかります。 ### マッチング特化プラグインを使う方法 MatchLayerはマッチングサイトに特化したWordPressプラグインで、リスティング管理・[カレンダー予約](https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-calendar-booking/)・[メッセージ](https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-message-feature/)・[レビュー](https://matchlayer.jp/blog/reviews/)・カスタムフィールドなどの機能を最初から持っています。「人のマッチング」プリセットを選ぶだけで、講師と保護者の分離登録に対応した土台が整います。コーディングなしで動くサイトを短期間で立ち上げたい場合に向いています。 --- ## MatchLayerでTutorLinkを構築する手順 ここからは実際の構築手順を追います。今回作るデモサイト「TutorLink」は、講師側と保護者・生徒側に分かれた会員登録、学年×科目での絞り込み、カレンダーからの体験授業予約を備えたマッチングサービスです。 ### ステップ1:サイトジャンルに「人のマッチング」を選ぶ MatchLayerをインストールしたら、最初にサイトジャンル設定からプリセットを選びます。管理画面の「サイトジャンル設定」にアクセスし、「人のマッチング」を選んで適用します。 ![サイトジャンル設定画面。「人のマッチング」プリセットが選択されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-01-preset-select.png) 家庭教師は「授業を予約する」サービスでもありますが、実際に保護者が選んでいるのは講師という人です。実績や指導歴で比較して選ぶ導線を主役にしたいので、人のマッチングを起点にしました。カレンダー予約はこのあとのステップで追加します。 ### ステップ2:学年×科目のカテゴリを階層で設定する [「カテゴリ設定」](https://matchlayer.jp/blog/manage-categories/)メニューから、カテゴリを追加します。今回は学年を親カテゴリ、科目を子カテゴリにした階層構成にしました。 - 小学生(算数/国語/英語/全科目対応) - 中学生(数学/英語/国語・理社/高校受験対策) - 高校生(数学/英語/理科(物理・化学)/大学受験対策) - その他(プログラミング/英会話(日常)/資格・検定対策) 親カテゴリを指定するには、カテゴリ作成時に「親カテゴリー」のプルダウンから選ぶだけです。 ![カテゴリ設定画面。小学生・中学生・高校生・その他の親カテゴリの下に、科目の子カテゴリが階層表示されている。表示順の列で並び順も管理できる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-02-categories.png) 同じ「英語」でも小学生と高校生では指導内容がまったく違うので、学年で親を分けておくと、あとから科目を足すときも整理しやすくなります。一覧画面右端の「表示順」を設定すると、小学生→中学生→高校生の学年順に並べ替えられます。 ちなみに最初は科目だけをフラットに並べていて、「英語」という同名のカテゴリが3つできてしまい、自分でもどれがどれだかわからなくなりました。学年を親にして作り直したら、それだけで見通しがよくなっています。作り始める前に、親をどの軸にするかだけは決めておいたほうが早いです。 ### ステップ3:カスタムフィールドを追加する 「登録フォーム設定」からプロフィール用・授業プラン用のカスタムフィールドを追加します。 講師(提供者)のプロフィール用に、次の6項目を設定しました。 - 最終学歴(セレクトボックス:高校・専門学校・大学・大学院/必須) - 出身大学・学部(テキスト) - 指導歴(セレクトボックス:1年未満〜5年以上/必須) - 指導スタイル(セレクトボックス:対面のみ・オンラインのみ・どちらも対応可/必須) - 対応可能エリア(テキスト) - 指導実績・合格実績(テキストエリア) 保護者(利用者)側には「お子さまの学年」と「ご相談内容・目標」を設定しました。 ![登録フォーム設定のプロフィール用タブ。講師向け6項目と保護者向け2項目が、適用ロールを分けて登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-03-profile-fields.png) 「適用ロール」の列で提供者のみ・利用者のみを切り替えられるので、講師と保護者で入力してもらう項目を分けられます。 続いて「授業プラン用」タブに切り替えて、プラン固有のフィールドも追加します。 - 指導科目・内容(テキスト/必須) - 対象学年(セレクトボックス:小学生〜大人・社会人/必須) - 授業スタイル(セレクトボックス:対面・オンライン・どちらも可/必須) - 1回の授業時間(セレクトボックス:45分〜120分/必須) - 無料体験授業(セレクトボックス:あり・なし/必須) - 得意な指導領域・アピールポイント(テキストエリア) ![登録フォーム設定の授業プラン用タブ。対象学年・授業スタイル・1回の授業時間・無料体験授業などのフィールドが登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-04-listing-fields.png) このうち「対象学年」「授業スタイル」「無料体験授業」は[検索対象](https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-custom-field-search/)に設定しました。検索対象にしたフィールドは、あとで見る授業プラン一覧の絞り込み条件として自動的に表示されます。 ### ステップ4:一般設定を調整する 「一般設定」→「サイト全体」タブで、呼称と機能を変更します。 - [リスティング呼称](https://matchlayer.jp/blog/customize-listing-label/)を「授業プラン」に変更します(管理画面もフロントエンドも、この呼称で表示されるようになります) - ユーザーモードは「分離モード(提供者/利用者)」のままにします(講師と保護者は役割が異なるためです) - 都道府県機能を有効にします(対面指導のエリアで絞り込めるようになります) ![一般設定のサイト全体タブ。リスティング呼称が「授業プラン」、ユーザーモードが分離モード、都道府県機能が有効になっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-05-settings-overview.png) 都道府県機能を有効にすると、管理画面に「都道府県設定」メニューが追加されます。ここでは地方・都道府県ごとに表示・非表示を切り替えられます。TutorLinkはオンライン指導で全国に対応する想定なので、どの地方も非表示にせず、47都道府県すべてを選べる状態にしました。 ![都道府県設定画面。すべての地方の「非表示」チェックが外れており、47都道府県が選択できる状態になっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-06-prefecture-settings-scaled.png) 対面指導だけで特定の地域に絞って運営する場合は、対応していない地方に「非表示」のチェックを入れると、登録フォームと検索の選択肢がその範囲だけに絞られます。 次に「マッチング」タブに移り、家庭教師サービスに合った設定にします。 - メッセージ送信タイミングを「成立前から可」に変更します - 重複申込みを「許可する(何度でも申込み可能)」に変更します - カレンダー・予約機能にチェックを入れて有効にします ![一般設定のマッチングタブ。メッセージ送信タイミングが「成立前から可」、重複申込みが「許可する(何度でも申込み可能)」、カレンダー・予約機能が有効になっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-07-settings-matching.png) 重複申込みを「許可する」にしたのは、体験授業と本契約という2段階の申込みを想定しているからです。「許可しない」にすると同じ授業プランへの申込みが一度きりになり、体験授業を受けたあとに本契約を申し込めなくなってしまいます。メッセージを「成立前から可」にしたのも同じ理由で、体験授業の日程や指導の要望を、申込みの段階からやり取りできるようにするためです。 ### ステップ5:トップページのテキストを設定する 「トップページ設定」でブランドカラーとヒーロー画像、それに各セクションのテキストを設定します。 ![トップページ設定画面。ブランドカラーやヒーロー見出し、使い方3ステップのテキストを入力する欄が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-08-homepage-settings-scaled.png) プリセットを適用した直後は「案件を探す」「提案を送る」といった汎用的な文言が入っています。ここを「先生を探す」「体験授業を申し込む」「授業スタート」のように書き換えると、サイトの用途が読み手に伝わるようになります。「MatchLayerの使い方」という見出しも、サイト名を使った「TutorLinkの使い方」に変更できます。 ### ステップ6:講師の授業プランを登録する 設定が完了したら、講師のアカウントで授業プランを登録します。「授業プランを掲載する」リンクから登録フォームにアクセスします。 ![授業プラン編集フォーム。タイトル・説明・カテゴリの下に都道府県のタグ選択欄があり、その下に指導科目・対象学年・授業スタイル・1回の授業時間・無料体験授業・アピールポイントの各欄に値が入力されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-09-listing-form.png) 対応エリアは、カテゴリではなく「都道府県を選択」ボタンから設定します。地方ごとにチェックボックスが並んだ選択画面が開くので、複数の都道府県にまたがって対応している場合もまとめて選べます。 エリアをカテゴリで代用しない理由は、学年や科目という分類と地域という分類が同じ階層に混ざってしまうからです。カテゴリが「小学生/中学生/東京都/神奈川県」と並ぶと、あとから科目を追加するときも、並び順を整えるときも扱いづらくなります。 登録した授業プランは、マイページの「授業プラン管理」タブで一覧できます。 ![マイページの授業プラン管理タブ。講師が登録した授業プランが一覧表示され、各行に編集ボタンとカレンダー設定ボタンが並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-10-mypage-listings.png) ### ステップ7:体験授業の予約枠を設定する 予約枠の設定は、授業プランの登録フォームとは別の画面で行います。マイページの一覧から「カレンダー設定」ボタンをクリックすると、モーダルウィンドウが開きます。 ![カレンダー設定モーダル。営業開始17時・終了22時、枠の長さ120分、在庫1、営業曜日は月・水・金にチェックが入っている。下の月間カレンダーでは該当する曜日が緑色で表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-11-calendar-modal.png) 設定項目は次の通りです。 | 項目 | 内容 | | ------ | ------ | | 営業開始・終了 | 授業を受け付ける時間帯(例:17:00〜22:00) | | 枠の長さ(分) | 1回の授業時間に合わせます(例:120分) | | 在庫 | 同じ枠で受け付ける件数。1対1の個別指導なら「1」にします | | 営業曜日 | 授業ができる曜日にチェックを入れます | | 休止開始・終了 | 受付しない時間帯(任意) | 設定を保存すると、モーダル下部の月間カレンダーに空き枠が生成されます。この設定をして初めて、フロントの詳細ページに予約可能な日時が表示されます。授業プランを登録しただけでは予約枠は作られません。 在庫を「1」にすると、その枠は最初の1件を受け付けた時点で満席になります。1対1の個別指導では、この設定が二重予約を防ぐ役割を果たします。グループ指導のように複数人を受け入れるプランでは、人数に合わせて在庫を増やします。 --- ## 完成したデモサイトの確認 すべての設定が終わったトップページがこちらです。 ![TutorLinkのトップページ。「その子に合う先生を、実績から選ぶ。」のキャッチコピーとヒーロー画像、TutorLinkの使い方3ステップ、注目の授業プラン、学年から探す、ご利用実績のセクションが並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-12-front-top-scaled.png) 授業プラン一覧では、ステップ3で検索対象に設定したフィールドが絞り込み条件として並びます。キーワード・カテゴリ・都道府県に加えて、指導科目・対象学年・授業スタイル・無料体験授業で条件を組み合わせられます。 ![授業プラン一覧ページ。上部に絞り込みフォームがあり、指導科目・内容、対象学年、授業スタイル、無料体験授業の条件が並んでいる。下に6件の授業プランがカード形式で表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-13-front-listings.png) 「オンラインで、無料体験がある、高校生向けの英語」といった条件で探せるようになります。 各授業プランの詳細ページには、説明文の下にカスタムフィールドの内容が並び、その下に講師名と予約カレンダーが表示されます。 ![授業プラン詳細ページ。指導科目・内容、対象学年、授業スタイル、1回の授業時間、無料体験授業、アピールポイント、都道府県が表示され、講師名の下に予約枠を選択するカレンダーがある。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-14-front-detail.png) カレンダーで緑色になっている日付が、その講師の空いている日です。保護者は希望日を選んでそのまま申込みに進めます。 講師名をクリックすると、プロフィールページに移動します。 ![講師のプロフィールページ。最終学歴、出身大学・学部、指導歴、指導スタイル、対応可能エリア、指導実績・合格実績が表示され、その下に公開中の授業プランが並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-15-front-profile.png) 学歴や合格実績といった、保護者が判断材料にする情報がここに集まります。1人の講師が複数の授業プランを持っている場合は、このページからまとめて見られます。 個人的には、授業プランの詳細から講師名で飛べるこの導線が使いやすいと感じています。条件で絞り込んだあとに保護者が最後に見るのは、プランの説明ではなく人の情報だからです。 会員登録フォームでは、講師として登録するか、保護者・生徒として登録するかを選べます。 ![会員登録フォーム。ログアウト状態での登録画面が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/tl-16-front-register.png) --- ## よくある質問 **Q. 体験授業のあとに本契約を申し込めますか?** 一般設定の「マッチング」タブで重複申込みを「許可する」にしていれば、同じ授業プランに何度でも申し込めます。体験授業と本契約を2段階で受け付けたい場合は、この設定にしてください。「許可しない」のままだと、同じ授業プランには生涯で一度しか申し込めません。 **Q. 対面とオンラインの両方に対応している講師も登録できますか?** 授業プランの「授業スタイル」で「どちらも可」を選べます。プロフィール側の「指導スタイル」にも同じ選択肢があるので、講師単位とプラン単位のどちらでも表現できます。対面のエリアは都道府県で設定しておくと、対面希望の保護者が地域で絞り込めます。 **Q. 決済機能はありますか?** MatchLayer単体では決済機能を持っていません。授業料のやり取りはサービス外(銀行振込など)で行うか、Stripeなどの外部決済サービスを別途組み込む形になります。 **Q. 講師の審査はできますか?** 一般設定で提供者の承認モードを「管理者承認が必要」に変更すると、運営者が承認した講師だけが授業プランを掲載できるようになります。学歴や指導実績の裏付けを確認してから掲載を許可したい場合に使えます。 **Q. 同じ時間帯に複数人の予約を受け付けられますか?** カレンダー設定の「在庫」を増やすと、同じ枠で複数件を受け付けられます。グループ指導のプランで使う設定です。ただし在庫は「その枠を何件まで受け付けるか」の上限であり、申込者が同一人物かどうかは区別しません。1対1の個別指導で1枠1人にしたい場合は、在庫を「1」のままにしてください。 **Q. 科目のカテゴリは何階層まで作れますか?** 親カテゴリの下に子カテゴリをぶら下げる階層構造を作れます。TutorLinkでは学年を親、科目を子にした2階層で構成しました。授業プラン一覧のトップページに表示されるのは親カテゴリだけなので、大分類には学年のような分かりやすい単位を置くと迷いにくくなります。 --- ## まとめ WordPressで家庭教師・学習支援のマッチングサイトを作るには、学年×科目の検索・講師プロフィールの実績表示・体験授業の予約という3つを組み合わせる必要があります。MatchLayerであれば「人のマッチング」プリセットを起点に、コーディングなしでこれらを実装できます。 今回のデモサイト「TutorLink」で設定した内容を整理します。 - サイトジャンルは「人のマッチング」プリセットを適用します - カテゴリは学年を親、科目を子にした階層構成にします(4親カテゴリ+子カテゴリ15件) - カスタムフィールドは講師側に最終学歴・指導歴・合格実績など、授業プラン側に対象学年・授業スタイル・無料体験授業などを設定します - 対応エリアはカテゴリに混ぜず、都道府県機能で管理します - メッセージ送信タイミングは「成立前から可」にします(体験授業の日程調整のためです) - 重複申込みは「許可する」にします(体験授業→本契約の2段階に対応するためです) - カレンダー予約を有効にし、予約枠はマイページの「カレンダー設定」から講師ごとに登録します 同じ仕組みを応用すれば、資格スクールの講師紹介、社会人向けのコーチング、習い事の先生探しなど、「教える人と学ぶ人をつなぐ」サービス全般を作れます。学年と科目にあたる分類を、そのジャンルの言葉に置き換えるところから始めてみてください。 --- # WordPressで農産物・産直食材のマッチングサイトを作る方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-farm-produce-matching/ WordPressとMatchLayerを使って、農産物・産直食材のマッチングサイトを作る方法を紹介します。長野県の生産者と買い手をつなぐデモサイト「FarmLink」を例に、具体的な構築手順を紹介します。 この記事を読むと、次のことがわかります。 - 農産物・産直食材のマッチングサイトに必要な機能を整理できます - MatchLayerを使って、産地や栽培方法で絞り込めるマッチングサイトを構築する手順がわかります なお、本記事で使用している画面キャプチャは2026年7月時点のものです。 --- ## 農産物・産直食材マッチングサイトに必要な機能 まず、このタイプのサービスに求められる機能を整理します。農産物では「誰がどこでどう育てたか」が判断材料になるので、生産者の情報と産地の情報をどこまで構造化できるかが設計の中心になります。 | 機能 | 内容 | | ------ | ------ | | 生産者登録・プロフィール | 農場のある市町村・農業歴・栽培方法・こだわりを生産者自身が登録できる | | 産直品の掲載 | 「高原育ちの葉物野菜セット」など、品目ごとに掲載できる | | 品目カテゴリでの検索 | 野菜・果物・米という大分類と、根菜・りんごという小分類で絞り込める | | 産地での絞り込み | 都道府県と市町村で産地を指定して探せる | | 栽培方法での絞り込み | 有機JAS認証・特別栽培・慣行農業などの条件で探せる | | 出荷時期の明示 | 「4月〜11月」のように、その品目を出せる期間を掲載できる | | 取引条件の明示 | 最小注文単位・保存方法・アレルゲン情報を掲載できる | | 事前メッセージ | 数量・出荷時期・配送方法を、取引が決まる前に相談できる | | 繰り返しの申込み | 単発の取引にも、定期的な取引にも対応できる | | レビュー機能 | 取引後に評価を残し、次の買い手の判断材料にできる | | 会員登録フォーム | 生産者側・買い手側でロールを分けて登録できる | なお、MatchLayerには決済機能が含まれていません。代金のやり取りは別途Stripeなどの外部サービスと組み合わせるか、サービス外で対応する形になります。この記事のデモサイトも、プラットフォーム上では生産者と買い手が出会って条件を詰めるところまでを担当し、決済と配送は当事者間で行う前提で設計しています。 --- ## WordPressで実現する方法(選択肢を比較) WordPressで産直マッチングサイトを作る際の選択肢は大きく3つあります。 ### ECプラグインをベースにする方法 WooCommerceなどのECプラグインは、決済と在庫管理を最初から持っています。ただし在庫数を前提とした作りなので、収穫量が読めない農産物とは相性がよくありません。生産者ごとのプロフィールページや、産地・栽培方法での絞り込みも別途作り込むことになります。複数の生産者が出品するマルチベンダー型にするには、さらに拡張プラグインが必要です。 ### 汎用フォーム・ディレクトリプラグインをベースにする方法 Gravity FormsやBusiness Directoryといったプラグインは柔軟性が高く、生産者の登録フォームや一覧表示を独自に設計できます。ただし「マッチング」の概念(申込み・承認・メッセージのやり取り)はゼロから実装することになるので、開発コストがかかります。 ### マッチング特化プラグインを使う方法 MatchLayerはマッチングサイトに特化したWordPressプラグインで、リスティング管理・メッセージ・レビュー・カスタムフィールド・都道府県と市区町村での絞り込みなどの機能を最初から持っています。「モノのマッチング」プリセットを選ぶだけで、生産者と買い手の分離登録に対応した土台が整います。コーディングなしで動くサイトを短期間で立ち上げたい場合に向いています。 --- ## MatchLayerでFarmLinkを構築する手順 ここからは実際の構築手順を追います。今回作るデモサイト「FarmLink」は、長野県の生産者だけが登録する地域特化型の産直サイトです。生産者側と買い手側に分かれた会員登録、品目カテゴリと市町村での絞り込み、栽培方法や出荷可能時期での検索を備えています。 ### ステップ1:サイトジャンルに「モノのマッチング」を選ぶ MatchLayerをインストールしたら、最初にサイトジャンル設定からプリセットを選びます。管理画面の「サイトジャンル設定」にアクセスし、「モノのマッチング」を選んで適用します。 ![サイトジャンル設定画面。「モノのマッチング」プリセットが選択されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/fl-01-preset-select-1.png) 農産物は「モノ」なので、このプリセットが土台になります。適用すると、カレンダー機能がオフ、都道府県機能がオン、重複申込みが許可という組み合わせで設定が入ります。これが産直サイトにほぼそのまま使える構成なので、あとから触るのは呼称とメッセージのタイミングだけで済みました。 ### ステップ2:一般設定で呼称とメッセージの条件を決める 先に呼称を変えておきます。この設定は管理画面のメニュー名やタブ名にも反映されるので、あとの手順で「産直品用」という表示が出てくる前に済ませておくほうがラクです。 「一般設定」→「サイト全体」タブを開きます。 - リスティング呼称を「産直品」に変更します(プリセット適用直後は「譲渡品」になっています) - ユーザーモードは「分離モード(提供者/利用者)」のままにします(生産者と買い手は役割が異なるためです) - 都道府県機能は有効のままにします(産地での絞り込みに使います) ![一般設定のサイト全体タブ。リスティング呼称が「産直品」、ユーザーモードが分離モード、都道府県機能が有効になっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/fl-05-settings-overview-1.png) 次に「マッチング」タブに移ります。産直サイトでは、ここは1か所だけ変更します。 - メッセージ送信タイミングを「成立前から可」に変更します - 重複申込みは「許可する(何度でも申込み可能)」のままにします - カレンダー・予約機能はチェックを入れずオフのままにします ![一般設定のマッチングタブ。メッセージ送信タイミングが「成立前から可」、重複申込みが「許可する(何度でも申込み可能)」、カレンダー・予約機能がオフになっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/fl-07-settings-matching-1.png) メッセージを「成立前から可」にしたのは、農産物の取引では数量・出荷時期・配送方法を先に決めることになるからです。「1箱5kgから」と書いてあっても、実際には「今週は3kgしか出せない」ということが起こります。申込みの段階からやり取りできるようにしておくと、条件が合わないまま話が進むのを防げます。 重複申込みを「許可する」のままにしたのは、定期取引を想定しているからです。「許可しない」にすると、一度取引した生産者の同じ産直品に二度と申し込めなくなります。毎週仕入れたい飲食店にとっては、使いものにならない設定になってしまうでしょう。 カレンダーをオフのままにした理由は、農産物の「いつ」が日時ではなく期間だからです。レッスンや宿泊のように「7月27日の17時」を押さえるのではなく、「4月から11月まで出せます」という幅で伝わればよいので、出荷可能時期のテキストで対応できます。 ### ステップ3:都道府県設定で対象エリアと市町村を用意する 都道府県機能を有効にすると、管理画面に「都道府県設定」メニューが追加されます。FarmLinkは長野県の生産者だけを集める地域特化型なので、ここで対象を絞ります。 やることは2つです。まず、長野県以外の地方に「非表示」のチェックを入れます。中部地方だけはチェックを外したうえで、長野県以外の県を個別に非表示にします。これで、登録フォームと検索の選択肢が長野県だけになります。 もう1つが市区町村の読み込みです。画面上部の「全国を一括読み込み」ボタン、または各県の「市区町村を編集」から、シードデータを読み込めます。長野県で読み込むと77件の市区町村が登録されます。 ![都道府県設定画面。中部地方以外の地方に「非表示」チェックが入り、中部地方の中でも長野県以外の県が個別に非表示になっている。長野県の行には「市区町村を編集 (77)」と件数が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/fl-06-prefecture-settings-1-scaled.png) 読み込んだ市区町村は、この画面で名前を編集したり、不要なものを削除したりできます。「県内でも特定の地域だけを対象にしたい」という場合は、ここで絞っておくと登録フォームがすっきりします。 ### ステップ4:品目のカテゴリを階層で設定する 「カテゴリ設定」メニューから、カテゴリを追加します。今回は大分類を親カテゴリ、品目のグループを子カテゴリにした階層構成にしました。 - 野菜(根菜類/葉物野菜/実野菜/イモ類) - 果物(りんご/ぶどう/ベリー類/その他果物) - 米・穀物(米(白米・玄米・もち米)) - その他(加工品/乳製品・卵) 親カテゴリを指定するには、カテゴリ作成時に「親カテゴリー」のプルダウンから選ぶだけです。 ![カテゴリ設定画面。野菜・果物・米、穀物・その他の親カテゴリの下に、品目の子カテゴリが階層表示されている。表示順の列で並び順も管理できる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/fl-02-categories-1.png) 野菜を品目ごとにフラットに並べると、大根もほうれん草もトマトも同じ階層に並んでしまい、数が増えるほど探しにくくなります。根菜・葉物・実野菜というグループで束ねておくと、飲食店が「葉物をまとめて仕入れたい」と考えたときにたどり着けます。 果物の子カテゴリを「りんご」「ぶどう」にしているのは、長野県に特化したサイトだからです。エリアを長野県だけに絞った瞬間、カテゴリで迷う時間がはっきり減りました。全国対象のつもりでいたときは「柑橘類も入れるか」「南国フルーツはどう扱うか」と延々と考えていたのに、産地が決まると「この土地で実際に採れるもの」だけを並べればよくなります。全国を対象にするなら、ここは「柑橘類」「核果類」のような一般的な分類にしておくほうが無難でしょう。ただ、その形は自分で組んで運用したわけではないので、あくまで見当です。一覧画面右端の「表示順」を設定すると、野菜→果物→米・穀物→その他の順に並べ替えられます。 ### ステップ5:カスタムフィールドを追加する 「登録フォーム設定」からプロフィール用・産直品用のカスタムフィールドを追加します。 生産者(提供者)のプロフィール用に、次の5項目を設定しました。 - 農場のある市町村(テキスト/必須) - 農業歴(セレクトボックス:1年未満〜10年以上/必須) - 主な栽培方法(セレクトボックス:慣行農業・特別栽培・有機JAS認証・自然農法/必須) - 農場・生産へのこだわり(テキストエリア/必須) - 対応可能な取引形態(セレクトボックス:単発・定期取引・どちらも可/必須) 買い手(利用者)側には「ご利用の形態」と「探している品目・希望条件」を設定しました。 ![登録フォーム設定のプロフィール用タブ。生産者向け5項目と買い手向け2項目が、適用ロールを分けて登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/fl-03-profile-fields-1.png) 「農場・生産へのこだわり」を必須にしたのは、産直サイトでは生産者の人柄や考え方が選ばれる理由になるからです。ここが空欄のまま掲載されると、買い手にとっては品目名だけが並ぶ味気ない一覧になってしまいます。 続いて「産直品用」タブに切り替えて、品目ごとのフィールドを追加します。 - 栽培方法(セレクトボックス:慣行農業・特別栽培・有機JAS認証・自然農法/必須) - 出荷可能時期(テキスト/必須) - 最小注文単位(テキスト/必須) - 保存方法(テキスト/必須) - アレルゲン情報(テキストエリア) - こだわりポイント・生産者のメッセージ(テキストエリア) ![登録フォーム設定の産直品用タブ。栽培方法・出荷可能時期・最小注文単位・保存方法などのフィールドが登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/fl-04-listing-fields-1.png) このうち「栽培方法」と「出荷可能時期」は検索対象に設定しました。検索対象にしたフィールドは、産直品一覧の絞り込み条件として自動的に表示されます。産地はカスタムフィールドではなく、ステップ3で用意した都道府県と市区町村で扱うので、ここには含めていません。 そして、在庫数のフィールドはあえて作っていません。農産物の在庫は天候で変わるので、数字で持たせると更新が追いつかず、実態と合わない表示が残ります。代わりに「出荷可能時期」で出せる期間を、「最小注文単位」で取引の下限を示しておき、実際の数量はメッセージで詰める形にしました。 ### ステップ6:トップページのテキストを設定する 「トップページ設定」でブランドカラーとヒーロー画像、それに各セクションのテキストを設定します。 ![トップページ設定画面。ブランドカラーやヒーロー見出し、使い方3ステップのテキストを入力する欄が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/fl-08-homepage-settings-1-scaled.png) プリセットを適用した直後は「使わないモノに、次の出番を。」「ゆずる物を掲載する」といった、譲り合いを想定した文言が入っています。産直サイトではここを「産直品を探す」「生産者に問い合わせる」「取引スタート」のように書き換えます。 ### ステップ7:生産者の産直品を登録する 設定が完了したら、生産者のアカウントで産直品を登録します。「産直品を掲載する」リンクから登録フォームにアクセスします。 ![産直品編集フォーム。タイトル・説明・カテゴリの下に都道府県のタグ選択欄があり、その下に長野県77市区町村のチェックボックスが並び「佐久市」が選択されている。さらに栽培方法・出荷可能時期・最小注文単位・保存方法・アレルゲン情報・生産者のメッセージの各欄に値が入力されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/fl-09-listing-form-1-scaled.png) 産地の指定は2段階です。「都道府県を選択」ボタンで長野県を選ぶと、その下に長野県の市区町村がチェックボックスで展開されます。複数の市町村にまたがって出荷している生産者は、まとめて選べます。 ここで一度つまずきました。ステップ3で市区町村を読み込んでいないと、この欄はそもそも表示されません。自分は読み込みを後回しにしたまま登録フォームを開いてしまい、長野県を選んでも下に何も出てこないので、フォーム側の設定を疑って10分ほど探し回りました。原因はシードデータの読み込み漏れだけでした。先に読み込んでおけば、この回り道は避けられます。 登録した産直品は、マイページの「産直品管理」タブで一覧できます。 ![マイページの産直品管理タブ。生産者が登録した産直品が一覧表示され、各行に編集ボタンが並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/fl-10-mypage-listings-1.png) --- ## 完成したデモサイトの確認 すべての設定が終わったトップページがこちらです。 ![FarmLinkのトップページ。「信州の畑から、つくった人の顔が見える食材を。」のキャッチコピーと野菜のヒーロー画像、旬の産直品、FarmLinkの使い方3ステップ、品目から探す、市町村から探す、ご利用実績のセクションが並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/fl-11-front-top-1-scaled.png) 産直品一覧では、ステップ5で検索対象に設定したフィールドが絞り込み条件として並びます。キーワード・カテゴリ・都道府県のほかに、栽培方法・出荷可能時期で条件を組み合わせられます。 ![産直品一覧ページ。上部に絞り込みフォームがあり、栽培方法と出荷可能時期の条件が並んでいる。下に6件の産直品がカード形式で表示され、各カードに品目カテゴリと「長野県 / 佐久市」のような産地が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/fl-12-front-listings-1.png) 都道府県で長野県を選ぶと、市区町村のチェックボックスが現れます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/santyokulist-1024x770.png) 「佐久市と小諸市の生産者だけを見たい」といった絞り込みができます。 各産直品の詳細ページには、説明文の下にカスタムフィールドの内容が並びます。 ![産直品詳細ページ。栽培方法、出荷可能時期、最小注文単位、保存方法、アレルゲン情報、こだわりポイント、都道府県と市区町村が表示され、その下に生産者名がある。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/fl-13-front-detail-1.png) 出荷可能時期・最小注文単位・保存方法が並ぶことで、買い手は問い合わせる前に取引が成立しそうかを判断できます。飲食店にとっては、この3つが合わなければ問い合わせる意味がないので、先に見せておくほど無駄なやり取りが減ります。 生産者名をクリックすると、プロフィールページに移動します。 ![生産者のプロフィールページ。農場のある市町村、農業歴、主な栽培方法、農場・生産へのこだわり、対応可能な取引形態が表示され、その下に公開中の産直品が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/fl-14-front-profile-1.png) 産直品の詳細が「モノの情報」だとすると、こちらは「つくる人の情報」です。農業歴やこだわりが読めることで、はじめて取引する相手でも人となりが伝わります。1軒の生産者が複数の品目を出している場合は、このページからまとめて見られます。 会員登録フォームでは、生産者として登録するか、買い手として登録するかを選べます。 ![会員登録フォーム。ログアウト状態での登録画面が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/fl-15-front-register-1.png) --- ## よくある質問 **Q. 在庫数を管理する機能はありますか?** MatchLayerには在庫数のフィールドはありません。この記事の設計では、代わりに「出荷可能時期」と「最小注文単位」をカスタムフィールドで持たせ、実際の数量はメッセージで調整する形にしました。収穫量が天候で変わる農産物では、数値の在庫を持たせても更新が追いつかず、かえって実態と合わない表示が残ります。 **Q. 季節ごとに出せる品目が変わる場合はどうしますか?** 産直品ごとに「出荷可能時期」を書き分けます。デモサイトでは「4月〜11月(真夏は品目が変わります)」のように、期間と補足を1つの欄に書いています。季節外の品目を一時的に隠したい場合は、マイページから受付停止に切り替えることもできます。 **Q. 市区町村での絞り込みはどう設定しますか?** 「都道府県設定」画面で市区町村のシードデータを読み込むと、登録フォームと検索フォームに市区町村の選択肢が現れます。カスタムフィールドを作る必要はありません。読み込んだあとに名前を編集したり、対象外の市町村を削除したりもできます。 **Q. 全国を対象にしたサイトにもできますか?** できます。この記事では長野県だけを表示する設定にしましたが、都道府県設定で地方の非表示チェックを外せば全国から選べるようになります。その場合は「全国を一括読み込み」で全都道府県の市区町村をまとめて登録しておくと、生産者がどこにいても市町村まで指定できます。 **Q. 同じ生産者から定期的に仕入れられますか?** 一般設定の「マッチング」タブで重複申込みを「許可する」にしていれば、同じ産直品に何度でも申し込めます。モノのマッチングのプリセットでは最初からこの設定になっているので、定期取引を想定する場合は変更不要です。 **Q. 決済機能はありますか?** MatchLayer単体では決済機能を持っていません。代金のやり取りはサービス外(銀行振込など)で行うか、Stripeなどの外部決済サービスを別途組み込む形になります。プラットフォーム上では生産者と買い手が出会って条件を詰めるところまでを担当する、という設計になります。 **Q. 生産者の審査はできますか?** 一般設定で提供者の承認モードを「管理者承認が必要」に変更すると、運営者が承認した生産者だけが産直品を掲載できるようになります。有機JAS認証の確認など、掲載前に書類を確認したい場合に使えます。 --- ## まとめ WordPressで農産物・産直食材のマッチングサイトを作るには、品目・産地・栽培方法という3つの軸で探せる状態を作り、そのうえで季節性をどう表現するかを決めることになります。MatchLayerであれば「モノのマッチング」プリセットを起点に、コーディングなしでこれらを実装できます。 今回のデモサイト「FarmLink」で設定した内容を整理します。 - サイトジャンルは「モノのマッチング」プリセットを適用します - リスティング呼称を「産直品」に変更します(あとの手順の表示に関わるので先に済ませます) - メッセージ送信タイミングは「成立前から可」にします(数量と出荷時期の調整のためです) - 重複申込みは「許可する」のままにします(定期取引に対応するためです) - カレンダー機能はオフのままにします(出荷時期は日時ではなく期間で表すためです) - 都道府県設定で長野県以外を非表示にし、長野県の市区町村を読み込みます - カテゴリは大分類を親、品目のグループを子にした階層構成にします(4親カテゴリ+子カテゴリ11件) - カスタムフィールドは生産者側に農業歴・栽培方法・こだわりなど、産直品側に出荷可能時期・最小注文単位・保存方法などを設定します 今回いちばん効いたのは、在庫数の欄を作らないと決めたことと、産地をカスタムフィールドにしなかったことでした。どちらも「作らない」判断です。同じ仕組みを応用すれば、水産物の産地直送、加工品の卸売、花き類の取引など、「生産する人と仕入れる人をつなぐ」サービス全般を作れます。品目と産地にあたる分類を、そのジャンルの言葉に置き換えるところから始めてみてください。 --- # WordPressでBtoBの協業・外注マッチングサイトを作る方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-btob-matching/ WordPressとMatchLayerを使って、BtoBの協業・外注マッチングサイトを作る方法を紹介します。仕事を依頼したい会社と仕事を請けたい会社をつなぐデモサイト「BizConnect」を例に、具体的な構築手順を紹介します。 この記事を読むと、次のことがわかります。 - BtoBの協業・外注マッチングサイトに必要な機能を整理できます - 一般消費者向けのマッチングサイトとどこを変えるべきかがわかります - MatchLayerを使って、会員限定のマッチングサイトを構築する手順がわかります なお、本記事で使用している画面キャプチャは2026年7月時点のものです。 --- ## BtoBの協業・外注マッチングサイトに必要な機能 まず、このタイプのサービスに求められる機能を整理します。個人向けのサービスと大きく違うのは、情報を「誰に見せるか」を最初に決めるところから始まる点です。 | 機能 | 内容 | | ------ | ------ | | 企業登録・プロフィール | 会社名・設立年・従業員数・所在地・取引実績を企業自身が登録できる | | サービス・提案の掲載 | 「精密切削加工の受託」など、提供できる内容を掲載できる | | 業種カテゴリでの検索 | 製造・IT・デザインといった分野で絞り込める | | 対応エリアでの絞り込み | 全国対応かエリア限定かで探せる | | NDA対応の可否 | 守秘義務契約を結べるかどうかを掲載し、条件として絞り込める | | 会員限定公開 | 未ログインのユーザーには一覧も詳細も見せない | | 承認を挟む問い合わせ | 問い合わせを受けた側が承認してからやり取りを始められる | | 取引規模・納期の明示 | 最小受注規模と納期の目安を掲載できる | | お気に入り機能 | 候補企業を保存して比較できる | | 会員登録フォーム | 受注企業側・発注企業側でロールを分けて登録できる | --- ## WordPressで実現する方法(選択肢を比較) WordPressでBtoBマッチングサイトを作る際の選択肢は大きく3つあります。 ### 会員制プラグイン+投稿機能で作る方法 MemberPressやRestrict Contentといった会員制プラグインを使うと、コンテンツのアクセス制限はかんたんに実現できます。ただし企業が自分でサービスを掲載し、問い合わせを受けて承認するというマッチングの流れは、別途フォームや通知の仕組みを組み合わせて作ることになります。 ### 汎用フォーム・ディレクトリプラグインをベースにする方法 Gravity FormsやBusiness Directoryといったプラグインは柔軟性が高く、企業の登録フォームや一覧表示を独自に設計できます。ただし「マッチング」の概念(問い合わせ・承認・メッセージのやり取り)はゼロから実装することになり、開発コストがかかります。 ### マッチング特化プラグインを使う方法 MatchLayerはマッチングサイトに特化したWordPressプラグインで、リスティング管理・問い合わせと承認・メッセージ・カスタムフィールド・アクセス制限などの機能を最初から持っています。「人のマッチング」プリセットを選ぶだけで、受注企業と発注企業の分離登録に対応した土台が整います。コーディングなしで動くサイトを短期間で立ち上げたい場合に向いています。 --- ## MatchLayerでBizConnectを構築する手順 ここからは実際の構築手順を追います。今回作るデモサイト「BizConnect」は、会員登録した企業だけが閲覧できる受発注マッチングサイトです。分野・対応エリア・NDA対応の可否で相手を探し、問い合わせを受けた企業が承認してからメッセージのやり取りを始める流れになっています。 ### ステップ1:サイトジャンルに「人のマッチング」を選ぶ MatchLayerをインストールしたら、最初にサイトジャンル設定からプリセットを選びます。管理画面の「サイトジャンル設定」にアクセスし、「人のマッチング」を選んで適用します。 ![サイトジャンル設定画面。「人のマッチング」プリセットが選択されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-01-preset-select.png) 企業どうしのマッチングですが、構造としては「サービスを提供する側」と「依頼する側」に分かれるので、人のマッチングが土台になります。このプリセットは、メッセージが成立後のみ、重複申込みが不可、カレンダーがオフという組み合わせで設定が入るため、今回のようなBtoBのマッチングでは使いやすい組み合わせとなります。 ### ステップ2:一般設定で呼称と機能を決める 「一般設定」→「サイト全体」タブを開きます。呼称は管理画面のメニュー名にも反映されるので、あとの手順で表示が変わる前に済ませておきます。 - [リスティング呼称](https://matchlayer.jp/blog/customize-listing-label/)を「サービス・提案」に変更します(プリセット適用直後は「案件」になっています) - ユーザーモードは「分離モード(提供者/利用者)」のままにします(受注企業と発注企業は役割が異なるためです) - [レビュー機能](https://matchlayer.jp/blog/reviews/)のチェックを外してオフにします - [都道府県機能](https://matchlayer.jp/blog/prefecture-area-filter/)を有効にします(企業の所在地で絞り込めるようになります) ![一般設定のサイト全体タブ。リスティング呼称が「サービス・提案」、ユーザーモードが分離モード、レビュー機能がオフ、都道府県機能が有効になっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-02-settings-overview.png) レビューをオフにしたのは、BtoBでは公開の評価が取引関係に影響しやすいからです。「取引したが評価は書きたくない」「低い評価をつけたことが相手に伝わると次の商談がしづらい」といった事情があり、星の数による評価が機能しにくい場面があります。掲載企業が萎縮するくらいなら、最初から置かないという判断もあります。 ### ステップ3:一覧と詳細を会員限定にする このサイトの肝になる設定です。「一般設定」→「入口(公開・登録)」タブを開き、案件閲覧権限を「ログインユーザーのみ(一覧・詳細ともにログイン必須)」に変更します。 ![一般設定の入口タブ。案件閲覧権限で「ログインユーザーのみ(一覧・詳細ともにログイン必須)」が選択されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-03-settings-entry.png) 選択肢は3つあります。「全員に公開」は誰でも見られる状態で、「詳細はログインユーザーのみ」は一覧までは公開して詳細で止める形、「ログインユーザーのみ」は一覧の時点でログインを求める形です。 会員企業だけの場にしたいなら3つ目を選びます。「どんな企業が登録しているか」自体を外部に見せたくないケースが多いためです。逆に、外部からの新規登録を増やしたいなら2つ目にして、一覧までは見せておくという選び方もあります。 なお、この設定はログインしていないアクセスに対して閲覧を制限する機能です。会員として登録した相手には情報が見える状態になるので、掲載する情報の範囲は運営ルールとあわせて考えることになります。 ### ステップ4:マッチングの条件を確認する 「マッチング」タブに移ります。BtoBでは、ここは変更せずプリセットの初期値のまま使います。 - [メッセージ送信タイミング](https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-message-feature/)は「成立後のみ」のままにします - 重複申込みは「許可しない」のままにします - カレンダー・予約機能はオフのままにします ![一般設定のマッチングタブ。メッセージ送信タイミングが「成立後のみ」、重複申込みが「許可しない」、カレンダー・予約機能がオフになっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-04-settings-matching.png) メッセージを「成立後のみ」にしておくと、問い合わせを受けた企業が承認するまでメッセージのやり取りが始まりません。図面や仕様、取引条件といった情報を、相手を確認しないうちに送ってしまう状況を避けられます。守秘義務契約を結んでから具体的な話に入る、という商習慣とも噛み合います。 重複申込みを「許可しない」のままにしたのは、同じ提案に何度も問い合わせが飛ぶのを防ぐためです。個人向けのサービスでは「毎週予約したい」といった正当な理由で再申込みが必要になりますが、BtoBの引き合いでは1件につき1回で十分です。 ### ステップ5:業種のカテゴリを階層で設定する 「カテゴリ設定」メニューから、カテゴリを追加します。今回は分野を親カテゴリ、具体的な業務を子カテゴリにした階層構成にしました。 - 製造・加工(金属加工・部品製造/樹脂・プラスチック加工/食品加工・OEM) - IT・デジタル(Webサイト制作・リニューアル/システム・アプリ開発/DX支援・業務改善) - デザイン・クリエイティブ(ブランディング・CI/販促物・パッケージデザイン) - 販売・流通(国内販売代理/輸出入・貿易支援) - 経営支援(経営コンサルティング/財務・資金調達支援/人事・採用支援) ![カテゴリ設定画面。製造・加工、IT・デジタル、デザイン・クリエイティブ、販売・流通、経営支援の親カテゴリの下に、具体的な業務の子カテゴリが階層表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-05-categories.png) 発注側は「金属加工を頼みたい」と具体的に決まっている場合もあれば、「製造まわりで相談できる先を探している」という段階のこともあります。親子で持たせておくと、どちらの入り方にも対応できます。 ### ステップ6:カスタムフィールドを追加する 「登録フォーム設定」からプロフィール用・サービス用のカスタムフィールドを追加します。 受注企業(提供者)のプロフィール用に、次の6項目を設定しました。 - 会社名(テキスト/必須) - 設立年(テキスト/必須) - 従業員数(セレクトボックス:1〜5名〜100名以上/必須) - 事業所在地(都道府県)(テキスト/必須) - 主な取引実績(テキストエリア) - 保有資格・認証(テキスト) 発注企業(利用者)側には「貴社名」「業種」「貴社の従業員数」を設定しました。 ![登録フォーム設定のプロフィール用タブ。受注企業向け6項目と発注企業向け3項目が、適用ロールを分けて登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-06-profile-fields.png) BtoBでは、相手が「どのくらいの規模の会社か」が判断材料になります。従業員5名の会社と100名の会社では、対応できる案件の大きさも進め方も違うためです。設立年と保有資格・認証を並べておくと、はじめて名前を見る企業でも見当がつきます。 続いて「サービス・提案用」タブに切り替えて、掲載内容ごとのフィールドを追加します。 - サービス内容の詳細(テキストエリア/必須) - 対応可能エリア(セレクトボックス:全国(リモート可)〜要相談/必須) - 最小受注規模の目安(テキスト) - 納期の目安(テキスト) - NDA・守秘義務対応(セレクトボックス:NDA締結可・要相談・対応不可/必須) - 案件対応の注意事項(テキストエリア) ![登録フォーム設定のサービス・提案用タブ。対応可能エリア、最小受注規模の目安、納期の目安、NDA・守秘義務対応などのフィールドが登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-07-listing-fields.png) 「対応可能エリア」と「NDA・守秘義務対応」は検索対象に設定しました。検索対象にしたフィールドは、一覧ページの絞り込み条件として自動的に表示されます。 NDA対応の可否を最初から掲載してもらうと、発注側は「そもそも話ができる相手か」を問い合わせる前に判断できます。守秘義務を結べない相手に図面の話を持ちかけても進まないので、この1項目があるだけで無駄なやり取りが減ります。 「最小受注規模の目安」も同じ狙いです。金額を書く欄ではありますが、「50万円以上の案件から」のように下限の目安を示しておくと、規模の合わない引き合いが減ります。 ### ステップ7:トップページのテキストを設定する 「トップページ設定」でブランドカラーとヒーロー画像、それに各セクションのテキストを設定します。 ![トップページ設定画面。ブランドカラーやヒーロー見出し、使い方3ステップのテキストを入力する欄が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-08-homepage-settings-scaled.png) プリセットを適用した直後は「プロと出会う、案件と出会う。」といった汎用的な文言が入っています。ここを「取引先を探す」「問い合わせる」「商談スタート」のように書き換えます。 ステップ2でレビューをオフにしているので、トップページの口コミセクションも非表示にしておきます。 ### ステップ8:受注企業のサービス・提案を登録する 設定が完了したら、受注企業のアカウントで掲載内容を登録します。「サービス・提案を掲載する」リンクから登録フォームにアクセスします。 ![サービス・提案の編集フォーム。タイトル・説明・カテゴリ・都道府県の下に、サービス内容の詳細・対応可能エリア・最小受注規模の目安・納期の目安・NDA、守秘義務対応・案件対応の注意事項の各欄に値が入力されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-09-listing-form.png) 登録した内容は、マイページの「サービス・提案管理」タブで一覧できます。 ![マイページのサービス・提案管理タブ。受注企業が登録した提案が一覧表示され、各行に編集ボタンが並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-10-mypage-listings.png) --- ## 完成したデモサイトの確認 すべての設定が終わったトップページがこちらです。 ![BizConnectのトップページ。「取引先を、業界のつながりから見つける。」のキャッチコピーとオフィスのヒーロー画像、新着のサービス・提案、BizConnectの使い方3ステップ、分野から探す、所在地から探す、ご利用実績のセクションが並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-11-front-top-scaled.png) トップページは未ログインでも見られます。どんなサイトかを伝えて登録につなげるためです。ただし、ここから一覧に進もうとすると止まります。 ![未ログイン状態で一覧ページにアクセスした画面。「このページを閲覧するにはログインが必要です。」というメッセージと、ログイン・新規登録のボタンだけが表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-12-front-listings-guest.png) 提案のタイトルも企業名も表示されません。ステップ3で「ログインユーザーのみ」を選んだ結果です。 ログインすると、同じページが一覧として表示されます。 ![ログイン後のサービス・提案一覧ページ。上部に絞り込みフォームがあり、キーワード、カテゴリ、都道府県、対応可能エリア、NDA・守秘義務対応の条件が並んでいる。下に6件の提案がカード形式で表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-13-front-listings-member.png) 絞り込みに「対応可能エリア」と「NDA・守秘義務対応」が並んでいます。「関東で、NDA締結可の企業」という条件で候補を絞れます。 各提案の詳細ページには、説明文の下にカスタムフィールドの内容が並びます。 ![発注企業から見たサービス・提案の詳細ページ。サービス内容の詳細、対応可能エリア、最小受注規模の目安、納期の目安、NDA・守秘義務対応、案件対応の注意事項、都道府県が表示され、その下にマッチング申込みフォームがある。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-14-front-detail.png) 下部の「マッチング申込み」から問い合わせます。ここで送れるのは最初のメッセージだけで、以降のやり取りは相手企業が承認してから始まります。承認を挟むことで、掲載側が相手を確認したうえで話を進められます。 企業名をクリックすると、プロフィールページに移動します。 ![企業のプロフィールページ。会社名、設立年、従業員数、事業所在地、主な取引実績、保有資格・認証が表示され、その下に公開中のサービス・提案が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-15-front-profile.png) 提案の詳細が「何ができるか」だとすると、こちらは「どんな会社か」です。取引実績や認証が読めることで、はじめて名前を見る企業でも判断材料が増えます。 会員登録フォームでは、受注企業として登録するか、発注企業として登録するかを選べます。 ![会員登録フォーム。ログアウト状態での登録画面が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/bc-16-front-register.png) --- ## よくある質問 **Q. 未ログインのユーザーには本当に案件は見えませんか?** 案件閲覧権限を「ログインユーザーのみ」にすると、一覧ページも詳細ページもログインを求める画面に切り替わり、掲載内容は表示されません。ただしトップページや固定ページは通常どおり公開されるので、サイトの説明や運営者情報は誰でも読めます。 **Q. 会員登録を誰でもできる状態にしたくありません。** 一般設定で提供者・利用者の承認モードを「管理者承認が必要」に変更すると、運営者が承認した企業だけが利用できるようになります。商工会や業界団体のように会員資格が決まっている場合は、この設定と組み合わせることになります。 **Q. NDAの締結そのものをサイト上でできますか?** MatchLayerに電子契約の機能はありません。この記事の設計では「NDA・守秘義務対応」を掲載項目として持たせ、締結できるかどうかを事前に示すところまでを担当しています。契約の締結自体は、外部の電子契約サービスや従来どおりの書面でのやり取りになります。 **Q. なぜレビュー機能をオフにするのですか?** BtoBでは、公開の評価が取引関係に影響することがあるためです。発注側が率直な評価を書きにくく、受注側も評価がつくことを警戒して掲載をためらう、という状況が起こりえます。運営方針として評価を集めたい場合は、オンのまま使っても問題ありません。 **Q. 決済機能はありますか?** MatchLayer単体では決済機能を持っていません。代金のやり取りはサービス外で行うか、外部の決済サービスを別途併用する形になります。BtoBでは支払条件そのものが交渉事項になることが多いので、プラットフォームで決済まで完結させない設計のほうが実態に合う場面もあります。 --- ## まとめ WordPressでBtoBの協業・外注マッチングサイトを作るときは、機能を足すことよりも「どこまで見せるか」「いつからやり取りできるか」を先に決めることが設計の中心になります。MatchLayerであれば「人のマッチング」プリセットを起点に、コーディングなしでこれらを設定できます。 今回のデモサイト「BizConnect」で設定した内容を整理します。 - サイトジャンルは「人のマッチング」プリセットを適用します - リスティング呼称を「サービス・提案」に変更します - 案件閲覧権限を「ログインユーザーのみ」にして、一覧も詳細も会員限定にします - レビュー機能をオフにし、トップページの口コミセクションも非表示にします - メッセージ送信タイミングは「成立後のみ」のままにします(承認前のやり取りを避けるためです) - 重複申込みは「許可しない」のままにします(同じ提案への重複した引き合いを防ぐためです) - カレンダー機能はオフのままにします(日程調整はメッセージで行うためです) - カテゴリは分野を親、具体的な業務を子にした階層構成にします(5親カテゴリ+子カテゴリ13件) - カスタムフィールドは受注企業側に従業員数・取引実績・保有資格など、提案側に対応可能エリア・NDA対応・最小受注規模などを設定します --- # WordPressで空き家バンク・遊休不動産のマッチングサイトを作る方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-vacant-house-matching/ WordPressとMatchLayerを使って、空き家バンク・遊休不動産のマッチングサイトを作る方法を紹介します。空き家の所有者と住みたい人・使いたい人をつなぐデモサイト「AkiyaLink」を例に、具体的な構築手順を紹介します。 この記事を読むと、次のことがわかります。 - 空き家・遊休不動産のマッチングサイトに必要な機能を整理できます - MatchLayerを使って、市町村で絞り込めるマッチングサイトを構築する手順がわかります なお、本記事で使用している画面キャプチャは2026年7月時点のものです。 --- ## 空き家・遊休不動産のマッチングサイトに必要な機能 まず、このタイプのサービスに求められる機能を整理します。物件を並べるだけなら固定ページでも作れますが、探す側が条件で絞り込めて、所有者と連絡が取れる状態にするには、いくつか仕組みが必要です。 | 機能 | 内容 | | ------ | ------ | | 所有者登録・プロフィール | 所有者の区分・連絡が取りやすい時間帯・活用への考え方を登録できる | | 物件の掲載 | 「築90年の古民家」など、物件ごとに掲載できる | | 物件種別での検索 | 戸建て・店舗・土地といった種類で絞り込める | | 市町村での絞り込み | 県内のどの市町村にある物件かで探せる | | 建物の状態での絞り込み | そのまま住めるのか、改修が必要なのかで探せる | | 活用条件の明示 | 売却のみか賃貸のみか、どちらも可かを掲載できる | | 物件写真の掲載 | 外観だけでなく内装や周辺の様子を複数枚見せられる | | 問い合わせとメッセージ | 現地の様子や引き渡し条件を、所有者に直接聞ける | | 会員登録フォーム | 所有者側・活用希望者側でロールを分けて登録できる | 不動産の取引には宅地建物取引業法をはじめとする法規制が関わります。自治体の空き家バンクのように所有者と希望者の連絡を仲介するにとどめるのか、事業者として取引に関与するのかで扱いが変わるため、運営の形態は事前に専門家や所管の窓口へご確認ください。この記事はサイトの作り方に絞って説明しますのでご注意ください。 --- ## WordPressで実現する方法(選択肢を比較) WordPressで空き家のマッチングサイトを作る際の選択肢は大きく3つあります。 ### 固定ページと投稿で作る方法 いちばん手軽な方法で、実際に多くの空き家バンクがこの形です。ただし物件が増えると、市町村や物件種別での絞り込みができないため、探す側は上から順に見ていくことになります。担当者にとっても、掲載・成約・取り下げのたびに本文を書き換える運用は負担が大きくなります。 ### 不動産テーマ・カスタム投稿タイプで作る方法 不動産向けのWordPressテーマや、カスタム投稿タイプを使って物件データベースを作る方法です。絞り込み検索は実現できますが、所有者が自分で登録して問い合わせを受け取る仕組みは別途作ることになります。運営側がすべての物件を代理入力する前提なら、この方法でも回ります。 ### マッチング特化プラグインを使う方法 MatchLayerはマッチングサイトに特化したWordPressプラグインで、物件の登録・[都道府県と市区町村での絞り込み](https://matchlayer.jp/blog/prefecture-area-filter/)・メッセージ・[画像ギャラリー](https://matchlayer.jp/blog/image-gallery/)などの機能を最初から持っています。「空間のマッチング」プリセットを選ぶだけで、所有者と活用希望者の分離登録に対応した土台が整います。所有者自身に登録してもらう運用にしたい場合に向いています。 --- ## MatchLayerでAkiyaLinkを構築する手順 ここからは実際の構築手順を追います。今回作るデモサイト「AkiyaLink」は、島根県の空き家・遊休不動産を集めた県特化型のサイトです。物件の種類・市町村・建物の状態から探して、所有者に直接問い合わせできる形にします。 ### ステップ1:サイトジャンルに「空間のマッチング」を選ぶ MatchLayerをインストールしたら、最初にサイトジャンル設定からプリセットを選びます。管理画面の「サイトジャンル設定」にアクセスし、「空間のマッチング」を選んで適用します。 ![サイトジャンル設定画面。「空間のマッチング」プリセットが選択されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-01-preset-select.png) 空き家は場所を扱うので、このプリセットが土台になります。適用すると都道府県機能がオンになり、カレンダーもオンになります。都道府県はそのまま使いますが、カレンダーはあとでオフにします。理由はステップ3で説明します。 ### ステップ2:一般設定で呼称と機能を決める 「一般設定」→「サイト全体」タブを開きます。 - [リスティング呼称](https://matchlayer.jp/blog/customize-listing-label/)を「物件」に変更します(プリセット適用直後は「スペース」になっています) - ユーザーモードは「分離モード(提供者/利用者)」のままにします(所有者と活用希望者は役割が異なるためです) - [レビュー機能](https://matchlayer.jp/blog/reviews/)のチェックを外してオフにします - [都道府県機能](https://matchlayer.jp/blog/prefecture-area-filter/)は有効のままにします ![一般設定のサイト全体タブ。リスティング呼称が「物件」、ユーザーモードが分離モード、レビュー機能がオフ、都道府県機能が有効になっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-02-settings-overview.png) レビューをオフにしたのは、空き家の取引が一回性だからです。飲食店や教室のように同じ相手と何度も取引する場ではないので、評価が蓄積しません。 ### ステップ3:マッチングの条件を決める 「マッチング」タブに移ります。ここでは3つ変更します。 - メッセージ送信タイミングを「成立前から可」に変更します - 重複申込みを「許可しない」に変更します - カレンダー・予約機能のチェックを外してオフにします ![一般設定のマッチングタブ。メッセージ送信タイミングが「成立前から可」、重複申込みが「許可しない」、カレンダー・予約機能がオフになっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-03-settings-matching.png) メッセージを「成立前から可」にしたのは、空き家は現物を見ないと判断できないからです。「家財はどこまで残っていますか」「井戸は使えますか」といった質問が問い合わせの段階で出てきます。ここでやり取りできないと、興味を持った人が離れてしまいます。 重複申込みを「許可しない」にしたのは、同じ物件に何度も問い合わせが飛ぶのを防ぐためです。予約サービスなら「毎週通いたい」という理由で再申込みが必要になりますが、空き家では1件につき1回で十分です。 カレンダーをオフにしたのは、空き家が時間貸しではないからです。会議室やレンタルスペースなら「7月27日の14時から2時間」を押さえる必要がありますが、空き家の見学は「今度の土日はいかがですか」と個別に相談するものです。ここは最後まで迷いました。見学の日程調整に使えるなら残しておいてもいいのでは、と一度は考えたからです。ただ、所有者が毎週の空き枠を入れ続ける姿がどうしても想像できなくて、結局オフにしました。空欄のカレンダーが並ぶくらいなら、ない方がましです。 ### ステップ4:都道府県と市町村を用意する このサイトの要になる設定です。「都道府県設定」メニューを開きます。 やることは2つあります。まず、島根県以外の地方に「非表示」のチェックを入れます。中国・四国地方だけはチェックを外したうえで、島根県以外の県を個別に非表示にします。これで、登録フォームと検索の選択肢が島根県だけになります。 もう1つが市区町村の読み込みです。画面上部の「全国を一括読み込み」ボタン、または各県の「市区町村を編集」からシードデータを読み込めます。島根県で読み込むと19件の市町村が登録されます。 ![都道府県設定画面。中国・四国地方以外に「非表示」チェックが入り、中国・四国地方の中でも島根県以外の県が個別に非表示になっている。島根県の行には市区町村の件数が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-04-prefecture-settings-scaled.png) 市町村をテキスト入力のカスタムフィールドで持たせる方法もありますが、こちらの機能を使うほうが後で楽です。テキスト入力だと「雲南市」「島根県雲南市」「雲南市木次町」と表記がばらつき、絞り込みが効かなくなります。マスタから選ぶ方式なら表記が揃い、検索条件としてそのまま使えます。 合併前の地名で探す人がいる、といった事情があれば、この画面で市町村名を編集したり項目を追加したりできます。 ### ステップ5:物件種別のカテゴリを階層で設定する 「カテゴリ設定」メニューから、カテゴリを追加します。今回は大分類を親カテゴリ、具体的な種別を子カテゴリにした階層構成にしました。 - 戸建て(平屋/2階建て以上/古民家) - 店舗・事務所(路面店舗/事務所・オフィス/空き倉庫) - その他の建物(アパート・集合住宅/蔵・納屋) - 土地(宅地/農地・山林) ![カテゴリ設定画面。戸建て・店舗、事務所・その他の建物・土地の親カテゴリの下に、物件種別の子カテゴリが階層表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-05-categories.png) 「古民家を探している」という人と、「とりあえず住める家を見たい」という人では入り方が違います。親子で持たせておくと、大分類からも具体的な種別からもたどり着けます。 なお、市町村はカテゴリに入れないほうがいいです。「戸建て/店舗/雲南市/松江市」と混在すると、物件種別を足すときも並び順を整えるときも扱いづらくなります。地域はステップ4の機能で扱います。 ### ステップ6:カスタムフィールドを追加する 「登録フォーム設定」からプロフィール用・物件用のカスタムフィールドを追加します。 所有者(提供者)のプロフィール用に、次の3項目を設定しました。 - 所有者の区分(セレクトボックス:個人所有者・法人・自治体、公的機関・不動産事業者/必須) - 連絡が取りやすい時間帯(テキスト) - 空き家の活用について考えていること(テキストエリア/必須) 活用希望者(利用者)側には「活用の目的」と「希望する時期」を設定しました。 ![登録フォーム設定のプロフィール用タブ。所有者向け3項目と活用希望者向け2項目が、適用ロールを分けて登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-06-profile-fields.png) 「所有者の区分」を入れたのは、空き家バンクでは自治体が所有者に代わって掲載することがあるからです。窓口が載せているのか、所有者本人が載せているのかが分かると、問い合わせる側の身構え方が変わります。 「空き家の活用について考えていること」を必須にするかどうかは、かなり迷いました。自由記述の必須項目は入力の手間になるので、登録の途中で手が止まる人が出るかもしれません。それでも必須にしたのは、この欄が空っぽの物件は結局どれも同じに見えてしまうと感じたからです。空き家は条件だけで決まるものではなく、「誰に使ってほしいか」という所有者の気持ちが判断に影響します。ただ、実際に運用したときにどれくらい離脱するかまでは確かめられていないので、ここは自信を持って断言できません。 続いて「物件用」タブに切り替えて、物件ごとのフィールドを追加します。 - 活用の条件(セレクトボックス:売却のみ・賃貸のみ・売却、賃貸どちらも・要相談/必須) - 建物の構造(セレクトボックス:木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造・土地のみ/必須) - 築年数(セレクトボックス:10年未満〜50年以上、土地は該当なし/必須) - 現在の状態(セレクトボックス:そのまま住める・軽微な修繕が必要・大規模な改修が必要・解体を前提/必須) - 間取り・面積(テキスト) - 価格・賃料の目安(テキスト) - 最寄り駅・交通アクセス(テキスト) - 引き渡しの条件・注意事項(テキストエリア) ![登録フォーム設定の物件用タブ。活用の条件・建物の構造・築年数・現在の状態などのフィールドが登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-07-listing-fields.png) このうち「活用の条件」「建物の構造」「築年数」「現在の状態」の4つを検索対象に設定しました。検索対象にしたフィールドは、物件一覧の絞り込み条件として自動的に表示されます。 「現在の状態」を検索できるようにしたのは、探す側の関心がここに集まるからです。すぐ住みたい人と、自分で直したい人では、見たい物件がまったく違います。「大規模な改修が必要」と最初に書いてあれば、期待とのずれによるやり取りが減ります。 価格は専用の機能ではなくテキストのフィールドで扱っています。「売却350万円 / 賃貸 月3万円(応相談)」のように、条件を添えて書けるほうが空き家には合うためです。 ### ステップ7:トップページのテキストを設定する 「トップページ設定」でブランドカラーとヒーロー画像、それに各セクションのテキストを設定します。 ![トップページ設定画面。ブランドカラーやヒーロー見出し、使い方3ステップのテキストを入力する欄が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-08-homepage-settings-scaled.png) プリセットを適用した直後は「必要な場所を、必要な時間だけ。」といった時間貸しを想定した文言が入っています。ここを「物件を探す」「所有者に問い合わせる」「見学して決める」のように書き換えます。 ステップ2でレビューをオフにしているので、トップページの口コミセクションも非表示にしておきます。 ### ステップ8:物件を登録する 設定が完了したら、所有者のアカウントで物件を登録します。「物件を掲載する」リンクから登録フォームにアクセスします。 ![物件編集フォーム。タイトル・説明・カテゴリの下に都道府県のタグと「島根県の市区町村」の選択欄があり、雲南市が選ばれている。さらに活用の条件・建物の構造・築年数・現在の状態・間取り、面積・価格、賃料の目安・最寄り駅・引き渡しの条件の各欄に値が入力されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-09-listing-form.png) 所在地の指定は2段階です。「都道府県を選択」ボタンで島根県を選ぶと、その下に島根県の市区町村を選ぶ欄が現れます。ステップ4で市区町村を読み込んでいないと、この欄は出てきません。 画面のいちばん下が画像ギャラリーです。最大5枚まで登録でき、最初の画像が一覧カードと詳細ページのメイン画像になります。空き家では外観だけでは判断できないので、この5枚をどう使うかが問い合わせの数を左右します。外観・玄関まわり・水回り・傷んでいる箇所・周辺の環境というように役割を割り振ると、少ない枚数でも情報量が出ます。 傷んでいる箇所を載せるのは、正直なところ勇気がいります。それでも、隠したところで見学に来ればわかる話です。個人的には5枚のうち1枚は劣化のわかる写真を入れたほうがいいと思っています。そのほうが見学したあとの落差が減りますし、覚悟のある人だけが問い合わせてきます。 登録した物件は、マイページの「物件管理」タブで一覧できます。 ![マイページの物件管理タブ。所有者が登録した物件が一覧表示され、各行に編集ボタンが並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-10-mypage-listings.png) --- ## 完成したデモサイトの確認 すべての設定が終わったトップページがこちらです。 ![AkiyaLinkのトップページ。「空き家に、次の住み手を。」のキャッチコピーと里山のヒーロー画像、新着の物件、AkiyaLinkの使い方3ステップ、物件の種類から探す、市町村から探す、ご利用実績のセクションが並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-11-front-top-scaled.png) 物件一覧では、ステップ6で検索対象に設定したフィールドが絞り込み条件として並びます。 ![物件一覧ページ。上部の絞り込みフォームに、カテゴリ・都道府県に加えて活用の条件・建物の構造・築年数・現在の状態が並んでいる。下に6件の物件がカード形式で表示され、各カードに物件種別と「島根県 / 雲南市」のような所在地が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-12-front-listings.png) 「古民家で、大規模な改修が必要で、売却・賃貸どちらも可」という条件で絞り込めます。カードには物件種別と市町村まで出るので、開かなくてもある程度の判断ができます。 都道府県で島根県を選ぶと、市町村のチェックボックスが現れます。 ![物件一覧の絞り込みフォーム。都道府県で島根県を選んだ状態で、その下に松江市・浜田市・出雲市など19件の市町村がチェックボックスで展開されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-13-front-municipality-filter.png) 「実家のある雲南市と、隣の奥出雲町だけ見たい」といった絞り込みができます。移住先を検討している人は、通勤先や実家からの距離で候補地を決めることが多いので、この一段が効いてきます。 各物件の詳細ページには、説明文の下にカスタムフィールドの内容が並びます。 ![物件詳細ページ。活用の条件、建物の構造、築年数、現在の状態、間取り・面積、価格・賃料の目安、最寄り駅、引き渡しの条件、都道府県、市区町村が表示され、その下に所有者名とマッチング申込みフォームがある。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-14-front-detail.png) 下部の「マッチング申込み」から問い合わせます。「成立前から可」にしているので、ここでメッセージを添えて送れます。 所有者名をクリックすると、プロフィールページに移動します。 ![所有者のプロフィールページ。所有者の区分、連絡が取りやすい時間帯、空き家の活用について考えていることが表示され、その下に公開中の物件が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-15-front-profile.png) 物件の詳細が「その家の情報」だとすると、こちらは「誰が手放そうとしているか」です。自治体の窓口なのか個人の所有者なのかが分かり、活用への考え方も読めます。ステップ6で必須にした欄が効いてくるのはこの画面です。 会員登録フォームでは、所有者として登録するか、活用希望者として登録するかを選べます。 ![会員登録フォーム。ログアウト状態での登録画面が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/ak-16-front-register.png) --- ## よくある質問 **Q. 市町村での絞り込みはどう設定しますか?** 「都道府県設定」画面で市区町村のシードデータを読み込むと、登録フォームと検索フォームに市区町村の選択肢が現れます。カスタムフィールドを作る必要はありません。読み込んだあとに名前を編集したり、対象外の市町村を削除したりもできます。 **Q. 県全体ではなく、1つの市町村だけを対象にできますか?** できます。都道府県設定でその県以外を非表示にしたうえで、市区町村の一覧から対象外の市町村を削除すれば、登録フォームの選択肢がその市町村だけになります。単独の自治体で運営する場合はこの形になります。 **Q. 全国の空き家を扱うサイトにもできますか?** できます。この記事では島根県だけを表示する設定にしましたが、都道府県設定で地方の非表示チェックを外せば全国から選べます。その場合は「全国を一括読み込み」で全都道府県の市区町村をまとめて登録しておくと、どこの物件でも市町村まで指定できます。 **Q. 写真は何枚まで載せられますか?** 1件につき最大5枚です。最初の画像が一覧カードと詳細ページのメイン画像になります。枚数が限られているので、外観・内部・水回り・傷んでいる箇所・周辺環境というように役割を決めて選ぶと、少ない枚数でも判断材料になります。 **Q. 成約した物件はどうしますか?** マイページの物件管理から受付停止に切り替えると、一覧に表示されなくなります。 **Q. 決済機能はありますか?** MatchLayer単体では決済機能を持っていません。空き家の売買や賃貸借は契約手続きを伴うため、このサイトが担当するのは物件と活用したい人が出会って連絡を取り合うところまでです。 **Q. 自治体が運営する場合、所有者に代わって掲載できますか?** できます。このデモサイトでも、市の窓口が所有者から預かった物件を掲載する形にしています。所有者のプロフィールに「所有者の区分」を持たせておくと、窓口が載せているのか本人が載せているのかを閲覧者に伝えられます。 --- ## まとめ WordPressで空き家・遊休不動産のマッチングサイトを作るときは、「どこにあるか」と「どんな状態か」で絞り込める状態を作ることが出発点になります。MatchLayerであれば「空間のマッチング」プリセットを起点に、コーディングなしでこれらを設定できます。 今回のデモサイト「AkiyaLink」で設定した内容を整理します。 - サイトジャンルは「空間のマッチング」プリセットを適用します - リスティング呼称を「物件」に変更します - レビュー機能をオフにします(取引が一回性で評価が蓄積しないためです) - メッセージ送信タイミングは「成立前から可」にします(現地の様子を問い合わせ段階で聞けるようにするためです) - 重複申込みは「許可しない」にします(同じ物件への重複した問い合わせを防ぐためです) - カレンダー機能はオフにします(空き家は時間貸しではなく、見学は個別に相談するためです) - 都道府県設定で対象の県以外を非表示にし、その県の市区町村を読み込みます - カテゴリは物件種別の階層構成にします(4親カテゴリ+子カテゴリ10件) - カスタムフィールドは物件側に活用の条件・建物の構造・築年数・現在の状態を置き、この4つを検索対象にします 空き家の情報は、条件表だけでは伝わりません。写真5枚と「どう使ってほしいか」という所有者の言葉が、条件の一致以上に問い合わせを動かします。同じ仕組みを応用すれば、空き店舗の活用、農地や倉庫の貸し出し、公共施設の跡地活用なども扱えます。まずは対象地域を1つの県か市町村に決めるところから始めてみてください。 --- # WordPressで産学連携・研究シーズのマッチングサイトを作る方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-industry-academia-matching/ WordPressとMatchLayerを使って、産学連携・研究シーズのマッチングサイトを作る方法を紹介します。大学・公設試の研究者と企業をつなぐデモサイト「LabConnect」を例に、具体的な構築手順を紹介します。 この記事を読むと、次のことがわかります。 - 産学連携・研究シーズのマッチングサイトに必要な機能を整理できます - 用意されたプリセットが当てはまらない場合に、必要な項目や設定をどう決めればよいかがわかります - 掲載内容を公開前に確認する仕組みの作り方がわかります なお、本記事で使用している画面キャプチャは2026年7月時点のものです。 --- ## 産学連携・研究シーズのマッチングサイトに必要な機能 まず、このタイプのサービスに求められる機能を整理します。研究シーズは、企業が探す側にとって内容の理解が難しく、掲載する側にとっては書ける範囲に制約があります。探す側と載せる側、その両方に目を配りながら設計することになります。 | 機能 | 内容 | | ------ | ------ | | 研究者登録・プロフィール | 所属機関・部局・職位・専門分野・研究業績を登録できる | | 研究シーズの掲載 | 「廃棄アルミの低温接合技術」など、シーズ単位で掲載できる | | 研究分野での検索 | ライフサイエンス・情報・ものづくりといった分野で絞り込める | | 連携形態での絞り込み | 共同研究・受託研究・ライセンス供与などの形で探せる | | 技術の成熟度の明示 | 基礎研究の段階か、実用化が近いのかを掲載できる | | 知的財産の状況の明示 | 特許の取得済み・出願済みなどを掲載できる | | 掲載内容の事前確認 | 公開する前に、産学連携本部が内容を確認できる | | 問い合わせとメッセージ | 企業から研究者へ直接相談できる | | 会員登録フォーム | 研究者側・企業側でロールを分けて登録できる | 知的財産の項目は、あくまで「掲載時点でどういう状況か」を伝えるための欄です。実際の権利の帰属や契約条件は各機関の規程に沿って決まるものなので、サイトの表示だけで判断せず、担当部署の確認を挟む運用にしてください。 --- ## WordPressで実現する方法(選択肢を比較) WordPressで研究シーズのデータベースを作る際の選択肢は大きく3つあります。 ### 固定ページとPDFで公開する方法 現在いちばん多い形です。作るのは簡単ですが、企業が分野や連携形態で絞り込めません。研究者が増えるほど更新の負担が担当者に集中し、内容が古いまま残りやすくなります。 ### カスタム投稿タイプでシーズ集を作る方法 カスタム投稿タイプとカスタムフィールドでシーズのデータベースを作る方法です。絞り込み検索は実現できます。ただし、研究者自身が登録して企業からの問い合わせを受け取る仕組みと、公開前に事務局が内容を確認する流れは、別途作り込むことになります。 ### マッチング特化プラグインを使う方法 MatchLayerはマッチングサイトに特化したWordPressプラグインで、シーズの登録・カスタムフィールドでの絞り込み・問い合わせ・掲載審査などの機能を最初から持っています。研究者に自分で登録してもらい、事務局が確認してから公開する、という運用に向いています。 --- ## MatchLayerでLabConnectを構築する手順 ここからは実際の構築手順を追います。今回作るデモサイト「LabConnect」は、大学と公設試の研究シーズを集めたサイトです。企業が分野・連携形態・技術の成熟度から探して、研究者に直接問い合わせできる形にします。 ### ステップ1:サイトジャンルで「汎用」を選ぶ MatchLayerをインストールしたら、最初にサイトジャンル設定を開きます。 ![サイトジャンル設定画面。モノのマッチング・人のマッチング・予約型サービス・スペースレンタル・汎用の5つが並び、「汎用(現在の設定をそのまま使う)」が選択されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-01-preset-select.png) 用意されているのは、モノのマッチング・人のマッチング・予約型サービス・スペースレンタル・汎用の5つです。研究シーズはこのうちのどれでしょうか。 人でもモノでもありません。予約するものでも、場所を借りるものでもありません。強いて言えば「人のマッチング」が近いのですが、これは案件と人材を結ぶ想定で入っているため、初期値が研究シーズには噛み合いません。 こういうときに選ぶのが「汎用」です。説明にも「現在の設定をそのまま使う」と書いてあるとおり、これを選んでも設定は何ひとつ変わりません。 つまりここから先は、初期値に頼らず全部自分で決めることになります。手間は増えますが、そのぶん「なぜその設定なのか」を一つずつ考えられます。 ### ステップ2:一般設定で呼称と公開のルールを決める 「一般設定」→「サイト全体」タブを開きます。 - [リスティング呼称](https://matchlayer.jp/blog/customize-listing-label/)を「研究シーズ」に設定します(未設定のままだと「リスティング」と表示されます) - ユーザーモードは「分離モード(提供者/利用者)」にします(研究者と企業は役割が異なるためです) - [レビュー機能](https://matchlayer.jp/blog/reviews/)のチェックを外してオフにします - [都道府県機能](https://matchlayer.jp/blog/prefecture-area-filter/)を有効にします(研究機関の所在地で絞り込めるようになります) ![一般設定のサイト全体タブ。リスティング呼称が「研究シーズ」、ユーザーモードが分離モード、レビュー機能がオフ、都道府県機能が有効になっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-02-settings-overview.png) レビューをオフにしたのは、研究を星の数で評価するのが馴染まないからです。企業との連携がうまくいったかどうかは、研究の質だけでなく双方の体制や予算にも左右されます。それを5段階で公開すると、研究者が掲載をためらう理由にしかなりません。 ### ステップ3:掲載内容を公開前に確認する設定にする この記事の主題のひとつです。「一般設定」→「入口(公開・登録)」タブを開き、研究シーズ承認を「毎回承認が必要」に変更します。 ![一般設定の入口タブ。研究シーズ承認で「毎回承認が必要」が選択されている。案件閲覧権限は「全員に公開」のまま。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-03-settings-approval.png) 選択肢は3つあります。「承認不要(即時公開)」は登録すればそのまま出る形、「初回のみ承認が必要」は最初の1回だけ確認する形、「毎回承認が必要」は編集のたびに確認する形です。 産学連携で「毎回」を選ぶ理由は、研究者が書ける範囲に制約があるからです。特許の出願前に公開してはいけない内容が含まれていないか、企業との既存の契約に触れないか、といった確認は事務局でないと判断できません。一度確認したあとの編集で内容が書き足されることもあるので、初回だけでは確認しきれない場面があります。 この設定にすると、管理画面に[「研究シーズ審査」](https://matchlayer.jp/blog/listing-approval-moderation/)というメニューが追加されます。 なお、案件閲覧権限は「全員に公開」のままにしています。研究シーズは広く知ってもらってこそ声がかかるものなので、ここを会員限定にすると企業が見つけられなくなります。 ### ステップ4:マッチングの条件を決める 「マッチング」タブに移ります。 - メッセージ送信タイミングを「成立前から可」に変更します - 重複申込みを「許可する」に変更します - カレンダー・予約機能はチェックを外してオフのままにします ![一般設定のマッチングタブ。メッセージ送信タイミングが「成立前から可」、重複申込みが「許可する」、カレンダー・予約機能がオフになっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-04-settings-matching.png) メッセージを「成立前から可」にしたのは、企業からの最初の接触が「これはうちの課題に使えますか」という質問だからです。ここで会話できないと、判断がつかないまま離れてしまいます。掲載されている内容は事務局の確認を通ったものなので、この段階でやり取りしても差し支えありません。 重複申込みを「許可する」にしたのは、同じ研究室と何度も相談する場面があるからです。まず技術相談から入り、後日あらためて共同研究として申し込む、といった進み方をします。「許可しない」にすると、一度問い合わせた研究シーズには二度と申し込めなくなります。 カレンダーをオフにしたのは、研究相談の日程が個別調整だからです。研究者が空き枠を登録し続ける運用は現実的ではありません。 ### ステップ5:研究分野のカテゴリを階層で設定する [「カテゴリ設定」](https://matchlayer.jp/blog/manage-categories/)メニューから、カテゴリを追加します。今回は大分類を親カテゴリ、具体的な分野を子カテゴリにした階層構成にしました。 - ライフサイエンス(医療・創薬/バイオ・食品/農学・環境) - 情報・数理(AI・機械学習/データ解析/情報セキュリティ) - ものづくり・素材(材料・化学/機械・ロボティクス/電子デバイス) - エネルギー・環境(再生可能エネルギー/環境・資源循環) - 人文社会・地域(地域振興・観光/教育・人材育成) ![カテゴリ設定画面。ライフサイエンス・情報、数理・ものづくり、素材・エネルギー、環境・人文社会、地域の親カテゴリの下に、研究分野の子カテゴリが階層表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-05-categories.png) 企業側は「AIで検査を自動化したい」と具体的に決まっていることもあれば、「ものづくり全般で相談できる先を探している」という段階のこともあります。親子で持たせておくと、どちらの入り方にも対応できます。 人文社会・地域を入れているのは、産学連携が理工系だけのものではないからです。観光振興や人材育成の分野でも企業との連携は生まれます。分野の一覧に載っていないと、その研究室は最初から候補に入りません。 ### ステップ6:カスタムフィールドを追加する 「登録フォーム設定」からプロフィール用・研究シーズ用のカスタムフィールドを追加します。 研究者(提供者)のプロフィール用に、次の5項目を設定しました。 - 所属機関(テキスト/必須) - 部局・研究科(テキスト/必須) - 職位(セレクトボックス:教授・准教授・講師・助教・研究員・その他/必須) - 専門分野(テキスト/必須) - 主な研究業績・産学連携の実績(テキストエリア) 企業(利用者)側には「会社名」「業種」「連携で解決したい課題」を設定しました。 ![登録フォーム設定のプロフィール用タブ。研究者向け5項目と企業向け3項目が、適用ロールを分けて登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-06-profile-fields.png) 「主な研究業績・産学連携の実績」を用意したのは、企業が知りたいのは論文数よりも「企業と組んだ経験があるか」だからです。学会発表の一覧より、これまで何社と何をやってきたかのほうが判断材料になります。 続いて「研究シーズ用」タブに切り替えて、シーズごとのフィールドを追加します。 - シーズの概要(公開できる範囲で)(テキストエリア/必須) - 想定される応用分野(テキスト/必須) - 連携の形態(セレクトボックス:共同研究・受託研究・技術指導、コンサルティング・ライセンス供与・要相談/必須) - 技術の成熟度(セレクトボックス:基礎研究の段階・応用研究の段階・試作、実証の段階・実用化が近い段階/必須) - 知的財産の状況(セレクトボックス:特許取得済み・特許出願済み・出願を準備中・出願の予定なし/必須) - 連携にあたっての条件・注意事項(テキストエリア) ![登録フォーム設定の研究シーズ用タブ。連携の形態・技術の成熟度・知的財産の状況などのフィールドが登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-07-listing-fields.png) このうち「想定される応用分野」「連携の形態」「技術の成熟度」「知的財産の状況」の4つを検索対象に設定しました。検索対象にしたフィールドは、一覧の絞り込み条件として自動的に表示されます。 「技術の成熟度」を入れたのは、産学連携で期待がずれやすいのがここだからです。企業は「使える技術」を探して来ますが、大学のシーズは基礎研究の段階のものも多くあります。最初に段階を示しておけば、「すぐ製品化できると思っていた」という食い違いを減らせます。 この選択肢をいくつに区切るかは、正直かなり迷いました。細かく分けるほど正確になりますが、研究者が自分のシーズをどこに当てはめればいいか迷います。今回は4段階に落ち着かせたものの、実際に研究者に入力してもらったわけではないので、運用してみたら3段階に減らすかもしれません。 フィールド名を「シーズの概要(公開できる範囲で)」としているのも意図があります。研究者に書いてもらう欄の名前に条件を入れておくと、未公開の内容をうっかり書き込むことを入力の時点で思いとどまってもらえます。 ### ステップ7:トップページのテキストを設定する 「トップページ設定」でブランドカラーとヒーロー画像、それに各セクションのテキストを設定します。 ![トップページ設定画面。ブランドカラーやヒーロー見出し、使い方3ステップのテキストを入力する欄が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-09-homepage-settings-scaled.png) 汎用を選んだ場合、ここも初期値のままです。他のプリセットならジャンルに合った文言が入っているところですが、今回は「研究シーズを探す」「研究者に問い合わせる」「連携の形を決める」まで自分で書きます。「MatchLayerの使い方」という見出しも、サイト名を使った「LabConnectの使い方」に変更できます。 ステップ2でレビューをオフにしているので、トップページの口コミセクションも非表示にしておきます。 ### ステップ8:研究シーズを登録する 設定が完了したら、研究者のアカウントでシーズを登録します。「研究シーズを掲載する」リンクから登録フォームにアクセスします。 ![研究シーズの編集フォーム。タイトル・説明・カテゴリ・都道府県の下に、シーズの概要・想定される応用分野・連携の形態・技術の成熟度・知的財産の状況・連携にあたっての条件の各欄に値が入力されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-10-listing-form.png) 登録したシーズは、マイページの「研究シーズ管理」タブで一覧できます。 ![マイページの研究シーズ管理タブ。研究者が登録したシーズが一覧表示され、各行に編集ボタンが並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-11-mypage-listings.png) ステップ3で「毎回承認が必要」にしているので、登録しただけでは公開されません。事務局の確認を待つ状態になります。 ### ステップ9:掲載内容を確認して公開する 管理画面の「研究シーズ審査」メニューを開くと、承認待ちのシーズが並びます。メニュー名の横には件数が表示されるので、確認漏れに気づきやすくなっています。 ![研究シーズ審査の画面。承認待ちのシーズが1件表示され、リスティング名・提供者・申請日時・プレビュー・承認と却下のボタンが並んでいる。サイドメニューの「研究シーズ審査」には件数のバッジが付いている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-08-listing-review.png) 「プレビュー」で実際の見え方を確認してから、「承認」か「却下」を選びます。承認すると一覧に載り、却下すると差し戻されます。 産学連携本部にとっては、この画面が日々の作業場所になります。研究者から届いたシーズを開いて、公開できない内容が含まれていないかを確認して、問題がなければ承認します。この一手間が入るだけで、シーズ集を事務局が全部代筆していた頃と比べて負担が大きく変わります。 --- ## 完成したデモサイトの確認 すべての設定が終わったトップページがこちらです。 ![LabConnectのトップページ。「研究室の技術を、企業の課題へ。」のキャッチコピーと実験のヒーロー画像、新着の研究シーズ、LabConnectの使い方3ステップ、研究分野から探す、所在地から探す、ご利用実績のセクションが並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-12-front-top-scaled.png) 「掲載研究シーズ」の数は、審査を通って公開されているものだけを数えています。承認待ちのシーズは含まれません。 研究シーズ一覧では、ステップ6で検索対象に設定したフィールドが絞り込み条件として並びます。 ![研究シーズ一覧ページ。上部に絞り込みフォームがあり、カテゴリ・都道府県に加えて想定される応用分野・連携の形態・技術の成熟度・知的財産の状況が並んでいる。下に5件のシーズがカード形式で表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-13-front-listings.png) 「共同研究ができて、試作・実証の段階まで進んでいて、特許が出願済み」という条件で絞り込めます。企業の担当者が社内で稟議を通すときに必要な情報が、そのまま検索条件になっています。 各シーズの詳細ページには、説明文の下にカスタムフィールドの内容が並びます。 ![企業から見た研究シーズの詳細ページ。シーズの概要、想定される応用分野、連携の形態、技術の成熟度、知的財産の状況、連携にあたっての条件、都道府県が表示され、その下に研究者名とマッチング申込みフォームがある。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-14-front-detail.png) 下部の「マッチング申込み」から問い合わせます。「成立前から可」にしているので、ここでメッセージを添えて送れます。 研究者名をクリックすると、プロフィールページに移動します。 ![研究者のプロフィールページ。所属機関、部局・研究科、職位、専門分野、主な研究業績・産学連携の実績が表示され、その下に公開中の研究シーズが並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-15-front-profile.png) シーズの詳細が「その技術の情報」だとすると、こちらは「誰が研究しているか」です。1人の研究者が複数のシーズを出している場合は、このページからまとめて見られます。 会員登録フォームでは、研究者として登録するか、企業として登録するかを選べます。 ![会員登録フォーム。ログアウト状態での登録画面が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/lc-16-front-register.png) --- ## よくある質問 **Q. 「汎用」を選ぶと何が起きますか?** 何も起きません。設定は変更されず、初期値のままになります。他の4つのプリセットは、そのジャンルに合わせて呼称・カレンダー・レビューなどをまとめて設定してくれますが、汎用はそれをしません。どのジャンルにも当てはまらないときに、自分で全部決めるための選択肢です。 **Q. 途中で他のプリセットに変えられますか?** 変えられます。ただし、サイトジャンル設定の画面にも「ジャンルを再選択すると、設定とトップページ文言が上書きされます」と書かれているとおり、手で設定した内容やトップページのテキストは消えます。作り込んだあとの変更は避けたほうが安全です。 **Q. 掲載審査は「初回のみ」と「毎回」のどちらがよいですか?** 運用の手間と確認の確実さのバランスで決まります。「初回のみ」は、一度承認したシーズを研究者が編集しても再審査されません。登録数が多く事務局の人数が限られている場合はこちらが現実的です。公開してよい範囲の判断が重要な分野では「毎回」を選ぶことになります。 **Q. 承認待ちのシーズは企業から見えますか?** 見えません。一覧にも詳細にも出ず、トップページの掲載件数にも含まれません。承認した時点で公開されます。 **Q. 決済機能はありますか?** MatchLayer単体では決済機能を持っていません。共同研究費やライセンス料は契約に基づいて処理されるものなので、このサイトが担当するのは研究者と企業が出会って相談を始めるところまでです。 **Q. 知的財産の欄はどこまで書いてもらえばよいですか?** 「特許出願済み」「出願を準備中」といった状況の区分にとどめ、出願番号や請求項の内容までは書かせないほうが安全です。この記事の設計でも選択式にして、自由記述にはしていません。実際の権利の扱いは各機関の規程に沿って決まるものなので、詳細は担当部署とのやり取りに委ねる作りにしています。 --- ## まとめ WordPressで産学連携・研究シーズのマッチングサイトを作るときは、用意されたプリセットが当てはまらないところから始まります。「汎用」を選んで、呼称・公開の範囲・メッセージの条件を一つずつ決めていくことになります。 今回のデモサイト「LabConnect」で設定した内容を整理します。 - サイトジャンルは「汎用」を選びます。設定は何も変わらないので、以降はすべて手動です - リスティング呼称を「研究シーズ」に設定します - 掲載審査は「毎回承認が必要」にして、公開できない内容が混ざらないようにします - レビュー機能はオフにします。研究を星の数で評価するのが馴染まないためです - メッセージ送信タイミングは「成立前から可」にして、企業からの最初の質問に応えられるようにします - 重複申込みは「許可する」にします。技術相談から共同研究へと段階が進むためです - カレンダー機能はオフにします。相談の日程は個別調整になります - 案件閲覧権限は「全員に公開」のままにして、シーズを広く知ってもらいます - カテゴリは研究分野の階層構成にします(5親カテゴリ+子カテゴリ13件) - カスタムフィールドはシーズ側に連携の形態・技術の成熟度・知的財産の状況を置き、検索対象にします プリセットが当てはまらないのは、扱う対象が既存の型に収まらないということです。それは弱点ではなく、そのジャンルにまだ定型がないというだけのことです。同じ作り方で、公設試験研究機関の技術相談窓口、自治体の企業間連携支援、業界団体の技術ディレクトリなども組めます。 今回作ってみて感じたのは、汎用を選ぶのは遠回りに見えて、設定の意味を一つずつ確かめる近道だということです。まずは自分たちが扱うものが4つのジャンルのどれに近いかを考えて、どれとも違うなら汎用から始めてみてください。 --- # WordPressで求人・副業人材のマッチングサイトを作る方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-job-listing-matching/ WordPressとMatchLayerを使って、求人・副業人材のマッチングサイトを作る方法を紹介します。人材を採用したい地域の企業と、副業などで関わりたい人をつなぐデモサイト「WorkGate」を例に、具体的な構築手順を紹介します。 この記事を読むと、次のことがわかります。 - 求人・副業人材のマッチングサイトに必要な機能を整理できます - 掲載する側と申し込む側が入れ替わるときに、どこを読み替えればよいかがわかります - 応募を受け取ってから選考を進める画面の使い方がわかります なお、本記事で使用している画面キャプチャは2026年7月時点のものです。 --- ## 求人・副業人材のマッチングサイトに必要な機能 まず、このタイプのサービスに求められる機能を整理します。求人では、条件が合うかどうかを見る段階と、実際に会って話す段階がはっきり分かれます。その両方を支える機能が必要になります。 | 機能 | 内容 | | ------ | ------ | | 採用企業の登録・プロフィール | 会社名・業種・従業員数・事業内容・働く環境を登録できる | | 募集案件の掲載 | 1件ずつ、仕事内容と条件を分けて掲載できる | | 職種での検索 | 大分類と細かい職種の両方で絞り込める | | 勤務地での絞り込み | 都道府県から探せる | | 雇用形態での絞り込み | 正社員・業務委託・副業などで分けられる | | 応募者のプロフィール | 経験年数や希望する働き方を事前に登録できる | | 応募の受け付けと管理 | 誰がどの案件に応募し、いまどの段階にあるかを一覧できる | | 選考中のやり取り | 面談の日程を相談し、書類を受け渡しできる | | 会員登録フォーム | 採用企業側・応募者側でロールを分けて登録できる | ひとつだけ始める前に確認していただきたいことがあります。求人情報を掲載するだけの形と、求職者と企業のあいだに入って就職をあっせんする形とでは、職業安定法上の取り扱いが変わります。後者にあたる場合は有料職業紹介事業の許可が必要になることがあります。運営の形態によって判断が分かれるところなので、都道府県労働局や専門家にご確認ください。この記事はサイトの作り方に絞って説明します。 --- ## WordPressで実現する方法(選択肢を比較) WordPressで求人サイトを作る際の選択肢は大きく3つあります。 ### 投稿機能で求人を1件ずつ記事にする方法 設定の手間が少ない方法です。ただし運営者が全部代理入力することになり、掲載企業が増えると手が回らなくなります。職種や雇用形態での絞り込みもできません。自社の採用ページなら成立しますが、複数の会社が求人を出す場には向きません。 ### カスタム投稿タイプで求人データベースを作る方法 カスタム投稿タイプとカスタムフィールドで求人情報のデータベースを作る方法です。絞り込み検索は実現できます。ただし、企業が自分で求人を登録して応募を受け取る仕組みと、応募の状態を管理する画面は、別途作り込むことになります。 ### マッチング特化プラグインを使う方法 MatchLayerはマッチングサイトに特化したWordPressプラグインで、案件の登録・カスタムフィールドでの絞り込み・申し込みの受け付け・状態の管理・メッセージなどの機能を最初から持っています。複数の企業に求人を登録してもらい、応募を受けて選考を進める形に向いています。 --- ## 掲載するのが企業側になる、という読み替え 構築手順に入る前に、この記事の中心になる考え方を先に置いておきます。 MatchLayerには「提供者」と「利用者」という2つの役割があります。提供者が案件を掲載し、利用者がそれに申し込む、という関係です。このシリーズで以前作った[フリーランス向けのスキルマッチングサイト](https://matchlayer.jp/blog/wordpress-freelance-skill-matching/)では、提供者がフリーランス本人で、利用者が仕事を発注する企業でした。個人が自分のスキルを出品し、企業がそれを買う形です。 求人サイトでは、この関係が反対になります。募集案件を掲載するのは採用したい会社で、それに申し込むのは働きたい個人です。つまり提供者が企業、利用者が個人になります。 | | フリーランス向けサイト | 求人サイト | | --- | --------------------------------- | --------------- | | 提供者(掲載する側) | フリーランス個人 | 採用企業 | | 利用者(申し込む側) | 発注する企業 | 応募者 | | 掲載されるもの | 自分が提供できるスキル | 募集している仕事 | 同じプリセットを使い、同じ画面を使いながら、当てはまる人が入れ替わります。設定の項目そのものを変える必要はありません。変えるのは、どちらのロールにどんな入力項目を割り当てるかと、画面に出る言葉です。 正直なところ、この読み替えには自分もしばらく引っかかりました。「提供者」と書いてある欄に会社の情報を入れ、「利用者」と書いてある欄に個人の経歴を入れる。頭では理解していても、画面を見るたびに一度言い直す時間が必要でした。以降の手順は、この読み替えを前提に進みます。 --- ## MatchLayerでWorkGateを構築する手順 ここからは実際の構築手順を追います。今回作るデモサイト「WorkGate」は、地域の会社が正社員や副業の募集を掲載し、働きたい人が応募できるサイトです。 ### ステップ1:サイトジャンルに「人のマッチング」を選ぶ MatchLayerをインストールしたら、最初にサイトジャンル設定からプリセットを選びます。管理画面の「サイトジャンル設定」にアクセスし、「人のマッチング」を選んで適用します。 ![サイトジャンル設定画面。「人のマッチング(スキル・案件のマッチング向け)」プリセットが選択されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-01-preset-select.png) 説明には「スキル・案件のマッチング向け」とあります。求人はまさに案件のマッチングなので、ここは迷わず選べます。 適用したあとの状態は、メッセージ送信タイミングが「成立後のみ」、重複申込みが「許可しない」、カレンダーがオフ、レビューがオン、都道府県がオフという組み合わせになります。ここに挙げた5つのうち、このあと変更するのはレビューと都道府県だけです。残りの3つは求人サイトでもそのまま使えます。 ### ステップ2:一般設定で呼称と役割の分け方を決める 「一般設定」→「サイト全体」タブを開きます。 - [リスティング呼称](https://matchlayer.jp/blog/customize-listing-label/)を「募集案件」に変更します(プリセット適用直後は「案件」になっています) - ユーザーモードは「分離モード(提供者/利用者)」のままにします - [都道府県機能](https://matchlayer.jp/blog/prefecture-area-filter/)のチェックを入れてオンにします ![一般設定のサイト全体タブ。リスティング呼称が「募集案件」、ユーザーモードが「分離モード(提供者/利用者)」、都道府県機能がオンになっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-02-settings-overview.png) 「案件」のままだと、発注する仕事と募集している仕事の区別がつきません。ここで入れた言葉はフロントの見出しにも管理画面のメニュー名にも反映されるので、「募集案件」に置き換えます。 採用企業と応募者は明確に別の立場なので、ユーザーモードは分離のままにします。単一ユーザーモードにすると全員が両方の機能を使えるようになりますが、求人サイトでその必要はほとんどありません。 ここでひとつ、お伝えしておくことがあります。設定で変えられる呼称は、このリスティング呼称だけです。画面に出てくる「提供者」「利用者」「取引管理」「申込み」といった言葉は、設定画面からは変更できません。あとで出てくる応募管理の画面にも「取引一覧」という見出しが出ます。中身は間違いなく応募の一覧なのですが、言葉としては求人サイトの語彙になっていません。運営する人が慣れれば済む話ではありますが、そのまま使う前提で読み進めてください。 ### ステップ3:やり取りの条件を決める 「マッチング」タブに移ります。ここは3つとも既定値のままにします。 - メッセージ送信タイミングは「成立後のみ」のままにします - 重複申込みは「許可しない(1回限り)」のままにします - カレンダー・予約機能はオフのままにします ![一般設定のマッチングタブ。メッセージ送信タイミングが「成立後のみ」、重複申込みが「許可しない(1回限り)」、カレンダー・予約機能がオフになっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-03-settings-matching.png) 変更しないタブなので飛ばしたくなるところですが、求人サイトではこの3つがそれぞれ意味を持ちます。 メッセージが「成立後のみ」だと、応募した直後には企業とやり取りできません。企業が応募を受け付けて初めてメッセージが開きます。これは選考の流れと合っています。応募が来た瞬間から誰とでも会話が始まる状態にすると、採用担当は届いた順に返信し続けることになります。まず書類を見て、話を聞きたい人にだけ連絡する。その進め方を、そのまま画面の動きにできます。 重複申込みを「許可しない」にすると、同じ人が同じ募集案件に二度応募できません。フリーランス向けのサイトでは、気に入った相手に何度も依頼できるよう「許可する」にしていました。求人では逆になります。一度見送りになった案件に同じ人が申し込み直せる状態は、企業にとっても応募者にとっても混乱のもとです。 面談の日程は個別の相談になるため、カレンダーはオフのままにします。求人票に空き枠を並べて予約してもらう形は、選考の実態に合いません。日程はメッセージで決めます。 ### ステップ4:レビューをオフにし、ファイル添付をオンにする 「マッチング後」タブに移ります。ここは2つ変更します。 - [レビュー機能](https://matchlayer.jp/blog/reviews/)のチェックを外してオフにします - ファイル添付機能のチェックを入れてオンにします ![一般設定のマッチング後タブ。レビュー機能のチェックが外れ、ファイル添付機能のチェックが入っている。ファイル添付の欄には、ウイルススキャンを行わない旨の赤い注意書きが表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-04-settings-post-match.png) レビューを外したのは、求人票に星をつける画面が実態に合わないからです。「この求人は星4」と並ぶサイトを想像すると、何を評価しているのかわからなくなります。企業への評価も同じで、選考を受けた人が点数をつける仕組みは、このサイトが担う範囲を超えています。 一方、ファイル添付は求人サイトでこそ要る機能です。選考では書類が動きます。職務経歴書やポートフォリオを送りたい場面は必ず出てきます。 なお、メッセージ送信タイミングを「成立後のみ」にしているので、ファイルのやり取りも企業が応募を受け付けたあとに限られます。誰にでも書類を送れる状態にはなりません。 ### ステップ5:職種のカテゴリを設定する [「カテゴリ設定」](https://matchlayer.jp/blog/manage-categories/)メニューから、カテゴリを追加します。今回は大分類を親カテゴリ、具体的な職種を子カテゴリにした階層構成にしました。 - エンジニア(Webエンジニア/インフラ・SRE/データ・AI) - デザイン(UI/UXデザイン/グラフィック・DTP) - ビジネス(営業・カスタマーサクセス/マーケティング・広報/経営企画・事業開発) - バックオフィス(経理・財務/人事・労務) - 現場・技術職(製造・品質管理/施工管理・設計) ![カテゴリ設定画面。エンジニア・デザイン・ビジネス・バックオフィス・現場・技術職の親カテゴリの下に、具体的な職種の子カテゴリが階層表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-05-categories.png) 探し方は人によって違います。「エンジニアの仕事を一通り見たい」という人もいれば、「インフラの仕事だけ見たい」という人もいます。親カテゴリだけだと後者が探しにくく、子カテゴリだけだと前者が探しにくくなるので、2階層にしています。 「現場・技術職」を入れているのは、地域の求人サイトでこの区分を外すと成り立たないからです。製造業や建設業の求人は、地方ほど比率が高くなります。デスクワークの職種だけを並べたサイトは、都市部の縮小版にしかなりません。 ### ステップ6:勤務地に使う都道府県を設定する ステップ2で都道府県機能をオンにすると、管理画面に「都道府県設定」というメニューが追加されます。 ![都道府県設定の画面。地方ごとに都道府県が並び、それぞれに非表示のチェックボックスと「市区町村を編集」の開閉欄がある。上部には「全国を一括読み込み」ボタンがある。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-06-prefecture-scaled.png) 今回は全国をそのまま使うので、この画面は触りません。地域特化のサイトにする場合は、扱わない地方や都道府県にチェックを入れて非表示にできます。非表示にした地域は、募集案件の登録フォームからも検索フォームからも消えます。「県内の求人だけを集めたサイト」にするなら、ここで他県を非表示にしておくと、掲載する側が迷わなくなります。 より細かく市区町村まで指定したい場合は、各県の「市区町村を編集」からデータを読み込めます。ただし求人では、勤務地を市区町村まで絞り込みたい場面はそれほど多くありません。今回は都道府県までにしています。 ### ステップ7:採用企業と応募者のプロフィール項目を作る 「登録フォーム設定」からカスタムフィールドを追加します。まず「ユーザープロフィール用」タブです。 ここが、役割の読み替えが具体的な形になる場所です。適用ロールを「提供者のみ」にした項目は採用企業の入力欄になり、「利用者のみ」にした項目は応募者の入力欄になります。 採用企業(提供者)側に、次の5項目を設定しました。 - 会社名(テキスト/必須) - 業種(テキスト/必須) - 従業員数(セレクトボックス:1〜10名、11〜50名、51〜100名、101〜300名、301名以上/必須) - 事業内容(テキストエリア/必須) - 働く環境・制度(テキストエリア) 応募者(利用者)側には、次の4項目を設定しました。 - 希望する働き方(セレクトボックス:正社員、契約社員・派遣、業務委託・副業、アルバイト・パート/必須) - 経験年数(セレクトボックス:未経験、1〜3年、3〜5年、5〜10年、10年以上/必須) - 主なスキル・経験(テキストエリア/必須) - 希望する勤務地(テキスト) ![登録フォーム設定のユーザープロフィール用タブ。会社名から働く環境・制度までの5項目が「提供者のみ」、希望する働き方から希望する勤務地までの4項目が「利用者のみ」として登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-07-profile-fields.png) 「働く環境・制度」は任意項目にしました。ここに何を書くかで、会社の印象がかなり変わります。給与や勤務地は求人票に書きますが、リモートの運用や定例会議の頻度、資格取得の支援といった話は、会社としての姿勢に近い情報です。案件ごとに繰り返し書くより、会社のプロフィールに一度書いてもらうほうが自然に収まります。 応募者側にも項目を用意しました。企業が相手を知る材料になります。応募が来てから経験年数を一から聞くより、プロフィールに書いてあるほうが双方の手間が減ります。 ### ステップ8:募集案件のフィールドを作る 同じ「登録フォーム設定」の「募集案件用」タブに切り替えます。ここで作るのは、求人票そのものの項目です。 - 雇用形態(セレクトボックス:正社員、契約社員、業務委託、副業・複業、アルバイト・パート/必須) - 想定年収・報酬(テキスト/必須) - 勤務地・リモートの可否(セレクトボックス:出社が中心、出社とリモートの併用、フルリモート可、要相談/必須) - 必要な経験(セレクトボックス:未経験可、1〜3年、3年以上、5年以上/必須) - 仕事内容の詳細(テキストエリア/必須) - 応募資格・歓迎するスキル(テキストエリア/必須) ![登録フォーム設定の募集案件用タブ。雇用形態、想定年収・報酬、勤務地・リモートの可否、必要な経験、仕事内容の詳細、応募資格・歓迎するスキルの6項目が登録され、うち3項目が検索対象になっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-08-listing-fields.png) このうち「雇用形態」「勤務地・リモートの可否」「必要な経験」の3つを検索対象に設定しました。検索対象にしたフィールドは、一覧の絞り込み条件として自動的に表示されます。 この3つを選んだのは、仕事を探す人が最初にふるいにかける条件だからです。副業で探している人に正社員の募集を見せても意味がありませんし、未経験から始めたい人に5年以上の募集を並べても同じです。逆に「想定年収」を検索対象にしていないのは、金額の書き方が案件ごとに違いすぎて、選択肢に落とし込めないためです。 「仕事内容の詳細」と「応募資格・歓迎するスキル」は、あえて欄を分けました。何をする仕事なのかと、どんな人に来てほしいのかは別の話です。ひとつの欄にまとめると、書く側はたいてい混ぜてしまいます。分かれていれば、書く側も自然に整理して書けます。 なお、労働条件の表示については法令で定められた項目があります。ここに挙げた6項目はデモとして分かりやすさを優先したもので、必要な項目を網羅したものではありません。実際にサイトを運営する場合は、掲載する求人が求人広告として満たすべき記載事項を確認したうえで、フィールドを追加してください。 ### ステップ9:トップページのテキストを設定する 「トップページ設定」でブランドカラーとヒーロー画像、それに各セクションのテキストを設定します。 ![トップページ設定画面。ブランドカラーやヒーロー見出し、使い方3ステップのテキストを入力する欄が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-09-homepage-settings-scaled.png) プリセットを適用した直後は「プロと出会う、案件と出会う。」といった、スキルマッチングを前提とした文言が入っています。求人サイトでは主語が入れ替わるので、ここは全面的に書き換えます。使い方の3ステップも「募集案件を探す」「応募する」「やり取りを始める」に直しました。「MatchLayerの使い方」という見出しも、サイト名を使った「WorkGateの使い方」に変更できます。 ステップ4でレビューをオフにしているので、トップページの口コミセクションも非表示にしておきます。あわせて、勤務地から探せるようにエリアのセクションは表示のままにしました。 ### ステップ10:募集案件を登録する 設定が完了したら、採用企業のアカウントで募集案件を登録します。 ![募集案件の編集フォーム。タイトル・説明・カテゴリ・都道府県の下に、雇用形態、想定年収・報酬、勤務地・リモートの可否、必要な経験、仕事内容の詳細、応募資格・歓迎するスキルの各欄に値が入力されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-10-listing-form.png) ステップ8で作ったフィールドが、そのまま入力欄として並びます。セレクトボックスにした項目は選ぶだけで済むので、複数の担当者が入力しても表記がばらつきません。「フルリモート」と「リモート可」と「在宅勤務可」が混在する求人サイトは、探す側から見ると別々の条件に見えてしまいます。 登録した案件は、マイページの「募集案件管理」タブで一覧できます。採用が決まったら、ここから受付停止に切り替えます。 ![マイページの募集案件管理タブ。採用企業が登録した2件の募集案件が一覧表示され、各行に編集ボタンが並んでいる。応募が進んでいる案件には「削除不可」と表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-11-mypage-listings.png) ### ステップ11:応募を受け取って選考を進める ここがこの記事の中心になる画面です。応募が届くと、マイページの「取引管理」タブに並びます。 ![採用企業のマイページの取引管理タブ。3件の応募が表示され、それぞれ「保留中」「成立」「不成立」のバッジが付いている。各行に応募者名と申込日、申込み・成立・完了・評価の4段階を示すステップ表示がある。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-12-mypage-applications.png) 見出しは「取引一覧」ですが、求人サイトでは応募の一覧になります。1件ずつ状態を読み替えるとこうなります。 | 画面の表示 | 求人サイトでの意味 | | --------------- | --------------------------- | | 保留中 | 応募が届いて、まだ企業が対応していない | | 成立 | 企業が応募を受け付けて、選考が始まっている | | 完了 | 採用が決まって、話が終わっている | | 不成立 | 見送りにした | 保留中の応募には「承認」と「不成立」のボタンが並びます。承認を押すと成立に変わり、メッセージが送れるようになります。ステップ3で「成立後のみ」にしたのが、ここに効いてきます。 上部には「すべて/保留中/成立/完了/不成立/強制終了」の絞り込みが並びます。保留中だけを表示すれば、返事が漏れることを防げます。採用担当が毎日開く画面としては、この形で十分です。 応募した側のマイページも同じタブに並びます。 ![応募者のマイページの取引管理タブ。応募中の案件が「保留中」、選考が始まった案件が「成立」として2件並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-13-mypage-applicant.png) 自分がどの案件に応募して、いまどの段階にあるのかを一覧できます。複数の会社に応募している人にとっては、これが管理表の代わりになります。 ### ステップ12:メッセージで面談を進める 成立した応募では、メッセージのやり取りが開きます。 ![メッセージ画面。採用企業と応募者のあいだで、面談日程の相談と職務経歴書の受け渡しのやり取りが続いている。入力欄の下に「ファイルを添付する」の欄がある。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-14-message-thread.png) 上部に募集案件名と現在の段階が表示されるので、複数の選考が並行していても取り違えません。入力欄の下にはステップ4でオンにしたファイル添付の欄があります。 面談の日程はここで決めます。カレンダー機能を使わない選択をしたのは、この画面で対応できるからです。「木曜19時30分」といった調整は、2往復もあれば終わります。 --- ## 完成したデモサイトの確認 すべての設定が終わったトップページがこちらです。 ![WorkGateのトップページ。「仕事を探す人と、人を探す会社へ。」のキャッチコピーとビジネスパーソンのヒーロー画像、新着の募集案件、WorkGateの使い方3ステップ、職種から探す、勤務地から探す、ご利用実績のセクションが並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-15-front-top-scaled.png) ヒーローの下に検索欄があり、キーワード・カテゴリ・都道府県で探せます。仕事を探しに来た人が最初に触るのはここです。 下のほうにある実績カウンタには、ひとつ注意点があります。3つ目の数字が数えているのは「完了」になった件数だけで、選考中のものは含まれません。今回は「成立した採用」というラベルに変えました。何の数字なのかがラベルとずれると、見る人を惑わせます。 募集案件一覧では、ステップ8で検索対象に設定したフィールドが絞り込み条件として並びます。 ![募集案件一覧ページ。上部の絞り込みフォームに、キーワード・カテゴリ・都道府県に加えて雇用形態・勤務地とリモートの可否・必要な経験が並んでいる。下に7件の募集案件がカード形式で表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-16-front-listings.png) 「神奈川県の、正社員で、未経験可」という条件で絞り込めます。仕事を探す人が最初に決めているのは、たいていこのあたりの条件です。 各募集案件の詳細ページには、説明文の下にカスタムフィールドの内容が並びます。 ![応募者から見た募集案件の詳細ページ。雇用形態、想定年収・報酬、勤務地・リモートの可否、必要な経験、仕事内容の詳細、応募資格・歓迎するスキル、都道府県が表示され、その下に採用企業名とマッチング申込みフォームがある。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-17-front-detail.png) 下部の申込みフォームから応募します。メッセージを添えられるので、志望の理由をここに書いて送る形になります。 採用企業の名前をクリックすると、プロフィールページに移動します。 ![採用企業のプロフィールページ。会社名、業種、従業員数、事業内容、働く環境・制度が表示され、その下に公開中の募集案件が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-18-front-profile.png) 募集案件の詳細が「その仕事の情報」だとすると、こちらは「どんな会社なのか」です。従業員数や事業内容、働く環境がここで読み取れます。同じ会社の他の募集も並ぶので、「この会社が気になったけれど、この職種ではない」という人が別の入口を見つけられます。 会員登録フォームでは、採用企業として登録するか、応募者として登録するかを選べます。 ![会員登録フォーム。ユーザー名・メールアドレス・パスワード・表示名の欄の下に、「提供者として登録する」「利用者として登録する」を選ぶ登録タイプの欄がある。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/wg-19-front-register.png) ステップ7で作ったプロフィール項目は、この画面には出ません。登録が終わったあと、マイページのプロフィール編集で入力する流れになります。登録の時点で入力してもらいたい項目がある場合は、「登録フォーム設定」の「ユーザー登録用」タブで別にフィールドを作ります。 ここでも呼称の制約が顔を出します。登録タイプの説明文は「募集案件を出品・提供する側」と「募集案件を探す・申し込む側」で固定されていて、変更できません。求人サイトで「出品」という言葉が出るのは、正直なところ据わりがよくありません。気になる場合は、会員登録の手前に案内ページを置いて、どちらを選べばよいかを自分の言葉で説明しておく形になります。 --- ## よくある質問 **Q. 掲載できる企業を運営側で確認できますか?** できます。一般設定の「提供者の承認モード」を「管理者承認が必要」にすると、採用企業として登録した人は運営が承認するまで募集案件を掲載できません。今回のWorkGateでは承認不要のままにしていますが、実在しない会社の求人が載ることを防ぎたい場合は、こちらに変更してください。掲載内容そのものを公開前に確認する設定も別にあります。 **Q. 同じ人が同じ案件に何度も応募できますか?** できません。重複申込みを「許可しない(1回限り)」にしているので、見送りになった後も同じ案件には申し込めません。別の案件への応募は制限されません。 **Q. 応募が来たら、企業側は何をすればよいですか?** マイページの「取引管理」タブを開くと、応募が保留中として並びます。書類を見て話を聞きたい場合は「承認」を押します。承認すると状態が成立に変わり、メッセージが送れるようになります。見送る場合は「不成立」を押します。 **Q. 画面の「提供者」「利用者」「取引管理」という表示は変えられますか?** 変えられるのは「リスティング呼称」だけです。今回であれば「募集案件」がそれにあたります。「提供者」「利用者」「取引管理」「申込み」といった言葉は設定画面から変更できないので、そのまま使うことになります。運営者が見る画面と応募者が見る画面の両方に出てくるので、あらかじめ承知しておいてください。 **Q. 職務経歴書のやり取りは安全ですか?** ファイル添付機能はウイルススキャンを行いません。設定画面にもその旨の注意書きが表示されます。個人情報を含む書類が動く前提で、利用規約にファイルの扱いを明記し、保管期間や削除の方針を決めておくことをおすすめします。 **Q. 求人サイトを運営するのに許可は必要ですか?** 求人情報を掲載するだけの形と、求職者と企業のあいだに入ってあっせんする形とでは、職業安定法上の取り扱いが変わります。後者にあたる場合は有料職業紹介事業の許可が必要になることがあります。運営の形態によって判断が分かれるところなので、都道府県労働局や専門家にご確認ください。 --- ## まとめ 今回のデモサイト「WorkGate」で設定した内容を整理します。 - サイトジャンルは「人のマッチング」プリセットを適用します - リスティング呼称を「募集案件」に変更します - ユーザーモードは分離モードのままにします(採用企業と応募者は別の立場だからです) - メッセージ送信タイミングは「成立後のみ」のままにします(企業が受け付けてから会話を始めるためです) - 重複申込みは「許可しない」のままにします(同じ案件への応募を1回に限るためです) - カレンダー機能はオフのままにします(面談の日程はメッセージで決めるためです) - レビュー機能をオフにします(求人票に星をつける画面は実態に合わないためです) - ファイル添付機能をオンにします(職務経歴書のやり取りに使うためです) - 都道府県機能をオンにします(勤務地は求人の基本条件だからです) - カテゴリは職種の階層構成にし、現場・技術職も入れます - カスタムフィールドは提供者側に会社の情報、利用者側に経験と希望を置きます - 募集案件側の雇用形態・勤務地とリモートの可否・必要な経験を検索対象にします このシリーズで作ってきたサイトは、掲載する人がそのままサービスを提供する人でした。求人はそこが入れ替わる、初めてのテーマです。同じ作り方で、業界特化の求人サイト、副業人材だけを扱うサイト、UIターン希望者向けの地域求人サイト、インターン・アルバイトのマッチングなども組めます。まずは掲載する側が誰なのかを決めるところから始めてみてください。 --- # WordPressで保護動物の里親募集マッチングサイトを作る方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-pet-adoption-matching/ WordPressとMatchLayerを使って、保護動物の里親募集マッチングサイトを作る方法を紹介します。保護団体・ボランティアと里親を希望する人をつなぐデモサイト「PetBridge」を例に、具体的な構築手順を紹介します。 この記事を読むと、次のことがわかります。 - 保護動物の里親募集サイトに必要な機能を整理できます - 掲載できる人を運営側で確認する仕組みの作り方がわかります - 通報が届いたときに対応する画面の使い方がわかります なお、本記事で使用している画面キャプチャは2026年7月時点のものです。 --- ## 保護動物の里親募集サイトに必要な機能 まず、このタイプのサービスに求められる機能を整理します。里親募集では、条件が合うかどうかの前に「この人に託して大丈夫か」「この団体は信頼できるか」という確認があります。その手順を支える機能が必要になります。 | 機能 | 内容 | | ------ | ------ | | 保護主の登録・プロフィール | 活動の形態・活動地域・方針・譲渡の共通条件を登録できる | | 里親募集の掲載 | 一頭ごとに、性格や健康状態を含めて掲載できる | | 種類・年齢での検索 | 犬猫の別、子犬子猫か成犬成猫かで絞り込める | | 地域での絞り込み | 引き渡しができる範囲で探せる | | 不妊去勢の状況の明示 | 手術やワクチンが済んでいるかを掲載できる | | 掲載できる人の確認 | 運営が承認した人だけが掲載できる状態にする | | 事前のやり取り | 暮らしの環境や譲渡条件を、申し込みの段階で相談できる | | 通報の受け付け | 気になる掲載を利用者が知らせ、運営が確認できる | | ブロック機能 | 迷惑なやり取りを利用者側でブロックできる | | 会員登録フォーム | 保護主側・里親希望者側でロールを分けて登録できる | なお、譲渡の対価を受け取る形や、継続的に譲渡を行う場合は、動物愛護管理法上の取り扱いが変わることがあります。運営の形態によって必要な登録や届出が異なるため、始める前に自治体の動物愛護担当窓口や専門家にご確認ください。この記事はサイトの作り方に絞って説明します。 --- ## WordPressで実現する方法(選択肢を比較) WordPressで里親募集サイトを作る際の選択肢は大きく3つあります。 ### 投稿機能で一頭ずつ記事にする方法 設定の手間が少ない方法です。ただし運営者が全部代理入力することになり、団体が増えると手が回らなくなります。種類や年齢での絞り込みもできません。1団体の自前サイトなら成立しますが、複数の団体が集まる場には向きません。 ### カスタム投稿タイプで募集データベースを作る方法 カスタム投稿タイプとカスタムフィールドで募集情報のデータベースを作る方法です。絞り込み検索は実現できます。ただし、保護主が自分で登録して問い合わせを受け取る仕組みと、掲載できる人を運営が確認する流れは、別途作り込むことになります。 ### マッチング特化プラグインを使う方法 MatchLayerはマッチングサイトに特化したWordPressプラグインで、募集の登録・カスタムフィールドでの絞り込み・問い合わせ・ユーザーの承認・通報などの機能を最初から持っています。複数の団体やボランティアに登録してもらい、運営が確認しながら回す形に向いています。 --- ## MatchLayerでPetBridgeを構築する手順 ここからは実際の構築手順を追います。今回作るデモサイト「PetBridge」は、保護団体・個人ボランティア・動物病院が里親を募集し、里親希望者が相談できるサイトです。 ### ステップ1:サイトジャンルに「モノのマッチング」を選ぶ MatchLayerをインストールしたら、最初にサイトジャンル設定からプリセットを選びます。管理画面の「サイトジャンル設定」にアクセスし、「モノのマッチング」を選んで適用します。 ![サイトジャンル設定画面。「モノのマッチング(無償譲渡・お譲り・シェア向け)」プリセットが選択されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-01-preset-select.png) 正直なところ、この選択には自分もためらいがありました。生き物を「モノ」と名のつく枠に入れることへの抵抗が、どうしても残ります。それでも選んだのは、ここで見ているのが名前ではなく、説明文にある「無償譲渡・お譲り・シェア向け」という前提のほうだからです。金銭のやり取りを想定せず、受け渡しで完結する形は、他のどのジャンルよりも里親募集に近くなります。 適用すると、カレンダーがオフ、都道府県がオン、重複申し込みが許可という組み合わせで設定が入ります。この3つは里親募集でもそのまま使えます。 ### ステップ2:一般設定で呼称と、掲載できる人の条件を決める 「一般設定」→「サイト全体」タブを開きます。この記事の中心になる設定がここにあります。 - [リスティング呼称](https://matchlayer.jp/blog/customize-listing-label/)を「里親募集」に変更します(プリセット適用直後は「譲渡品」になっています) - ユーザーモードは「分離モード(提供者/利用者)」のままにします(保護主と里親希望者は役割が異なるためです) - [レビュー機能](https://matchlayer.jp/blog/reviews/)のチェックを外してオフにします - **提供者の承認モードを「管理者承認が必要」に変更します** ![一般設定のサイト全体タブ。リスティング呼称が「里親募集」、レビュー機能がオフ、提供者の承認モードが「管理者承認が必要」になっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-02-settings-overview.png) この画面で最初に手が止まったのが、呼称の欄に入っていた「譲渡品」という既定値でした。プリセットの名前は頭で納得していたつもりでしたが、入力欄にその三文字が並んでいるのを見た瞬間に、これは書き換えなければ先に進めないと思いました。生き物に対して使う言葉ではありませんし、管理画面のメニュー名にも出てくるので、運営する人が毎日目にする言葉になります。「里親募集」に置き換えます。 レビューをオフにしたのは、保護主にも里親にも星をつけるべきではないからです。「この団体は星3」という表示が並ぶサイトは、譲渡の場としてふさわしくありません。 そして提供者の承認モードです。「管理者承認が必要」にすると、保護主として登録した人は、運営が承認するまで掲載できません。誰でも自由に載せられる状態にしないための入口になります。 ### ステップ3:登録された保護主を確認して承認する 前のステップの設定を入れると、管理画面に「ユーザー審査」というメニューが追加されます。保護主として新規登録があると、ここに並びます。 ![ユーザー審査の画面。承認待ちの保護主が1件表示され、表示名・メールアドレス・ロール・登録日時と、承認・却下のボタンが並んでいる。サイドメニューの「ユーザー審査」には件数のバッジが付いている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-03-user-approval.png) 運営側は、登録された団体の実在を確認してから承認します。団体のサイトやSNS、活動の記録を見る、電話で話すといった確認は画面の外の作業になりますが、その判断をここで反映させます。 この仕組みで防げるのは「登録すればすぐ載せられる」状態です。ただ、これで悪意のある人を見抜けるかというと、そこは正直あまり期待していません。承認ボタンを押す側にできるのは、ひと手間を挟んで、思いつきの登録や明らかに実体のない申請を入口で止めるところまでです。 承認したあと、その保護主は自分で募集を掲載できるようになります。掲載のたびに運営が確認する運用にしたい場合は、別に[「掲載内容の審査」](https://matchlayer.jp/blog/listing-approval-moderation/)という設定もあります。運営の人数と掲載の量を見て、人の審査だけにするか、内容の審査も入れるかを決めることになります。 ### ステップ4:やり取りの条件を決める 「マッチング」タブに移ります。ここは1つだけ変更します。 - メッセージ送信タイミングを「成立前から可」に変更します - 重複申込みは「許可する」のままにします - カレンダー・予約機能はオフのままにします ![一般設定のマッチングタブ。メッセージ送信タイミングが「成立前から可」、重複申込みが「許可する」、カレンダー・予約機能がオフになっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-04-settings-matching.png) メッセージを「成立前から可」にしたのは、里親募集では申し込みの前後にやり取りが必要だからです。留守番はどれくらいの時間になるのか、先住動物はいるのか、住まいはどんな環境なのか。これを確認しないまま話が進むことはありません。ここでやり取りできないと、保護主は誰に託すのか判断できません。 重複申込みを「許可する」のままにしたのは、一度見送りになった方が条件を整えて再度申し込む場面があるからです。「今は留守が長いので難しい」と伝えた方が、数か月後に在宅勤務になって再び連絡してくることもあります。 カレンダーをオフにしたのは、お見合いの日程が個別の相談になるからです。保護主が空き枠を登録し続ける運用は、活動の実態に合いません。 ### ステップ5:動物の種類のカテゴリを設定する 「カテゴリ設定」メニューから、カテゴリを追加します。今回は大分類を親カテゴリ、年齢の区分を子カテゴリにした階層構成にしました。 - 犬(子犬(1歳未満)/成犬(1〜7歳)/シニア犬(8歳以上)) - 猫(子猫(1歳未満)/成猫(1〜7歳)/シニア猫(8歳以上)) - その他の動物(うさぎ・小動物/鳥) - 一時預かり募集(犬の一時預かり/猫の一時預かり) ![カテゴリ設定画面。犬・猫・その他の動物・一時預かり募集の親カテゴリの下に、年齢区分などの子カテゴリが階層表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-05-categories.png) 年齢で子カテゴリを分けているのは、里親希望者の関心がここに集まるからです。子猫を迎えたい人と、落ち着いたシニアを迎えたい人では、見たい募集がまったく違います。 「一時預かり募集」を入れているのは、保護団体にとって預かりボランティアの募集が譲渡と同じくらい切実だからです。里親が見つかるまでの数週間を預かってくれる人が増えれば、団体が保護できる頭数も増えます。里親募集のサイトにこの入口がないと、その募集はまたSNSに戻ることになります。 ### ステップ6:カスタムフィールドを追加する 「登録フォーム設定」からプロフィール用・里親募集用のカスタムフィールドを追加します。 保護主(提供者)のプロフィール用に、次の5項目を設定しました。 - 活動の形態(セレクトボックス:認定NPO法人・NPO法人・任意団体・個人ボランティア・動物病院、シェルター/必須) - 主な活動地域(テキスト/必須) - 活動を始めた年(テキスト) - 活動の内容・方針(テキストエリア/必須) - 譲渡にあたっての共通の条件(テキストエリア/必須) 里親希望者(利用者)側には「住居の形態」「現在いっしょに暮らしている動物」「平日に留守にする時間」を設定しました。 ![登録フォーム設定のプロフィール用タブ。保護主向け5項目と里親希望者向け3項目が、適用ロールを分けて登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-06-profile-fields.png) 里親希望者側にも項目を用意しているのは、保護主が相手を知るための材料になるからです。問い合わせを受けてから住まいや留守番の状況を一から聞くより、プロフィールに書いてあるほうが双方の手間が減ります。 「譲渡にあたっての共通の条件」を保護主のプロフィールに置いたのは、団体ごとに方針が違うからです。完全室内飼いを必須にする団体もあれば、留守がちな家庭でも相談に応じる団体もあります。一頭ごとの条件とは別に、団体としての姿勢が読めると、里親希望者は問い合わせ先を選びやすくなります。 続いて「里親募集用」タブに切り替えて、一頭ごとのフィールドを追加します。 - 種類・品種(テキスト/必須) - 性別(セレクトボックス:オス・メス・不明/必須) - 推定年齢(セレクトボックス:1歳未満〜8歳以上・不明/必須) - ワクチン・不妊去勢の状況(セレクトボックス:どちらも済んでいる〜未実施/必須) - 性格と健康状態(テキストエリア/必須) - この子を迎えるための条件(テキストエリア/必須) ![登録フォーム設定の里親募集用タブ。種類・品種、性別、推定年齢、ワクチン・不妊去勢の状況などのフィールドが登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-07-listing-fields.png) このうち「種類・品種」「性別」「推定年齢」「ワクチン・不妊去勢の状況」の4つを検索対象に設定しました。検索対象にしたフィールドは、一覧の絞り込み条件として自動的に表示されます。 「性格と健康状態」を1つの必須項目にまとめたのは、良いところだけを書いて終わらせないためです。持病があるかどうか、物音に驚かないか、先住猫とうまくやれそうか。こうしたことが最初に書かれているほうが、迎えたあとで「聞いていなかった」となる場面を減らせます。 ### ステップ7:通報を受け取る画面を確認する 入口で人を絞っても、掲載されたあとに問題が見つかることはあります。そのための受け皿が[通報機能](https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-report-function/)です。設定は既定でオンになっているので、ここは触りません。 利用者が募集ページから通報すると、管理画面の「通報一覧」に届きます。 ![通報一覧の画面。通報が1件表示され、通報者・対象タイプ・対象の募集・理由・ステータス・日時と、対応済み・却下のボタンが並んでいる。上部には「すべて/未対応/対応済み/却下」の絞り込みリンクがある。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-08-reports.png) 対象の募集名がリンクになっているので、実際の掲載内容をその場で確認できます。確認して問題がなければ「却下」、対処したら「対応済み」に切り替えます。上部の絞り込みで未対応だけを表示すれば、抜けを防げます。 あわせてブロック機能も既定でオンになっています。しつこいメッセージが届いたとき、運営を通さずに利用者自身が相手を断てる仕組みです。運営に相談が来る前に本人が対処できる手段があると、対応の負担が分散します。 ### ステップ8:トップページのテキストを設定する 「トップページ設定」でブランドカラーとヒーロー画像、それに各セクションのテキストを設定します。 ![トップページ設定画面。ブランドカラーやヒーロー見出し、使い方3ステップのテキストを入力する欄が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-09-homepage-settings-scaled.png) プリセットを適用した直後は「使わないモノに、次の出番を。」といった文言が入っています。里親募集のサイトでは、この語彙をそのまま使うわけにはいきません。「気になる子を探す」「保護主に相談する」「お見合いしてお迎え」のように書き換えます。「MatchLayerの使い方」という見出しも、サイト名を使った「PetBridgeの使い方」に変更できます。 ステップ2でレビューをオフにしているので、トップページの口コミセクションも非表示にしておきます。 ### ステップ9:里親募集を登録する 設定が完了したら、承認された保護主のアカウントで募集を登録します。 ![里親募集の編集フォーム。タイトル・説明・カテゴリ・都道府県の下に、種類・品種、性別、推定年齢、ワクチン・不妊去勢の状況、性格と健康状態、この子を迎えるための条件の各欄に値が入力されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-10-listing-form.png) 登録した募集は、マイページの「里親募集管理」タブで一覧できます。里親が決まったら、ここから受付停止に切り替えます。 ![マイページの里親募集管理タブ。保護主が登録した募集が一覧表示され、各行に編集ボタンが並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-11-mypage-listings.png) --- ## 完成したデモサイトの確認 すべての設定が終わったトップページがこちらです。 ![PetBridgeのトップページ。「この子の、次の家族になる。」のキャッチコピーと犬を抱いた人のヒーロー画像、里親さまを待っている子、PetBridgeの使い方3ステップ、種類から探す、地域から探す、これまでの活動のセクションが並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-12-front-top-scaled.png) 里親募集一覧では、ステップ6で検索対象に設定したフィールドが絞り込み条件として並びます。 ![里親募集一覧ページ。上部に絞り込みフォームがあり、カテゴリ・都道府県に加えて種類・品種、性別、推定年齢、ワクチン・不妊去勢の状況が並んでいる。下に6件の募集がカード形式で表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-13-front-listings.png) 「神奈川県の、不妊去勢が済んでいる成猫」という条件で絞り込めます。里親希望者が最初に決めているのは、たいていこのあたりの条件です。 各募集の詳細ページには、説明文の下にカスタムフィールドの内容が並びます。 ![里親希望者から見た里親募集の詳細ページ。種類・品種、性別、推定年齢、ワクチン・不妊去勢の状況、性格と健康状態、この子を迎えるための条件、都道府県が表示され、その下に保護主名とマッチング申込みフォームがある。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-14-front-detail.png) 下部の「マッチング申込み」から相談を始めます。「成立前から可」にしているので、ここでメッセージを添えて送れます。 保護主の名前をクリックすると、プロフィールページに移動します。 ![保護主のプロフィールページ。活動の形態、主な活動地域、活動を始めた年、活動の内容・方針、譲渡にあたっての共通の条件が表示され、その下に公開中の里親募集が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-15-front-profile.png) 募集の詳細が「この子の情報」だとすると、こちらは「どんな団体が預かっているか」です。認定NPO法人なのか個人のボランティアなのか、いつから活動しているのかが、このページで読み取れます。里親希望者にとっては、託す相手を知るためのページになります。 会員登録フォームでは、保護主として登録するか、里親希望者として登録するかを選べます。 ![会員登録フォーム。ログアウト状態での登録画面が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/pb-16-front-register.png) 保護主として登録した人は、この時点ではまだ掲載できません。ステップ3のユーザー審査を通ってからになります。 --- ## よくある質問 **Q. 承認していない保護主は何ができますか?** ログインはできますが、里親募集の掲載はできません。運営が承認した時点で掲載できるようになります。里親希望者として登録した人には、この審査はかかりません。 **Q. 悪質な業者を確実に見分けられますか?** 見分けられるとは言えません。この設定でできるのは、登録した人がすぐには掲載できない状態にして、運営が確認する時間を作ることです。実在の確認や活動実績の裏取りは画面の外の作業になりますし、それでも見抜けない場合はあります。通報とブロックを併せて用意しているのは、入口だけでは防ぎきれないという前提に立っているためです。 **Q. 掲載内容そのものも確認したほうがよいですか?** 運営の体制次第です。MatchLayerには、掲載内容を公開前に確認する設定も別にあります。人の審査だけにすると、承認した保護主が何を書いても即座に公開されます。掲載数が多くない立ち上げ期は、内容の審査も入れておくと安心です。運用が回り始めてから外す、という順番もあります。 **Q. 譲渡が決まった子はどうしますか?** マイページの管理画面から受付停止に切り替えると、一覧に表示されなくなります。削除せずに残しておけば、これまでの活動の記録として団体側で把握できます。 **Q. 決済機能はありますか?** MatchLayer単体では決済機能を持っていません。里親募集では、金銭のやり取りが目的になることはありません。医療費の実費を分担する場合も、引き渡しのときに直接精算されるのが一般的なので、サイトに決済機能がなくても運用に支障は出にくいテーマです。 **Q. 譲渡にあたって必要な手続きはありますか?** 対価を受け取る形や、継続的に譲渡を行う場合は、動物愛護管理法上の取り扱いが変わることがあります。運営の形態によって必要な登録や届出が異なるため、自治体の動物愛護担当窓口や専門家にご確認ください。 --- ## まとめ WordPressで保護動物の里親募集サイトを作るときは、機能を並べることよりも「誰が掲載できる場にするか」を先に決めることが設計の中心になります。MatchLayerであれば「モノのマッチング」プリセットを起点に、コーディングなしで設定できます。 今回のデモサイト「PetBridge」で設定した内容を整理します。 - サイトジャンルは「モノのマッチング」プリセットを適用します(無償の受け渡しを前提としたジャンルです) - リスティング呼称を「里親募集」に変更します - 提供者の承認モードを「管理者承認が必要」にします(掲載できる人を入口で確認するためです) - レビュー機能をオフにします(保護主にも里親にも星をつけるべきではないためです) - メッセージ送信タイミングは「成立前から可」にします(暮らしの環境を事前にすり合わせるためです) - 重複申込みは「許可する」のままにします(条件を整えて再度申し込めるようにするためです) - カレンダー機能はオフのままにします(お見合いの日程は個別に相談するためです) - 通報とブロックは既定でオンのまま使います(入口で絞っても起きる問題の受け皿になります) - カテゴリは動物の種類と年齢の階層構成にし、一時預かり募集も入れます - カスタムフィールドは募集側に性別・推定年齢・不妊去勢の状況を置き、検索対象にします 同じような作り方で、地域猫の預かりボランティア募集、災害時のペット一時預かり、保護動物の譲渡会の告知なども構築できそうです。 --- # WordPressでフリーランス・スキルシェアのマッチングサイトを作る方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-freelance-skill-matching/ WordPressとMatchLayerを使って、フリーランス・スキルシェアのマッチングサイトを作る方法を紹介します。フリーランサーと仕事を依頼したいクライアントをつなぐデモサイト「SkillMatch」を例に、具体的な構築手順を紹介します。 この記事を読むと、次のことがわかります。 - フリーランス・スキルシェアのマッチングサイトに必要な機能を整理できます - MatchLayerを使って、スキル検索やポートフォリオ掲載機能を備えたマッチングサイトを構築する手順がわかります なお、本記事で使用している画面キャプチャは2026年7月時点のものです。 --- ## フリーランス・スキルシェアマッチングサイトに必要な機能 まず、このタイプのサービスに求められる機能を整理します。クラウドソーシング型のサービスでは、フリーランサーとクライアントがプラットフォーム上で出会い、要件のすり合わせから依頼までを完結できる仕組みが必要です。 | 機能 | 内容 | | ------ | ------ | | フリーランサー登録・プロフィール | スキル・経験年数・使用ツール・ポートフォリオURLを本人が登録できる | | サービス掲載 | 「ロゴデザイン制作」「WordPress構築」など提供できるサービスを掲載できる | | スキルカテゴリ検索 | デザイン・開発・ライティングなどのカテゴリで絞り込みできる | | 申込み(提案依頼) | クライアントが気になるサービスに申込みできる | | 事前メッセージ | 依頼確定前に要件確認や質問のやり取りができる | | 繰り返し依頼(重複申込み許可) | 気に入ったフリーランサーへ何度でも依頼できる | | レビュー機能 | 取引後に評価を残し、実績として蓄積できる | | お気に入り機能 | 良いフリーランサーを保存して後から依頼できる | | 会員登録フォーム | フリーランサー側・クライアント側でロールを分けて登録できる | なお、MatchLayerには決済機能が含まれていません。報酬のやり取りは別途Stripeなどの外部サービスと組み合わせるか、サービス外で対応する形になります。 --- ## WordPressで実現する方法(選択肢を比較) WordPressでマッチングサイトを作る際の選択肢は大きく3つあります。 ### ECプラグインをベースにする方法 WooCommerceなどのECプラグインは「商品を売る」ことに特化しています。スキルを商品として登録する方法もありますが、フリーランサーごとのプロフィールページ、申込み前のメッセージ、マッチングの成立管理といった機能は別途カスタマイズが必要になり、手間が大きくなります。 ### 汎用フォーム・ディレクトリプラグインをベースにする方法 Gravity FormsやBusiness Directoryといったプラグインは柔軟性が高く、登録フォームやリスト表示を独自に設計できます。ただし「マッチング」の概念(申込み・承認・メッセージのやり取り)はゼロから実装する必要があり、開発コストがかかります。 ### マッチング特化プラグインを使う方法 MatchLayerはマッチングサイトに特化したWordPressプラグインで、リスティング管理・メッセージ・レビュー・カスタムフィールドなどの機能を最初から持っています。「人のマッチング」プリセットを選ぶだけで、フリーランサーとクライアントの分離登録に対応した土台が整います。コーディングなしで動くサイトを短期間で立ち上げたい場合に向いています。 --- ## MatchLayerでSkillMatchを構築する手順 ここからは実際の構築手順を追います。今回作るデモサイト「SkillMatch」は、ブランドカラー#5293FFで、フリーランサー側とクライアント側に分かれた会員登録、スキルカテゴリでの絞り込み、事前メッセージでの要件確認を備えたマッチングサービスです。 ### ステップ1:サイトジャンルに「人のマッチング」を選ぶ MatchLayerをインストールしたら、最初にサイトジャンル設定からプリセットを選びます。管理画面の「サイトジャンル設定」にアクセスし、「人のマッチング」を選んで適用します。 ![サイトジャンル設定画面。「人のマッチング」プリセットが選択されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/sm-01-preset-select.png) このプリセットを適用すると、フリーランサー(提供者)とクライアント(利用者)の2ロール構成、申込みフロー、マイページが自動的に設定されます。 ### ステップ2:スキルカテゴリを階層で設定する [「カテゴリ設定」](https://matchlayer.jp/blog/manage-categories/)メニューから、スキルジャンルのカテゴリを追加します。今回は親カテゴリ5つの下に子カテゴリをぶら下げる階層構成にしました。 - デザイン(ロゴ・ブランドデザイン/バナー・広告デザイン/Webデザイン/UI/UXデザイン) - 開発(Webサイト制作/WordPress構築/システム・アプリ開発/その他開発) - ライティング・翻訳(記事・ブログ執筆/セールスコピー/翻訳・校正) - マーケティング(SNS運用/SEO対策/広告運用) - 動画・音声(動画編集・制作/ナレーション・音声) 親カテゴリを指定するには、カテゴリ作成時に「親カテゴリー」のプルダウンから選ぶだけです。 ![カテゴリ設定画面。開発・デザイン・マーケティング・ライティング・翻訳・動画・音声の親カテゴリの下に子カテゴリが階層表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/sm-02-categories.png) 大分類だけで探したい人にも、「ロゴだけ頼みたい」という具体的なニーズの人にも対応できるのが階層カテゴリの利点です。 ### ステップ3:カスタムフィールドを追加する 「登録フォーム設定」からプロフィール用・サービス用のカスタムフィールドを追加します。 フリーランサー(提供者)のプロフィール用に、次の6項目を設定しました。 - 主なスキル・専門領域(テキスト・必須) - フリーランス経験年数(セレクトボックス:1年未満〜5年以上・必須) - 使用ツール・技術(テキスト) - 月の稼働可能時間(セレクトボックス:10時間以内〜フルタイム可・必須) - ポートフォリオURL(テキスト) - 得意な案件規模・期間(セレクトボックス:スポット単発〜長期継続・必須) 正直なところ、必須項目はこれでも多いと感じる人がいるかもしれません。登録のハードルが気になる場合は、まず少なめで公開して、運用しながら足していく形でも大丈夫です。 クライアント(利用者)側には「依頼したい内容の概要」(テキストエリア)を設定しました。 ![登録フォーム設定のプロフィール用タブ。フリーランサー向け6項目とクライアント向け1項目が設定されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/sm-03-profile-fields.png) 続いて「サービス用」タブに切り替えて、サービスリスティング固有のフィールドも追加します。 - 提供できる内容の詳細(テキストエリア・必須) - 納品までの目安期間(セレクトボックス:3日以内〜要相談・必須) - 修正対応回数(セレクトボックス:1回〜要相談・必須) - 使用するツール・技術(テキスト) - お断りする条件・注意事項(テキストエリア) ![登録フォーム設定のサービス用タブ。納品までの目安期間や修正対応回数などのフィールドが登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/sm-04-listing-fields.png) 納期を[カレンダー機能](https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-calendar-booking/)ではなく「納品までの目安期間」フィールドで扱うのが、このジャンルのポイントです。制作系の仕事は「何日に会う」ではなく「何日以内に納品する」で動くため、日時予約よりも目安期間の明示が実態に合います。 ### ステップ4:一般設定を調整する 「一般設定」→「サイト全体」タブで、サービスの呼称を変更します。 - [リスティング呼称](https://matchlayer.jp/blog/customize-listing-label/)を「サービス」に変更します(「デザインサービスに申し込む」という表現が自然になります) - ユーザーモードは「分離モード(提供者/利用者)」のままにします(フリーランサーとクライアントは役割が異なるためです) ![一般設定のサイト全体タブ。リスティング呼称が「サービス」、ユーザーモードが分離モードになっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sm-05-settings-overview.png) 次に「マッチング」タブに移り、フリーランスマッチングに合った設定にします。 - [メッセージ送信タイミング](https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-message-feature/)を「成立前から可」に変更します(受注前に要件確認や質問ができるようにするためです) - 重複申込みを「許可する(何度でも申込み可能)」に変更します - カレンダー・予約機能はチェックを外したまま(OFF)にします ![一般設定のマッチングタブ。メッセージ送信タイミングが「成立前から可」、重複申込みが「許可する(何度でも申込み可能)」、カレンダー・予約機能がOFFになっている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sm-06-settings-matching.png) 重複申込みを「許可する」にした理由は、一度依頼して良かったフリーランサーに次の案件も続けてお願いしたい、という利用スタイルに対応するためです。正直、最初は初期値のままでもいいかと思っていたのですが、実際にクライアント側の画面を触ってみると、気に入った相手にもう一度申込めないのは想像以上にストレスでした。「許可しない」のままだと同じサービスへの申込みが1回きりになり、リピート依頼という自然な流れが止まってしまいます。 ### ステップ5:トップページのデザインを設定する 「トップページ設定」でブランドカラーとヒーロー画像を設定します。 ![トップページ設定画面。ブランドカラーが#5293FF、ヒーロー画像がSkillMatch.jpgに設定されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sm-07-homepage-settings-scaled.png) ヒーローエリアのキャッチコピー・サブテキストもここから変更できます。今回は「スキルが、次の仕事につながる。」というキャッチコピーにしました。 ### ステップ6:フリーランサーのサービスを登録する 設定が完了したら、フリーランサー側のアカウントでサービスを登録します。「サービスを掲載する」リンクから登録フォームにアクセスします。 ![サービス作成フォーム。タイトル・説明・カテゴリに加えて、ステップ3で追加した納品までの目安期間・修正対応回数などのカスタムフィールドが表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sm-08-listing-form.png) ステップ3で追加したカスタムフィールドが登録フォームに反映されています。画像ギャラリーは最大5枚まで登録でき、最初の画像が一覧カードと詳細ページのメイン画像になります。ポートフォリオの代表作をここに載せるイメージです。 登録したサービスはマイページの「サービス管理」タブで一覧できます。 ![マイページのサービス管理タブ。登録済みサービスの一覧が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sm-09-mypage-listings.png) --- ## 完成したデモサイトの確認 全ての設定が完了したトップページがこちらです。 ![SkillMatchのトップページ。ブルーのブランドカラーで「スキルが、次の仕事につながる。」のキャッチコピーが表示されている。使い方3ステップ、注目のサービス一覧、カテゴリから探す機能が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sm-10-front-top-scaled.png) サービス一覧ページでは、登録されたフリーランサーのサービスがカード形式で表示されます。カテゴリで絞り込むこともできます。 ![サービス一覧ページ。ロゴデザイン、WordPress構築、SEO記事執筆、動画編集などのサービスカードが表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sm-11-front-listings.png) 各サービスの詳細ページには、サービス説明に加えて、納品までの目安期間・修正対応回数・お断りする条件といったカスタムフィールドの情報が表示されます。クライアントは条件を確認した上で、メッセージ付きで申込みできます。 ![サービス詳細ページ。提供できる内容の詳細・納品までの目安期間・修正対応回数・使用するツール・お断りする条件が表示され、下部にマッチング申込みフォームがある。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sm-12-front-detail.png) フリーランサーのプロフィールページには、スキル・経験年数・使用ツール・ポートフォリオURLと、公開中のサービス一覧が表示されます。 ![フリーランサーのプロフィールページ。主なスキル・専門領域、フリーランス経験年数、使用ツール・技術、ポートフォリオURLなどのプロフィール情報と、公開中のサービス2件が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sm-13-front-profile.png) 会員登録フォームでは、フリーランサーとして登録するか、クライアントとして登録するかを選べます。 ![会員登録フォーム。ログアウト状態での登録画面が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/07/sm-14-front-register.png) --- ## よくある質問 **Q. 同じフリーランサーに何度も依頼できますか?** 一般設定の「マッチング」タブで重複申込みを「許可する」にしていれば、同じサービスに何度でも申込みできます。継続的な取引が多いフリーランスマッチングでは、この設定にしておくことをおすすめします。 **Q. 依頼前に相談や質問はできますか?** メッセージ送信タイミングを「成立前から可」に設定すると、申込み段階からメッセージのやり取りができます。要件のすり合わせをしてから正式にマッチングを成立させる、という流れが作れます。 **Q. 決済機能はありますか?** MatchLayer単体では決済機能を持っていません。報酬のやり取りはサービス外(銀行振込など)で行うか、Stripeなどの外部決済サービスを別途組み込む形になります。 **Q. ポートフォリオはどのように見せられますか?** 2つの方法があります。プロフィールのカスタムフィールドに外部ポートフォリオのURLを登録する方法と、サービス登録時の画像ギャラリー(最大5枚)に代表作を載せる方法です。両方を組み合わせると、一覧で目を引きつつ詳細も見せられます。 **Q. フリーランサーの審査はできますか?** 一般設定で提供者の承認モードを「管理者承認が必要」に変更すると、運営者が承認したフリーランサーだけが活動できるようになります。掲載品質を管理したい場合に有効です。 --- ## まとめ WordPressでフリーランス・スキルシェアのマッチングサイトを作るには、スキルカテゴリ検索・プロフィール/ポートフォリオ表示・事前メッセージ・繰り返し依頼など、複数の機能を組み合わせる必要があります。MatchLayerであれば「人のマッチング」プリセットを起点に、コーディングなしでこれらの機能を実装できます。 今回のデモサイト「SkillMatch」で設定した内容を改めて整理します。 - サイトジャンルは「人のマッチング」プリセットを適用します - スキルカテゴリは親5ジャンル+子カテゴリの階層構成にします - カスタムフィールドはフリーランサー側にスキル・経験年数・ポートフォリオURLなど、サービス側に納品までの目安期間・修正対応回数などを設定します - メッセージ送信タイミングは「成立前から可」にします(受注前の要件確認のためです) - 重複申込みは「許可する(何度でも申込み可能)」にします(リピート依頼に対応するためです) - カレンダー機能はOFFのままにします(納期はカスタムフィールドで管理します) 同じ仕組みを応用すれば、コンサルタント紹介・講師マッチング・専門家相談など、「スキルを持つ人と依頼者をつなぐ」タイプのサービス全般も作れます。基本的な設定の流れは今回とほぼ共通しているので、まずは手を動かして試してみてください。 --- # WordPressで外国人向けの英語求人サイトを作る方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-english-job-site-for-foreigners/ WordPressとMatchLayerを使って、日本で働きたい外国人に向けた英語の求人サイトを作る方法を紹介します。求職者と人材を求める企業をつなぐデモサイト「JobBridge Japan」を例に、具体的な構築手順を紹介します。 この記事を読むと、次のことがわかります。 - 外国人向けの求人サイトに必要な機能を整理できます - WordPressの翻訳ファイルで英語になる範囲と、ならない範囲がわかります - 日本語のプラグインを使って、英語のサイトを作る手順がわかります なお、本記事で使用している画面キャプチャは2026年9月時点のものです。 --- ## 外国人向けの求人サイトに必要な機能 求人サイトでは、掲載するのが企業で、応募するのが個人です。まずこの向きを確かめておきます。企業が募集する仕事を掲載し、求職者がそれを探して応募します。サイトの機能も、この向きに沿って並びます。 必要になるのは、おおよそ次のものです。 - 企業が自分で求人を掲載できます。職種、勤務地、給与、勤務時間を入力して公開するところまで、運営者の手を借りずに済ませられます。 - 求職者が条件で絞り込めます。外国人向けの求人では、業種や勤務地に加えて、必要な日本語レベルと在留資格の扱いが絞り込みの軸になります。 - 応募を受け付けて、誰がどの求人に応募したのかを企業が一覧で確認できます。 - 応募のあとにメッセージでやりとりできます。書類の準備や面接の日程は、応募してから個別に詰めます。 - 選考がいまどの段階にあるのかが求職者から見えます。受け取ったのか、選考中なのか、見送りになったのかがわからないままだと、問い合わせが増えます。 - 求職者が自分のプロフィールを登録できます。国籍、日本語レベル、いまの在留資格、いつから働けるかが先にわかっていれば、企業は判断しやすくなります。 そして今回は、これらすべてが英語で表示されることが条件に加わります。 なお、MatchLayerには決済機能が含まれていません。求職者に課金しない設計にして、企業からの掲載料や紹介手数料を請求書でやり取りするのであれば、この点が支障になる場面は限られます。サイトの中で課金まで完結させたい場合は、別の仕組みを組み合わせます。 ### 法令の確認は先に済ませておきましょう 求人情報を扱うサイトには、運営の形態によって許可が必要になる場合があります。求人情報を掲載して求職者が企業へ直接応募する形と、運営者が両者の間に立って紹介やあっせんを行う形とでは、職業安定法上の扱いが変わります。有料職業紹介事業の許可が要るかどうかは、実際の運営の中身で判断されます。サイトの設計を決める前に、厚生労働省の案内や所在地を管轄する労働局に確認しておくと安心です。 在留資格についても同じです。どの在留資格でどの仕事に就けるのかは、資格の種類と個別の事情で変わります。サイトに「この在留資格なら応募できます」といった判断を載せる場合は、出入国在留管理庁の情報や、登録支援機関、行政書士などの専門家に確認したうえで書くことになります。この記事では、求人ごとに「ビザの支援があるかどうか」を企業自身に選んでもらう形にとどめています。 --- ## WordPressを英語で表示する仕組み サイトを英語にする作業は、大きく2つに分かれます。WordPress本体とプラグインのUIを英語にする作業と、自分で入力するコンテンツを英語で書く作業です。前者は設定で切り替わりますが、後者は自分で書くしかありません。この境目がわかっていると、あとの作業で迷いにくくなります。 ### 翻訳ファイルとは何をするものか WordPressのプラグインは、画面に出す文言をコードの中に直接書かず、`__( 'リスティング一覧', 'matchlayer' )` のように関数で包んで書く決まりになっています。この関数が、実行時に翻訳ファイルを見にいきます。 翻訳ファイルは `.po` と `.mo` の2つで一組です。`.po` が人間の読める対訳表で、`.mo` がそれを機械向けに変換したものになります。プラグインの `languages` フォルダに `matchlayer-en_US.mo` という名前で置かれていれば、サイトの言語が英語のときにこのファイルが読み込まれ、日本語の文言が英語に差し替わります。 MatchLayerには、この英語の翻訳ファイルが同梱されています。管理画面のメニューからボタンのラベル、自動送信されるメールの本文まで、関数で包まれた文言はひととおり英語になります。 ### 英語になる範囲と、ならない範囲 翻訳ファイルが差し替えるのは、プラグインのコードに書かれた固定文言だけです。対象にならない代表的なものは、次のとおりです。 - データベースに保存されるコンテンツは対象外です。カテゴリ名、求人の本文や項目名など、運営者が日本語で入力したものは、日本語で入力したとおりに表示されます。 - JavaScriptに直接書かれた文字列は対象外です。翻訳の仕組みはPHPのコードを対象にしているため、ブラウザ側のスクリプトに直接書かれた日本語はそのまま残ります。 ### 「英語表示」と「多言語対応」は別のものです サイトの言語を英語にすると、訪問者全員に英語で表示されます。同じサイトを、ある人には日本語で、別の人には英語で出し分ける機能は、MatchLayerにはありません。 今回は、読者が日本で働きたい外国人にはっきり定まっているため、サイト全体を英語だけで作ります。 --- ## MatchLayerで英語の求人サイトを構築する手順 ここから実際に作っていきます。作るのは、日本各地の求人を業種と勤務地と必要な日本語レベルで探せるサイトです。 ### 手順1 サイトの言語を英語にする WordPressの管理画面で「設定」→「一般設定」を開き、サイトの言語を English (United States) にします。プラグインを入れる前にここを済ませておくと、あとの画面が最初から英語で表示されます。 ![WordPressの一般設定画面。サイトの言語がEnglish (United States)に設定されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-01-wp-site-language-1.png) タイムゾーンは Tokyo のままにしておきます。求人の掲載日や応募日は日本時間で表示されたほうが、日本の企業にとっても求職者にとっても読みやすくなります。 ### 手順2 プラグインを有効化する MatchLayerを有効化します。プラグイン一覧の画面も英語で表示されます。 ![プラグイン一覧画面。MatchLayerが有効化されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-02-plugins-1.png) 有効化すると、マッチングサイトに必要な固定ページが自動で作られます。トップページ、求人一覧、マイページ、ログイン、会員登録、ヘルプ、プライバシーポリシー、利用規約など14ページです。手作業でページを用意する必要はありません。 ### 手順3 用途プリセットを適用する MatchLayerには、サイトの性格に合わせて初期設定をまとめて入れる用途プリセットがあります。画面には Matching things、Matching people、Booking-based services、Space rental の4つと、現在の設定を変えない General が並びます。求人サイトは人のマッチングにあたるので、Matching people を選びます。 ![サイトジャンル設定画面。Matching things、Matching people、Booking-based services、Space rental、Generalの5枚が並び、Matching peopleが選択されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-03-preset-select-1.png) プリセットを適用すると、機能のオンオフ、トップページの構成、カテゴリ、サンプルの掲載データがまとめて入ります。 ### 手順4 プリセットが入れた日本語を英語に置き換える プリセットが書き込む値には、日本語がそのまま入るものがあります。適用直後に実際に入っていたのは、次のようなものでした。 - 掲載物の呼称に「案件」が入りました。 - トップページの見出しに「プロと出会う、案件と出会う。」が入りました。 - カテゴリとして「開発」「デザイン」「ライティング」「マーケティング」「コンサルティング」「その他」の6件が作られました。 - サンプルの掲載データとして「【サンプル】Webサイト制作のご相談承ります」など2件が作られました。 これらはすべてデータベースに保存される値なので、翻訳ファイルでは英語になりません。英語のサイトを作るときは、プリセットを適用したあとにこの4か所を置き換える作業が入ります。 置き換える内容は、次の手順のなかで順番に扱っていきます。まずサンプルの掲載データを削除し、日本語のカテゴリも削除しておきます。 ### 手順5 用語を求人サイトの言葉にする MatchLayerには、サイト内で使う呼び名をまとめて変える用語設定があります。「一般設定」の「用語設定」タブで、6つの言葉を変更できます。 ![一般設定の用語設定タブ。Job、Employer、Job seekerなどの呼称が設定されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-05-settings-terms-1.png) 初期値は Listings、Provider、Seeker のような一般的な言葉です。求人サイトなので、次のように置き換えました。 - 掲載物の呼び名を Job にしました。 - 掲載する側の呼び名を Employer にしました。 - 応募する側の呼び名を Job seeker にしました。 - 成立した関係の呼び名を Placement にしました。 - 申し込みの呼び名を Application にしました。 - 掲載する行為の呼び名を Job posting にしました。 この設定を変えると、管理画面のメニューからフロントのボタンまで、サイト全体の呼び名が入れ替わります。手順4で「案件」が入っていた呼称も、ここで Job に変わります。 ### 手順6 機能のオンオフを確認する 「一般設定」の画面で、使う機能を決めます。 ![一般設定のサイト全体タブ。都道府県機能などの設定が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-04-settings-overview-1.png) 今回、プリセットの初期値から変えたのは2つです。 都道府県機能をオンにしました。人のマッチングのプリセットでは初期値がオフになっていますが、求人では勤務地が応募するかどうかを決める材料になります。とくに引っ越しをともなう就職では、場所が最初に見る条件になります。 価格機能はオフにしました。給与は「月給25万円」のような一点の数字ではなく幅で示すものなので、金額の入力欄を使わずに、あとで作るカスタムフィールドで文字列として書いてもらう形にします。 重複申込みの設定は、プリセットの初期値である「許可しない」のままにしました。同じ求人に同じ人が何度も応募する必要はないためです。教室の予約のように繰り返し申し込む用途では、この設定を許可したままにする判断もありますが、求人では一度きりで問題ありません。 カレンダー機能もオフのままにしました。面接の日程は応募後のメッセージで決めるほうが、双方の都合を合わせやすくなります。 ### 手順7 業種のカテゴリを作る 日本語のカテゴリを削除したので、英語の業種カテゴリを作ります。 ![カテゴリ設定画面。8件の業種カテゴリが英語で登録されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-06-categories-1.png) 外国人の採用が実際に多い分野を中心に、8件にしました。Food & Restaurant、Hotel & Tourism、Caregiving & Nursing、Manufacturing、Logistics & Warehouse、Retail & Sales、IT & Engineering、Language & Education です。 カテゴリの並び順は、名前順のままにせず、順番を指定しました。並び順を決めておかないとアルファベット順に並び、サイトの性格が伝わりにくくなります。 勤務地は、このあとの都道府県機能で扱います。カテゴリにも「東京」「大阪」といった地名を入れられますが、絞り込みが二重になって選択肢が増えるだけなので、カテゴリには業種だけを入れます。 ### 手順8 都道府県の設定を確認する 都道府県機能をオンにすると、「都道府県設定」の画面が使えるようになります。地方単位、県単位で表示と非表示を切り替えられます。 ![都道府県設定画面。6つの地方区分ごとに、英語表記の都道府県が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-10-prefecture-1-scaled.png) 今回は全国の求人を扱うので、すべて表示のままにしました。特定の地域に絞ったサイトにする場合は、対象外の地方をまとめて非表示にすると、登録フォームと検索の選択肢が短くなります。 この画面には、県ごとに市区町村を読み込むボタンもあります。読み込むと、登録フォームで都道府県を選んだあとに市区町村まで指定できるようになります。今回は全国を対象にした求人サイトで、勤務地は県の単位で示せば済むため、読み込まずに進めました。市区町村を使う場合の注意は、あとの「翻訳ファイルでも英語にならなかった場所」で扱います。 ### 手順9 求人の入力項目を作る 求人ごとに書いてほしい情報を、カスタムフィールドとして定義します。「登録フォーム設定」の画面で、求人用のタブを開いて追加していきます。 ![登録フォーム設定画面の求人用タブ。6つのカスタムフィールドが一覧で並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-07-fields-listing-1.png) 追加したのは6項目です。 - Employment type は、雇用形態を Full-time、Contract、Part-time、Dispatch から選ぶ項目です。必須にして、検索対象にもしました。 - Japanese level required は、必要な日本語レベルを選ぶ項目です。No Japanese required から N1 まで6段階に分けました。必須にして、検索対象にもしました。 - Visa support は、在留資格の扱いを3段階から選ぶ項目です。Visa sponsorship available、Renewal support only、Existing work visa required に分けました。必須にして、検索対象にもしました。 - Monthly salary は、給与を文字列で書く項目です。幅を持たせて書けるようにしてあります。 - Working hours は、勤務時間とシフトの形を書く項目です。 - Support offered は、住居の支援や日本語レッスンなど、企業が用意している支援を複数選べる項目です。 この画面には日本語が1行だけ残ります。理由は、あとの「翻訳ファイルでも英語にならなかった場所」で扱います。 必須にした3つには理由があります。雇用形態、必要な日本語レベル、在留資格の扱いは、応募するかどうかを決める前に知りたい情報です。この3つが空欄の求人が並ぶと、求職者は1件ずつ問い合わせることになり、企業も同じ質問を何度も受けます。入力の手間を1回増やして、あとの往復を減らす作りにしました。 検索対象に設定したのも同じ3つです。求職者が最初に絞り込むのがこの軸だからです。 ### 手順10 求職者のプロフィール項目を作る 同じ画面のプロフィール用のタブで、求職者が自分について登録する項目を作ります。 ![登録フォーム設定画面のプロフィール用タブ。5つのカスタムフィールドが一覧で並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-08-fields-profile-1.png) 追加したのは5項目です。Nationality、Japanese level、Current status of residence、Available from、Languages spoken を、求職者だけに表示される項目として設定しました。 Current status of residence は、いまの在留資格を選ぶ項目です。Student、Working Holiday、Engineer / Specialist in Humanities、Specified Skilled Worker、Permanent resident or spouse、Currently outside Japan の6つに分けました。日本国外にいる人と、すでに日本にいる人とでは、採用の進め方が変わるためです。 Available from は、いつから働けるかを書く項目です。卒業や在留資格の切り替えを待っている人が多いので、単なる日付ではなく「April 2027」のように書けるテキスト項目にしました。 ### 手順11 トップページを整える 「トップページ設定」の画面で、ブランドカラーと文言を設定します。 ![トップページ設定画面。ブランドカラーと各セクションのテキストが英語で入力されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-09-homepage-settings-1-scaled.png) ブランドカラーは `#5293FF` にしました。ヒーロー画像は、先にWordPressのメディアライブラリへ1枚アップロードしてから、この画面で指定します。 文言は、手順4で触れたとおり、プリセットが入れた日本語が残っています。ここを英語で書き直します。書き換える箇所は、見出しとサブ見出し、2つのボタンのラベル、使い方の3ステップ、数字のラベル、下部のバナー、各セクションの見出しです。 セクション見出しのひとつに「MatchLayerの使い方」という初期値があります。製品名がそのまま出たままだと不自然なので、「How JobBridge Japan works」に変更しました。 数字のラベルについては、ひとつ注意があります。ユーザー数として表示されるのは、管理者も企業も求職者も含めた全登録者数です。「Registered job seekers」のように片方だけを指すラベルにすると実際の数と食い違うので、「Registered members」のような広い言い方にしました。 ### 手順12 求人を登録する ここまでの設定ができたら、実際に求人を登録します。 求人を登録するには、掲載する側のアカウントが要ります。サイトの Sign Up から会員登録に進み、Registration type で Register as a Employer を選んで作成します。作成したアカウントでログインすると、ヘッダーに Post Job が出るので、そこから求人登録フォームを開きます。 ![求人の登録フォーム。タイトル、説明、カテゴリ、都道府県、6つのカスタムフィールド、画像ギャラリーの入力欄が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-11-listing-form-1.png) 手順9で作ったカスタムフィールドが、説明欄の下に並んでいます。都道府県は「Select prefectures」のボタンからモーダルを開いて選びます。画像は最大5枚まで登録でき、最初の1枚が一覧カードと詳細ページのメイン画像になります。 デモサイトには、業種と条件を散らして8件の求人を登録しました。必要な日本語レベルを No Japanese required から N2 まで分け、ビザの扱いも3段階に分けてあります。条件が揃った求人ばかりが並んでいると、絞り込みの意味が伝わらないためです。 --- ## 翻訳ファイルでも英語にならなかった場所 ここまでの手順で、サイトのほとんどが英語になりました。残った日本語を確認しておきます。どれも構築のあとで気づくと直しにくいものなので、先に見ておくと、あとから戻って直す手間が減ります。 ### 市区町村の名前は日本語のままです 地名のうち、都道府県と地方は英語で表示されますが、市区町村はそこに含まれていません。県ごとの市区町村を読み込むと、登録フォームの選択肢に「横浜市」「川崎市」と日本語で並びます。 エリアの指定が県の単位で済むなら、市区町村を読み込まずに運用する選択もあります。今回の求人サイトはこの形にしました。 ### JavaScriptに書かれた文言が残ります 手順9で使った登録フォーム設定の画面に、日本語が残っています。フィールド一覧の上にある「ドラッグで並び替えできます」という案内です。 ![登録フォーム設定画面。求人用フィールドの一覧の上に「ドラッグで並び替えできます」という日本語の案内が残っている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-07-fields-listing-1.png) 翻訳の仕組みはPHPのコードを対象にしているため、ブラウザ側のスクリプトに直接書かれた文字列は差し替えの対象になりません。この案内文も、プラグインのJavaScriptのなかに日本語のまま書かれていました。 プラグインのJavaScriptを一通り調べたところ、日本語が直接書かれている箇所はほかにもありましたが、多くはPHPから英語の文言を受け取り、それが取れなかったときにだけ日本語を出す作りになっていました。通常の操作で目に触れるものは限られます。今回の構築で実際に画面に出たのは、この1行だけでした。 この文言が出るのは、運営者だけが使う設定画面です。求職者にも、求人を出す企業にも見えません。 ### 英語としての語順や単複が揃わない箇所があります 用語設定で入れた言葉は、日本語の語順を前提に組み立てられた文言に差し込まれます。そのため、英語として読むと少し不自然な表示が出ます。 たとえば、サイト共通のヘッダーには「Find Job」「Post Job」、企業のマイページの見出しには「My Job」と表示されます。掲載物の呼び名を Job にしたためで、英語としては複数形が自然な場所も単数のままになります。求人の管理画面では、進行中の応募が2件ある求人の脇に「2 Placement in progress」と出ます。 ![企業のマイページの求人管理タブ。ヘッダーにFind JobとPost Job、タブの下にMy Jobと表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-12-mypage-listings-1.png) 呼び名を Jobs と複数形にすれば「My Jobs」「Find Jobs」は自然になりますが、今度は「Share this Jobs」のように別の場所が崩れます。どちらを選んでも、どこかは揃いません。実用の妨げにはならない範囲なので、今回は単数の Job で統一しました。 ### 冠詞が合わない箇所があります 同じ理由で、冠詞も合いません。会員登録フォームの選択肢は「Register as a Employer」と表示されます。Employer は母音で始まる語なので、英語としては an Employer が正しい形です。用語設定に何を入れるかによって a と an のどちらが正しいかが変わるため、あらかじめ文言の側で決めておけない部分になります。 ![会員登録フォーム。Registration typeにRegister as a EmployerとRegister as a Job seekerの2つの選択肢が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-20-front-register-1.png) 同じ画面の説明文も「Job posting — the side that provides Job」「Apply — the side that looks for Job」となっていて、英語として読むと硬い表現です。用語設定に入れた値を、日本語の語順で組み立てられた文の中に差し込んでいるため、こうしたずれが出ます。 冠詞や単複を含めて英語として整えたい場合は、翻訳ファイルを自分で編集して、該当する文言だけを書き換える方法があります。書き換えたファイルの置き場所については、このあとのよくある質問で扱います。 ### 自分で入れたコンテンツは自分で英語にします 見落としやすいところですが、実際にはここがいちばん量の多い作業になります。求人の本文、カテゴリ名、カスタムフィールドの項目名と選択肢、トップページの文言、ヘルプや利用規約の中身は、すべて運営者が英語で書くことになります。 翻訳ファイルが用意してくれるのは器の部分だけです。サイトが英語らしく見えるかどうかは、この中身の書き方で決まります。 --- ## 完成したデモサイトの確認 設定を終えたサイトを、求職者の目線と企業の目線の両方から見ていきます。 ### トップページ ![JobBridge Japanのトップページ。ヒーロー画像の上に見出しと検索窓があり、下に使い方、注目の求人、業種一覧が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-16-front-top-1-scaled.png) 見出しの下にある検索窓では、キーワード、業種、都道府県で絞り込めます。その下に使い方の3ステップ、注目の求人、業種から探すセクション、地域から探すセクションが続き、さらに数字のセクション、レビュー、会員登録を促すバナーが並びます。 数字のセクションには「11 Registered members」「8 Open jobs」「1 Matches made」と出ています。手順11で触れたとおり、ここのユーザー数は管理者も企業も求職者も含めた全登録者数なので、求職者だけを指すラベルにはしていません。 「地域から探す」のセクションでは、6つの地方区分ごとに都道府県が並びます。Hokkaido & Tohoku から Kyushu & Okinawa まで、地方名も県名も英語です。全国を対象にせず地域を絞ったサイトにする場合は、対象外の地方を非表示にすると、この一覧が短くなって収まりがよくなります。 ### 求人一覧 ![求人一覧ページ。上部に6項目の検索パネルがあり、その下に8件の求人がカード形式で並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-17-front-listings-1.png) 登録した8件が並びます。一覧の上に検索パネルがあり、キーワード、業種、都道府県に加えて、手順9で検索対象に設定した Employment type、Japanese level required、Visa support の3項目が並びます。求職者が最初に絞り込みたい条件が、1画面に収まっています。 カードに出るのは、画像、タイトル、業種、企業名、お気に入りの数です。勤務地はトップページの注目の求人には表示されますが、この一覧のカードには出ません。勤務地で絞り込みたい場合は、検索パネルの Prefectures を使います。 ### 求人の詳細 ![求人の詳細ページ。仕事内容の説明の下に、雇用形態、必要な日本語レベル、ビザの支援、給与、勤務時間、企業の支援内容が並んでいる。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-18-front-detail-1.png) 仕事内容の説明の下に、カスタムフィールドの値が並びます。雇用形態、必要な日本語レベル、ビザの支援、給与、勤務時間、企業が用意している支援が、1件のページで確認できます。 その下に企業へのリンク、お気に入り、共有ボタン、レビューが続きます。未ログインの状態では、そのあとに Apply (login required) のボタンが出ます。ログインした求職者には、この位置に応募フォームが開きます。 ### 企業のマイページ 企業でログインすると、掲載した求人と届いた応募を管理できます。 ![企業のマイページのPlacement Managementタブ。2件が進行状況とともに表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-13-mypage-applications-1.png) 届いた応募は、手順5で Placement と名付けた単位で管理されます。タブの名前も Placement Management です。1件ごとに Application、Matched、Complete、Rating の4段階が表示され、いまどこまで進んでいるのかが一目で分かります。 届いたばかりのものには Approve と Not matched のボタンが並びます。Approve を押すと Matched に進み、メッセージのやり取りができるようになります。 選考が動いているあいだ、企業がいちばん開く回数の多い画面です。誰から応募が来ていて、どこまで進んでいるのかが一覧で見えるので、選考の取りこぼしが減ります。 ### 求職者のマイページとプロフィール ![求職者のマイページの応募状況タブ。応募した求人と進行状況が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-14-mypage-seeker-1.png) 求職者の側からは、応募した求人と、それぞれがいまどの段階にあるのかが見えます。企業からの返事を待っているのか、選考が進んでいるのかがわかるので、同じ問い合わせが繰り返されにくくなります。 ![求職者のプロフィールページ。国籍、日本語レベル、在留資格、いつから働けるか、話せる言語が表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-19-front-profile-1.png) プロフィールには、手順10で作った5項目が並びます。企業は応募者の名前をクリックしてこのページを開けるので、書類のやり取りを始める前に大まかな条件を確認できます。 ![求職者のマイページのプロフィールタブ。登録した情報が編集できる状態で表示されている。](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/jb-15-mypage-profile-1.png) ### 会員登録 会員登録のフォームは、冠詞の話で先に見たとおりです。登録の時点で、求職者として登録するのか、求人を出す企業として登録するのかを選びます。選んだ役割によって、登録後に表示される画面が変わります。求職者のヘッダーには Find Job だけが出て、企業には Post Job も並びます。 --- ## よくある質問 **中国語やベトナム語にもできますか。** 対応する翻訳ファイルがあれば、同じ仕組みで表示できます。MatchLayer 1.8.0 に同梱されているのは日本語と英語の2つなので、それ以外の言語では翻訳ファイルを自分で用意します。プラグインには `matchlayer.pot` という原文の一覧が入っているので、これをもとに翻訳を作ります。1361個の文言を訳す作業になるため、着手する前に、量を見積もっておくと計画が立てやすくなります。 **翻訳ファイルの一部だけを直したいときはどうしますか。** `.po` ファイルを編集して `.mo` を作り直します。編集にはPoeditのようなツールや、管理画面から翻訳を編集できるプラグインが使われます。 このとき、編集したファイルをプラグインのフォルダに上書きすると、プラグインを更新したときに消えます。`wp-content/languages/plugins/` に `matchlayer-en_US.mo` という名前で置くと、WordPressがそちらを先に読むため、更新の影響を受けずに済みます。 **求職者が日本語で問い合わせてきた場合はどうなりますか。** サイトの表示が英語でも、メッセージの本文に日本語を書くことはできます。表示言語と、利用者が入力する言語は別のものです。日本語でのやり取りを想定しない運営にするなら、利用規約やヘルプで案内しておきます。 **プリセットを適用し直すと、英語に直した文言はどうなりますか。** 上書きされます。用途プリセットは、トップページの文言や掲載物の呼称をまとめて書き込む機能なので、適用し直すと日本語の初期値に戻ります。ジャンルを変える予定があるなら、先にプリセットを適用してから英語に直す順番にします。 --- ## まとめ 日本語で作られたプラグインを使って、英語の求人サイトを構築しました。 WordPressのサイト言語を英語にして、英語の翻訳ファイルを持つプラグインを使えば、管理画面もフロントも英語で表示されます。ボタン、メニュー、フォームのラベル、自動送信されるメールまで、プラグインが用意した文言はひととおり切り替わります。 一方で、データベースに保存される値は切り替わりません。用途プリセットが入れる初期の文言とカテゴリは、日本語のまま残ります。英語のサイトを作るときは、この置き換えを構築の手順に組み込んでおきます。 都道府県のように、プラグインが持っている一覧のデータは訳せます。保存する値は日本語のままにして、画面に出す表示名だけを訳す形になっているためです。同じ考え方は、自分で翻訳ファイルを作るときにも当てはまります。 外国人向けの求人サイトとして差が出るのは、必要な日本語レベルと在留資格の扱いを求人ごとに必須で書かせて、それで絞り込めるようにしたところです。応募する前にこの2つがわかるかどうかで、双方の手間が変わります。 サイトの言語を切り替えるところから、求人が並んで応募が届くところまで、追加のプラグインなしで作れました。同じ手順は、外国人向けの住まい探しや、留学生向けのアルバイト紹介のように、日本語以外で読ませたいマッチングサイトにも当てはまります。 同じ構成を試すなら、最初にやることは1つです。WordPressのサイト言語を English にしてから、プラグインを有効化します。順番が逆になると、日本語で自動生成されたページを作り直す手間が増えます。 MatchLayerは日本語と英語の翻訳ファイルを同梱しています。手元の環境で英語表示を確かめてみたい方は、プラグインの配布ページをご覧ください。 --- # MatchLayerで会員全員にお知らせを一斉送信する方法|サイト内通知・メール・バナー Source: https://matchlayer.jp/blog/broadcast-notifications/ 「メンテナンスの予定を知らせたい」「規約を変更したので全員に伝えたい」「新機能のお知らせを出したい」——運営をしていると、会員全員にまとめて連絡したい場面が出てきます。MatchLayer の **「一斉通知」** を使えば、登録ユーザー全員(または提供者・利用者だけ)に、一度の操作でお知らせを届けられます。 しかも届け方は3通り。**サイト内通知・メール・バナー**を組み合わせて、内容の重要度に応じた伝え方ができます。この記事ではその手順を説明します。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップを済ませた管理者の方。まだの場合は先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - 会員全員(または提供者・利用者だけ)にお知らせを一斉送信する - サイト内通知・メール・バナーを使い分ける - バナーの表示期間を決めて、期間限定の告知を出す 所要時間は、1本送るだけなら **5分**ほどです。 --- ## 1. 一斉通知を開く 左メニューの **MatchLayer → 一斉通知** をクリックします。 ![一斉通知の作成画面](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/b-01-broadcast-form.png) 上部に **「新規通知作成」** のフォームがあり、その下に過去に送った通知の履歴が並びます。 --- ## 2. お知らせの内容を入力する まず、お知らせの中身を入力します。 - **タイトル**:お知らせの件名(例:「【お知らせ】システムメンテナンスのご案内」) - **本文**:伝えたい内容 どちらも必須です。 --- ## 3. 届け方(送信方法)を選ぶ **「送信方法」** で、お知らせをどう届けるかを選びます。チェックボックスなので、**複数を同時に選べます**(少なくとも1つは必要です)。 | 送信方法 | 届き方 | | ------------ | --------- | | **サイト内通知** | 会員のマイページやヘッダーの通知アイコンに届きます。通知トレイに残り続けるので、後から見返せます | | **メール** | 会員の登録メールアドレスに一斉メールが送られます | | **バナー** | サイトの上部に、お知らせのバナーが表示されます(表示期間を指定できます) | たとえば「重要な変更はメール+サイト内通知で確実に」「期間限定のキャンペーン告知はバナーで」といった使い分けができます。 > **補足**:サイト内通知とメールは、**送信ボタンを押した時点ですぐに送られます**。バナーだけは、後で説明する表示期間にしたがって表示されます。 --- ## 4. バナーの期間と重要度を設定する 送信方法で **「バナー」** にチェックを入れると、バナー専用の設定項目が表示されます。 ![バナーを選んだときの追加設定](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/09/b-02-banner-options.png) - **重要度**:「情報」「警告」「緊急」から選びます。重要度によってバナーの見た目(色など)が変わります - **バナー表示開始日時**:いつから表示するか。**空欄なら、送信した時点からすぐ表示**されます - **バナー表示終了日時**:いつまで表示するか。**空欄なら、無期限で表示**し続けます - **未ログインユーザーにもバナーを表示する**:チェックを入れると、ログインしていない訪問者にもバナーが見えます 「来週のメンテナンスを今週から告知して、当日で消す」といった、期間を区切った告知に便利です。 > **補足**:開始・終了の日時は、WordPress の「設定 → 一般設定 → タイムゾーン」で指定したタイムゾーンで扱われます。終了日時を開始日時より前にするとエラーになります。 --- ## 5. 送信対象を選んで送信する **「送信対象」** で、サイト内通知とメールを誰に送るかを選びます。 - **全ユーザー**(初期選択) - **提供者のみ** - **利用者のみ** たとえば「掲載のルール変更は提供者だけに」「キャンペーンは利用者だけに」といった出し分けができます。 選び終えたら **「送信」** ボタンを押します。確認のダイアログが出るので、内容を確かめて承認すると送信されます。 --- ## 6. 送信履歴を確認する 送った通知は、フォームの下の **送信履歴** に記録されます。各行で、 - 送信日時 - 送信方法(サイト内通知・メール・バナー) - 送信対象 - 受信者数 - バナーの期間と状態(公開予定・公開中・終了済み・停止済み) - 操作(バナーを停止・削除) を確認できます。バナーが今どういう状態か、過去に何を送ったかを後から振り返れます。万一メールの送信に失敗した分があれば、その件数も記録されます。 ### バナーを途中で止める 終了日時が来る前にバナーを引っ込めたくなったら、その行の **「バナーを停止」** を押してください。確認のあとフロントのバナーがすぐに消え、状態が「停止済み(止めた日時)」に変わります。 停止できるのは「公開中」「公開予定」のバナーだけです。いったん止めたバナーは元に戻せないので、もう一度出したいときは新しく作り直してください。なお停止してもサイト内通知やすでに送ったメールはそのままで、消えるのはバナーだけです。 ### 通知そのものを削除する 誤って送ってしまった通知は、その行の **「削除」** で消せます。送信履歴の行とバナーに加えて、**受信者の通知トレイに届いたサイト内通知もまとめて削除されます**。確認ダイアログに「何人の通知トレイから消えるか」が表示されるので、そこで確かめてから実行してください。こちらも元には戻せません。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. 送信ボタンが押せない/エラーになる **A.** タイトルと本文が入っているか、送信方法が1つ以上チェックされているかを確認してください。送信方法が0個だとエラーになります。 ### Q2. バナーの設定項目が出てこない **A.** 送信方法の「バナー」にチェックを入れると表示されます。チェックを外すと隠れます。 ### Q3. 一斉メールが届かない **A.** メールはサーバーのメール送信機能に依存します。届かない場合はSMTPプラグインの併用を検討してください。なお、サイト内通知はメールが届かなくても会員の通知トレイに残ります。 ### Q4. 送ったサイト内通知を取り消したい **A.** バナーは、送信履歴の **「バナーを停止」** でいつでも非表示にできます。サイト内通知も、送信履歴の **「削除」** を使えば受信者の通知トレイから消せます(どちらも元には戻せません)。ただし、**すでに送信したメールだけは取り消せません**。送信前のプレビューと確認ダイアログでよく確かめてください。 ### Q5. 未ログインの訪問者にもお知らせを見せたい **A.** バナーを使い、「未ログインユーザーにもバナーを表示する」にチェックを入れてください。サイト内通知・メールは会員(ログインユーザー)が対象です。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **一斉通知** | 会員全員(または提供者・利用者)にお知らせをまとめて送る機能 | | **サイト内通知** | マイページ・ヘッダーの通知アイコンに届くお知らせ。通知トレイに残る | | **バナー** | サイト上部に表示するお知らせ。表示期間と重要度を指定できる | | **送信対象** | 通知を届ける相手(全ユーザー/提供者のみ/利用者のみ) | | **重要度** | バナーの種類(情報/警告/緊急)。見た目が変わる | --- # MatchLayer 初回セットアップマニュアル Source: https://matchlayer.jp/blog/setup-manual/ このマニュアルは、MatchLayer プラグインを WordPress に導入してマッチングサイトを公開できる状態にするまでの手順を、管理画面のスクリーンショット付きでまとめたものです。 > **想定読者**:**WordPress の基礎的な知識**(プラグインの追加・テーマの切替・固定ページの編集・メニューの設定など)を既にお持ちの管理者の方。 > WordPress 標準機能の操作については本マニュアルでは詳しく説明しません。 ## 0. 事前準備 MatchLayer を使い始める前に、以下が揃っていることを確認してください。 ### ① WordPress のインストール レンタルサーバー(エックスサーバー・ConoHa WING・Lolipop など)の管理画面から WordPress をインストールしておきます。 | 項目 | 推奨 | | ------ | ------ | | WordPress | 6.9 以上 | | PHP | 8.0 以上 | | ログインに使うアカウント | **管理者**(administrator)ロール | ### ② テーマのインストール — MatchLayer 専用テーマ(推奨) > MatchLayer には**専用テーマ「MatchLayer」**が用意されています(プラグインとは別に、テーマダウンロードページから入手します)。スマホの左右余白の最適化・フッターのテーマ名非表示・ヘッダー/モバイルメニューの自動配置など、MatchLayer に最適化されているため、**専用テーマの利用を推奨**します。 > > > > > > > #### MatchLayer 専用テーマのインストール手順 > > > > > > - **[MatchLayer のテーマダウンロードページ](https://matchlayer.jp/theme-download/)**から最新のテーマ zip(matchlayer-theme-x.x.x.zip)をダウンロードします。 > > > > - WordPress 管理画面のサイドバーから **外観 → テーマ** を開きます。 > > > > - **新規追加 → テーマのアップロード** を押します。 > > > > - ダウンロードした matchlayer-theme-x.x.x.zip を選択して **今すぐインストール** を押します。 > > > > - インストール完了後に **有効化** を押します。 専用テーマを有効化すると、ヘッダーのユーザーメニューとスマホのボトムバーは自動で配置されます(章 5 の「ヘッダーメニュー自動挿入」設定は不要です)。 #### 専用テーマを使わない場合(非推奨) 専用テーマ以外(汎用テーマ)でも MatchLayer は動作しますが、見た目(余白・色・レイアウト)は最適化されません。また、ヘッダーのユーザーメニューの配置に章 5 の設定や手動配置が必要になる場合があります。特別な理由がない限り、**専用テーマの利用を推奨**します。 ### ③ MatchLayer プラグイン本体の入手 購入時に送付されるメールに記載されたダウンロードURLから、ファイルをダウンロードします(例:`matchlayer-1.0.0.zip`)。 **ダウンロードしたzipは、解凍せずそのまま使います。** WordPressがzipのままアップロードを受け付けるので、展開する必要はありません。 ### ④ ライセンスキーの準備 購入時に送付されるメールに MatchLayer のライセンスキーが含まれています。`MLLIC-1.xxx...` で始まる長い文字列です。**このキーが無いと設定の保存ができません。** --- ## 1. はじめに ### このマニュアルでできるようになること 通読すると、以下の状態のサイトが完成します: - MatchLayer プラグインが有効化され、ライセンス認証済みとなっている - サイトの目的に合ったプリセット(本マニュアルでは **スペースレンタル** を例として使用)が適用済みになる - ヘッダーに会員メニューが自動挿入されている - フロントトップに MatchLayer 専用テンプレートが適用され、ヒーロー・カテゴリ・実績などのセクションが並ぶ ### 所要時間 おおよそ **30 分**で完了します。 ### 表記について - 画像内の **`demo-admin`** はサンプル用の管理者アカウント名です。実際のサイトではご自身の管理者アカウント名に置き換えて読んでください。 --- ## 2. MatchLayer プラグインを有効にする ### ① プラグインをアップロード・有効化する WordPress 管理画面の **プラグイン → 新規追加(プラグインを追加)** を開き、ページ上部の **「プラグインのアップロード」** ボタンをクリックします。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/u-00-add-plugin.png-2026-06-16-07-38-13-scaled.png) クリックすると、ファイルを選ぶエリアが表示されます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/u-01-upload-form.png) - **「ファイルを選択」** を押して、用意した `matchlayer-x.x.x.zip` を選びます - **「今すぐインストール」** を押します インストールされたMatchLayerプラグインを有効化します。 ### ② 有効化が完了したことを確認する 有効化が完了すると、画面上部に通知バナーが現れ、左メニューに **MatchLayer** が追加されます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/05/02-plugin-activated-notice-1024x640.png) 確認ポイント: - 緑色のバー:「プラグインを有効化しました。」 - 黄色のバー:「ライセンスが未認証です。設定変更を行うにはライセンスキーを入力してください。」 - 左メニューに **MatchLayer** が追加されている > **次の章でライセンスキーを登録します**。それまでは設定を保存しても反映されないので注意してください。 > **補足**:プラグイン有効化時に、会員登録/ログイン/マイページ/リスティング関連の固定ページが ml- 系スラッグで自動生成されます。これらは MatchLayer の機能の入口です。**手で削除・編集しないように**してください。間違って削除した場合は、プラグインを「無効化 → 再有効化」すると再生成されます。 --- ## 3. ライセンスキーを登録する(最初に必ず) ライセンスキーを登録するまで、ほとんどの設定変更がブロックされます。**他の章を進める前に、必ずこの章を完了させてください。** ### ① ライセンスタブを開く 2 通りの方法のどちらでも構いません: - 方法 A:プラグイン一覧の通知バナーにある **「ライセンスを入力する」** リンクをクリック - 方法 B:左メニューの **MatchLayer → 一般設定** を開き、ページ上部のタブから **「ライセンス」** を選ぶ 開くとライセンスキーの入力画面(未登録状態)が表示されます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/05/03-license-tab-empty-1024x982.png) ### ② ライセンスキーを貼り付ける 事前準備で受け取ったライセンスキーを、入力欄にコピーして貼り付けます。前後の余分な改行や空白は自動で取り除かれるので、メールから丸ごとコピーして大丈夫です。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/05/03-license-input-filled-1024x982.png) ### ③ 「有効化」ボタンを押す 入力欄の下にある **有効化** ボタンを押します。サーバーと通信してキーが正しいかチェックされ、問題なければ次のような画面に変わります。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/05/03-license-activated-1-978x1024.png) 確認ポイント: - ステータスが **「有効」** になっている - 上部の黄色い「ライセンスが未認証です」バナーが消えている これで以降の設定変更が、すべて保存できるようになります。 > **キーが認識されないとき**:エラーメッセージが出る場合は、コピー時に末尾が欠けていないか、別のキーと取り違えていないかを確認してください。 --- ## 4. サイトジャンルを決める MatchLayer は「何をマッチングするサイトか」によって、最適な初期設定(リスティングの呼称、カレンダー機能、都道府県、レビューなど)が変わります。**サイトジャンルプリセット** を選ぶと、これらをまとめて適用できます。 ### ① ガイドページを開く 左メニューの **MatchLayer**(一番上の項目)をクリックします。サイトジャンルを選ぶカードが 5 種類並んでいます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/05/04-guide-page-1024x640.png) ### ② 5 種類のジャンルから選ぶ | ジャンル | こんなサイトを作るときに | | ------------ | ------------------------------------ | | **モノのマッチング** | フリマ、シェア、無償譲渡 | | **人のマッチング** | スキル販売、案件紹介、講師マッチング | | **予約型サービス** | カレンダー予約で受けるサービス(カウンセリング、教室など) | | **スペースレンタル** | 会議室・スタジオ・駐車場・撮影スペース | | **汎用** | 上のどれにも当てはまらないとき | ### ③ プリセットを適用する(例:スペースレンタル) ここでは例として **スペースレンタル** を選びます。同じ手順で他のジャンルも適用できます。 > **設定ページから選ぶこともできます**:左メニューの **MatchLayer → サイトジャンル設定** からも同じカード UI が開きます。 > > > > > > ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/05/04-preset-page-1024x640.png) 「スペースレンタル」カードをクリックすると、確認ダイアログが表示されます。 > 「『スペースレンタル』として設定します。以下の項目がジャンル向けの推奨値に一括設定されます。よろしいですか?」 **OK** を押すと、設定が一括で書き換わり、ガイドページに戻ります。 ### ④ 適用後の確認 ガイドページが次のような表示に変わります。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/05/04-preset-applied-1024x937.png) あとから別のジャンルに変更したくなった場合は、**MatchLayer → サイトジャンル設定** から再選択できます。 --- ## 5. 一般設定(ヘッダーメニュー自動挿入) > **MatchLayer 専用テーマをお使いの場合、この章の設定は不要です。** 専用テーマはヘッダーのユーザーメニューとスマホのボトムバーを自動で配置します(この設定の ON / OFF に関わらず専用テーマ側が制御します)。本章は **専用テーマ以外(汎用テーマ)**を使う場合の手順です。 訪問者がサイトのどこからでもログイン・マイページ・通知などにアクセスできるように、サイトのヘッダーに MatchLayer のユーザーメニューを自動挿入します。 ### 開き方 左メニューの **MatchLayer → 一般設定** をクリック。最初に表示される **「サイト全体」** タブで操作します。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/05/05-general-overview-1-1024x882.png) ページ上部にはタブが並んでいて、目的別に設定が分かれています。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/05/05-general-tabs-1-1024x178.png) ### ① 「ヘッダーメニュー自動挿入」にチェックを入れる 「サイト全体」タブの下の方に **「ヘッダーメニュー自動挿入」** という項目があります。 > **ユーザーメニューを自動挿入する** にチェックを入れます。 このチェックを入れると、フロント側のヘッダー(テーマのナビゲーション領域)に「ログイン」「マイページ」「通知」などの会員向けメニューが自動で表示されるようになります。 ### ② 設定を保存する ページ最下部の **「設定を保存」** ボタンを押します。 > **その他の設定項目について**:「サイト全体」タブにはユーザーモード(提供者と利用者を分けるか)・リスティング呼称・1 ページ表示件数・お気に入り/レビュー/通報の有効化など、サイトの基本動作に関わる項目が並びます。サイトジャンルで設定済みの内容で十分なケースが多いですが、サイトの方針に応じて調整してください。タブを切り替える前にそのタブの内容を必ず保存することが大切です。 --- ## 6. フロント表示を確認する ブラウザでサイト URL(`https://あなたのサイト/`)を開きます。ヒーローセクション・地域から探す・使い方・注目のリスティング・カテゴリ・実績・登録促進バナーがすべて自動表示されます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/05/07-frontend-top-479x1024.png) ここまで来れば、サイトの初期セットアップは完了です。あとはサイトジャンルや運用方針に合わせて、トップページの文言・画像・カラーを調整したり、カテゴリ・カスタムフィールド・メールテンプレートなどを微調整していきます。 --- ## 7. 困ったときは(FAQ) ### Q1. 設定の保存ボタンを押しても何も起きない/反映されない **A.** ライセンスが未認証の可能性が高いです。**章 3** に戻ってライセンスキーを登録してください。 ### Q2. 通知メールが届かない **A.** MatchLayer が利用している WordPress の標準メール送信機能は、メールが届きにくいことがあります。確実に届けるには、別途 [WP Mail SMTP](https://ja.wordpress.org/plugins/wp-mail-smtp/) などの SMTP プラグインを併用してください。 ### Q3. 自動生成された ml- ページを誤って削除してしまった **A.** プラグインを **「無効化 → 再有効化」** すると再生成されます(投稿済みのリスティングや会員データはそのまま残ります)。 ### Q4. サイトジャンルを変えたら画面の文言や項目が大きく変わった **A.** プリセットによってリスティング呼称や有効化される機能(カレンダー・都道府県等)が変わります。必要に応じて **MatchLayer → 一般設定**、**MatchLayer → トップページ設定** で個別に微調整してください。 ### Q5. ヘッダーにユーザーメニューが表示されない **A.** **MatchLayer 専用テーマ**を使っている場合、ヘッダーメニューはテーマが自動配置するため設定は不要です。 汎用テーマの場合は**章 5** の「ヘッダーメニュー自動挿入」のチェックを確認してください。テーマによっては自動挿入の挿入位置がうまく機能しない場合がありますので、MatchLayer 専用テーマの利用がお勧めです。 ### Q6. テーマをMatchLayer 専用テーマ以外にしたら見た目が崩れた **A.** MatchLayer はブロックテーマで動作確認していますが、テーマによってはマージンや色が合わないことがあります。MatchLayer 専用テーマへ切り替えるか、テーマ側のカスタマイザで調整してください。 ### Q7. プラグインを完全にアンインストールしたい **A.** **プラグイン → 一覧** で MatchLayer を **無効化 → 削除** すると、`uninstall.php` が動いて以下が削除されます: - すべての MatchLayer 設定オプション(`matchlayer_*` 系) - マッチング・メッセージ・レビュー・通報などのデータベーステーブル - 自動生成された `ml-` 固定ページ - カスタムロール(`ml_provider` / `ml_seeker` / `ml_both`) - ライセンス情報 > **注意**:削除を実行すると元に戻せません。バックアップを取ってから行ってください。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **提供者(Provider)** | サービスや案件を掲載する側のユーザー | | **利用者(Seeker)** | サービスや案件を探して申込む側のユーザー | | **リスティング** | 提供者が掲載する案件・サービス・モノ・スペース等の総称(呼称はサイトジャンルで変わる) | | **マッチング** | 利用者からの申込みが提供者に承認された関係 | | **プリセット** | サイトジャンル別の初期設定一括適用機能 | | **専用テンプレート** | MatchLayer 独自のフロントトップページ用テンプレート(ヒーロー・カテゴリ・統計などのセクションを自動表示) | | **ヘッダーメニュー自動挿入** | テーマのヘッダーに MatchLayer のユーザーメニュー(ログイン・マイページ・通知 等)を自動挿入する機能 | | **ライセンス認証** | 購入時のキーで設定変更を解放する仕組み | --- # MatchLayerで「リスティング」の呼び名を変える方法|サービスに合った言葉にする Source: https://matchlayer.jp/blog/customize-listing-label/ MatchLayer では、提供者が掲載する案件やサービスのことを、初期設定では **「リスティング」** と呼んでいます。汎用的で便利な言葉ですが、実際のサービスでは「スタジオ」「教室」「先生」「宿泊先」「案件」など、もっとぴったりくる呼び方があるはずです。 MatchLayer なら、この呼び名を**1か所変えるだけ**で、サイト全体(フロントの見出し・ボタンから、管理画面のメニューまで)の表記がまとめて変わります。利用者にとって自然な言葉に置き換えることで、サイトがぐっと「自分のサービスらしく」なります。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップを済ませた管理者の方。まだの場合は先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - 「リスティング」という呼び名を、自社サービスに合った言葉に変える - 変えた呼び名が、フロントと管理画面のどこに反映されるかを把握する 所要時間は **2分**ほどです。 --- ## 1. 呼び名を変える 左メニューの **MatchLayer → 一般設定** を開き、タブから **「呼称」** を選びます。いちばん上の **「掲載物の呼称」** に、使いたい言葉を入力します。 ![呼称タブの掲載物の呼称設定](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/s-01-label-setting.png) たとえば撮影スタジオの貸し出しサービスなら「スタジオ」、習い事マッチングなら「先生」「レッスン」、宿泊なら「宿泊先」といった具合です。入力したら、ページ下部の **「変更を保存」** を押します。 > **補足**:空欄のまま保存することもできます。その場合は初期値の「リスティング」が使われます。元の呼び名に戻したくなったら、入力欄を空にして保存してください。 --- ## 2. どこに反映されるか 呼び名を変えると、「リスティング」と書かれていた場所が**まとめて**新しい言葉に変わります。 ### フロント側 - 一覧ページの見出し(例:「スタジオ一覧」)や検索ボタン - 掲載の詳細ページ、作成・編集フォームのラベルやボタン - マイページ内の「○○管理」などの表記 ![フロントの一覧見出しに反映された呼び名](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/s-02-front-label.png) ### 管理画面側 - 左メニューの項目名(例:「スタジオ」「スタジオ一覧」「スタジオ用フィールド」など) - 「○○審査」「○○承認」といった各機能のラベル このように、入力した1つの言葉が、画面のあちこちに自動で行き渡ります。文言を1か所ずつ直す必要はありません。 --- ## 3. サイトジャンルとの関係 呼び名は、最初のセットアップで選んだ**サイトジャンルによって自動で決まっています**。 | サイトジャンル | 初期の呼び名 | | --------------------- | ------------------ | | モノのマッチング | アイテム | | 人のマッチング | 案件 | | 予約型サービス | サービス | | スペースレンタル | スペース | この自動で決まった呼び名を、あとから「呼称」タブで自由に上書きできます。ジャンルの初期値で十分ならそのままでよいですし、もっとぴったりな言葉があれば変えてください。 > **補足**:サイトジャンルを変更しても、すでに入力してある呼び名は残ります。ジャンルの初期値が入るのは、まだ設定していない(空欄の)呼び名だけです。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. 呼び名を変えたのに、一部に「リスティング」が残っている **A.** 保存後にページを再読み込みして確認してください。それでも残る場合は、ブラウザのキャッシュをクリアしてみてください。 ### Q2. 英語など別の言語にもできる? **A.** 入力した文字がそのまま表示されるので、好きな言葉を入れられます。ただし「○○一覧」「○○を探す」のように、後ろに語が付く形で使われる場面が多いので、その形でも自然に読める単語を選ぶのがおすすめです。 ### Q3. 呼び名を空に戻したい **A.** 空のまま保存できます。その場合は初期値の「リスティング」が使われます。 ### Q4. サイトジャンルを変えたら呼び名が変わってしまった **A.** サイトジャンルを変更しても、すでに入力してある呼び名はそのまま残ります。上書きされるのは、まだ設定していない(空欄の)呼び名だけです。変更したい場合は「呼称」タブで入力し直してください。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **掲載物の呼称** | 「リスティング」という言葉を、サイト全体で好きな呼び名に変える設定(MatchLayer → 一般設定 → 呼称タブ) | | **リスティング** | 提供者が掲載する案件・サービス・モノ・スペース等の総称(この記事のテーマである呼称の初期値) | | **サイトジャンル** | サービスの種類。選ぶと呼び名やカレンダー・都道府県などの初期値が一括で設定される | --- # MatchLayerでサイトジャンルを変更する方法|プリセットで設定を一括切り替え(注意点も) Source: https://matchlayer.jp/blog/change-site-genre/ MatchLayer では、最初のセットアップで **サイトジャンル**(モノ・人・予約・スペース・汎用)を選ぶと、そのサービスに合った初期設定がまとめて適用されます。運用を始めてから「やっぱり別のジャンルに変更したい」「初期設定をやり直したい」と思ったときも、**サイトジャンルはあとから選び直せます**。 ただし、ジャンルを切り替えると複数の設定が**一括で上書き**されます。便利な反面、独自に調整した内容が戻ってしまうこともあるので、何が変わるのかを理解してから使うのが安心です。この記事で整理します。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップを済ませた管理者の方。まだの場合は先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - サイトジャンルをあとから選び直す - ジャンルを変えると何が一括で変わるのかを把握する - 切り替え後に必要な再設定を判断する 所要時間は **5分**ほどです。 --- ## 1. サイトジャンルを選び直す 左メニューの **MatchLayer → サイトジャンル設定** をクリックします。5種類のジャンルがカードで並んでいます。 ![サイトジャンル設定のカード画面](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/ch-01-genre-cards.png) 設定したいジャンルのカードを選ぶと、確認のうえで設定が一括適用されます。現在どのジャンルが適用されているかは、**MatchLayer のガイドページ(左メニュー一番上の「MatchLayer」)の「設定概要」** でも確認できます。 ![ガイドページの設定概要](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/ch-02-guide-summary.png) --- ## 2. ジャンルごとの初期設定 ジャンルを選ぶと、そのサービスに合った初期値が一括でセットされます。主な違いは次のとおりです。 | ジャンル | 掲載物の呼び名 | カレンダー | 都道府県 | レビュー | | ------------ | --------------------- | --------------- | ------------ | ------------ | | **モノのマッチング** | アイテム | OFF | ON | ON | | **人のマッチング** | 案件 | OFF | OFF | ON | | **予約型サービス** | サービス | ON | OFF | ON | | **スペースレンタル** | スペース | ON | ON | ON | | **汎用** | (変更なし) | — | — | — | 呼び名は掲載物だけではありません。ジャンルを選ぶと、**掲載物・提供者・利用者・取引・申込み・出品の6つ**がまとめて設定されます。たとえば「モノのマッチング」なら、提供者が「譲り主」、利用者が「受け取り手」、取引が「やりとり」、申込みが「リクエスト」になります。 「汎用」だけは、選んでも設定を変更しません。「どれにも当てはまらない」「初期値を自分で決めたい」というときに使います。 --- ## 3. 切り替えで上書きされる範囲(重要) ジャンルを切り替えると、次の内容が**そのジャンルの初期値で上書き**されます。 - **4つの機能設定**:カレンダー機能・都道府県機能・レビュー機能・重複申込みの制御 - **トップページの内容**:ヒーローのキャッチコピーやボタン、「使い方」3ステップ、統計のラベル、登録誘導バナーの文言、表示するセクションと並び順 > **注意**:すでに**独自に変更したトップページの文言が、ジャンルの初期値に戻ります**。 > > > **呼び名は例外です。** まだ設定していない(空欄の)ものにだけ、ジャンルの初期値が入ります。呼び名を「スタジオ」に変えていれば、別のジャンルを適用しても「スタジオ」のまま残ります。 一方で、**掲載・会員・カテゴリなどのデータそのものは消えません**。変わるのは上に挙げた「設定値」です。 --- ## 4. 切り替えたあとにやること 切り替えたら、上書きされた設定を必要に応じて整え直します。 - 呼び名を独自のものにしていた場合は、もう一度設定する([「リスティング」の呼び名を変える方法](customize-listing-label)) - トップページの文言・セクションを調整していた場合は、整え直す([トップページの見た目を変える方法](customize-top-page-design)) - カレンダー・都道府県のオン/オフが変わるので、必要に応じて確認する([予約・カレンダー](calendar-reservation)/[都道府県の絞り込み](prefecture-area-filter)) 切り替えは何度でもできるので、いったん適用してフロントを確認し、気になるところを個別に直していくのがスムーズです。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. ジャンルを変えたら呼び名が勝手に変わった **A.** 仕様どおりの動作です。ジャンルの切り替えは呼び名を含む設定を上書きします。独自の呼び名に戻したい場合は[呼び名の設定](customize-listing-label)で入力し直してください。 ### Q2. ジャンルを変えると掲載や会員は消える? **A.** 消えません。上書きされるのは呼び名・各機能のオン/オフ・トップページの設定値で、掲載・会員・カテゴリなどのデータはそのまま残ります。 ### Q3. 設定を変更したくないが、ジャンルだけ記録したい **A.** 「汎用」を選ぶと設定は変更されません。特定ジャンルを選ぶと、そのジャンルの初期値が適用されます。 ### Q4. トップページのデザインを作り込んだあとにジャンルを変えてしまった **A.** トップページの文言・セクションがジャンルの初期値に戻っています。[トップページの見た目を変える方法](customize-top-page-design)で整え直してください。今後は、ジャンルを固めてからトップを作り込むのがおすすめです。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **サイトジャンル** | サービスの種類(モノ・人・予約・スペース・汎用)。選ぶと初期設定が一括適用される | | **プリセット** | サイトジャンル別の初期設定を一括で適用する仕組み | | **設定概要** | ガイドページに表示される、適用中ジャンルと主要機能のオン/オフの一覧 | | **重複申込み制御** | 同じ掲載に何度も申し込めるかどうかの設定(ジャンルにより初期値が異なる) | --- # MatchLayerのカレンダー・予約機能|日時指定の予約をマッチングサービスに組み込む Source: https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-calendar-booking/ MatchLayerには、提供者が営業時間・曜日・時間枠を設定し、利用者が日付と時間を選んで予約申込みを送れる「カレンダー・予約機能」があります。この機能を使うと、申込み時に「いつ・何時から何時まで」という情報がサービス上で記録・管理できます。 この記事を読み終えると、次の3点が分かります。 - カレンダー・予約機能の有効化手順と、提供者側のカレンダー設定方法 - 利用者が予約日時を選んで申込むときの画面の動き - 予約日時がマイページのどこに表示されるか なお、この機能はオプション扱いで、使わない場合は日付指定なしの従来の申込みフローのまま運用できます。設定には管理者・提供者・利用者の3者それぞれが関わるため、全体の流れを把握しておくと現場での混乱を防げます。 --- ## カレンダー・予約機能とは カレンダー・予約機能は、提供者がリスティングごとに「受け付ける曜日」「営業時間」「1枠あたりの時間の長さ」「同時に受け入れられる人数(在庫)」を設定し、利用者がその範囲内の日時を選んで申込める仕組みです。 時間枠ごとに在庫が管理されるため、同じ時間帯に定員を超えた申込みが入るのを防げます。申込みが不成立になった場合は在庫が自動で戻る設計なので、手動で調整する手間もかかりません。 機能をオフにすると従来の日付指定なし申込みフローに戻るため、途中から切り替えられます。 --- ## 管理者による機能の有効化設定 カレンダー・予約機能を使うには、まず管理者が機能をオンにする必要があります。WordPress管理画面から **MatchLayer > 一般設定 > マッチング** を開き、「カレンダー・予約機能」のトグルをオンに切り替えてください。 この設定はサイト全体に適用されます。オンにすると、提供者のマイページにカレンダー設定の操作が追加され、利用者のリスティング詳細ページにも日時選択UIが表示されます。 **初期プリセット選択との関係**:MatchLayerの初期セットアップ時に「予約型」または「スペースレンタル」プリセットを選んだ場合は、カレンダー機能がデフォルトでオンになっています。「モノ(アイテム)」や「人」プリセットを選んだ場合はオフなので、必要であれば手動でオンに切り替えてください。 --- ## 提供者がカレンダーを設定する 機能がオンになったあと、実際のカレンダー内容は提供者自身がリスティングごとに設定します。提供者がマイページを開き、**「リスティング管理」タブ**から対象のリスティング行にある**「カレンダー設定」ボタン**をクリックすると設定モーダルが開きます。 設定できる項目は次のとおりです。 | 項目 | 内容 | | ------ | ------ | | 営業開始・営業終了 | 1日の営業時間の範囲(時・分をドロップダウンで指定) | | 営業曜日 | 月〜日の7曜日からチェックで選択 | | 時間枠の長さ | 15・30・45・60・90・120分から選択 | | 在庫 | 1時間枠あたりの同時受入可能数 | | 休止開始・休止終了 | 営業時間内に設定できる1回の休憩時間帯(任意) | また、月間カレンダーで特定の日付セルをクリックすると、その日のスロット一覧が展開されます。個別のスロットごとに在庫数を上書きしたり、特定のスロットだけを閉鎖したりもできます。「この日を全部閉鎖」ボタンで日単位でまとめて休業日扱いにでき、「この日の閉鎖を解除」ボタンで日単位の閉鎖をまとめて解除できます。 --- ## 利用者が予約日時を選んで申込む カレンダー機能がオンで、提供者がカレンダーを設定済みのリスティングを利用者が開くと、申込みフォームに日時選択UIが表示されます。 操作は2段階です。まず月間カレンダーから希望の日付を選びます。次に、その日の時間枠の一覧が表示されるので、希望の枠をクリックして選択します。残在庫が0になっている枠はグレーアウトされて選択できないので、空いている枠だけを選べます。 時間枠を選んで申込みを送信すると、その枠の在庫が1消費されます。申込みが不成立(提供者による拒否)または強制終了になると、消費されていた在庫は自動的に解放されます。 --- ## 予約日時が表示される場所 申込み時に選んだ予約日時は、提供者・利用者のどちらのマイページにも表示されます。 **取引一覧(取引管理タブ)**では、各取引カードの下部に予約日時が表示されます。カレンダー機能がオフの場合や、予約日時のない申込みの場合はこの欄は表示されません。 **取引詳細ページ(メッセージスレッド)**では、取引情報の下段に予約日時が「YYYY/MM/DD HH:MM – HH:MM」の形式で表示されます。提供者・利用者の両方が同じ情報を確認できるので、日時のすれ違いが起きにくい作りです。 --- ## どんなサービスに向いているか カレンダー・予約機能は、時間単位・曜日単位で提供内容が変わるサービスや、受入人数に上限があるサービスに向いています。 たとえば、パーソナルトレーニングやヨガレッスンのように1対1または少人数で行うサービスでは、時間枠ごとに申込みを管理したいケースが多いです。カウンセリングや個人レッスンなど、予約時間を事前に決めて動くサービスにも使いやすい機能です。 スペースレンタル系のサービスにも向いています。会議室・スタジオ・撮影スペースのような場所を時間貸しするサービスでは、重複予約を防ぐために在庫管理が欠かせません。時間枠と在庫数の組み合わせで、これをシステム側で管理できます。個人的には、時間貸しとカレンダー機能の相性がとくに良いと感じます。カレンダーを見ながら直感的に空き枠を選べる体験は、利用者からも反応がとりやすいはずです。 一方、「人材を探して長期依頼する」「物を譲渡する」のような、特定の時間枠を指定する必要がないサービスでは、カレンダー機能をオフにして運用するほうがシンプルです。 --- ## まとめ MatchLayerのカレンダー・予約機能は、管理者がオンにして、提供者がリスティングごとに営業時間・曜日・時間枠・在庫を設定することで動きます。利用者は2段階の選択UIで希望の日時を選んで申込め、在庫がゼロの枠は自動でグレーアウトされるため、過剰申込みを防げます。予約日時は取引一覧と取引詳細ページの両方に表示されるので、提供者・利用者ともに確認できます。 まず **MatchLayer > 一般設定** でカレンダー機能をオンにして、テスト用のリスティングでカレンダーを設定してみてください。利用者目線での申込み画面の動きも、実際に操作して確認するのがおすすめです。 他の機能についても、[機能別詳細カテゴリ](https://matchlayer.jp/blog/category/tips/)でまとめて紹介しています。気になる機能があれば合わせてご覧ください。 --- # MatchLayerで会員の役割(提供者・利用者)と閲覧権限を設定する方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/user-roles-and-access/ マッチングサイトには、サービスや案件を「出す側」と、それを「探す側」がいます。MatchLayer では、この2つの立場を**役割(ロール)**として分け、役割ごとにできることを変えられます。また、会員登録していない人にどこまで見せるか——**会員制にするか、公開型にするか**も設定できます。 この記事では、役割の決め方(ユーザーモード)と、未ログインユーザーの閲覧権限の設定をまとめて説明します。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップを済ませた管理者の方。まだの場合は先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - 提供者と利用者を「分ける」か「1人が両方できる」かを決める - 役割ごとに何ができるのかを把握する - 個別の会員の役割を、あとから確認・変更する - 掲載を「誰でも見られる公開型」にするか「会員だけの会員制」にするかを決める 所要時間は **5〜10分**ほどです。 --- ## 1. ユーザーモードを決める(分離 / 単一) まず、サイト全体の役割の方針を決めます。左メニューの **MatchLayer → 一般設定** を開くと、最初に **「サイト全体」** タブが表示されます。その中の **「ユーザーモード」** で選びます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/p-01-user-mode.png) 選択肢は2つです。 | モード | 内容 | 向いているサービス | | --------- | ------ | --------------------------- | | **分離モード(提供者 / 利用者)** | 会員は登録時にどちらかの役割を選ぶ。役割ごとにできることが分かれる | スキル販売・スペース貸しなど、出す側と探す側がはっきり分かれるサービス | | **単一ユーザーモード(両方)** | 役割の区別をなくし、すべての会員が「出す」も「探す」も両方できる | フリマ・物々交換など、同じ人が出品も購入もするサービス | 選んだら、ページ下部の **「変更を保存」** を押します。初期設定は分離モードです。 > **補足**:このモードは、サイトの作り全体に関わる土台の設定です。会員が増えてから変えると混乱のもとになるので、**運用を始める前に**決めておくのがおすすめです。 --- ## 2. 役割によって何が変わるか 役割は3種類あります。 | 役割 | できること | | ------ | --------------- | | **提供者** | サービスや案件を**掲載**できる | | **利用者** | 掲載を**探して申し込む**。掲載の作成画面には入れない | | **両方** | 掲載も、探して申し込むことも、両方できる | 分離モードでは会員が「提供者」または「利用者」のどちらかになり、単一ユーザーモードでは全員が「提供者 兼 利用者」になります。たとえば利用者ロールの人が掲載の作成画面を開こうとすると、アクセスが制限されます。 --- ## 3. 登録時に役割が決まる仕組み **分離モードのとき**、会員登録フォームに **「登録タイプ」** という選択肢が表示されます。新規会員は「提供者として登録する」「利用者として登録する」のどちらかを選んで登録します。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/p-03-register-type.png) それぞれの下には、どんな人向けかの短い説明が添えられます。 **単一ユーザーモードのとき**は、この登録タイプの選択肢は表示されません。 --- ## 4. 個別の会員の役割を確認・変更する 登録後に「この人は提供者にしたい」「間違った役割で登録された」といった場合は、あとから変更できます。 役割は WordPress の標準のユーザー管理に反映されます。左メニューの **ユーザー → ユーザー一覧** を開くと、各会員の役割(提供者/利用者/両方)が表示されます。変更したい会員の **「編集」** を開き、**「権限グループ」** で役割を選び直して更新すれば、その会員の役割が変わります。 > **補足**:役割を変えると、その会員ができること(掲載の作成可否など)も変わります。提供者に変更すれば掲載の作成画面に入れるようになります。 --- ## 5. 未ログインユーザーにどこまで見せるか(案件閲覧権限) 次に、**会員登録していない訪問者に掲載をどこまで見せるか**を決めます。これは「会員制サイトにするか、公開型にするか」を左右する重要な設定です。 左メニューの **MatchLayer → 一般設定** を開き、上部タブの **「入口(公開・登録)」** を選びます。その中の **「案件閲覧権限」** で選びます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/p-02-visibility.png) | 選択肢 | 未ログインの訪問者からの見え方 | | --------- | --------------------------------------------- | | **全員に公開(ログイン不要)** | 一覧も詳細も誰でも見られる(公開型・初期設定) | | **詳細はログインユーザーのみ** | 一覧は見られるが、詳細を開くにはログインが必要 | | **ログインユーザーのみ** | 一覧も詳細もログインが必要(会員制)。トップページの「注目リスティング」および「レビュー抜粋」セクションも未ログインの訪問者には表示されません | ログインが必要な設定のとき、未ログインの訪問者にはログインのご案内(ログインリンクと新規登録リンク)が表示されます。 > **補足**:どの設定にしても、**申し込み・お気に入り・メッセージのやり取りは常にログインが必要**です。変わるのは「掲載をどこまで見せるか」だけです。「まず中身を見てもらって登録につなげたい」なら公開寄りに、「会員だけのクローズドな場にしたい」ならログイン必須に、と方針に合わせて選んでください。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. 提供者と利用者を分けたくない(1人で両方やってほしい) **A.** 「サイト全体」タブのユーザーモードを **単一ユーザーモード(両方**) にしてください。登録タイプの選択がなくなり、全員が出品も申し込みも両方できるようになります。 ### Q2. 登録フォームに「登録タイプ」が出ない **A.** ユーザーモードが単一になっている可能性があります。役割を選ばせたい場合は分離モードにしてください。 ### Q3. 利用者として登録した人を、提供者に変えたい **A.** ユーザー → ユーザー一覧でその会員の編集を開き、「権限グループ」で役割を変更してください。 ### Q4. 会員にならないと一覧も見られないようにしたい **A.** 「入口(公開・登録)」タブの案件閲覧権限で **「ログインユーザーのみ」** を選んでください。一覧・詳細ともにログインが必要になります。なお、この設定ではトップページの「注目リスティング」および「レビュー抜粋」セクションも未ログインの訪問者には表示されなくなります。 ### Q5. ログイン必須にしたら、検索エンジンに載らなくならない? **A.** ログイン必須にすると、その範囲の内容は未ログインの訪問者(=検索エンジンのクローラーを含む)には表示されません。集客に検索流入を活かしたい場合は、一覧は公開(「詳細はログインユーザーのみ」)にしておく折衷案もあります。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **ユーザーモード** | サイト全体で役割を「分ける(分離)」か「分けない(単一)」かの方針設定 | | **役割(ロール)** | 提供者/利用者/両方。できることが役割ごとに変わる | | **提供者/利用者** | サービスや案件を掲載する側/探して申し込む側 | | **登録タイプ** | 分離モードの登録フォームで役割を選ぶ項目 | | **案件閲覧権限** | 未ログインの訪問者に掲載をどこまで見せるかの設定(公開/詳細のみログイン/全部ログイン) | --- # WooCommerceでマッチングサイトは作れるか|向いている場面と、無理が出る場面 Source: https://matchlayer.jp/blog/woocommerce-matching-site/ 「WordPressならWooCommerceがあるじゃないですか。あれで作れませんか」 そう考えるのは自然だと思います。WooCommerceは日本語の情報が多く、決済も配送も揃っていて、複数の出品者がそれぞれ店を持てるようにする拡張もあります。マッチングサイトに必要そうなものが、ひととおり入っているように見えます。 答えは、作れる場合と、無理が出る場合にはっきり分かれます。判定は次の一文でできます。 > 利用者が○○をカートに入れて、その場で支払って、注文が完了します。 ○○に自分が扱うものを入れて、読んでみてください。自然に読めるなら、WooCommerceを選ばない理由はありません。どこかで引っかかるなら、その引っかかりがそのまま、あとで作り直す原因になります。 この記事では、引っかかる場所を5つに分けて説明します。そのうえで、WooCommerceのほうが向いている条件も並べます。 なお、各プラグインに関する記述は2026年8月時点の公開情報にもとづいています。私たちはマッチング特化のプラグインを提供している立場なので、その点は差し引いて読んでください。 --- ## WooCommerceが最初から持っているもの まず、向いている場合の強さを書いておきます。 - カートに入れて、その場で支払って完了する流れ - 在庫数の管理と、売り切れでの自動停止 - 配送方法と送料の設定 - 消費税の扱い - クーポンとセール価格 - 注文の履歴と、返金の処理 - 決済サービスとの連携 さらに、DokanやWCFM、MultiVendorX、WC Vendorsといったマルチベンダー向けの拡張を入れると、複数の出品者がそれぞれ自分の店を持てるようになります。出品者ごとのダッシュボード、売上の集計、運営が取る手数料の計算まで含まれます。 手数料の設定はかなり細かくできて、全体で一律にする、出品者ごとに変える、商品ごとに変える、カテゴリごとに変えるといった形が選べます。 無料で使える範囲も広く、Dokanの無料版やWCFMの無料版で試している事業者は多くいます。 ここまで揃っているものを、わざわざ別のプラグインで置き換える理由はありません。要件が合っているなら、これが有力な選択肢です。 --- ## 合わなくなる5つの場面 マッチングと呼ばれるサービスの多くは、「モノを買う」形をしていません。そこから、次の5つのずれが生まれます。 ### 1. 申し込みは、注文ではありません WooCommerceでは、購入ボタンが押された時点で注文が成立します。売り手が受けるかどうかを決める段階がありません。 マッチングでは、ここが逆になります。申し込みが届き、掲載した側がそれを見て、受けるかどうかを決めます。 - 応募が届いたが、条件が合わないので見送る - 相談の依頼が届いたが、事情があって受けられない - 里親の希望が届いたが、飼育環境の確認が済んでいない - 出店の応募が届いたが、選考のうえで決める どれも「返事を保留している」という状態を必要とします。注文には、この状態がありません。 無理に当てはめると、断った分がキャンセル済みの注文として積み上がります。売上にならない注文が並ぶので、集計も読みにくくなります。 ### 2. 在庫という考え方が当てはまりません 商品なら在庫は数えられます。人やサービスは数えられません。 人材を紹介するサイトを考えてみてください。1人の登録者に、複数の事業所から声がかかります。1件決まっても、その人がいなくなるわけではありません。在庫1として登録すると、最初の申し込みで受付が閉じてしまいます。 専門家への相談も同じです。同じ人に、別の依頼者が別の件で相談できます。物件の紹介も、複数の人が同時に問い合わせます。 在庫を使わない設定にすることはできます。ただしそれは、WooCommerceの中心にある仕組みをひとつ止めるということです。 ### 3. 値段が先に決まらないことがあります 商品には価格が付きます。マッチングでは、価格が話し合いで決まる場面が多くあります。 企業間の受発注では、支払い条件そのものが交渉の対象です。中古の機械や設備の売買では、実物を見てから金額が動きます。専門家への相談では、初回に話を聞いてから見積もりを出します。 価格を空にした商品を並べることはできます。ただ、その場合はカートに入れる意味がなくなります。決済のための仕組みを、決済しない用途で使うことになります。 ### 4. 売る人と買う人が入れ替わることがあります 厨房や設備の貸し借りを扱うサイトを考えてみてください。昼に自分の店を貸した人が、夜は別の場所を借ります。同じ人が、貸す側にも借りる側にもなります。 手づくりの品を譲り合う場も同じです。作った人が、別の人の作品を譲り受けます。 マルチベンダーの拡張は、出品者と購入者を分ける前提で作られているものが多くなっています。同じアカウントで両方の立場を行き来する形にすると、ダッシュボードの表示や権限のあたりで調整が必要になります。 ### 5. 使わない設定項目が残り続けます 配送方法、地域別の送料、消費税の区分、クーポン、返品の扱い。モノを送らないサービスでは、これらを設定しないまま置くことになります。 動作に支障はありません。問題は、運営する人が管理画面を開くたびに、使わないメニューを目にすることです。掲載の確認や問い合わせの対応をしたい人にとって、これは小さくない負担になります。 担当者が交代するときにも問題になります。「配送の設定は触らないでください」と説明しなければならない状態は、引き継ぎを難しくします。 --- ## どこで引っかかったかで判断する 冒頭の一文を、もう一度置きます。 > 利用者が○○をカートに入れて、その場で支払って、注文が完了します。 自然に読めるなら、WooCommerceです。読めない場合は、どこで止まったかを見てください。 | 引っかかった場所 | 意味すること | | ------------------------ | ------------------ | | 「カートに入れる」 | 掲載しているものが商品ではありません | | 「その場で支払って」 | 価格が後から決まります | | 「注文が完了します」 | 相手の承諾が必要です | 3つめで止まる人が、いちばん多くなります。求人への応募、専門家への相談、里親の申し込み、出店の応募、人材の紹介。どれも、掲載した側が受けるかどうかを決めるからです。 この場合は、申し込みと承諾の流れを最初から持つ仕組みを探すことになります。候補は[マッチングサイト構築の選び方ガイド](https://matchlayer.jp/blog/wordpress-matching-plugin-selection-guide/)にまとめました。私たちが提供しているものもそのひとつですが、ほかにも選択肢があります。 --- ## それでもWooCommerceが向いている場合 次に当てはまるなら、WooCommerceとマルチベンダー拡張の組み合わせが向いています。 - 出品されるのがモノで、その場で買って送る - 在庫という考え方が自然に当てはまる - 価格が最初から決まっている - 運営が取引ごとに手数料を取りたい - 出品者と購入者がはっきり分かれている - 返金やキャンセルの処理を仕組みとして持ちたい 手づくりの品の販売、地域の産直品の通販、中古品のフリマ。このあたりは素直にECです。マッチングという言葉を使っていても、実態が売買なら、売買の仕組みを持つほうが早く形になります。 なお、拡張のなかにはレンタルや予約、サービスの提供に向けた仕組みを最初から持つものもあります。MultiVendorXはその方向の機能を無料の範囲から持っています。要件が「時間や場所を貸す」形なら、こうした拡張を先に調べる価値があります。 --- ## 両方を使うという選択肢 どちらか一方に決めなければならない、というわけでもありません。 出会って条件を詰めるところまでをマッチングの仕組みで扱い、決まったあとの支払いをWooCommerceで受ける。この分け方は成り立ちます。 ただし、申し込みの状態と注文の状態が別々に管理されることになります。どの申し込みがどの注文にあたるかを、運営側で突き合わせる作業が発生します。件数が増えるほど負担も増えます。 件数が少ないうちに試して、増えてきたら見直す。その前提であれば現実的な進め方です。 --- ## よくある質問 **Q. WooCommerceでも「問い合わせ」だけ受けることはできませんか?** 商品の詳細ページに問い合わせフォームを置く方法はあります。ただ、その場合は誰がどれに問い合わせたかを別途管理することになり、WooCommerceの注文管理は使われません。決済のための仕組みを、決済しない形で使うことになります。掲載を並べるだけなら、もっと軽い方法があります。 **Q. マルチベンダー拡張の無料版で、どこまでできますか?** 出品者の登録、出品者ごとのダッシュボード、手数料の設定といった基本は、無料版でも使えるものが多くなっています。どこまで無料かは拡張によって違い、更新で変わることもあるので、公式サイトで最新の情報を確認してください。 **Q. 予約やレンタルもWooCommerceでできますか?** 予約用の拡張を入れれば可能です。日時の枠を商品として扱う形になります。ただ、枠の管理と在庫の管理が同じ仕組みで動くので、定員の扱いや当日キャンセルの処理で工夫が必要になる場面があります。予約が要件の中心にあるなら、予約に特化した仕組みも比べてみてください。 **Q. 決済がないマッチングサイトで、運営はどう収益を得るのですか?** 掲載する側から月額や年額の掲載料を受け取る形が多くなります。運営が個別に請求書を出すか、外部の課金サービスを使う形です。取引ごとに自動で手数料を差し引く仕組みが要るなら、決済を持つ選択肢が必要になります。 **Q. あとからWooCommerceに移せますか?** 掲載の内容は商品として登録し直せます。ただ、申し込みの履歴やメッセージのやり取りは、そのままでは移せません。将来的に決済を入れる可能性が高いなら、最初からWooCommerceで組んでおくほうが手戻りは少なくなります。 **Q. WooCommerceは重いと聞きますが、影響しますか?** 機能が多い分、読み込む処理も増えます。商品数や注文数が増えたときの調整は、運営していくうえで必要になります。ただ、これはWooCommerceに限った話ではなく、どのプラグインでも規模が大きくなれば同じ検討が発生します。使わない機能が多い状態で入れることのほうが、影響としては気になります。 --- ## まとめ 作ろうとしているサービスは、次のどちらでしょうか。 ひとつめは、申し込みが来たら、そのまま取引が始まる形です。この場合はWooCommerceで作れますし、そのほうが早くできます。決済も在庫も配送も最初から揃っているものを、別のもので置き換える理由はありません。 もうひとつは、申し込みが来たあとに、掲載した側が受けるかどうかを決める形です。この場合は注文の仕組みが合いません。断った申し込みがキャンセル済みの注文として残りますし、在庫という考え方も当てはまらなくなります。 どちらか分からないときは、この一文を読んでみてください。 > 利用者が○○をカートに入れて、その場で支払って、注文が完了します。 最後の「注文が完了します」でためらうなら、承諾の段階があるということです。その場合は、申し込みと承諾を扱える仕組みを探すことになります。 --- # 医療・ヘルスケア系ビジネスマッチング事例まとめ|免許制度が生む需給ひっ迫と個人の参入余地 Source: https://matchlayer.jp/blog/healthcare-medical-matching-cases/ 国家資格が参入を制限しているせいで、医療・ヘルスケア分野は慢性的な人材不足から抜け出せません。資格保有者を必要とする施設は全国に数万単位で存在するのに、資格保有者の数を短期間で増やす方法がない。この需給のギャップを埋めるビジネスとして、医療特化のマッチングサービスが伸び続けています。 この記事を読むと以下のことが分かります。 - 医療・ヘルスケア分野で存在感を持つ代表的なマッチングサービス5社の特徴と仕組み - 資格制度・人材偏在・働き方改革がどのようにマッチング需要を押し上げているか - 個人事業主や小チームが、医療・ヘルスケア系のマッチングを自分で運営するときの切り口と注意点 それぞれのサービスが何をつなぎ、どのように収益を得ているかを押さえると、この市場の構造が見えてきます。 --- ## 医療・ヘルスケア分野の代表的なマッチングサービス5選 ### エムスリーキャリア ![エムスリーキャリアのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/top-m3career.png) 出典:[エムスリーキャリア公式サイト](https://www.m3career.com/)(https://www.m3career.com/) [エムスリーキャリア](https://www.m3career.com/)は、国内医師の9割にあたる34万人以上が登録する医療従事者専門サイト「m3.com」を基盤に持つ、エムスリーグループの人材紹介サービスです。転職・アルバイトを検討する医師・薬剤師と、採用ニーズを持つ病院・クリニック・薬局をつなぎ、常勤転職から非常勤・スポットバイトまで幅広く対応しています。 収益は医療機関から受け取る成功報酬型の紹介手数料で成立しており、個人(医師・薬剤師)の利用は完全無料です。親会社エムスリーはグローバルで医師650万人が登録する東証プライム上場企業で、規模・ブランド力ともに業界最大手の位置にあります。「とにかく案件数を比べてから選びたい」という医師にはまず候補に入るサービスです。 ### 医師バイトドットコム ![医師バイトドットコムのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/top-ishi-baito-dotcom.png) 出典:[医師バイトドットコム公式サイト](https://www.dr-8.com/)(https://www.dr-8.com/) [医師バイトドットコム](https://www.dr-8.com/)は、スポット(単発・1日単位)バイトに特化した医師向け求人サービスです。株式会社メディウェルが運営し、会員数は2022年時点で70,000名を突破、求人数27,000件以上(2025年1月時点)、提携医療機関は約5,000施設です。「今週末だけ人手が回らない」といった短期ニーズを持つ医療機関と、隙間時間に働きたい医師をつなぐ仕組みで、スポット案件は高単価なものも多く、副業・フリーランス医師に積極的に使われています。医師側の利用は無料で、医療機関からの紹介手数料が収益源です。 ### メドピア ![メドピアのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/top-medpeer.png) 出典:[メドピア公式サイト](https://medpeer.co.jp/)(https://medpeer.co.jp/) [メドピア](https://medpeer.co.jp/)は、国内医師の約半数にあたる17万人以上が登録する医師専用コミュニティを核とした東証プライム上場企業(証券コード6095)です。製薬企業向けのマーケティング支援(アンケート・広告)、病院向け集患支援、転職・スポット求人の紹介と、複数の収益ラインを組み合わせた多角型のビジネスモデルを持っています。エムスリーキャリアとの違いは「コミュニティが先にある」点で、個人医師がスポット案件を探すほか、製薬企業のアンケートに回答して謝礼を得るという使い方もできます。 ### Antaa ![Antaaのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/top-antaa.png) 出典:[Antaa公式サイト](https://corp.antaa.jp/)(https://corp.antaa.jp/) [Antaa](https://corp.antaa.jp/)は現役医師が創業した医師専用プラットフォームで、スライド共有「Antaa Slide」と質問解決「Antaa QA」を中心に5万人以上の医師が参加しています。Antaa QAは平均回答時間15分・回答率98%を誇り、臨床的な疑問を実名の回答者が解決する仕組みです。収益の主な柱は製薬企業・医療機器メーカーへの広告・情報発信で、医師ユーザーの利用は無料です。直接的な人材マッチングよりも、知識共有を通じてプレゼンスを高めるプラットフォームとして機能していて、専門性の可視化が副業コンサルティングへの入口になっています。 ### Dr.JOY ![Dr.JOYのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/top-drjoy.png) 出典:[Dr.JOY公式サイト](https://drjoy.jp/)(https://drjoy.jp/) [Dr.JOY](https://drjoy.jp/)は、現役医師が開発した医療機関専用のグループウェアです。院内チャット・勤怠管理・病診連携(病院と診療所の患者紹介ネットワーク)などを一体化したBtoBのSaaSで、2024年11月時点で3,700施設超・医療者12万人以上が利用しています。他の4サービスが「人材」をつなぐのに対して、Dr.JOYがつなぐのは医療機関同士・職種間のコミュニケーションです。収益は医療機関向けの月額SaaSモデルで、個人ではなく組織単位で導入する形です。人材ではなく医療機関間の連携をつなぐという点で、医療マッチング市場の新しい面を示すサービスです。 --- ## これらのサービスに共通する成立条件 医療・ヘルスケア分野でこの市場が根付く理由の本質は、需給の構造的なひっ迫にあります。 医師・薬剤師・看護師などの職種は国家資格が必須で、医療法では人員配置基準が法定されています。供給側(資格保有者数)はカリキュラムと国家試験の仕組みで決まるため、短期間で増やすことができません。厚生労働省の令和6年医師統計によると、届出医師数は347,772人(2024年12月31日時点)と増加傾向にありますが、地域偏在が深刻で、人口10万人当たりの医師数は最多の徳島県(345.4人)と最少の埼玉県(189.1人)で約1.83倍の差があります。 さらに、2024年4月から始まった医師の働き方改革(勤務医の時間外・休日労働への上限規制)がスポット勤務への需要を直接押し上げています。資格で供給が制限され、法律で人員配置を義務付けられた施設が全国に無数にある——この構造がマッチングプラットフォームに高い経済的価値をもたらしており、当分この状況は変わりそうにありません。 --- ## 個人が入り込める余地 医療マッチングは大手が市場を押さえていますが、個人事業主や小チームが独自のマッチングを運営できる余地は残っています。 ひとつの切り口は、特定の診療科・地域・疾患領域に絞った小規模なマッチングを自分で作ることです。既存の大手は総合的なプラットフォームとして設計されているため、超ニッチな領域では使い勝手が良くないことがあります。[MatchLayer](https://matchlayer.jp/)のようなマッチングプラットフォーム構築ツールを使えば、個人でも独自の仕組みを立ち上げられます。 ただし、営利目的の紹介業に関わる場合は医療法・医師法などの規制が絡む可能性があります。診療科や業態によって固有のルールも多いため、参入したい領域が決まったら専門家への確認を先に済ませることをおすすめします。正直、ここは「やってみてから調べる」ではなく、先に調べる順番で動いた方が安全です。 --- ## まとめ 医療・ヘルスケア分野のマッチングが成立する核心は、国家資格による供給制限と法定配置基準による需要の硬直性です。エムスリーキャリア・医師バイトドットコム・メドピアは人材マッチングを軸に個人医師が使いやすく、Antaaは知識共有型のブランディング基盤、Dr.JOYは医療機関間のB2Bインフラとして、それぞれ異なる役割を担っています。2024年4月からの医師働き方改革がスポット勤務需要を押し上げており、この構造は当面変わらないでしょう。 自分で医療・ヘルスケア系のマッチングを立ち上げる場合、5社のどれを参考モデルにするかで、つなぐ相手と収益構造が変わります。人材紹介型(エムスリーキャリア・医師バイトドットコム)か、コミュニティ型(メドピア・Antaa)か、B2BのSaaS型(Dr.JOY)か。まず「誰と誰をつなぐ場を作るか」を一行で書き出してみてください。特定の専門領域でゼロから立ち上げるなら、[MatchLayer](https://matchlayer.jp/)も参考にしてみてください。 士業・教育・介護など、資格・免許が参入障壁になっている他分野のマッチング事例については関連記事もご覧ください。 --- # 地域・地方創生系ビジネスマッチング事例まとめ|都市と地方をつなぐ仲介モデル Source: https://matchlayer.jp/blog/regional-revitalization-matching-cases/ 地域・地方創生系のマッチングサービスとは、都市にいる人のスキルや労働力と、人手や専門人材が不足している地方をつなぐ仕組みです。なぜ今この領域が広がっているのかは後述しますが、政策と社会変化が重なった結果、個人や小チームがこの市場に独自のプラットフォームを立ち上げて参入できる環境が整ってきました。 この記事では、以下の3点を整理します。 - 地域・地方創生系の代表的なマッチングサービス5社の仕組みと収益モデルの違い - なぜ今、都市と地方をつなぐ仲介モデルが成立しているのか - 個人事業主や小チームが、地域・地方創生系のマッチングを自分で運営するときの設計の切り口と参入余地 まずは、性格の異なる5つのサービスを順番に見ていきましょう。 ## 地域・地方創生系の代表的なマッチングサービス ひと口に地方創生系のマッチングといっても、間口の広さもスキル要求度もかなり違います。「とりあえず地域に関わってみたい」のか「自分の専門スキルを活かしたい」のかで、相性のよいサービスは変わります。代表的な5社をそれぞれ見ていきましょう。 ### SMOUT(スマウト) ![SMOUT(スマウト)のトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/top-smout.png) 出典:[SMOUT(スマウト)公式サイト](https://smout.jp/)(https://smout.jp/) [SMOUT(スマウト)](https://smout.jp/)は、地域に関わりたい人と地域(自治体や地域事業者)をつなぐ、移住・関係人口づくりの入口プラットフォームです。仕事に限らず「働く・暮らす・体験する」の3軸をカバーしており、5社のなかで最も間口が広いサービスです。 仕組みとしては、地域側が興味を持った人を「スカウト」できる逆求人型です。プロフィールを登録しておけば、地域のほうから声がかかることもあります。2025年4月にリブランディングし、自分で「検索する」サイトから地域と「偶然出会う」サイトへ刷新されました。 運営は面白法人カヤック(株式会社カヤック、東証グロース上場)で、サービス開始は2018年6月。2025年4月時点で登録ユーザーは約7万人、1,111地域で利用されています(出典:カヤック プレスリリース2025年4月)。ユーザー登録や基本機能は無料で、地域側が掲載費用を負担する構造です。 ### JOINS(ジョインズ) ![JOINS(ジョインズ)のトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/top-joins.png) 出典:[JOINS(ジョインズ)公式サイト](https://joins.co.jp/)(https://joins.co.jp/) [JOINS(ジョインズ)](https://joins.co.jp/)は、地方の中小企業と都市部のスキル人材を、副業・兼業かつリモート前提でつなぐ人材マッチングです。SMOUTが「まず関わる」入口なら、JOINSは「専門スキルを提供する」側に寄っています。ITや企画系のスキルを持つ人が主役です。 働き方はフルリモート、月20時間・週3日などかなり柔軟に設計されています。登録後にキャリア面談があり、企業が求める人材像に沿って紹介してもらえるので、いきなり自分で案件を探す必要はありません。1案件あたり月30時間程度が目安で、都市で働きながら地方の仕事に関われる点が魅力です。 運営はJOINS株式会社で、2017年6月に長野県でのパイロットとして発足しました(出典:ASCII STARTUP)。企業側が紹介料を支払う構造ですが、金額の細かい条件は変わることもあるため、利用前に公式で最新情報を確認してください。 ### Skill Shift(スキルシフト) ![Skill Shift(スキルシフト)のトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/top-skill-shift.png) 出典:[Skill Shift(スキルシフト)公式サイト](https://www.skill-shift.com/)(https://www.skill-shift.com/) [Skill Shift(スキルシフト)](https://www.skill-shift.com/)は、「副業で地域貢献」を前面に打ち出した、地方企業と都市部の副業プロ人材のマッチングです。JOINSと近い領域ですが、新商品開発・マーケティング・販路開拓・業務改善といった企画戦略系の案件が中心で、「地域に貢献したい」という動機を軸にしている点が個性です。 45都道府県で副業人材を募集しており(出典:JILPT 2022年)、地域の幅広さも魅力のひとつです。2022年9月時点で登録プロ人材数が1万人を突破しました(出典:みらいワークス プレスリリース。数字は2022年時点)。 運営は株式会社スキルシフト。上場企業である株式会社みらいワークスと株式会社groovesの合弁で、上場企業系列という背景から、初めて地方副業に挑戦する人でも使いやすい安心感があります。料金体系の詳細は公式サイトで確認してください。 ### ふるさと副業(サンカク) ![ふるさと副業(サンカク)のトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/top-sankak-furusato-fukugyo.png) 出典:[ふるさと副業(サンカク)公式サイト](https://sankak.jp/fukugyo)(https://sankak.jp/fukugyo) [ふるさと副業(サンカク)](https://sankak.jp/fukugyo)は、リクルートが運営する副業・兼業サービス「サンカク」のなかの取り組みで、都市部で働くビジネスパーソンと地方企業をつなぎます。「ふるさと(地方)×副業」という分かりやすいコンセプトと、大手ならではの知名度が強みです。 政府の副業促進の流れを受けて2021年に本格展開し、2023年7月に大幅リニューアルされました。「サンカク」全体では2022年4月時点で登録ユーザーが累計7.7万人、利用企業が延べ約475社にのぼります(出典:リクルート。数字は2022年時点)。 なお、名前のよく似た「ふるさと兼業」(NPO法人G-net運営)とは別のサービスです。検索するときに取り違えやすいので、運営元で見分けると確実です。 ### おてつたび ![おてつたびのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/top-otetsutabi.png) 出典:[おてつたび公式サイト](https://otetsutabi.com/)(https://otetsutabi.com/) [おてつたび](https://otetsutabi.com/)は、「お手伝い+旅」を組み合わせて、地域の短期・季節的な人手不足を埋めるサービスです。専門スキルがなくても参加できるため、5社のなかで最も参入ハードルが低く、まず地域に関わってみたい人向けです。 つなぐ相手は、繁忙期に人手が不足する地域事業者(農家・旅館・酒蔵など)と、働きながら旅をしたい人です。報酬を得ながら旅先で働く「旅バイト」型で、募集のおよそ4割が宿泊業、4割が農業など一次産業、残りが酒造や寺社などです。冬の雪かきやふるさと納税の返礼品ピーク時など、季節需要にも対応しています。 運営は株式会社おてつたび(東京都渋谷区)。全国2,000以上の受入事業者、登録ユーザー約8.5万人と着実に広がっています(2025年9月時点。出典:おてつたび プレスリリース/J-Net21)。 ## これらに共通する成立条件 なぜ今、これだけ多くのサービスが都市と地方をつなげているのでしょうか。背景には大きく3つの条件があります。 ひとつは「関係人口」の政策化です。政府は地方創生2.0基本構想(2025〜2034年度)で、地域に多様に関わる関係人口を1000万人創出する目標を掲げ、住所地以外の地域に継続的に関わる人を登録する「ふるさと住民登録制度」も打ち出しました(出典:内閣官房/日経)。地域との関わりが制度として後押しされているわけです。 ふたつめは副業解禁とリモートワークの定着です。政府が2018年に副業・兼業を促進する方針を示し、リモートが当たり前になったことで、「都市にいながら地方の仕事に関わる」ことが現実的になりました。 そして3つめが、地方の構造的な人材不足です。地方の中小企業は企画・マーケ・ITといった専門人材が慢性的に不足しており、フルタイムの正社員採用は難しくても副業や短期なら受け入れられます。この需要と供給がかみ合い、マッチングモデルが機能しています。 ## 個人が入り込める余地 個人事業主や小チームが独自のマッチングを立ち上げる余地は残っています。5社はいずれも全国対応の総合型か特定テーマ型として設計されており、超ニッチな領域や特定の地域密着の需要は拾いきれていません。 一次産業・空き家・伝統産業など、地域と特定テーマに絞った独自のマッチング掲示板なら、大手が拾いきれない細かいニーズを個人でも狙えます。SMOUTが「地域全般」の入口を担っているように、「この業種だけ」「この地域だけ」という切り方は、小さなプレーヤーが差別化しやすい方向性です。 [MatchLayer](https://matchlayer.jp/)のようなツールを使えば、会員管理・掲載・検索・メッセージといった必要機能が標準でそろい、1人でも運営しやすい構成になっています。 ## まとめ 5つのサービスは性格がはっきり分かれています。SMOUTのように間口広く地域と出会えるものから、JOINSやSkill Shiftのように専門スキルを活かすもの、大手の安心感があるふるさと副業、スキル不問で飛び込めるおてつたびまで、選択肢の幅はかなり広いです。 この仲介モデルを支えているのは、関係人口政策・副業解禁・地方の構造的な人材不足という3つの条件が重なったこと。この構造を踏まえると、自分でプラットフォームを立ち上げる側として参入できる余地がある領域です。 自分で地域・地方創生系のマッチングを立ち上げる場合、5社のどれを参考モデルにするかで、つなぐ相手と収益源が変わります。SMOUTのような掲載課金型(地域側が費用負担)か、JOINSのような成功報酬型(企業が紹介料を払う)か、おてつたびのような繁忙期特化型か。まず「誰と誰をつなぐ場を作るか」を一行で書き出してみてください。特定ニッチで独自のマッチングを立ち上げたい方は、[MatchLayer](https://matchlayer.jp/)も参考にしてみてください。 --- # IT・SaaS系ビジネスマッチング事例まとめ|技術と案件をつなぐ市場の実態 Source: https://matchlayer.jp/blog/it-saas-business-matching-cases/ ビジネスマッチングとは、仕事を発注したい人と受注したい人を、サービスが仲立ちして引き合わせる仕組みのことです。とくにITやSaaSの領域では、エンジニアやWeb人材が不足している一方で案件はあふれていて、「つなぐ」需要がなかなか枯れません。経済産業省の調査では、2030年に最大約79万人のIT人材が不足すると試算されています(2019年公表)。 この記事を読むと、次のことが分かります。 - IT・SaaS分野で実際に使われている代表的なマッチングサービス4つの中身 - なぜIT業界でマッチングがこれほど成立しているのか、その構造 - 大手の隙間で個人や小規模事業者が入り込める余地はどこにあるのか まずは実在するサービスを覗いてみましょう。タイプの違う4つを並べると、市場の実態が見えてきます。 ## IT・SaaS系の代表的なマッチングサービス4事例 ひと口に「マッチング」と言っても、誰と誰を、どうやってつなぐかはサービスごとに違います。ここでは性質の異なる4つを取り上げます。 ### クラウドワークス ![クラウドワークスのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-crowdworks-1.png) 出典:[クラウドワークス公式サイト](https://crowdworks.jp/)(https://crowdworks.jp/) まず紹介したいのが、国内最大級のクラウドソーシング(ネット上で不特定多数に仕事を発注する仕組み)である[クラウドワークス](https://crowdworks.jp/)です。仕事を発注したい企業や個人と、受注したい個人ワーカーを、システム上で機械的に引き合わせます。 特徴は、なんといっても間口の広さ。ライティングやデータ入力からシステム開発まで職種が幅広く、後発ながら先発のランサーズを抜いてトップシェアに立ちました。副業の入口として、まず名前が挙がるサービスです。 仕組みはシンプルで、報酬を受け取るワーカー側にシステム手数料がかかります。料率は報酬額に応じて5%〜20%とされ、金額が小さいほど高めです。発注者側は無料寄りで、プラットフォームがワーカーから手数料を得るモデルになっています。累計登録ワーカー数は約672.2万人にのぼり(2024年9月末時点)、運営会社は東証グロースに上場しています。 ### レバテックフリーランス ![レバテックフリーランスのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-levtech-1.png) 出典:[レバテックフリーランス公式サイト](https://freelance.levtech.jp/)(https://freelance.levtech.jp/) 次は、人が間に入って仲介するタイプの代表格、[レバテックフリーランス](https://freelance.levtech.jp/)です。フリーランスのエンジニアやクリエイターと、クライアント企業をつなぎますが、間にエージェント(担当者)が入って両者をすり合わせる点がクラウドワークスとの大きな違いになります。 IT・Web領域に特化していて、余計な会社が挟まらないエンド直案件(発注元から直接受ける案件)が多いため、単価が高めなのが魅力です。担当者がスキルと案件を細かく調整してくれるので、自分で探し回る手間が省けます。平均年収は800万円台後半と紹介されることが多いものの、媒体によって数値に幅があるので、あくまで目安と考えてください。 リモート参画率91%、契約更新率92.3%(2024年6月時点)という数字が、案件の質と継続性をよく表しています。運営はレバテックで、レバレジーズが2017年8月にIT人材事業を分社化して生まれた会社です。 ### Workship ![Workshipのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-workship-1.png) 出典:[Workship公式サイト](https://goworkship.com/)(https://goworkship.com/) 副業希望の方にいちばん近いのが、複業・副業に特化した[Workship](https://goworkship.com/)です。副業・フリーランス人材と企業をつなぎ、クラウドソーシングとエージェントの両方の機能を併せ持つハイブリッド型として設計されています。 クライアントが企業に絞られているぶん単価が高めで、なにより「週1日」「土日OK」「フルリモート」といった案件の比率が高いのが特徴です。本業を持ちながら関わりたい方には、ちょうどよい身軽さですよね。職種は全18種で、IT関連が中心になっています。 手数料は非公開ですが、賠償責任保険などの付帯サービスが用意されています。登録企業は1,600社以上(GIG公式発表)で、運営は株式会社GIGです。 ### 発注ナビ ![発注ナビのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-hnavi-1.png) 出典:[発注ナビ公式サイト](https://hnavi.co.jp/)(https://hnavi.co.jp/) 最後の[発注ナビ](https://hnavi.co.jp/)は、これまでの3つとは少し毛色が違います。個人ワーカーではなく、システム開発やWeb制作を外注したい発注者と、開発・制作会社をつなぐB2B(企業間取引)のマッチングだからです。コンシェルジュが電話でヒアリングし、平均4社を厳選して紹介してくれます。 面白いのは収益の仕組みです。ほかの3社が受注側から手数料を取るのに対し、発注ナビは登録している開発会社からの広告費(加盟料)で運営していて、発注者は相談から紹介まで無料。一人社長や小規模事業者にとっては、受注側として案件を取ることも、発注側として外注先を探すことも両方できる、二面で関係するサービスです。加盟する開発会社は7,000社を突破しています(2025年5月、アイティメディア発表)。運営は発注ナビで、東証プライム上場のアイティメディアの完全子会社です。 ### 補足:海外の事例 海外に目を向けると、フリーランス向けプラットフォームの世界最大手Upworkがあります。世界中のフリーランスとクライアントをつなぎ、クライアント数は約855,000にのぼります(2024年)。2025年には手数料の体系を変更しました。ただし基本は英語でのやり取りになるので、日本から参入するにはハードルがある点も押さえておきましょう。 ## これらに共通する成立条件 タイプはバラバラなのに、なぜどのサービスも成り立っているのでしょうか。共通する土台は、「需給ギャップ」と「情報非対称」のふたつで説明できます。 ひとつめは、構造的な人手不足です。先ほど触れたとおり、2030年に最大約79万人のIT人材が不足するとも見込まれていて、発注側は常に人材や外注先を探しています。マッチングの需要が枯れない理由はここにあります。 ふたつめは情報非対称、つまり持っている情報の差です。発注者は「どの会社や人に頼めば要件を満たせるか」が分からず、受注者は「自分に合う案件がどこにあるか」が分からない。この探す手間と見極めの難しさを肩代わりするのが、各サービスの本質です。クラウドワークスやUpworkは機械的に、レバテックや発注ナビは人が介在して、この差を埋めています。 もうひとつ付け加えると、人材の質的な二極化も進んでいます。AIなど先端技術の人材は奪い合いになる一方、従来型の需要は先細る。「数」だけでなく「どの技術か」のミスマッチが起きているからこそ、うまくすり合わせるマッチングの価値が高まっているわけです。 ## 個人が入り込める余地 ここまで大手を見てきて、「規模で勝てないなら個人には無理では」と感じたかもしれません。でも、じつは逆です。大手がカバーしきれない隙間にこそ、個人や小規模の余地があります。 実例を挙げると、SAP(大企業向けの基幹システム)に特化したエージェントや、AI・データサイエンスに特化した専門サービスが成立しています。COBOLやVBといった古い技術を扱うサービスもあって、希少なスキルと安定したニーズの隙間をきれいに埋めています。大手は職種を広く扱うぶん、こうした深い専門領域の評価はどうしても手薄になりがちなんですね。 特化型が強いのは、その業界や技術を熟知した人が、貢献度を正しく見極めて適正な単価で結べるからです。ここは大資本よりも「目利き」がものを言う領域なので、小規模でも十分に戦えます。自分の得意分野で「どの層とどの層をつなげるか」を考えると、入り口が見えてきます。こうした特定領域でつなぐ仕組みづくりを後押しするツールとして、当サイトを運営するMatchLayerのようなマッチングプラットフォーム構築サービスもあります。興味があれば覗いてみてください。 ## まとめ IT・SaaSの領域では、間口の広いクラウドワークス、人が仲介する高単価のレバテックフリーランス、副業向きのWorkship、B2Bの発注ナビと、つなぐ対象の違う多層的な市場ができあがっています。共通するのは、深刻な人手不足と情報非対称を肩代わりしている点です。そして大手の隙間には、専門特化という個人にも開かれた余地が残っています。 まずは自分の専門領域で「どんな人と、どんな人をつなげるか」を一度書き出してみてください。市場の構造が、ぐっと自分ごととして見えてくるはずです。 マッチングの仕組みづくりにもう一歩踏み込みたくなったら、関連記事もあわせて覗いてみてください。 --- # マッチングビジネス成功事例5選|国内で伸びた共通点を分析 Source: https://matchlayer.jp/blog/domestic-matching-business-success-cases/ 「マッチングビジネスって、本当に儲かるの?」。始めようか迷っている人なら、一度は思うはずです。その答えは、理屈をこねるより、実際に伸びたサービスを見るのが早い。 そこでこの記事では、分野のまったく違う国内の成功事例を5つ取り上げます。採用、不動産(リフォーム)、製造、スキル、地方創生。一見バラバラですが、並べてみると「なぜ日本で成立したのか」という問いに、共通する答えが浮かび上がってきます。読み終えると、こんなことが分かります。 - 分野横断で見る、国内マッチング成功事例5つの中身 - それぞれが「なぜ日本市場で成立したか」という市場特性の理由 - 5事例に共通する、自分の事業にも効く「成立条件」 数字はいずれも各社の公表値で、時点によって変わる点はご了承ください。では、1つずつ見ていきます。 ## 事例1:採用 — ビズリーチ(即戦力人材を直接つなぐ) 転職といえば、かつては求人広告か人材紹介会社が当たり前でした。ビズリーチは、企業が候補者に直接スカウトを送る「ダイレクトリクルーティング」を広げたサービスです。 特徴は、即戦力・ハイクラス層に絞っていること。年収600万円以上のミドル〜ハイクラス登録者が多く、独自審査を通った人材だけがデータベースに載ります。課金は基本利用料に成功報酬を組み合わせた形です。 なぜ日本で成立したか。背景には、慢性的な人材不足と「即戦力がほしいのに、いい人に出会えない」という企業側の強い渇望があります。情報の非対称性が大きく、質の不安が大きい採用という領域で、「審査済みの人材に、自分から会いに行ける」という価値が刺さりました。 ## 事例2:不動産(リフォーム) — ホームプロ(不透明な市場を見える化) リフォームは、いくらが適正か分かりにくく、業者選びの不安がつきまとう分野です。ホームプロは、リクルートが100%出資し、2001年に国内初のリフォーム会社紹介サイトとして始まりました。 仕組みが巧みです。利用者は匿名のまま希望を入力すると、審査を通過したリフォーム会社の中から、対応できる会社が回答する。いわば「逆入札」です。累計利用者数は約110万人。リフォームマッチングサイトの利用者数ランキングでは長年トップを走ってきました。 なぜ成立したか。リフォーム市場は価格も品質も不透明で、消費者が一社一社あたるのは大変です。「匿名で複数社を比べられて、しかも審査済み」という設計が、その不安をまるごと引き受けたわけです。 ## 事例3:製造 — キャディ(眠っていた市場をデジタルで開く) 製造業の部品調達は、長年つきあいのある工場に頼む、というアナログな世界でした。キャディは2017年創業。図面の解析や原価計算、パートナー工場との連携を仕組み化し、発注側と加工工場をつなぎます。 国内の産業系メーカー売上トップ20社の多くと取引し、累計の資金調達額は約257.3億円。日本だけでなく複数国に展開しています。発注側は条件に合う工場に出せて、工場側は遊んでいた設備を埋められる。双方の非効率を一気に解いた事例です。 なぜ成立したか。調達は金額が大きいわりに不透明で、属人的でした。そこにデータと品質保証という「信頼の裏付け」を持ち込んだことで、企業同士という慎重な取引でも動かせる土台ができました。 ## 事例4:スキル・フリーランス — ココナラ(個人の得意を売り買いする) 「自分のスキルを、ちょっと売ってみたい」。そんな個人の気持ちを形にしたのがココナラです。2012年に始まり、イラスト、デザイン、相談ごとなど、知識・スキル・経験を売り買いできる総合マーケットに育ちました。累計の出品サービス数は100万件を超え、グロース市場に上場しています。 ここで効いているのが、ネットワーク効果と評価の蓄積です。出品が多い場所に買い手が集まり、買い手が多い場所に出品が集まる。レビューが積み上がるほど、安心して取引できる。取引代金を運営がいったん預かり、完了後に出品者へ渡す仕組みも、初対面同士の不安を和らげています。 なぜ成立したか。「個人が手軽に売れる場所」がなかったところに、低い出品ハードルと評価による信頼を用意した。供給する個人が増えれば、それ自体が魅力になる構造を作れたことが大きいです。 ## 事例5:地方創生 — おてつたび(人手不足と「旅したい」をつなぐ) 地域の農家や旅館は人手が不足しています。一方で、働きながら知らない土地を旅したい人がいる。この2つを結んだのが「おてつたび」です。お手伝いと旅を掛け合わせた人材マッチングで、登録ユーザーは約9.6万人。利用者の半数近くがZ世代です。 ただの短期バイトと違うのは、「関係人口」を生んでいる点。参加者の8割以上が「また訪れたい」と答え、移住や継続的な交流につながる例も出ています。 なぜ成立したか。地方の人手不足という切実な需要と、若い世代の「地域とつながりたい」という気持ち。この2つはこれまで出会う場所がありませんでした。お金だけでなく「体験」を報酬に組み込んだ設計が、日本の地域課題にうまくはまった例です。 ## 5事例に共通する「成立条件」 分野はバラバラなのに、成功の理由は驚くほど似ています。共通点を5つに整理します。 ひとつめは、**不透明で非効率な市場を選んでいる**こと。採用も、リフォームも、製造の調達も、「探しにくい・質が不安・相場が分からない」分野でした。困りごとが大きいほど、つなぐ価値も大きくなります。 ふたつめは、**プラットフォーム自身が信頼を担保している**こと。審査制、匿名、品質保証、レビュー、代金の預かり。形は違えど、全社が「安心して取引できる仕掛け」を持っています。マッチングの肝は、ここだと言っていいくらいです。 みっつめは、**片側の切実な課題から崩している**こと。即戦力がほしい企業、人手が不足している地域。両側を同時に追わず、より痛みの強い側から入っています。 よっつめは、**範囲を絞っている**こと。ハイクラス、リフォーム、製造調達、地域。最初から全方位を狙わず、特定の領域に密度を作っています。 いつつめは、**収益モデルが取引の性質に合っている**こと。高単価の採用は成功報酬、少額のスキル取引は手数料の預かり。お金の取り方が、その市場の自然な流れに沿っています。 ## まとめ:成功は「分野」ではなく「設計」から生まれる 5つの事例を分けたのは、華やかな分野でも、奇抜なアイデアでもありませんでした。不透明な市場を選び、信頼を自分で担保し、片側の痛みから入り、範囲を絞り、その市場に合ったお金の取り方をする。この設計の共通点こそが、成立条件です。 あなたが温めているアイデアも、この5つの問いに当てはめてみてください。当てはまるなら、勝ち筋はあります。欠けている部分があるなら、そこが最初に手を入れるところです。なお、こうした仕組みを自分で形にする手段は、いまはノーコードのツールやプラグインなど、個人でも手の届く選択肢が増えています。 成功例の裏には、同じくらいの失敗例もあります。次は、海外で撤退したマッチングプラットフォームから「やってはいけない信頼設計」を学ぶ記事も、あわせて読んでみてください。 --- # ビジネスマッチングの収益モデル|個人が選ぶべきは3つのどれか Source: https://matchlayer.jp/blog/business-matching-3-revenue-models/ ビジネスマッチングとは、「困っている人」と「解決できる人」を引き合わせて手数料をいただく仕組みのことです。実はこの仕組み、大手企業だけのものではなく、個人事業主や副業ワーカーでも始められる稼ぎ方として広がってきています。 ただ、いざ始めようとすると「具体的にどうやって稼ぐの?」「どんなやり方が自分に向いているの?」と迷ってしまう方は多いはずです。 実はビジネスマッチングの稼ぎ方は大きく3つに分かれていて、収益の出方も必要な手札も違います。この記事を読むと、次の3つが分かります。 - 紹介・仲介・プラットフォームの3モデルの収益の出方とタイミングの違い - 自分の手札(資金・人脈・スキル・時間)から向き不向きを判定する方法 - 副業から段階的に拡張していく現実的な順序 まずは3モデルを横並びで見て、頭の中に地図を描いてみましょう。 ## 3モデルを横並びで一望する|紹介・仲介・プラットフォームの違い 「紹介」「仲介」「プラットフォーム」と聞くと似て見えますが、収益の入り方はけっこう違います。 ### 紹介型|引き合わせた瞬間に紹介料がいただける 紹介型は、案件や人を引き合わせて、成立した時点で紹介料が一度だけ入る仕組みです。営業職の方が人脈で「企業とフリーランス」をつなぐイメージですね。LINE一本で始められる身軽さがある反面、紹介後の関係は当事者同士に渡るので、繰り返し稼ぎにくいクセがあります。 ### 仲介型|取引のあいだに立ち、案件ごとに手数料が入る 仲介型は、買い手と売り手のあいだに立って契約まで取り持つモデルです。不動産仲介やコンサル案件のエージェントが代表例ですね。1件あたりの手数料は大きいのですが、毎回ゼロから動かないと次の案件は生まれません。 ### プラットフォーム型|場を提供し、利用が積み上がるほど収益が伸びる クラウドソーシングのような「場」を思い浮かべてみてください。運営者は取引そのものにはタッチせず、利用される回数が増えるほど収益が積み上がっていきます。寝ているあいだも取引が立つ体質に近づきますが、最初に場を立ち上げるのは一番重い作業になります。 観点ごとに並べてみると、それぞれのクセがはっきり見えてきます。とはいえ、ここに挙げる傾向はあくまで一般論で、案件設計や扱う業界によって結果は変わってきます。目安として眺めるくらいがちょうど良いです。 | 観点 | 紹介型 | 仲介型 | プラットフォーム型 | | ------ | --------- | --------- | --------------------------- | | 初期コスト感 | ほぼゼロ | 小〜中 | 中〜大 | | 立ち上がり速度 | 速い | 中 | 遅い | | 収益の天井感 | 低〜中 | 中 | 高 | | 個人実行のしやすさ | とてもやりやすい | やりやすい | 設計と継続運営が必要 | 各モデルの中身は、シリーズ内の深掘り記事でそれぞれ扱っています。 ## 収益の体質を見抜く|2つの問いで比べる 3モデルの違いをもう一歩深く見るとき、2つの問いが役に立ちます。「収益は一度きりで終わるのか、積み上がるのか」「自分が手を止めても収益は回るのか」。この2軸で並べると体質がクリアに見えてきます。 紹介型は、決まれば一度に入金される売り切り型の収益で、自分が動かないと次の案件は生まれません。短期で現金を作るのには向きますが、長期で時間から解放されるタイプではないんですね。 仲介型は、同じ売り手と買い手で取引が繰り返される設計を入れると、売り切りが少しずつ「半ストック」に変わっていきます。ただ、関係維持にはやり取りやトラブル対応が欠かせず、完全に手を離せるわけではありません。 プラットフォーム型は、利用者が増えるほど価値が上がるネットワーク効果(参加者が増えるほど全体の便利さが増す現象のこと)が働きます。火がつけば旅行中も収益が立つようになりますが、火がつくまでの投資は一番重いです。 副業の最大の制約は時間ですよね。だからこそ、稼働依存度の差は長期の収益を大きく左右します。短期の現金が欲しいのか、将来「時間からの解放」を狙うのかで、選ぶべきモデルは変わってきます。 ## 自分の手札から逆算する|リソース別おすすめモデル早見 「で、自分はどれを選べばいいのか」と気になっていますよね。決め手は手札にあります。資金・人脈・スキル・時間の4つを並べて、何が最も多くて、何が最も不足しているかを書き出してみてください。 人脈はあるけれど時間が少ない方は、紹介型が現実的です。詳しい提案や契約は企業側が担う設計が多く、本業のスキマ時間で回せます。いま連絡が取れる人脈の質と量が、そのまま成果に直結します。 専門スキルはあるけれど資金が薄い方は、仲介型で判断力を売る道があります。在庫も設備もいらず、自分の経験がそのまま単価に乗るのが強みですね。 仕組みづくりが好きで長期目線で動ける方は、プラットフォーム型に踏み込む価値があります。短期は儲かりませんが、軽量なコミュニティ型やニッチ業界特化なら個人でも始められます。 どれもピンとこないという方は、「最も枯渇しているリソース」から候補を消していくと早く決まります。時間がないなら紹介型へ、人脈がないなら仲介型かプラットフォーム型へ、という具合ですね。 ## 副業から段階的に育てる順序|選んだ後の次の一歩 多くの個人にとって現実的なのは、「紹介で取引感覚をつかむ→仲介で継続収益に育てる→将来プラットフォーム化」という段階的な拡張です。 逆に、いきなりプラットフォーム作りに挑んで挫折してしまう方も少なくありません。プラットフォームは買い手と売り手の両方が揃って初めて回り始めますが、立ち上げ期は「売り手がいないから買い手が来ない/買い手がいないから売り手も集まらない」という鶏と卵の状況に陥りがちです。空っぽの場には人が集まらず、両側を地道に呼び込んでいる間に資金と気力が先に尽きてしまう。これがよくある挫折のパターンです。 まずは軽い紹介で取引の手触りを得て、手札と相談しながら拡張する。これが個人にとって一番安全な順番だと思います。 ## まとめ|3モデルを自分の手札で選び直す ビジネスマッチングの稼ぎ方は、紹介・仲介・プラットフォームの3つに分かれていて、それぞれ「収益の出方」「稼働依存度」「必要な手札」が違います。紹介型は瞬発力で稼ぎ、仲介型は関係を育てて半ストック化させ、プラットフォーム型は立ち上げが重い代わりに時間から解放されやすくなります。優劣で比べるものではなく、自分の手札に合うかで答えが決まってきます。 まずは紙に資金・人脈・スキル・時間の4つを書き出し、最も強い手札と、最も不足している手札に印をつけてみてください。それだけで選ぶべきモデルが見えてくるはずです。 方向が決まったら、シリーズ内の紹介型・仲介型・プラットフォーム型それぞれの深掘り記事も覗いてみてはいかがでしょうか。一段深い実装と運営のリアルが分かるはずです。 --- # マッチングビジネスの始め方|ゼロから月10万円への道 Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-business-startup-roadmap/ マッチングビジネスとは、何かを「求めている人」と、それを「提供できる人やモノ」をつなぎ、取引が成立したときに手数料などで収益を得る仕組みのことです。人と人を引き合わせる仲人役・紹介役だと考えると分かりやすいですよね。在庫も大きな資本もいらないため、個人でもWebツールを使ってゼロから始めやすいビジネスです。 とはいえ、「いざ始めようとしても全体像が見えず、何から手をつければいいか分からない」という方も多いのではないでしょうか。この記事を読み終えると、次の3つが分かります。 - 立ち上げから月10万円までの4フェーズの全体像 - 各フェーズに必要な「時間・お金・人脈」の具体的な目安 - 次のフェーズに進んでよい移行条件と、今日から始める第一歩 ここからは、立ち上げの全体像を一本の地図として見ていきましょう。 ## ゼロから月10万円までの全体像|4フェーズ・ロードマップ ### 4つのフェーズを一望する 個人のマッチングビジネスは、いきなり完成形を目指すものではありません。「アイデア検証 → 最初の10組マッチング → 月10万円 → スケール」という4つのフェーズを、一段ずつのぼっていくイメージです。言い換えると「確かめる → 試す → 証明する → 広げる」の流れですね。 このあと各フェーズで、必要な「時間・お金・人脈」を数字で示していきます。大事なのは、フェーズの間に「次に進んでいい合図」となる移行条件があることです。合図が出てから次へ進む。これが遠回りを防ぐコツになります。 ### 「月10万円」はどんなマイルストーンか 月10万円は「もうゴール」という最終地点ではありません。むしろ「このビジネスは成立する、しかも再現できそうだ」と初めて実感できる証明地点です。決して簡単な数字ではありませんが、努力と工夫を重ねれば届く現実的なラインですよね。同じやり方で増やせる感触をつかめた瞬間こそ、「これは事業だ」と言える地点だと考えてみてください。 ## フェーズ1〜2|アイデア検証から最初の10組マッチングまで ### フェーズ1 アイデア検証 最初にやることは、サービスを作ることではありません。「そのつながりを、本当に人が求めているか」を確かめることです。実はここを飛ばして作り込んでしまうのが、一番ありがちな失敗なんです。 まずは「誰と誰をつなぐか」を1つに絞りましょう。そのうえで、想定するユーザー5〜10人に直接話を聞いてみます。「何が欲しいですか」ではなく、「今どんなことに困っていて、どう解決していますか」と現状の行動を聞くのがポイントです。あわせて、簡単な紹介ページ(LP)を1枚作り、「使いたい」という反応がどれくらい集まるかを見てみます。 このフェーズの数字の目安はこうです。 - 所要時間: 約2〜4週間 - 必要なお金: 0〜1万円程度 - 必要な人脈: 想定ユーザー5〜10人への声かけ お金が0〜1万円で済むのは、STUDIOやペライチといった無料〜低価格のツールでLPを自作し、アンケートはGoogleフォーム(無料)を使う前提だからです。検証段階では制作会社への外注は不要です。まずは自分の手で作ってみてください。 移行条件は「お金を払ってでも使いたい」という反応が複数得られることです。この感触が得られたら、次のフェーズへ進みましょう。 ### フェーズ2 最初の10組マッチング 需要が確かめられたら、いよいよ人をつなぎます。ただし、この段階でもまだシステムは作りません。スプレッドシートで両サイドを台帳のように管理し、自分の頭で組み合わせて引き合わせる「手動マッチング」で、まず10組の成立を目指します。 「手作業なんて非効率では」と思うかもしれません。けれど、あの巨大なAirbnbも創業初期は手作業の連続だったと言われています。手で触るからこそ見える課題があるんですよね。 このフェーズの数字の目安は次のとおりです。 - 所要時間: 約1〜3か月(目安) - 必要なお金: 0〜3万円程度(簡易ツール・告知費) - 必要な人脈: 両サイド合わせて20〜30人規模の初期母集団 20〜30人で回せるのは、いきなり全国・全業種を狙わず、超ニッチな一角から始めるからです。両サイドを同時に集めようとせず、まずは供給側(提供する人)から固めると回しやすくなります。移行条件は、手動でも10組がつながり、「同じ動きで繰り返し成立する」という実感が得られることです。 ## フェーズ3〜4|月10万円の達成からスケールへ ### フェーズ3 月10万円を目指す 同じ動きで繰り返し成立するようになってきたら、いよいよ収益化です。ここで多くの人が「もっと件数を増やそう」と量に走りがちですが、個人の場合それでは頭打ちになります。実績が積み上がれば単価を上げやすくなり、リピートや紹介の常連が増えれば毎月ゼロから集めずに済みます。量を追うより、単価とリピートを少しずつ伸ばすほうが効くのです。 このフェーズの数字の目安はこちらです。 - 所要時間: 約3〜6か月 - 必要なお金: 月数千〜数万円程度(ツール・集客) - 必要な人脈: リピートや紹介を生んでくれる常連ユーザー 移行条件は、月10万円前後が「たまたま」ではなく再現性をもって出始めることです。 ### フェーズ4 スケール 月10万円が安定してきたら、ここから先は「自分の労働量で稼ぐ世界」から「仕組みで広げる世界」への転換です。手動運用には限界があります。自分の時間が完全に埋まり、これ以上は受けられない。そう感じ始めたら、自動化を考えるサインです。 伸ばす方向性は、運用の自動化、専用システムの導入、集客チャネルの拡大、外注やパートナーの活用などです。ただし、いきなり大きく投資するのは避けましょう。まずはNotionやkintone(顧客管理などを行えるツール)といった、無料〜月数千円程度から小さく始められるノーコードツール(プログラミングなしで使えるツールのこと)で小さく自動化するのがおすすめです。外注は利益が十分に出てからにしないと、手元の資金を圧迫してしまいます。 このフェーズの数字の考え方は次のとおりです。 - 所要時間: 以降も継続 - 必要なお金: 売上に応じた再投資 - 必要な人脈: 外注先やパートナーなど、運営を支える協力者 移行の判断は「手動運用が限界に近づき、自動化への投資をきちんと回収できる見込みが立つか」で考えます。個人なら、できれば1年以内に回収できるかをシンプルな目安にすると安心です。 ## つまずきポイントと、今日から始める第一歩 ### 個人が挫折しやすいポイントと進め方のコツ ここまで読んで「自分にもできそう」と感じてもらえたでしょうか。最後に、よくあるつまずきを3つだけ紹介します。 1つ目は、最初から作り込みすぎることです。完璧を目指さず、小さく出して直していきましょう。2つ目は、両サイドを同時に集めようとすることです。「売り手がいないと買い手が来ない、でも買い手がいないと売り手も来ない」というニワトリと卵のジレンマなので、まず片側に絞るのが解き方です。3つ目は、一度きりの取引で終わってしまうことです。最初の数件は手動でも確実に「成立体験」を届けることを優先してみてください。 これ以外にも、つまずきの形は人それぞれです。自分の状況に近いものから一つずつ対処していくのがおすすめです。 ### まとめと最初の一歩 ここまで、マッチングビジネスを「アイデア検証 → 最初の10組マッチング → 月10万円 → スケール」という4つのフェーズで見てきました。各フェーズには時間・お金・人脈のおおよその目安があり、その間には「次に進んでいい合図」となる移行条件があります。この地図さえ頭に入れておけば、迷子になりにくくなりますよね。 まずはフェーズ1として、つなぐ相手を1つに絞り、今週中に提供者になりそうな知人を5人リストアップして声をかけてみましょう。最初の一歩は、これくらいの軽さで十分です。 収益モデルの選び方や、最初の小さな検証(MVP検証、お金や手間をかけず最小限で需要を試すこと)の具体的な手法、手数料の設計、関連する法律といった各論は、それぞれ別の記事で深掘りしています。もっと知りたくなったら、興味のあるテーマから覗いてみてください。 --- # マッチングビジネスのニッチ選定|勝てる市場の見つけ方 Source: https://matchlayer.jp/blog/niche-selection-matching-business/ マッチングビジネスとは、商品やサービスを「探している人」と「提供したい人」をつなぎ、取引が成立したときに手数料を受け取る仕組みです。「ニッチ選定」とは、どの市場で誰と誰をつなぐかを最初に決める作業を指します。 ただ、最初の一歩で「どの市場を選べばいいのか分からない」と手が止まる方も多いのではないでしょうか。実はこの選び方ひとつで、勝てるかどうかが大きく変わります。 この記事を読み終えると、次の3つが分かります。 - 「自分が詳しい領域を選べ」が、なぜそれだけでは不十分なのか - 勝てる市場を見抜く基準(仲介による情報の格差の大きさ)とそのチェック方法 - 選んだニッチが正しいかを確かめる3ステップの検証手順 まずは、多くの人が信じている定番アドバイスを疑うところから始めてみましょう。 ## 「自分が詳しい領域を選べ」だけでは勝てない理由 ニッチ選びでよく聞くのが「自分が好きで詳しい分野を選びなさい」というアドバイスです。出発点としては悪くありません。ただ、ビジネスには「困っている人がいる構造」が欠かせず、詳しい領域ほどこの構造が生まれにくいのです。 なぜでしょうか。詳しい分野は、あなた自身がすでに人脈や共通言語を持つ世界です。当事者同士が自力でつながれてしまうので、橋渡し役の出番がありません。「サッカー好き向けの連絡アプリ」を作っても「SNSで済むよね」となるのと同じです。 ここで安心してほしいのは、必要なのが深い専門知識ではない点です。求められるのは「買い手と売り手が互いに見つけられずすれ違っている構造を見抜く目」です。外側の目だからこそ、見過ごされた不便に気づけることもあります。 ## 勝てる市場の基準は「仲介による情報非対称性の高さ」 では、何を基準に選べばいいのでしょうか。鍵になるのが「情報の非対称性」です。これは、片方が持っている情報をもう片方が持っていない状態、つまり売り手と買い手のあいだに情報の格差がある状態を指します。 たとえば中古車だと、売り手だけが本当の状態を知っていて、買い手には見分けがつきませんよね。経済学者のアカロフはこれを理論化し、のちにノーベル経済学賞を受賞しました。情報の格差は、それくらい取引を壊す力を持っているのです。 身近な例だと、腕の良い職人を探したい施主と、仕事が欲しい職人。両者とも相手を求めているのに出会えていません。だからこそ建設やリフォームの世界では、この溝を埋めるマッチングサービスがいくつも成り立っています。 情報の溝が深い市場ほど、放っておくと取引が成立しません。だからこそ、つなぐだけで価値が生まれ、仲介者が手数料を受け取れます。この情報格差の大きさこそが、個人でも勝てる市場かを見分ける物差しになるのです。 ## 情報非対称性を見抜く3つのコストと勝てる市場の逆算評価 情報の格差が大きい市場は、3つの「コスト(手間)」が高いという特徴で見抜けます。 - 探すコスト。そもそも相手が見つかりません(腕の良い便利屋を近所で探すのは一苦労ですよね) - 選ぶコスト。素人には良し悪しが判断しにくいものです(リフォーム業者の腕は事前に分かりません) - 信用確認コスト。相手が信頼できるか確かめにくいです(家事代行に家を任せて大丈夫か不安になります) この3つが揃って高い市場ほど、橋渡しの価値が大きくなります。逆に1つでも自力で解決できると、仲介の存在意義は薄れてしまいます。 魅力が確認できたら、次は「自分が勝てるか」を3つの問いで逆算しましょう。まずは参入余地があるか。大企業が採算の合わない小さなニッチを見送っているかを見ます。次に強い競合が不在か。そのニーズを丸ごと満たす大手がいないかを確かめます。最後に自分が信用を担保できるか。相手が安心できる仕組みを用意できるかが問われます。この物差しを持つだけで、時間とお金を無駄にする不安はぐっと減らせるはずです。 ## 選んではいけないニッチの見分け方 逆に、避けたほうがよい市場もあります。一見ニーズがありそうで、実は仲介の出番がないケースです。次の問いで判定してみてください。 - 当事者は自力で相手を見つけられるか - 素人でも良し悪しを判断できるか - すでに大手がそのニーズを丸ごと解決していないか どれか1つでも「はい」なら赤信号です。つなぐ手間が要らない市場では、そもそも仲介報酬が発生しません。1回つなげば後は当事者同士が直接やり取りに流れる市場も、手数料が積み上がらないので気をつけましょう。 ## 選んだニッチが正しいかを確かめる3ステップ 最後に、候補のニッチが本当に「勝てる市場」かを確かめましょう。ここでの検証は「情報の格差が本当に実在するか」を机上で確かめるところまでに絞ります。 ステップ1は、買い手が本当に困っているかです。気をつけたいのが聞き方ですね。「このサービス使いますか?」と未来を尋ねると、相手は気をつかって「いいね」と答えてしまいます。私も最初これで何度か手応えを勘違いしました。代わりに「最近それで困ったのはいつ?そのとき何をしました?」と過去の行動を聞きましょう。Yahoo!知恵袋やSNS、検索のサジェストでも生の困りごとが拾えます。合格ラインは、「探せなくて困った」という声が2〜3件すぐ見つかることです。 ステップ2は、売り手も困っているかです。マッチングは買い手と売り手の両方が困って初めて成立します。買い手が困っていても、提供者側が困っていなければ誰も登録してくれません。合格ラインは、買い手の困りごとと裏表でつながる売り手の声が見つかることです。 ステップ3は、今ある手段で埋まっていないかです。両側が困っていても、SNSのDMや知人の紹介で間に合っていれば参入余地はありません。合格ラインは、既存の手段に「面倒・高い・質が低い」といった不満が残っていることです。未解決の不満があれば、そこにチャンスありと判断できます。 ここまでをふり返ります。詳しさだけでは勝てません。基準は情報の格差の大きさで、3つのコストで見抜き、つなぐ手間が要らない市場は避け、最後に3ステップで格差が実在するか確かめる、という流れでした。 まずは候補を1つ挙げて、3ステップで情報の格差が実在するか確かめてみてください。正直、ここで合格する市場はそう多くありません。でも、1つでも欠けていたらニッチ選びに戻ればいいだけなので、気負わず試してみてくださいね。検証の先の、実際にどう形にしていくかは別の記事で扱っています。興味があれば、そちらものぞいてみてください。 --- # マッチングビジネスのMVPをスプレッドシートで検証する手順 Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-business-mvp-spreadsheet/ 「困っている人」と「助けられる人」をつなぐマッチングのアイデアは浮かんだものの、いざ始めようとすると手が止まる。そんな経験はないでしょうか。開発にお金や時間をかけて、できた頃に誰にも使われなかったら、と考えると踏み出しにくいですよね。 その不安を解くカギが「MVP(最小検証版)」です。本格的に作り込む前に、アイデアが本当に成立するかを最小限の形で確かめてみることを言います。 この記事を読み終えると、次の3つが分かります。 - 検証用のスプレッドシート(表計算シート)に、何をどう記入すればいいか - 自動システムを使わず、自分の手でマッチングを回す手順 - 成功か失敗かをどう判断し、その後どう動けばいいか まずは「なぜ、いきなり作らずに小さく試すのか」から見ていきましょう。 ## いきなりシステムを作る前に「小さく試す」という考え方 数ヶ月かけて開発したあとに「やっぱり需要がなかった」と気づくケースは、実はとても多いものです。多くのスタートアップの廃業理由を分析したCB Insightsの調査でも、約4割が「市場にニーズがなかった」を挙げています。だからこそ、お金と時間をかける”前”に確かめる意味があります。 とくにマッチングは「依頼したい人」と「応えたい人」の両方が揃って成り立ちます。片方しか集まらないリスクが、普通の事業より大きいんですね。だからこそ、先に小さく確かめておく価値も、そのぶん高くなります。 ## なぜ高価なシステムではなく「スプレッドシート」で十分なのか 「検証するにもシステムがないと無理では?」と思うかもしれません。でも検証段階で確かめたいのは、機能の出来栄えではなく「本当に需要があるか」だけです。 実際、いまでは誰もが知る大手サービスも、最初は手作業から始まっています。Airbnbの創業者は自分のアパートにゲストを泊めて需要を確かめました。フードデリバリーのDoorDashも、最初は簡易なツールと手作業で注文をさばくところから始めたと言われています。 スプレッドシートと手作業なら、今日この場から無料で始められ、失敗しても痛手はほとんどありません。自動化やプラットフォーム化は、需要が確かめられてからで十分です。 ## 検証シートのつくり方 ― 列構成とタブ設計、記入例 では、検証の中心となるスプレッドシートを作りましょう。「2種類の名簿」と「つないだ記録」、合わせて3つのタブ(シート内のページのこと)に分けるだけです。 ### 3つのタブで管理する 1つ目が「需要側リスト」で、何かを求めている人の名簿です。2つ目が「供給側リスト」で、何かを提供できる人の名簿になります。3つ目が「マッチング記録」で、両者を引き合わせた結果を残すページです。あとから「何件まとまったか」を数えられるよう、1マッチにつき1行で残しておくとあとがラクになります。 ### 各タブの列構成 ここでは「スキルを教わりたい人」と「教えられる人」をつなぐスキルシェアを題材にします。需要側リストの列構成はこのようになります。 | 列名 | 中身 | なぜ必要か | | ------ | ------ | --------------- | | ID | D-001 など | マッチング記録から参照する通し番号 | | 名前 | 山田さん | ニックネームでも可 | | 連絡先 | LINE・メールなど | 後で連絡を取るため | | 求めている条件 | 「Excelを教わりたい」 | マッチングの核になる情報 | | 希望時期 | 「今月中」 | 供給側の空き枠と突き合わせる軸 | | 温度感 | 高・中・低 | どれくらい本気かの目安 | | ステータス | 未対応・提案中・マッチ済 | いまどの段階かの管理 | | 次回フォロー日 | 6/8 など | 並べ替えると対応漏れを防げる | 供給側リストは、需要側とほぼ左右対称です。「求めている条件」が「提供できる内容」に、「希望時期」が「対応可能枠」に置き換わります。 | 列名 | 中身 | | ------ | ------ | | ID | S-001 など | | 名前 | 佐藤さん | | 連絡先 | メール・SNSなど | | 提供できる内容 | 「Excel関数の基礎を教えられる」 | | 対応可能枠 | 「週末2枠まで」 | | 温度感 | すぐ動ける・条件次第 | | ステータス | 稼働中・枠埋まり・休止 | 「温度感」や「ステータス」は、プルダウン(決めた選択肢から選ぶ仕組み)にしておくと、表記のばらつきを防げて集計もしやすくなりますよ。 ### 記入例で流れをつかむ 3つのタブがどうつながるのか、1本の例で追ってみましょう。 - 需要側リスト:`D-001|山田さん|LINE|Excelを教わりたい|今月中|温度感:高|提案中|次回フォロー:6/8` - 供給側リスト:`S-003|佐藤さん|メール|Excel関数の基礎を教えられる|週末2枠まで|温度感:高|稼働中` - マッチング記録:`M-001|6/4|D-001|S-003|成立|オンライン90分|FB:山田さん満足/佐藤さん「次回は範囲を事前共有したい」` 注目してほしいのは、マッチング記録の「D-001」「S-003」というIDです。これで「誰と誰を、いつ、どんな条件でつないだか」が一目で追えます。最初から完璧に作り込まなくて大丈夫。列は後から足せば十分です。 ## 人手で需要側と供給側をつなぐ「コンシェルジュ型」運用手順 シートができたら、いよいよ運用です。ここで使うのが「コンシェルジュ型」と呼ばれるやり方になります。自動マッチング機能を作る代わりに、自分が手作業で両者を引き合わせる方法のことです。基本の流れを、次の5ステップで見ていきましょう。 - 需要側と供給側を、まず少人数ずつ集める - 集めた人をシートに登録する - 両者の条件を見比べ、自分の頭で組み合わせを考える - 双方に連絡し、実際に引き合わせる - 結果と双方の反応を、マッチング記録に書き残す アルゴリズムがやるはずの仕事を、最初は人が肩代わりする。これがコンシェルジュ型の考え方です。 まずは5件から10件くらいの小さな規模で回してみてください。数を追う必要はありません。Y Combinatorのポール・グレアム氏も「スケールしないことをやれ」と説いています。この段階の価値は、1件1件の組み合わせや相手の反応を、自分の目で確かめられる点にこそあります。 ## 成功/失敗を見分ける指標と、進む・方向転換・撤退の判断 数件のマッチングを回すと、合否を見極めたくなります。ここで気をつけたいのが、「言葉」ではなく「行動」で判断することです。「いいね」「便利そう」という感想は、応援であって需要ではありません。見るべきは、お金を払おうとするか、再び依頼してくるか、といった”行動を伴う反応”です。引き合わせがマッチに至った割合(成立率)と再依頼の有無を、件数とセットで見ていきます。 そして一番大事なのが、合否の基準を「検証を始める前に」決めておくことです。「10件試して何件で前向きな反応が出たら進む」と、先に線を引いておく。これを怠ると、「ここまで頑張ったんだから」という心理(埋没費用バイアスと呼ばれます)に引きずられ、判断が鈍ってしまいます。 反応を見て、進む道は大きく3つに分かれます。 - 手応えあり → 本格的な構築へ進む - 需要はあるが、想定と形が違う → ピボット(方向転換)する - 反応が薄い → いったん撤退や仕切り直しを考える ピボットとは、目指すビジョンは変えずに、やり方だけを変える前向きな軌道修正のことです。「依頼は来るけれど、想定した形とは違う」というときが、その出番ですね。 やりがちな落とし穴も2つあります。1つは、サンプルが少なすぎる状態で判断してしまうケースです。2件3件のいい反応で舞い上がるのは避けたいところ。もう1つは、知人や身内ばかりに聞いてしまうパターンです。親切心から「いいね」と言われるので、真に受けると判断を誤ります。聞くときは「このアイデアどう?」ではなく「前回その問題で困ったとき、実際どうした?」と、過去の行動を尋ねてみてください。 ## まとめ ― まずは検証シートを1枚つくることから 高価なシステムを作る前に、スプレッドシートで本当に需要があるかを確かめ、自分の手でマッチングを回し、行動を伴う反応を指標に合否を判断する。進む・方向転換・撤退のどれを選ぶかは、事前に決めた基準に沿って決めていく。これが、立ち上げ前に小さく試すための一連の流れです。 まずは今日、空のスプレッドシートを開いて、3つのタブと列を作り、最初の数件を登録してみてください。完璧な設計を考えるより、1件登録するほうがずっと多くの学びが得られます。私自身、頭の中であれこれ悩んでいたときより、1行目を埋めた瞬間に「次に何を聞けばいいか」が一気に見えた感覚があります。 検証で手応えが得られたら、片側を先に集めて両者を揃える工夫や、ノーコード(プログラミングなしでアプリを作る方法)での本格化といった次の道が見えてきます。その進め方に興味があれば、関連記事も覗いてみてください。 --- # MatchLayerとSaaS型を徹底比較|自前で作るか既存ツールを使うか Source: https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-vs-saas-matching-comparison/ マッチングサービスを始めると決めたら、次の分かれ道はここです。「自分のサイトとして自前で作る」か、「月額制のSaaS型ツールを借りる」か。 どちらが上、という話ではありません。事業のフェーズや予算、自分のスキルによって、向き不向きが変わります。問題は、その判断材料がなかなか出そろわないこと。なんとなくの印象で選んで、あとから「こっちにしておけば」と後悔するのは避けたいですよね。 この記事では、WordPressプラグインのMatchLayerで自前構築する場合と、SaaS型ツールを利用する場合を、5つの軸で比べます。読み終えると、こんなことが分かります。 - 初期コスト・月次コスト・データ保有・集客・スケーラビリティの5軸での違い - それぞれが向いている人・向いていない人 - 自分のフェーズと条件から、どちらを選ぶかの判断マトリクス ## 5つの軸で比べる ### 軸1:初期コスト SaaS型は、初期費用が軽いのが魅力です。無料プランやお試しから始められるものも多く、思い立った日にスタートできます。 自前構築は、WordPressの環境(サーバー・ドメイン)とMatchLayer本体を用意するぶん、立ち上げ時のひと手間とコストが少しかかります。とはいえ、踏み出すハードル自体は、思っているほど高くありません。 **初期の身軽さなら、SaaS型が一歩リード**です。 ### 軸2:月次コスト SaaS型は、使い続けるかぎり月額が発生します。しかも、機能を増やしたり規模が大きくなったりすると、上のプランへの課金が積み上がっていきがちです。やめれば止まりますが、続けるほど払い続ける構造です。 自前構築の月次は、基本的にサーバー代・ドメイン代といった固定費が中心です。一般的なレンタルサーバーを借りる程度の固定費で、ユーザーが増えても、それに比例して利用料が膨らむわけではありません。 **長く続けるほど、月次の軽さで自前の方が負担が少なくなります**。短期で試すならSaaS、腰を据えるなら自前、というコスト構造の違いです。 ### 軸3:データの保有権 これは見落とされがちですが、長い目で見るといちばん効いてくる軸かもしれません。 SaaS型では、会員情報も掲載データも、事業者のサーバーに置かれます。便利な反面、規約の変更やサービス終了に左右されます。ツールがサービスを畳んだら、積み上げたものごと消えかねません。 自前構築なら、データはすべて自分のサーバーの中。エクスポートも自由で、「サービス終了」という概念がそもそもありません。 **データを自分の資産として持ちたいなら、自前構築です**。 ### 軸4:集客のしやすさ 正直にお伝えすると、ここは**どちらを選んでも大きくは変わりません**。 冒頭で触れたとおり、「SaaSで自分のサイトを作る」も「MatchLayerで自前で作る」も、できあがるのは“自分のサイト”です。つまり、最初は誰もいない状態からのスタート。集客は自分でやる必要があります。ツールを変えても、人が勝手に集まってはくれません。 もし「集客の楽さ」を最優先するなら、選択肢は自前でもSaaSでもなく、人がすでにいる既成マーケットへの出店になります。ただしそれは、自分のサービスを持つこととは別の話です。 **集客は、ツール選びでは解決しません**。ここは横並びと考えてください。 ### 軸5:スケーラビリティ SaaS型は、インフラの管理を事業者に任せられます。アクセスが増えても、基本は向こうが面倒を見てくれる。その代わり、プランの上限や追加課金という形で跳ね返ってくることはあります。 自前構築は、サーバーの増強を自分で判断・対応する必要があります。手間はかかりますが、自分でコントロールできるとも言えます。 もっとも、個人が立ち上げる小〜中規模の段階では、どちらでも十分にさばけます。**スケールの話が現実になるのは、もっと先**です。最初から悩みすぎなくて大丈夫です。 ## 結局どっちを選ぶ? 判断マトリクス 5軸を踏まえて、条件別に整理します。あくまで目安ですが、迷ったときの地図にしてください。 | こんな人 | 向いている選択 | | ------------ | --------------------- | | とにかく早く・身軽に検証したい | SaaS型ツール | | WordPressに触れたくない | SaaS型ツール | | 長く続ける前提で、月次を軽くしたい | 自前(MatchLayer) | | データを自分の資産として持ちたい | 自前(MatchLayer) | | デザインや機能を自由に作り込みたい | 自前(MatchLayer) | ざっくり言えば、**「まず小さく試したい・WordPressに触れたくない」ならSaaS型、「腰を据えて自分の資産として育てたい・WordPressを扱える」なら自前**、という分かれ方になります。 判断に迷うときは、時間軸で考えるのがおすすめです。数ヶ月でうまくいくか試したいだけなら、身軽なSaaSで十分。何年も続ける事業として育てるつもりなら、月次の軽さとデータの保有が、後から大きな強みになります。 ## 自前にも“手間”はある 自前構築(MatchLayer)を選ぶなら、知っておいてほしいことが2つあります。 ひとつは、WordPressの基本操作が必要なこと。プラグインの導入やページの編集など、さわった経験があるとスムーズです。もうひとつは、決済機能が標準では含まれないこと。料金のやり取りは、サイトの外で行うか、別途決済プラグインを組み合わせます。 このあたりを「手間」と感じるか、「自分でコントロールできる範囲」と捉えるか。そこが、自前を選ぶかどうかの分かれ目になります。 ## まとめ:上下ではなく、向き不向きで選ぶ MatchLayerでの自前構築とSaaS型ツールは、優劣ではなく性格の違いです。初期の身軽さと手離れのよさを取るならSaaS型。月次の軽さ・データの保有・作り込みの自由を取るなら自前。集客はどちらでも自分の仕事で、スケールは当面どちらでも対応できます。 最後は、「どれくらいの期間、どこまで本気で続けるか」で決まります。短く試すのか、長く育てるのか。それさえはっきりすれば、選ぶ道はおのずと見えてくるはずです。 MatchLayerをもっと知りたくなったら、機能の全体像を紹介した記事や、公開までの手順をまとめた記事もあわせてどうぞ。自分の事業に合うか、実際の中身で確かめてみてください。 --- # MatchLayerで募集フォームの入力項目を追加・変更する方法|カスタムフィールドで自社向けに整える Source: https://matchlayer.jp/blog/customize-form-fields/ MatchLayer で募集ページ(リスティング)を作ると、タイトルや説明・画像といった基本の入力欄が最初から用意されています。でも、実際に運営を始めると「うちのサービスだと、ここに○○の項目も入れてほしい」というのが必ず出てきます。スペース貸しなら「最寄り駅」や「広さ」、スキル販売なら「対応エリア」や「保有資格」——こうした**業種ならではの入力項目**を、コードを書かずに足せるのが「登録フォーム設定」です。 この記事では、募集フォームと会員登録フォームに自分で項目を追加・変更する手順を、管理画面の操作に沿って説明します。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップ(プラグイン有効化・ライセンス登録・サイトジャンル選択)を済ませた管理者の方。まだの場合は先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 ## この記事でできるようになること 次のことができるようになります。 - 募集フォーム(リスティング)に独自の入力項目を追加する - 項目の種類(テキスト・選択肢・チェックボックス・数値など)を目的に合わせて選ぶ - 追加した項目を**検索の絞り込み条件**としても使えるようにする - 会員登録・プロフィールの入力項目を、提供者・利用者ごとに設定する 所要時間は、項目を2〜3個追加するだけなら **15分**ほどです。 > **用語のおさらい**:MatchLayer では、追加できるこれらの入力項目を「カスタムフィールド」と呼びます。標準の入力欄に、自分で足す欄、というイメージです。 --- ## 1. 「登録フォーム設定」を開く 左メニューの **MatchLayer → 登録フォーム設定** をクリックします(URL:`wp-admin/admin.php?page=matchlayer-custom-fields`)。 ![登録フォーム設定の画面(全体)](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/f-01-overview.png) この画面は、上部の**3つのタブ**で入力項目の置き場所が分かれています。 | タブ | どのフォームの項目か | | ------ | ------------------------------ | | **ユーザープロフィール用** | 会員のプロフィール編集フォーム | | **ユーザー登録用** | 会員登録(サインアップ)フォーム | | **○○用**(例:スペース用) | 募集ページ=リスティングの作成・編集フォーム | 3番目のタブの名前は、サイトジャンルで決めたリスティングの呼称によって変わります(スペースレンタルなら「スペース用」、人のマッチングなら「サービス用」など)。 各タブは、**左が「追加・編集フォーム」、右が「登録済みの項目一覧」**という共通のレイアウトです。 --- ## 2. 募集フォームに入力項目を追加する まずはいちばん使う、募集フォームへの項目追加です。 ### ① 「○○用」タブを開く 3番目のタブ(例:スペース用)をクリックします。 ![募集(リスティング)用タブの追加フォーム](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/f-03-listing-add-form.png) ### ② フィールド名を入力する 左のフォームの **「フィールド名」** に、フォームに表示したい項目名を入れます。たとえば「最寄り駅」「広さ」「料金」など、利用者が見てそのまま分かる名前にします。 ### ③ 種類を選ぶ **「種類」** で入力欄の形を選びます(種類の使い分けは次の章で詳しく説明します)。 ### ④ 必要に応じてオプションを設定する 種類や用途に応じて、次の項目が出てきます。 - **必須**:チェックを入れると、その欄を空のままでは保存できなくなります - **検索項目として表示する**:チェックを入れると、その項目が**検索の絞り込み条件**にも追加されます(募集フォームの項目だけで使えます) - **単位**:種類が「数値」のときに出ます。「円」「km」「㎡」など、数字の後ろに付く単位を入れます - **選択肢**:種類が「選択肢」「ラジオボタン」「チェックボックス」のときに出ます。**1行に1つ**ずつ選択肢を書きます ### ⑤ 「追加」を押す フォーム下の **「追加」ボタン**を押すと、右の一覧にその項目が並びます。 ![登録済みの募集用フィールド一覧](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/f-04-listing-list.png) > **補足**:たとえばスペース貸しなら、「最寄り駅(テキスト)」「料金(数値・単位は円・検索ON)」「設備(チェックボックスで Wi-Fi/ホワイトボード/駐車場)」のように足していくと、募集ページがぐっとサービスらしくなります。 --- ## 3. 入力項目の「種類」を使い分ける 種類は全部で6つあります。集めたい情報の形に合わせて選んでください。 | 種類 | こんな項目に向いている | | ------ | --------------------------------- | | **テキスト** | 最寄り駅・最寄りバス停など、短い1行の文字 | | **テキストエリア** | 利用上の注意・補足説明など、長めの文章 | | **選択肢** | 1つだけ選ばせたい項目をドロップダウンで(例:建物タイプ) | | **ラジオボタン** | 1つだけ選ばせたい項目を、選択肢を全部見せて選ばせたいとき | | **チェックボックス** | 複数選んでよい項目(例:設備=Wi-Fi・駐車場…) | | **数値** | 料金・広さ・人数など、数字で表す項目。**募集フォーム専用** | 「選択肢」「ラジオボタン」「チェックボックス」を選ぶと、選択肢を入れる欄が出てきます。1行に1つずつ書いてください。「数値」を選ぶと単位の欄が出てくるので、必要なら「円」「㎡」などを入れます。 > **数値は募集フォームだけ**:数値型は「○○用(募集)」タブにだけ表示されます。会員登録・プロフィールのタブには出てきません。料金や広さのような、範囲で絞り込みたい項目に向いています。 --- ## 4. 追加した項目がどこに出るのか 追加したカスタムフィールドは、自動で次の3カ所に反映されます。 ### 募集フォーム(作成・編集) 提供者が募集ページを作る・編集するときのフォームに、追加した項目が入力欄として並びます。「必須」にした項目は、空のままだと保存時にエラーになります。 ### 募集ページの詳細 公開された募集ページに、項目名と入力された値がセットで表示されます。**値が空の項目は表示されません**ので、人によって埋まったり埋まらなかったりしても、見た目が崩れません。 ### 検索の絞り込み 「検索項目として表示する」をONにした項目は、検索フォームに絞り込み条件として自動で追加されます。種類によって絞り込み方が変わります。 - **テキスト・テキストエリア**:入力した言葉での部分一致 - **選択肢**:ドロップダウンから選んで完全一致 - **ラジオボタン・チェックボックス**:その形のまま表示(チェックボックスは複数条件のいずれかに一致) - **数値**:「最小値」「最大値」の2つの欄で範囲指定(例:料金〜円以下、広さ〜㎡以上) 複数の条件を指定したときは、**すべてを満たす募集だけ**が結果に残ります。 --- ## 5. 並び替え・編集・削除 一覧に並んだ項目は、あとから自由に整理できます。 - **並び替え**:一覧の行を**ドラッグ**して順番を変えられます。ここで並べた順が、そのままフォーム・詳細ページ・検索での表示順になります - **編集**:各行の **「編集」** から、名前・種類・選択肢などを変更できます - **削除**:各行の **「削除」** で項目を消せます > **削除しても入力済みのデータは消えません**:項目を削除しても、すでに入力されていた値はデータベースに残ります。消えるのは「今後の新しいフォームにその欄が出なくなる」ことだけです。いったん非表示にしたいだけなら削除でも安全です。 --- ## 6. 会員登録・プロフィールの項目を変える 募集フォームと同じ要領で、会員側の入力項目も設定できます。 - **ユーザー登録用**タブ:会員登録(サインアップ)のときに入力してもらう項目 - **ユーザープロフィール用**タブ:登録後にプロフィールとして編集できる項目 ![会員側の項目設定(適用ロールを選べる)](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/f-05-profile-tab.png) この2つのタブには、募集フォームには無い **「適用ロール」** という設定があります。 | 適用ロール | 表示される相手 | | --------------- | --------------------- | | **両方** | 提供者・利用者の両方 | | **提供者のみ** | サービスを掲載する側だけ | | **利用者のみ** | サービスを探す側だけ | たとえば「保有資格」は提供者だけに、「興味のあるカテゴリ」は利用者だけに——というように、相手によって聞く項目を出し分けられます。 --- ## 7. フロントで確認する 設定したら、実際のフォームで見え方を確認しましょう。 - 募集フォーム:提供者でログインして、募集ページの新規作成を開く - 会員登録フォーム:ログアウトした状態で、登録ページを開く - 検索:リスティング一覧の検索フォームに、絞り込み条件が増えているか 思ったとおりに出ていれば完了です。あとは運営しながら、不足している項目を足したり、使われていない項目を整理したりしていきます。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. 「数値」が種類の選択肢に出てこない **A.** 数値型は募集(○○用)タブ専用です。「ユーザー登録用」「ユーザープロフィール用」のタブには表示されません。料金や広さなどは募集フォームの項目として追加してください。 ### Q2. 追加したのに検索で絞り込めない **A.** その項目の **「検索項目として表示する」** にチェックが入っているか確認してください。チェックがONの募集用フィールドだけが、検索フォームに条件として追加されます。 ### Q3. 「選択肢」の入れ方が分からない **A.** 種類を「選択肢」「ラジオボタン」「チェックボックス」にすると選択肢の入力欄が出ます。そこに**1行につき1つ**ずつ選択肢を書いてください(改行で区切ります)。 ### Q4. 項目を間違えて削除してしまった **A.** 同じ名前・種類でもう一度追加すれば、フォームには復活します。なお、過去に入力された値はデータベースに残っているので、データそのものが消えることはありません。 ### Q5. 必須にしたのに空のまま登録できてしまう **A.** 「必須」のチェックを入れて保存できているか、対象のタブ(募集/登録/プロフィール)が合っているかを確認してください。必須項目が空のまま送信されると、フォーム側でエラーが表示されて先に進めなくなります。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **登録フォーム設定** | 募集・会員登録・プロフィールの各フォームに、独自の入力項目を追加・編集する管理画面 | | **カスタムフィールド** | 標準の入力欄に管理者が追加できる独自の入力項目 | | **リスティング** | 提供者が掲載する案件・サービス・モノ・スペース等の総称(呼称はサイトジャンルで変わる) | | **適用ロール** | その項目を誰に表示するか(両方/提供者のみ/利用者のみ)。会員登録・プロフィール用の項目で設定できる | | **検索項目として表示する** | その募集用フィールドを、検索フォームの絞り込み条件にも出す設定 | | **提供者/利用者** | サービスを掲載する側/探して申し込む側のユーザー | --- # MatchLayerのカスタマイズ方法|色・フォーム・カテゴリを自分仕様に Source: https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-customization-theme-form-guide/ プリセットでサイトを立ち上げると、それっぽい見た目はすぐ整います。でも使っているうちに、「ここの色を変えたい」「この入力項目を足したい」「カテゴリを自分の業種に合わせたい」などサイトに合わせて調整をしたくなりますよね。 MatchLayerのカスタマイズは、管理画面だけでできる範囲が思っているより広めです。ただし、何でも管理画面でできるわけではありません。ここを勘違いすると、「できないこと」を延々と探して時間を溶かしたり、逆に「外注すべきこと」を自力で抱えて消耗したりします。 この記事では、どこまでが管理画面の仕事で、どこからがテーマの世界なのかをはっきり線引きします。読み終えると、こんなことが分かります。 - 管理画面だけで変えられる4つの領域と、その操作方法 - 管理画面の限界と、子テーマで広がる範囲 - 自分でやるか外注するか、コストと工数で判断する基準 ## カスタマイズは「2つの層」で考える 最初にこの地図を頭に入れておくと、迷わなくなります。MatchLayerのカスタマイズは、大きく2層です。 ひとつは**管理画面の層**。色、文言、入力項目、カテゴリ、呼び名など、コードを書かずに変えられる部分です。ほとんどの人は、ここだけで十分なサイトが作れます。 もうひとつは**テーマの層**。細かいレイアウト、フォント、独自のデザイン。ここはCSSや子テーマの出番で、WordPressの知識が要ります。 まずは上の層を使い切る。それで対応できない部分だけ、下の層に手を出す。この順番なら、お金も時間も無駄になりません。では、管理画面でできることから見ていきます。 ## 管理画面だけでできること(4領域) ### 1. デザイン(色・トップページの中身) 「MatchLayer → トップページ設定」で、サイトの見た目の大部分を調整できます。 ![トップページ設定の管理画面。ブランドカラーや各セクションの文言・並びをまとめて変えられる](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/ml48-01-design-scaled.png) 変えられるのは、ボタンやCTAなどに反映されるブランドカラー、ヒーロー(一番上の大きな見出し)のキャッチコピーや背景画像、そして「仕組み説明」「注目の掲載」「利用実績」といった各セクションの文言や表示・非表示、並び順です。セクションはドラッグで並び替えできるので、自分のサービスで見せたい順に組み替えられます。 ここだけで、「プリセットそのまま」感はほぼ消せます。まず最初に触るならここです。 ### 2. フォーム(入力項目のカスタマイズ) 掲載やプロフィールの入力項目は、「カスタムフィールド」で自由に足せます。たとえば撮影スタジオなら「広さ」「天井高」「機材の有無」、講師マッチングなら「対応エリア」「指導歴」といった具合です。 ![カスタムフィールドの追加画面。フィールド名・種類・必須・検索項目化を設定できる](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/ml48-02-formfield.png) 項目の種類は、1行テキスト、複数行テキスト、選択肢(プルダウン)、ラジオボタン、チェックボックス、数値から選べます。それぞれの項目について、こんな設定ができます。 - 掲載用かプロフィール用かを分ける - 提供者・利用者・両方のうち、誰に表示するかを決める - 必須にするかどうか - 検索の絞り込み項目として使うかどうか 特に「検索項目として表示する」は効果が高く、数値型なら「予算◯円まで」のような範囲検索もできるので、利用者が目当ての掲載にたどり着きやすくなります。自分のサービスで「これで絞り込みたい」という条件を、そのまま検索軸にできるわけです。 ### 3. カテゴリ(分類の作り込み) 「MatchLayer → カテゴリ設定」で、掲載の分類を自分の業種に合わせて作れます。 ![カテゴリ設定画面。名前・スラッグ・親カテゴリ・アイコン・表示順を設定し、ドラッグで並び替えできる](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/ml48-03-category.png) プリセットを選んだ時点で、業種に合ったカテゴリがいくつか入っています。それをベースに、名前を変えたり、足したり、消したり調整が可能です。 ### 4. 呼び名(リスティングの呼称) サイトに合わせて掲載の呼び名を設定できます。初期は「リスティング」ですが、「案件」「サービス」「宿泊先」「先生」など、サービスに合った言葉に変えられます。変更すると、フロントも管理画面も含めて、サイト全体のラベルやボタンの文言に反映されます。利用者にとって自然な言葉になるだけで、サイトの分かりやすさは一段上がります。 ## 管理画面で「できないこと」=テーマの領域 ここからはテーマの世界です。次のようなことは、管理画面の設定だけでは変更できません。 - 各ページの細かいレイアウト(余白、要素の配置) - ブランドカラー以外の細かい配色 - 既存テンプレートにない独自セクションやデザインの作り込み MatchLayerは、テーマに依存しない最低限のスタイルを持っていますが、見た目の最終的な責任はテーマ側にあります。つまり、細かいデザインを詰めたいなら、テーマのCSSを書くことになります。 このとき大事なのが**子テーマを使うこと**。テーマを直接編集すると、テーマの更新時に変更が消えてしまいます。子テーマ(親テーマを引き継ぐ小さなテーマ)を作ってそこにCSSを書けば、更新の影響を受けません。 ## 自分でやる? 外注する? 判断の基準 どこまで自分でやって、どこから人に頼むか。コストと工数の感覚で整理します。金額はあくまで目安で、内容や依頼先によって変わる点はご了承ください。 **管理画面でできることは、全部自分でやる。** これは即答です。無料で、その場で反映され、やり直しも効きます。色・文言・カスタムフィールド・カテゴリ・呼び名は、外注する理由がありません。 **CSSの軽い微調整(色や余白の手直し)** は、分かれ道です。自分でCSSを学んで対応するか、クラウドソーシングでスポット依頼するか。小さな修正なら、数千円〜数万円ほどで請けてくれる人もいます。「ちょっと崩れてるのを直したい」程度なら、ここが現実的です。 **独自デザインやテンプレート構造の作り込み** は、制作会社やフリーランスへの本格的な外注になります。規模にもよりますが、数十万円規模を見ておくのが無難です。ここに最初から投資するのは、よほどデザインが売りのサービスでない限り、急がなくていいと思います。 判断の軸はシンプルです。**「その見た目の作り込みは、売上に直結するか?」** そして**「自分の時間単価と、外注費はどちらが高いか?」**。この2つで考えると、たいていの場合「まずは管理画面でできる範囲で公開し、運営しながら本当に必要な部分だけ投資する」が正解になります。誰も使っていない段階で見た目を磨き込んでも、反応は変わりません。 ## まとめ:作り込みは段階的に MatchLayerのカスタマイズは、まず管理画面の層(デザイン・フォーム・カテゴリ・呼び名)を使い切る。それで対応できない細部だけ、子テーマでCSSを足す。さらに本格的なデザインが要るなら外注する。この順番で進めれば、お金も時間も無駄になりません。 大事なのは、最初から完璧を目指さないこと。立ち上げ時点では、管理画面でできる範囲で十分に「自分のサービスらしい」見た目になります。あとは公開して、ユーザーの反応を見ながら、本当に必要なところだけ手を入れていきましょう。 サイトが整ったら、次はいよいよ集客です。誰もいない状態から最初のユーザーを集める方法は、続きの記事で解説します。 --- # WordPressでマッチングサイトを作る|プラグイン7種の比較と、作りたいものから選ぶ早見表 Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-matching-plugin-selection-guide/ 「WordPressでマッチングサイトを作りたいけれど、プラグインが多すぎて、どれを選べばいいのか分からない」 そう感じている方は多いのではないでしょうか。候補として名前が挙がるものはいくつもありますが、紹介文にはどれも「マッチングサイトが作れます」と書いてあって、並べただけでは違いが見えてきません。 実際に選ぶときに差が出るのは、機能の一覧よりも、作ろうとしているサービスの性質のほうです。誰が掲載するのか、支払いがどこで発生するのか、申し込みが来たあとに何が起きるのか。この3つがはっきりすると、候補は数個まで絞り込めます。 そこで、候補になる7種類を性質ごとに整理したうえで、作りたいものから候補を探せる早見表にまとめてみました。プラグイン選びで迷っている方のお役に立てたら嬉しいです。 なお、この記事の各プラグインに関する記述は2026年8月時点で公開情報を確認したものです。仕様や提供形態は変わることがありますので、最終的に判断される前には各公式サイトもあわせてご確認ください。私たちはMatchLayerを提供している立場ですので、その点も踏まえて読んでいただけたらと思います。 --- ## なぜ「おすすめプラグイン」の記事を読んでも決められないのか ひとつの理由は、比較の軸が機能の数になりやすいことだと思います。 機能が多いほうが良さそうに見えます。ただ、使わない機能は設定項目としてだけ残り、運営する人を迷わせます。逆に、機能が少なくても要件に合っていれば、設定は数時間で終わります。 なかでも、最初に判断を分けるのは次の3つです。 - 支払いをサイト内で完結させるのか、当事者どうしで直接やり取りするのかを確かめます - 掲載するのは運営だけなのか、外部の人が自分で登録するのかを確かめます - 会員どうしが日常的に交流するのか、条件が合ったときだけ話すのかを確かめます この3つで、候補はかなり絞れます。順番に見ていきます。 --- ## 候補になる7種類を、性質で分ける WordPressでマッチングらしいサイトを作れるものを、種類でまとめます。個別の製品名ではなく、まず種類で見てください。 ### 1. リスティング・ディレクトリ型 掲載物を並べて、条件で絞り込んで、詳細を見てもらう形です。代表的なものにHivePressがあります。無料のコアに、必要な拡張を足していく作りになっています。 不動産、求人、地域の店舗紹介、サービスの出品など、幅広いジャンルに使われています。世界的に利用者が多く、情報も豊富です。 ### 2. マッチング特化型 掲載して、申し込んで、状態を管理して、やり取りするところまでを一体で持つ形です。私たちが提供しているMatchLayerがここに入ります。 申し込みが来てから成立するまでの流れが最初から入っているのが特徴です。逆に、それ以外の用途には向きません。 ### 3. 求人特化型 求人票の掲載と応募に絞り込んだ形です。WP Job Managerが代表的で、世界中で使われています。提供元や配布の形は変わることがあるので、公式サイトでご確認ください。 無料のコア機能に、応募フォーム、履歴書の管理、有料掲載といった機能を年額のアドオンで足していく作りです。求人以外の用途に応用する場合は、求人票と応募という前提に合わせて項目や画面を組み替えることになります。 ### 4. 会員・コミュニティ型 会員のプロフィール、フォロー、投稿、グループといった機能を持つ形です。BuddyPressとその発展形であるBuddyBoss、それからUltimate Memberがここに入ります。 日本語の記事でもよく紹介されています。会員どうしがつながることが目的なら向いています。ただし、条件で絞り込んで申し込む、という流れは標準では持っていないことが多いので、そこは別途組み合わせることになります。 ### 5. EC・マルチベンダー型 WooCommerceに、複数の出品者が店を持てるようにする拡張を組み合わせる形です。DokanやWCFM、MultiVendorXなどがあります。 決済、在庫、配送、手数料の計算が最初から揃っています。モノを売り買いするなら強い選択肢です。詳しくは[WooCommerceでマッチングサイトは作れるか](https://matchlayer.jp/blog/woocommerce-matching-site/)に書きました。 ### 6. ディレクトリ専用型 店舗や施設の情報を地図とともに並べる形です。GeoDirectoryなどがあります。掲載を見せることが目的で、そこから申し込みや取引に進む流れは主眼ではありません。 ### 7. 自分で組む カスタム投稿タイプとカスタムフィールドで、必要なものだけを作る形です。プラグインの制約を受けない代わりに、申し込みの受け付け、状態の管理、メッセージのやり取りを自分で作ることになります。 掲載するのが運営だけで、件数も多くないなら、この方法でも大丈夫です。プラグインを選ぶ前に、この条件に当てはまらないかを先に確認してください。 --- ## 種類ごとの比較 7種類を横並びにします。○×ではなく、何を最初から持っているかで見てください。 | 種類 | 決済 | 外部の人が掲載 | 申し込みと状態管理 | 会員どうしの交流 | 日本語 | | ------ | ------ | --------------------- | --------------------------- | ------------------------ | --------- | | リスティング・ディレクトリ型 | 拡張で追加します | できます | 拡張で追加します | 弱くなります | 翻訳の作業が必要です | | マッチング特化型 | ありません | できます | 最初から持っています | 弱くなります | 日本語で提供しています | | 求人特化型 | 拡張で追加します | できます | 拡張で追加します | 弱くなります | 翻訳の作業が必要です | | 会員・コミュニティ型 | 別途用意します | 設定次第でできます | 弱くなります | 強くなります | 翻訳の作業が必要です | | EC・マルチベンダー型 | 最初から持っています | できます | 注文として管理します | 弱くなります | 日本語の情報が多くあります | | ディレクトリ専用型 | 拡張で追加します | できます | 弱くなります | 弱くなります | 翻訳の作業が必要です | | 自分で組む | 自分で作ります | 自分で作ります | 自分で作ります | 自分で作ります | 自分次第です | 「日本語」の列について補足します。WordPressのプラグインは翻訳ファイルを当てれば日本語にできるものが多く、日本語で解説している記事もあります。ただ、管理画面の一部が英語のまま残ったり、更新のたびに未翻訳の項目が出たりします。作る人が英語を気にしないなら問題になりませんが、サイトを運営するのが別の人になる場合は、未翻訳の項目が残ることが負担になります。 --- ## 作りたいものから選ぶ早見表 作ろうとしているサービスに近いものを、下の表から探してみてください。 | 作りたいもの | 有力な候補 | 理由 | | ------------------ | --------------- | ------ | | ハンドメイド作品を売る場 | EC・マルチベンダー型 | 決済と配送が要件の中心にあります | | 地域の産直品を売る場 | EC・マルチベンダー型 または マッチング特化型 | 決済まで持つならEC型、条件を相談してから取引するならマッチング型です | | 求人サイト | 求人特化型 または マッチング特化型 | 応募と選考の管理が要ります | | 副業・スキルの受発注 | マッチング特化型 または リスティング・ディレクトリ型 | 見積りと相談が先に来るので、決済より申し込みの流れが重要です | | 士業・専門家への相談窓口 | マッチング特化型 | 報酬は事務所で精算する形が多く、閲覧権限を細かく設定できます | | 教室・レッスンの予約 | マッチング特化型 または 予約プラグイン | 日時の枠を管理する必要があります | | 体験・ツアーの申し込み | マッチング特化型 | 定員のある枠を扱います | | 空き家・不動産の紹介 | リスティング・ディレクトリ型 または マッチング特化型 | 地域での絞り込みが中心になります | | スペース・設備の貸し借り | マッチング特化型 または リスティング・ディレクトリ型 | 空き時間の管理が要ります | | 中古機械・中古品の売買 | マッチング特化型 または リスティング・ディレクトリ型 | 金額が大きく、その場で決済しません | | 店舗・施設の情報を集めた地図 | ディレクトリ専用型 | 掲載を見せることが目的です | | 業界のオンラインコミュニティ | 会員・コミュニティ型 | 会員どうしのつながりが主役です | | 会員制の情報提供サイト | 会員・コミュニティ型 | 会員管理と権限の制御が中心です | | 運営だけが情報を載せる紹介ページ | 自分で組む | 外部の人が登録しないなら、プラグインは要りません | ### 型に対応するプラグイン 当てはまる型が見つかったら、次の対応表で製品名を確認してください。それぞれの詳しい説明は、前の「候補になる7種類を、性質で分ける」に書いています。 | 型 | 代表的なプラグイン | | --- | --------------------------- | | リスティング・ディレクトリ型 | HivePress | | マッチング特化型 | MatchLayer | | 求人特化型 | WP Job Manager | | 会員・コミュニティ型 | BuddyPress、BuddyBoss、Ultimate Member | | EC・マルチベンダー型 | WooCommerceにDokan、WCFM、MultiVendorXなどを組み合わせます | | ディレクトリ専用型 | GeoDirectory | | 自分で組む | カスタム投稿タイプとカスタムフィールドで作ります(プラグインを使いません) | 早見表に出てくる「予約プラグイン」だけは、今回の7種類に含めていません。日時の枠を管理することが目的の中心になる場合は、予約に特化したプラグインを別に探すことになります。 境目のケースも多いので、迷ったら次の3つの質問で切り分けてください。 --- ## 判断を分ける3つの質問 ### 質問1:支払いはサイト内で完結しますか サイトの中でカートに入れて、その場で支払って完了するなら、EC・マルチベンダー型が向いています。決済、在庫、配送、手数料が最初から揃っています。 一方、金額が相談で決まる、後日請求する、当日現地で支払う、そもそも支払いが発生しない、といった場合は、決済機能を持つ選択肢を選ぶ意味が薄くなります。使わない機能の設定項目が残るだけです。 意外に思われるかもしれませんが、こちらに当てはまるサービスは多くあります。例えば、里親募集では金銭のやり取り自体が目的になりません。介護人材の紹介では、支払うのは事業所であって個人ではありません。中古機械は写真だけ見てその場で決済する人がいません。 ### 質問2:掲載するのは誰ですか 掲載するのが運営だけなら、プラグインを入れる必要はありません。WordPressの投稿機能とカスタムフィールドで対応できます。 外部の人が自分で登録するなら、フロント側の登録フォーム、マイページ、掲載の編集、公開前の審査といった仕組みが要ります。これらを自分で作ると、想像よりずっと手間がかかります。 ### 質問3:会員どうしは日常的に交流しますか 毎日投稿を読み合い、フォローし、グループで話すなら、会員・コミュニティ型です。 条件が合ったときだけ話すなら、コミュニティ機能は使われません。マッチング特化型かリスティング型が向いています。 --- ## 選んだあとに差が出ること 機能で選んだあと、運用に入ってから差が出る要素が3つあります。 ### 拡張機能をどこまで足すことになるか 無料のコアに拡張機能を足していく作りのプラグインでは、実際に運用できる形にするまでにいくつの拡張が必要かを最初に確認してください。応募フォーム、決済、地図、レビュー、メッセージを1つずつ足していくと、設定する対象がその数だけ増えます。 拡張機能ごとに費用の形も違います。年額で更新が必要なもの、買い切りのもの、無料のものが混ざります。具体的な金額は変動するので、各公式サイトで確認してください。 ### 日本語で運営できるか サイトを作る人と運営する人が違う場合は、管理画面が日本語で使えるかどうかを先に確認してください。サイトの制作者が英語のドキュメントを読めても、日々その画面を操作するのは運営の担当者です。英語のままだと、掲載を確認するたび、会員に対応するたびに、担当者が英語の項目名を読み解くことになります。 翻訳ファイルを当てる方法はありますが、プラグインの更新で新しい項目が増えるたびに未翻訳の箇所が出ます。困ったときに日本語で質問できるかどうかも、運営の負荷に直結します。 ### 制約を先に知っているか どの選択肢にも、できないことがあります。それを導入前に知っているかどうかで、途中で作り直す確率が変わります。 私たちのプラグインについては、[できること・できないこと](https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-can-and-cannot/)というページに制約を集めました。他の選択肢についても、公式ドキュメントで「この機能は含まれない」と書かれている箇所を先に読んでおくことをおすすめします。 --- ## よくある質問 **Q. 無料で作れますか?** 無料のプラグインを組み合わせて形にすることはできます。ただ、実際に運用する段階で、決済、応募フォーム、地図といった機能を足すことになり、そこから有料の拡張が必要になる場合が多くなります。サーバー代とドメイン代は別途かかります。「最初は無料で試して、要件が固まってから足す」という進め方であれば、無料のコアを持つプラグインは有力です。 **Q. プラグインとテーマ、どちらで選べばよいですか?** マッチングサイト用のテーマを買うと、見た目と機能がセットで揃います。手早く形になる代わりに、テーマを変えたくなったときに機能ごと失う可能性があります。プラグインで機能を持たせておくと、見た目だけを差し替えられます。長く運営する前提なら、機能はプラグインのほうに持たせておくと後々動きやすくなります。 **Q. あとから別のプラグインに乗り換えられますか?** 掲載データは移せる場合が多いのですが、申し込みの履歴、メッセージ、レビューといったデータは、プラグインごとの独自テーブルに入っていることが多く、そのままでは移せません。乗り換えの可能性を考えるなら、最初に小さく試して、方向性を確かめてから本格的に運用するほうが安全です。 **Q. 複数のプラグインを組み合わせてもよいですか?** 組み合わせること自体は普通に行われています。ただ、同じ役割のプラグインを重ねると、会員登録の画面が2つできたり、通知メールが二重に飛んだりします。役割が重ならない組み合わせにしてください。 **Q. 日本語のプラグインは選択肢が少ないのでしょうか?** 海外製と比べると数は限られます。ただ、翻訳ファイルを当てて日本語で運用している事例は多く、日本語で解説している記事も増えています。作る人が英語のドキュメントを読めるなら、選択肢はかなり広がります。 **Q. 結局どれを選べばよいですか?** 上の早見表で候補を2つまで絞ったら、それぞれの公式サイトで「できないこと」を探して読んでください。できることの説明はどれも似ていますが、できないことの説明は製品ごとに違います。要件に当たるほうを外す、という決め方にすると、判断がぶれにくくなります。 --- ## まとめ プラグイン選びで迷う時間の多くは、要件がまだ固まっていないことから来ています。 「マッチングサイトを作りたい」という段階では、どのプラグインの説明も当てはまって見えます。「誰が掲載して、支払いがどこで発生して、成立したあと何が起きるか」まで書き出すと、候補は自然に2つくらいまで減ります。 もうひとつお伝えしておくと、どの選択肢を選んでも、掲載も申し込みも最初から集まることはまれです。プラグインの機能差が表に出るのは、件数が増えてからの段階です。まず小さく作って動かしてみる、という進め方をおすすめします。 候補が2つまで絞れたら、あとは管理画面を開いてみるのが早い判断材料になります。説明を読み比べるより、掲載を1件登録してみるほうが要件との差に気づけます。 --- # MatchLayerでできること・できないこと|導入前に確認したい制約の一覧 Source: https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-can-and-cannot/ MatchLayerの導入を検討するときは、できることだけでなく「うちの要件に対応できない部分はどこか」も気になるのではないでしょうか。このページでは、MatchLayerで、できないことと制約を先にまとめました。 MatchLayerは、マッチングサイトを作ることに特化したWordPressプラグインです。掲載して、探して、申し込んで、やり取りするところまでを扱います。その範囲の外にあることは、標準では扱えません。 記載内容は2026年8月時点のプラグインの仕様にもとづいています。仕様は更新で変わることがありますので、最終確認日を末尾に記載しています。 --- ## できないことの一覧 主な制約を先に並べます。それぞれの詳しい中身は、このあと順に説明します。 | できないこと | 回避できるか | | ------------------ | ------------------ | | サイト上での決済 | 外部の決済サービスを併用するか、当事者間で精算する | | メールが受信箱に届いたことの確認(WordPress全般に共通します) | サイト内の通知を主にして、メールは補助として扱います | | 在庫の自動的な減算と停止 | 数値は表示できますが、掲載側が手で書き換えます | | 電子契約・本人確認 | 外部サービスを併用します | --- ## 決済機能はありません サイト内で支払いを完結させる仕組みは、MatchLayerの機能に含まれていません。 代金のやり取りは、次のどれかになります。 - 当事者どうしで直接精算します(銀行振込、現地での支払いなど) - 外部の決済サービスを別途組み込みます - そもそもサイト上で支払いが発生しない設計にします 意外に思われるかもしれませんが、3つめが当てはまるジャンルは多くあります。例えば、介護人材のマッチングでは、支払うのは事業所であって個人ではありません。中古機械の売買は金額が大きくなるので、写真だけ見てその場で決済する人がそもそもいません。シェアキッチンは貸す側と借りる側が同じ地域の顔見知りになることが多く、現金でも回ります。 逆に決済がないと成立しにくいのは、単価が低くて件数が多く、その場で完結する取引です。少額のデジタルデータを売り買いするような形は向きません。 WooCommerceなどのECプラグインは決済と在庫を最初から持っているので、そこが要件の中心にあるならそちらを検討してください。この判断は[マッチングプラグインの比較記事](https://matchlayer.jp/blog/wordpress-matching-plugin-comparison/)にも書いています。 --- ## メールが届いたかどうかは確認できません これはMatchLayerに限った話ではなく、WordPressからメールを送るサイト全般に当てはまります。サイト側で分かるのは送信の依頼が通ったところまでで、そのあと迷惑メールに振り分けられた場合も、受信側のサーバーで弾かれた場合も、送信側からは検知できません。ほかのプラグインを選んでも同じ前提になります。 MatchLayerには、通知メールの送信結果を確認する画面があります。ここに残るのは、サーバーへ渡す時点で失敗したメールだけで、最新20件までです。成功したメールの記録は残らないので、一覧に何も出ていなければ送信自体は通っている、という読み方になります。 この画面には、次の但し書きが表示されています。 > 迷惑メール振り分けや受信側での不達は検知できません。 取引の規模が大きいサイトでは、この前提が問題になります。「メールを送ったのに返事がない」という状況が起きると、届いていないのか読まれていないのかを切り分けられません。 対策としては、サイト内の通知を主にして、メールは補助として扱う形になります。取引の金額が大きいサイトでは、メールだけに頼らない連絡手段を用意しておいてください。送信の仕組み自体を強くしたい場合は、SMTPを使う配信サービスをWordPress側で設定する方法があります。詳しくは[メール送信状態の確認](https://matchlayer.jp/blog/mail-health/)に書きました。 --- ## 在庫の自動管理はありません 数値のカスタムフィールドは用意されていて、単位も設定できます。「残り3個」と書いて掲載することはできますし、数の範囲で絞り込む検索もできます。 ないのは、申し込みに応じて数が自動で減る仕組みと、0になったときに掲載が自動で止まる仕組みです。 農産物の産直サイトを考えてみてください。ECプラグインなら在庫数が最初から入っていますが、収穫量が読めない農産物では、そもそも在庫数を先に決められないという事情もあります。 運用としては、掲載側が数量の目安を書き、尽きたら自分で書き換えて「受付停止」にしてもらう形になります。「今週は10kgまで」のような書き方です。 ただし、これは人が手で管理しているだけです。同時に複数の申し込みが来たときに自動で止まる仕組みはありません。 なお、[カレンダー・予約機能](https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-calendar-booking/)を使う場合だけは、枠ごとの定員が数として管理されます。申し込みが入ると残りの人数が減るので、定員を超えることはありません。数量を扱いたい要件が「日時ごとの受け入れ人数」なら、こちらで解決できます。 --- ## 電子契約はありません。本人確認は運営が手で行います 契約書に署名する機能はありません。身分証を自動で照合する機能もありません。 企業間の取引では契約書のやり取りが発生することが多くありますが、その場合は外部の電子契約サービスを併用することになります。 本人確認についての仕組みは用意されていませんが、登録時に管理者の承認を必須にすることは可能です。手順は[ユーザー登録の設定](https://matchlayer.jp/blog/user-registration-settings/)にあります。 あわせて「本人確認バッジ」という機能もあります。運営者が自分の基準で確認したうえで管理画面からチェックを入れると、プロフィールと掲載の詳細ページに「本人確認済み」と表示されます。何をもって確認とするかは運営者が決めるもので、プラグインが自動で判定するわけではありません。 --- ## できること できないことを先に並べましたが、できることも書いておきます。よく使われる範囲を挙げます。 | 機能 | 内容 | | ------ | ------ | | 掲載の作成と管理 | 管理者でなくても、掲載したいユーザーが自分で登録し、下書き・公開・受付停止を切り替えられます | | カスタムフィールド | 掲載用・プロフィール用・会員登録フォーム用に、テキスト・テキストエリア・セレクト・ラジオ・チェックボックス・数値の項目を追加できます(数値は掲載用のみです) | | 条件での絞り込み | カスタムフィールドを検索対象にすると、一覧の絞り込み条件として出ます | | カテゴリ | WordPress標準のカテゴリと同じ仕組みで、親子の階層で整理できます | | 都道府県・市区町村 | 都道府県は用意されたものから選びます。市区町村は読み込んだあと自由に編集できます | | 申し込みと状態の管理 | 誰がどれに申し込み、いまどの段階かを一覧できます | | メッセージ | ユーザー同士がメッセージを送信しあえます。成立前から可にするか、成立後のみにするかを選べます | | カレンダー・予約 | 営業する曜日、1日の営業時間、休憩時間、枠の長さ、枠あたりの定員を設定できます。 | | 掲載の審査 | 公開前に運営が確認する運用にできます | | 登録の承認 | 提供者と利用者のそれぞれについて、運営の承認を必須にできます | | 通報とブロック | 不適切な掲載やユーザーを通報でき、ユーザーどうしが互いにブロックできます。ブロックすると申し込みもメッセージも通りません | | NGワード辞書 | 連絡先のパターンを既定で持っています | | 閲覧権限 | 3段階から選べます | | 一斉通知 | 通知・メール・バナーの組み合わせで、全員・提供者のみ・利用者のみのいずれかに知らせます | | お気に入り | 気になる掲載を保存しておけます | | シェアボタン | 詳細ページからXやLINEに共有できます | | 画像ギャラリー | 1件につき5枚まで登録できます | | メール文面の編集 | 通知の種類ごとに件名と本文を書き換えられます | | 単一ユーザーモード | サービスを提供する側とサービスを利用する側が同じ人になるサイトでは、ロールを分けずに使えます | | ジャンルのプリセット | 5種類から選べサイトの構築が容易になります | | ファイル添付 | メッセージにファイルを添付できます | 機能の一覧としてはこれで全部ではありませんが、よく使う範囲はこの通りです。 --- ## よくある質問 **Q. 決済機能は今後追加されますか?** 今後の開発予定については未定ですが、現時点ではその予定はありません。 **Q. メールが届かないという問い合わせが来たとき、どう調べればよいですか?** 送信状態の画面で、サーバーへ渡す時点で失敗していないかを確認します。そこに記録がなければ、送信自体は成功しています。そのあとは受信側の問題になるので、迷惑メールフォルダの確認をお願いすることになります。届いたかどうかをこちらで確認する手段はありません。 **Q. 在庫数を扱いたい場合はどうすればよいですか?** 日時ごとの受け入れ人数であれば、カレンダー機能の定員で自動的に管理されます。それ以外の数量は、数値のカスタムフィールドで表示はできますが、減算は自動では行われません。 --- ## まとめ このページでは、MatchLayerで対応していない部分をまとめました。 このような制約は、作り始めてから気づくと手戻りになりやすい部分です。たとえば決済が要件の中心にあるサービスでしたら、早い段階でほかの選択肢に移れたほうが、時間を無駄にせずに済みます。 なお、この記事の内容は2026年8月時点で確認したものです。プラグインの更新で変わる部分もありますので、最新の状態とあわせてご覧いただけたらと思います。 --- # MatchLayerで都道府県の絞り込みを使う方法|エリアで探せるようにする設定 Source: https://matchlayer.jp/blog/prefecture-area-filter/ レンタルスペース、教室、出張サービス——「近くの○○を探したい」というニーズがあるサービスでは、**地域で絞り込めること**が使い勝手を大きく左右します。MatchLayer には都道府県でリスティングを絞り込める機能があり、オンにするだけで作成フォーム・検索・詳細ページに都道府県の選択肢が一気に追加されます。 さらに、対象エリアが限られているサービスなら、**使う地域だけを残して選択肢をすっきりさせる**こともできます。この記事ではその設定方法を説明します。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップを済ませた管理者の方。まだの場合は先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - 都道府県でリスティングを絞り込めるようにする - サービスの対象エリアに合わせて、表示する地方・都道府県を選ぶ - 都道府県が、作成フォーム・検索・詳細のどこに出るのかを把握する 所要時間は **5分**ほどです。地域マスタ(47都道府県)はあらかじめ用意されているので、自分で入力する必要はありません。 --- ## 1. 都道府県機能をオンにする 左メニューの **MatchLayer → 一般設定** を開くと、最初に **「サイト全体」** タブが表示されます。その中の **「都道府県機能」** にチェックを入れて、ページ下部の **「変更を保存」** を押します。 ![サイト全体タブの都道府県機能設定](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/r-01-enable.png) これだけで、リスティングの作成・検索・詳細ページに都道府県の選択肢が表示されるようになります。 > **補足**:サイトジャンルで「スペースレンタル」や「モノのマッチング」を選んでいる場合は、**最初からオンになっています**。逆に「予約型サービス」「人のマッチング」では初期状態オフです。オンにすると、左メニューに **「都道府県設定」** が追加されます。 --- ## 2. 表示する地域を絞る(都道府県設定) 全国対応なら、そのまま47都道府県すべてが選べる状態で問題ありません。一方、「関東だけ」「東京近郊だけ」のように対象エリアが決まっているサービスでは、**使わない地域を選択肢から隠す**と、ユーザーが迷いません。 左メニューの **MatchLayer → 都道府県設定**を開きます。 ![都道府県設定ページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/r-02-prefecture-settings.png) 地方ごとに行が並んでいて、次の操作ができます。 - **地方を非表示**:その地方をまるごと隠す(配下の都道府県もすべて選択肢から消えます) - **都道府県を個別に非表示**:地方の中で、特定の県だけを隠す チェックを入れて **「保存」** すると、非表示にした地方・都道府県が、作成フォームと検索フォームの選択肢から除外されます。 > **補足**:**東京都は「東京都(23区)」と「東京都(23区外)」の2つ**に分かれています。 > > > なお、地方と都道府県は**全国分が最初から登録されています**。自分で追加する作業は要りません。使わない地域は、上の非表示の切り替えで隠してください。 --- ## 3. 都道府県がどこに表示されるか 都道府県機能をオンにすると、次の3か所に都道府県が反映されます。 ### 募集フォーム(作成・編集) 提供者がリスティングを作るとき、都道府県を選ぶ欄が追加されます。 ### 検索(一覧の絞り込み) リスティング一覧の検索フォームに、都道府県の絞り込みが追加されます。地方ごとにグループ分けされた選択肢から選べます。 ![一覧の検索フォームに追加された都道府県の絞り込み](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/08/r-03-search-filter.png) 選んだ都道府県が設定されているリスティングだけが結果に表示されます(都道府県を設定していないリスティングは、絞り込み時の結果には含まれません)。 ### リスティング詳細 リスティングの詳細ページに、設定された都道府県名と、その所属地方が表示されます。都道府県が未設定のリスティングでは、この欄は表示されません。 > **補足**:トップページの「地域から探す」セクションも、この都道府県機能と連動しています([トップページの見た目を変える方法](customize-top-page-design)で解説しています)。 --- ## 4. 機能をオフにすると 都道府県機能のチェックを外すと、作成フォーム・検索・詳細ページから都道府県に関する表示がすべて消えます。「地域は関係ないサービス」「オンライン完結のサービス」なら、オフのままにしておくとフォームがシンプルになります。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. 「都道府県設定」のメニューが見当たらない **A.** 都道府県機能がオフだと、このメニューは表示されません。「サイト全体」タブで都道府県機能をオンにしてください。 ### Q2. 検索フォームに都道府県の絞り込みが出ない **A.** 都道府県機能がオンになっているか確認してください。オンであれば、リスティング一覧の検索フォームに自動で追加されます。 ### Q3. 特定の地域だけのサービスにしたい **A.** 都道府県設定で、使わない地方・都道府県を非表示にしてください。たとえば関東のみのサービスなら、関東以外の地方を「地方を非表示」にすると、選択肢が関東だけになります。 ### Q4. 都道府県を追加・削除したい **A.** 地方も都道府県も全国分が登録済みなので、追加していただく必要はありません。使わない地域は非表示にしてください。削除の操作はありませんが、非表示にすれば作成フォームからも検索フォームからも選択肢が消えるので、削除したときと同じ状態になります。 ### Q5. 市区町村まで細かく分けたい **A.** 市区町村は最初は空の状態です。都道府県設定の画面で「全国を一括読み込み」を押すか、県ごとの「この県の市区町村を読み込む」を押すと、その県の市区町村が投入されます。 読み込んだあとの一覧は自由に編集できます。「+行を追加」で行を足せますし、名前を書き換えることもできます。任意の文字列を入れられるので、「城下町エリア」のような独自の区分を市区町村の位置に登録する使い方もできます。 ### Q6. 都道府県を設定していないリスティングが検索に出てこない **A.** 都道府県で絞り込んだとき、都道府県が未設定のリスティングは結果に含まれません。絞り込みの対象にしたいリスティングには、提供者に都道府県を設定してもらってください。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **都道府県機能** | リスティングを都道府県で絞り込めるようにする機能(サイト全体タブでオン/オフ) | | **都道府県設定** | 表示する地方・都道府県を選ぶ管理画面(非表示にした地域は選択肢から除外) | | **地方** | 北海道・東北/関東/中部/近畿/中国・四国/九州の6区分 | | **市区町村** | 都道府県の下の区分(読み込んで投入し、行の追加や名前の書き換えができる) | | **リスティング** | 提供者が掲載する案件・サービス・モノ・スペース等の総称(呼称はサイトジャンルで変わる) | --- # マッチングサイトは無料で作れるか|WordPressの無料プラグインでどこまで届くか Source: https://matchlayer.jp/blog/free-matching-site-wordpress/ 「WordPressなら無料のプラグインでマッチングサイトを作れますか」 答えは「形にはなります。ただ、運用に入る手前で止まることが多いです」になります。 無料で使えるプラグインは実際にあります。会員登録もプロフィールも掲載も検索も、お金をかけずに組めます。そこまでは本当です。止まるのは、そのあとです。 この記事では、無料でどこまで届くのか、どこで止まるのかを書きます。私たちは有料のプラグインを提供している立場です。そう読まれないように、無料で足りる場合を先に書いています。 なお、各プラグインの提供形態に関する記述は2026年8月時点の公開情報にもとづいています。無料の範囲は変わることがあるので、判断の前に公式サイトをご確認ください。 --- ## 先に:無料で足りる場合 次に当てはまるなら、無料の範囲で運用できます。 - 掲載する人が10人程度で、運営が全員の顔を知っている - 1人が1つしか掲載しない - 申し込みは、メールか電話で受ければよい - お金はサイトの外で動く - 運営する人が英語の管理画面を気にしない 小さく始めて反応を見たい段階なら、この構成で十分です。むしろ、要件が固まっていない段階でお金をかけるほうが無駄になります。 以下は「そこから先に進むとき何が起きるか」という話です。 --- ## 無料で組める4つの型 ### 1. 会員制プラグインで、会員一覧を検索にする Ultimate MemberやBuddyPressを使う形です。どちらも無料で使える範囲が広く、日本語で解説している記事もあります。 会員登録、プロフィール、会員一覧、ロールごとの権限まで無料で作れます。プロフィールの項目で絞り込む仕組みもあります。 この形が成り立つのは、1人が1つしか掲載しない場合です。会員のプロフィールがそのまま掲載物になります。詳しくは[Ultimate MemberやBuddyPressでマッチングサイトは作れるか](https://matchlayer.jp/blog/ultimate-member-buddypress-matching/)に書きました。 ### 2. リスティング型プラグインの無料コアを使う HivePressの無料コアを使う形です。掲載物の登録、プロフィール、カスタムフィールド、カテゴリ、場所での検索まで持っています。 メッセージ、お気に入り、レビューといった機能にも無料の拡張があります。掲載を並べて探してもらうところまでは、費用をかけずに組めます。 管理画面は英語です。翻訳ファイルを当てれば日本語にできますが、拡張を増やすほど翻訳の対象も増えます。 ### 3. 求人型プラグインの無料コアを使う WP Job Managerの無料コアを使う形です。求人の登録、検索、フロントからの投稿フォーム、雇用主のダッシュボードまで入っています。 ただし、応募の受け付けは有料のアドオンになります。無料の範囲では、応募先のメールアドレスか、企業の採用ページのURLを求人票に載せる形になります。 求人情報を集めて紹介することが目的なら、これで成立します。応募を自サイトで受けたい段階で費用が発生します。 ### 4. カスタム投稿タイプで自分で組む プラグインを使わず、WordPressの標準機能で組む形です。掲載物をカスタム投稿タイプにして、カスタムフィールドで項目を足します。 見た目も動きも自分で決められます。使わない機能が入りません。 その代わり、フロント側の投稿フォーム、マイページ、掲載の編集、申し込みの受け付け、状態の管理を自分で作ることになります。掲載するのが運営だけなら、これがいちばん素直です。外部の人が登録する形にすると、作る量が一気に増えます。 --- ## 無料でも避けられない費用 プラグインが無料でも、サイトを公開するには次が必要です。 | 項目 | 内容 | | ------ | ------ | | レンタルサーバー | 会員機能を持つサイトは、静的なサイトより負荷がかかります | | 独自ドメイン | 事業として運営するなら必要になります | | SSL証明書 | 多くのサーバーで無料のものが使えます | | バックアップ | 会員データを扱うので、無料のプラグインでも設定は必須です | | 迷惑投稿の対策 | 登録フォームを開けると、機械的な登録が来ます | そして、いちばん見落とされるのが時間です。 無料のプラグインを組み合わせて要件に合わせていく作業は、それ自体が手間になります。どの拡張が必要かを調べ、英語のドキュメントを読み、翻訳ファイルを当て、更新のたびに動作を確かめる。この時間を金額に換算すると、有料のものを買ったほうが安く済む場合があります。 「無料で作れますか」という質問への答えが「形にはなります」で止まるのは、この部分があるからです。 --- ## 無料のまま進むと詰まりやすい5か所 ### 1. 申し込みを受けて、断るとき 無料の範囲で用意されているのは、たいてい「連絡先を表示する」か「メッセージを送る」までです。 申し込みが来て、掲載した側が受けるか見送るかを決める。誰がどれに申し込み、いまどの段階にあるかを一覧する。この管理は、無料の範囲では出てこないことが多くなります。 件数が少ないうちは、メールと表計算ソフトで管理できます。増えてくると、どこかで破綻します。 ### 2. お金を受け取るとき サイトの中で決済を完結させたい場合、WooCommerceを入れることになります。WooCommerce自体は無料ですが、複数の出品者が店を持つ形にするには拡張が要ります。無料版のある拡張もありますが、機能の範囲は限られます。 決済サービスの手数料も、当然かかります。 ### 3. 地図で探せるようにするとき 地図と連動した検索は、多くの場合で有料の拡張になります。地図サービス側のAPIキーも必要で、利用量によっては課金が発生します。 都道府県や市区町村から選ぶ形なら、地図を使わずに済みます。要件が「近くを探したい」なのか「地図で見たい」なのかを分けて考えると、費用が変わります。 ### 4. メールが届かないとき WordPressの標準のメール送信は、サーバーから直接送る形です。この方法だと、迷惑メールに振り分けられる確率が上がります。 会員登録の確認メールが届かないと、そこで登録が止まります。SMTPを使う配信サービスを設定することになりますが、無料の枠を超えると課金されます。 これは有料のプラグインを使っても同じです。プラグインの費用とは別に考えてください。 ### 5. 運営する人が英語を読めないとき 無料で選べるプラグインの多くは、管理画面が英語です。 作る人が英語を気にしないなら問題になりません。ただ、日々運営するのが別の担当者になる場合、この差は大きくなります。掲載の審査や通報の対応といった、判断を伴う操作では特にそうです。 翻訳ファイルを当てる方法はありますが、更新で新しい項目が増えるたびに未翻訳の箇所が出ます。この手当ても時間の費用です。 --- ## 無料で始めて、あとから足す進め方 現実的な進め方を書きます。 まず、無料の範囲でサイトを作ります。掲載を10件ほど入れて、知り合いに見てもらいます。この段階でお金をかける必要はありません。 そのうえで、次を確かめます。 - 掲載する人は、自分で登録してくれるか - 探しに来る人は、条件で絞り込んでいるか - 申し込みは、どのくらいの頻度で来るか - 運営として、どこに時間を取られているか ここまで見えてから、足りない部分にお金をかけます。順番が逆になると、使わない機能に費用をかけることになります。 どのサービスでも、最初のうちは掲載も申し込みも集まりません。機能の差が表に出るのは、そのあとの段階です。 --- ## 「無料」を選ぶときに確認しておくこと 無料のプラグインを選ぶ場合、次の点を先に見ておいてください。 **更新が続いているか。** WordPress.orgの掲載ページに、最終更新日と対応バージョンが書いてあります。長く更新されていないプラグインは、WordPress本体の更新で動かなくなることがあります。会員データを扱う機能では、これが致命的になります。 **データをエクスポートできるか。** 掲載や会員の情報を取り出せるかを確認してください。あとから別の仕組みに移りたくなったとき、ここが分かれ目になります。 **困ったときに聞ける場所があるか。** 無料のプラグインでは、サポートフォーラムでの質問が基本になります。英語で書くことになる場合が多く、返事が来ないこともあります。 **有料版に移る道があるか。** 無料のコアと有料の拡張が用意されているものは、必要になったときに足せます。完全に無料のものだけで組むと、行き詰まったときに作り直しになります。 --- ## よくある質問 **Q. 結局、無料と有料でいちばん違うのはどこですか?** 自分で調べて組み立てる時間の量です。無料の範囲でも同じことを実現できる場合が多いのですが、そこに至るまでに調べる時間と、動作を確かめる時間がかかります。その時間を自分で使えるなら無料が有利で、使えないなら有料のほうが結果的に安く済みます。 **Q. 無料のプラグインは品質が低いのでしょうか?** そうとは限りません。WordPress.orgに掲載されている主要なプラグインは、多くのサイトで使われていて、更新も続いています。品質より、要件に合うかどうかで判断してください。 **Q. 無料のテーマでも大丈夫ですか?** 掲載を並べる形なら、無料のテーマでも作れます。プラグインが用意する画面をそのまま使う場合、テーマの影響は見た目に限られます。ただ、マッチングサイト用の有料テーマは、見た目と機能がセットになっているものがあります。テーマを変えたときに機能ごと失う可能性があるので、機能はプラグインのほうに持たせておくと後々動きやすくなります。 **Q. 途中から有料に切り替えられますか?** 無料のコアと有料の拡張が用意されているものなら、拡張を足すだけで済みます。別の製品に移る場合は、掲載の内容は移せることが多いのですが、申し込みの履歴やメッセージはそのままでは移せません。 **Q. どのくらいの規模まで無料でいけますか?** 規模より、機能の要件で決まります。掲載が100件あっても、申し込みをメールで受ける形でよいなら無料で回ります。逆に掲載が10件でも、申し込みの承諾と管理が要るなら、そこで足りなくなります。 **Q. 無料で作ったあと、作り直すことになりませんか?** なる可能性はあります。ただ、要件が固まっていない段階で本格的に作るほうが、作り直しの規模は大きくなります。小さく作って、何が必要かを見てから本格化するほうが、結果的に手戻りは小さくなります。 --- ## まとめ 無料で作れるかという質問には、「掲載を並べて探してもらうところまでは作れます」と答えます。 止まるのは、申し込みを受けて可否を判断するところ、お金を受け取るところ、そして運営する人が英語の画面に向き合うところです。 そのうえで、無料で足りる場合もはっきりあります。掲載する人が10人程度で、1人が1つしか掲載せず、申し込みはメールで受ければよい。この条件なら、無料の範囲で運用できます。 大事なのは、要件が固まる前にお金をかけないことだと思っています。まず無料で作って、何に時間を取られているかを見てから、その部分に費用をかけてください。 どの選択肢がどこまで無料かは製品ごとに違います。全体像は[マッチングサイト構築の選び方ガイド](https://matchlayer.jp/blog/wordpress-matching-plugin-selection-guide/)にまとめました。費用の考え方そのものは[マッチングサービスの構築費用を徹底比較](https://matchlayer.jp/blog/matching-service-cost/)にあります。 --- # WP Job ManagerとMatchLayerの違い|求人サイトを作るとき、どちらを選ぶか Source: https://matchlayer.jp/blog/wp-job-manager-vs-matchlayer/ WordPressで求人サイトを作ろうとすると、まずWP Job Managerの名前が出てきます。求人サイト向けとして長く使われてきたプラグインです。 MatchLayerとは、求人票を並べるところまでがよく似ています。差がはっきり出るのは、応募が来てからです。この記事では、その分かれ目を書きます。 私たちはMatchLayerを提供している立場なので、そこは差し引いて読んでください。そのうえで、WP Job Managerのほうが向く場面も書いています。要件に合わないものを勧めても、途中で作り直すことになるだけだからです。 なお、WP Job Managerに関する記述は2026年8月時点のWordPress.orgの掲載内容と公式サイトにもとづいています。仕様や提供形態は変わるので、判断の前に最新の情報をご確認ください。 --- ## WP Job Managerがどういうものか Automatticが提供しているプラグインです。求人サイト向けとして長く使われてきた実績があり、参考にできる情報も豊富です。 無料のコアが持っているのは、次のあたりです。 - 求人の登録とカテゴリでの整理 - 検索と絞り込みのついた求人一覧 - フロント側からの投稿フォーム - 投稿前のプレビュー - 雇用主向けのダッシュボード - 求人のRSS配信 ここまで無料で使えます。求人票を並べて、探してもらうところまでは、追加の費用なしで組めます。 一方、次の機能は有料のアドオンになります。 - Applications:応募フォームと、雇用主による応募の管理 - Resume Manager:履歴書の投稿と一覧 - WooCommerce Paid Listings:有料の掲載パッケージ - Job Alerts:保存した検索条件にもとづくメール通知 アドオンは年額の形で提供されていて、複数をまとめたバンドルもあります。金額は変わるので公式サイトでご確認ください。 無料のコアだけで組むと、応募を受け付ける仕組みは入りません。求人票に外部の応募URLを載せるか、応募先のメールアドレスを載せるか、どちらかになります。応募を自サイトで受けて管理したいなら、Applicationsアドオンが必要です。 --- ## MatchLayerがどういうものか マッチングサイトを作ることに特化したプラグインです。求人専用ではありません。 掲載する、探す、申し込む、運営や掲載者が可否を判断する、成立させる、やり取りする。この一連の流れが最初から入っています。求人サイトを作る場合は、募集案件が掲載物、応募が申し込みにあたります。 管理画面もマニュアルもサポートも日本語です。その代わり、決済機能がありません。有料の掲載パッケージを売る形は作れません。 --- ## 比較 | 項目 | WP Job Manager | MatchLayer | | ------ | -------------- | ---------- | | 求人の登録(フロントから) | 無料のコアに入っています | 最初から入っています | | 検索と絞り込み | 無料のコアに入っています | 最初から入っています | | 雇用主のダッシュボード | 無料のコアに入っています | マイページとして入っています | | 応募の受け付けと管理 | 有料アドオンで追加します | 最初から入っています | | 応募者のプロフィール | 有料アドオン(履歴書)で追加します | カスタムフィールドで作ります | | 選考中のやり取り | 標準では持ちません | メッセージが最初から入っています | | ファイルの受け渡し | 履歴書の添付という形になります | メッセージに添付できます | | 有料の掲載パッケージ | 有料アドオンで実現できます | できません | | 保存した検索の通知 | 有料アドオンで追加します | ありません | | 求人以外への応用 | 設計に無理が出ます | 想定されています | | 管理画面の言語 | 英語(翻訳を当てて日本語化できます) | 日本語 | | サポート | 英語 | 日本語 | | 導入実績 | 長く使われてきた実績があります | 公開情報が限られます | 実績の行について補足します。WP Job Managerは長く使われていて、困ったときに検索して出てくる情報の量が違います。ここは私たちが並べる話ではありません。 --- ## 分かれ目は「応募のあと」にあります 求人票を並べるところまでは、どちらでも作れます。差が出るのは、応募が来てからです。 ### WP Job Managerの場合 無料のコアだけなら、応募は自サイトの外に出ます。応募先のメールアドレスか、企業の採用ページのURLを求人票に載せる形です。 これは、求人を集めて紹介することが目的のサイトなら、むしろ素直です。運営が応募者の情報を持たなくて済みますし、職業安定法上の位置づけを考えるうえでも、単なる情報の掲載にとどまります。 応募を自サイトで受けたい場合は、Applicationsアドオンを入れます。応募フォームが求人票に付き、雇用主が自分のダッシュボードで応募を確認できるようになります。 ### MatchLayerの場合 応募の受け付けと状態の管理が最初から入っています。応募が来て、企業が中身を見て、受けるか見送るかを決める。この流れが標準の動きです。 掲載する側が申し込みを受けるかどうか判断する形になっているので、応募を受けてから選考を進めるところまでを、追加の設定なしで扱えます。 ただし呼び名の問題があります。画面には「提供者」「利用者」「取引管理」といった言葉が出ます。掲載するのは採用企業ですが、画面上は「提供者」と表示されます。求人サイトの語彙にはなっていません。この点は[できること・できないこと](https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-can-and-cannot/)にも書きました。 WP Job Managerは求人専用に作られているので、この違和感は出ません。求人サイトだけを作るなら、言葉が最初から合っているのは大きな利点です。 --- ## WP Job Managerのほうが向く場面 次に当てはまるなら、WP Job Managerを検討したほうがよいと思います。 - 求人サイトだけを作る(他のジャンルに展開しない) - 有料の掲載パッケージで収益を得たい - 応募は企業の採用ページに送る形でよい - 英語のドキュメントを読んで自分で組み立てられる - 求人の件数が多く、検索の通知やアラートが要る - 実績のあるプラグインを選びたい 特に有料掲載は、MatchLayer側に代わりの手段がありません。求人を出す企業から掲載料を自動で徴収したいなら、ここで決まります。 言葉の問題も無視できません。運営する人が毎日見る画面に「取引管理」と出るか「応募管理」と出るかは、思ったより大きな違いになります。 --- ## MatchLayerのほうが向く場面 - 応募を受けてから選考を進めるところまでをサイトで扱いたい - 選考中のやり取りをサイトの中で行いたい - 日本語の管理画面で、日本語のサポートを受けたい - 勤務地を都道府県で絞り込みたい - 求人以外のマッチング(人材の登録側からの掲載など)も将来検討している - 拡張を自分で選ぶより、入った状態から不要なものを消したい 最後の項目について補足します。求人サイトを実際に運用できる形にするまでに、WP Job Managerでは応募の受け付けと履歴書の管理を足すことになります。どのアドオンが必要かを、まだサイトを作ったことがない段階で判断することになります。 MatchLayerは逆で、ひととおり入った状態から不要なものを消す形です。求人サイトの場合は「人のマッチング」の初期設定を当てたあと、呼称を「募集案件」に変え、都道府県をオンにし、レビューをオフにして、ファイル添付をオンにします。設定画面で触るのはこの4か所です。 --- ## 掲載する側と申し込む側が入れ替わる場合 求人サイトには、もうひとつの形があります。人材の側が自分を掲載して、企業が声をかける形です。 WP Job Managerでは、履歴書のアドオンがこの役割にあたります。求人と履歴書という2種類の掲載が並ぶ構成になります。 MatchLayerでは、掲載物を「人材カード」にして、申し込む側を事業所にする形が取れます。掲載する側が働く人で、申し込むのが事業所になります。 どちらの向きで作るかによって、必要な設定が変わります。両方向を同時に扱いたい場合は、設計がかなり複雑になるので、まずどちらかに寄せることをおすすめします。 --- ## よくある質問 **Q. WP Job Managerを無料の範囲だけで運用できますか?** 求人票を並べて、探してもらうところまでは運用できます。応募は外部のURLかメールアドレスに送る形になります。求人情報を集めて紹介するサイトなら、これで成立します。応募を自サイトで受けたい段階で、アドオンが必要になります。 **Q. 日本語で使えますか?** 翻訳ファイルを当てれば日本語にできます。日本語で解説している記事もあります。ただ、アドオンもそれぞれ翻訳の対象になるので、入れるほど作業が増えます。プラグインの更新で新しい項目が追加されると、そこは未翻訳のまま出ます。 **Q. 職業紹介の許可は必要になりますか?** 求人情報を掲載するだけの形と、求職者と企業のあいだに入ってあっせんする形とでは、職業安定法上の取り扱いが変わります。後者にあたる場合は有料職業紹介事業の許可が必要になることがあります。運営の形態によって判断が分かれるので、都道府県労働局や専門家にご確認ください。使うプラグインによって決まる話ではありません。 **Q. 両方を入れて使えますか?** 技術的にはインストールできますが、おすすめしません。どちらも掲載と検索の仕組みを持つので、求人の一覧が2種類できます。応募の導線も分かれるので、利用者を混乱させます。 **Q. あとから乗り換えられますか?** 求人票の内容は移せる場合が多いのですが、応募の履歴やメッセージのやり取りは、それぞれの独自テーブルに入るため、そのままでは移せません。最初は小さく試して、方向性を確かめてから本格運用に入るほうが安全です。 **Q. 求人以外にも使いたい場合はどうすればよいですか?** WP Job Managerは求人に絞り込んだ作りなので、別のジャンルに応用しようとすると、用語や項目の設計で無理が出ます。求人と並行して別のマッチングも扱う予定があるなら、汎用のものを検討したほうが後々動きやすくなります。全体像は[マッチングサイト構築の選び方ガイド](https://matchlayer.jp/blog/wordpress-matching-plugin-selection-guide/)にまとめました。 --- ## まとめ 求人サイトだけを作るなら、WP Job Managerは有力な選択肢です。求人という言葉に最初から合わせて作られていますし、実績も情報量もあります。有料掲載で収益を得たいなら、ここで決まります。 応募を受けてから選考を進めるところまでをサイトで扱いたい、日本語の管理画面で運営したい、将来ほかのジャンルにも広げたい。この場合はMatchLayerが向いています。ただし画面の言葉が求人向けになっていない点は、先に知っておいてください。 判断に迷ったら、「応募が来たあと、何が起きてほしいか」を書き出してみてください。応募先に転送されて終わりでよいのか、サイトの中で選考を進めたいのか。ここで分かれます。 実際に求人サイトを組み立てた手順は、[WordPressで求人・副業人材のマッチングサイトを作る方法](https://matchlayer.jp/blog/wordpress-job-listing-matching/)に画面つきで書きました。設定項目まで載せているので、判断の材料になると思います。 --- # WordPressマッチングプラグイン比較|おすすめ3選の機能・使いやすさを徹底検証 Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-matching-plugin-comparison/ ## WordPressでマッチングサービスを作りたいのに「プラグインが多すぎて選べない」 「どのプラグインを選べばいいか分からない」——WordPressでマッチングサービスを作ろうとしたとき、最初につまずくのがここです。専用プラグインだけでも複数あり、比較記事を読んでもスペックが並んでいるだけで判断できないというのはよくある話です。 フリマアプリ、スキル売買サイト、地域のサービス紹介サイト——こうした「依頼者と提供者をつなぐ仕組み」はWordPressに専用プラグインを追加するだけで自分で作れます。ただし、どのプラグインを選ぶかで、その後の運用体験がかなり変わります。 この記事では、代表的な3つのプラグイン(WP Job Manager・BuddyBoss・MatchLayer)を5軸で比較します。読み終わる頃には、自分の状況に合うプラグインが見えてくるはずです。 ### この記事を読むとわかること - WordPressで使えるマッチングプラグインの選択肢 - 機能・セットアップ・日本語対応・サポート・カスタマイズ性の5軸で比べる方法 - 開発知識が少ない個人・スモールビジネスがプラグインを選ぶときの判断ポイント --- ## WordPressマッチングプラグインを選ぶ前に確認したい5つの軸 マッチングプラグインとは、会員登録・プロフィール作成・検索・マッチング申請・メッセージ送受信といった機能をまとめて提供するWordPress拡張機能です。 選ぶ際の5つの軸は以下のようなものがあります。 - 基本機能が揃っているか、後から追加しやすい設計か(機能) - コードを書かずに管理画面だけで設定が完結するか(操作性) - 管理画面・フロント・マニュアルが日本語か(言語対応) - 困ったとき日本語で問い合わせできるか(サポート) - 独自のルールや表示を、技術知識なしに後から加えられるか(拡張性) 後の比較表もこの5軸で作っています。 --- ## WordPressマッチングプラグインおすすめ3選を5軸で比較 WP Job Manager・BuddyBoss・MatchLayerの3つを5軸で横並びに整理しました。 | 比較軸 | WP Job Manager | BuddyBoss | MatchLayer | | --------- | -------------- | --------- | ---------- | | 機能の豊富さ | 中(拡張で増やせる) | 高 | 中〜高(マッチング特化) | | セットアップのしやすさ | 中 | 低 | 高 | | 日本語対応 | △(コミュニティ翻訳) | △(有志翻訳) | ○(日本語対応) | | サポート体制 | △(英語のみ) | △(英語のみ) | ○(日本語対応) | | カスタマイズ性 | 高(技術知識が必要) | 高(技術知識が必要) | 中(管理画面で完結) | この表は「どれが最優秀か」ではなく「自分の状況に合っているか」で読んでください。機能の多さだけを見るとBuddyBossが充実して見えますが、セットアップのしやすさと日本語サポートの有無が、スモールスタートの具体的なハードルを左右します。「機能は豊富でも、いざ困ったときに英語でしか質問できない」という状況は、思ったよりもハードルが上がります。 --- ## 各プラグインの特徴と向き・不向き ### WP Job Manager — 求人・マッチング型の世界標準プラグイン 求人サイト向けとして長く使われてきたプラグインです。Automatticが提供しており、コア機能は無料で使えますが、応募フォームや履歴書管理など実際の運用に必要な機能の多くは有料アドオンを別途追加する形です。機能を揃えるほど設定工数が積み上がります。 日本語対応はコミュニティ翻訳で一部日本語化されていますが完全ではなく、サポートも英語のみ。求人以外のマッチング(サービス提供者と依頼者をつなぐ形など)への応用は設計上の無理が出るため、英語環境で技術リソースがある組織が求人サービスを構築するケースに向いています。 ### BuddyBoss — コミュニティ型マッチングの高機能プレミアムプラグイン WordPressをSNS的なコミュニティプラットフォームに変えるプラグインです。グループ・フォーラム・プロフィール・メッセージング・メンバーディレクトリを一体で運用でき、オンラインサロンや業界コミュニティに向いています。 ただし、管理画面・マニュアルはすべて英語。日本語化するには有志翻訳ファイルを自分で適用する手間があります。サポートも英語のみで、設定項目も多く、稼働まで相当の時間がかかります。純粋な条件マッチング機能(絞り込みや申請フロー)は標準では搭載されておらず、コミュニティとしてメンバー同士がつながる形のサービス向けです。 ### MatchLayer — 日本語対応のマッチング専用WordPressプラグイン WordPressをマッチングサービスに変えることに特化した日本製のプラグインです。管理画面・マニュアル・サポート窓口がすべて日本語。会員管理・プロフィール・検索・マッチング申請・メッセージ機能があらかじめ揃っており、管理画面から設定変更できるためコードを書かずに運用できます。 「まず動く形を作ってから改善したい」という進め方と相性がよく、困ったときは日本語でサポートへ問い合わせできます。英語圏向けの情報コミュニティは少なく海外向けサービスには向きませんが、日本語でのマッチングサービスを想定しているならデメリットにはなりません。 --- ## どのプラグインを選ぶ?状況別チェックポイント ### 英語に不安がある・日本語サポートが欲しい場合 WP Job ManagerもBuddyBossも、管理画面・マニュアル・問い合わせ先がすべて英語です。設定中に詰まったとき、トラブルが起きたときは英語で自己解決することが前提になります。「英語で調べながら設定を進める自信がない」という場合、日本語対応のプラグインのほうがストレスははるかに少ないです。 ### 開発知識が少なく、まず動かしてみたい場合 BuddyBossは機能が豊富な分、稼働までに多くの設定が必要で、WordPressに慣れた担当者がいる前提での導入がおすすめです。WP Job Managerも実用的な状態にするには複数のアドオンを追加する手間がかかり、マッチングサービスのプラグイン費用がアドオンごとに積み上がっていきます。費用を抑えてスモールスタートしたい場合は、最初から必要な機能が揃っているプラグインのほうがコストの見通しを立てやすいです。「動く形を早く作り、ユーザーの反応を見ながら改善する」スタイルには、管理画面で設定を完結できるプラグインが向いています。 ### 将来的にカスタマイズや規模拡張を考えている場合 WP Job ManagerとBuddyBossはカスタマイズ性が高いですが、独自の変更を加えるにはコードを書くかエンジニアに依頼する場面が出てきます。MatchLayerは管理画面でのカスタマイズを重視した設計で、コードを書かずに運用しながらサービスを育てていくスタイルに合います。将来像と、今手元にあるリソースのバランスを見て選ぶのが後悔の少ない選び方です。 --- ## まとめ|バランス重視のスモールスタートに最適なプラグインとは 3つのプラグインを5軸で比較しました。WP Job Managerは英語圏の情報が豊富ですが日本語対応はコミュニティ翻訳頼りで、実用機能にはアドオン追加が必要となります。BuddyBossはコミュニティ機能が強力ですが、設定の複雑さと英語のみのサポートがスモールスタートには高いハードルです。MatchLayerは管理画面で設定を完結でき、マニュアルとサポートがすべて日本語です。 正直、機能の数だけで比べると判断を間違えやすいと思っています。「最初から自力で動かせるか」「困ったとき日本語で解決できるか」という実務的な視点で5軸を総合すると、開発知識が少ない個人やスモールビジネスにはMatchLayerが一番バランスが取れています。 あなたのサービスにとって最も大切な軸はどれですか?比較表に立ち返って、自分の状況に当てはめてみてください。 まずMatchLayerの機能一覧ページを開いて、自分のサービスに必要な機能が揃っているかを確認してみましょう。詳しい機能や導入方法はMatchLayerの公式サイトでご確認ください。プラグイン選定と合わせて費用感も確認したい方は、マッチングサービスの費用・構築コスト比較記事もあわせてどうぞ。 --- # マッチングプラットフォーム最初の100人の集め方 Source: https://matchlayer.jp/blog/first-100-users-matching-platform/ ## ユーザーがゼロのあなたへ:最初の100人までの集め方を順番に見ていきます マッチングプラットフォームとは、「何かを提供したい人」と「それを必要としている人」をつなぎ、取引が成立したら手数料をいただく仕組みのサービスです。ただ、ここには落とし穴があります。提供する側と探す側、その両方に登録者がいないと成り立たないのです。 つまり立ち上げ直後は、必ず「誰もいない場所」からのスタートになります。作ったはいいけれど登録者はゼロ。何から手をつければいいのか分からず固まってしまう。これはあなただけの悩みではなく、ほぼすべてのプラットフォームが通る道です。 この記事を読み終えると、次のことが分かります。 - 0人の状態から最初の10人を自分の手で連れてくる動き方 - SNS・コミュニティ・パートナー提携という3チャネルを、いつ・どの順番で投下するか - 20人前後で必ずやってくる「停滞」をどう抜けるか ここでお話しするのは、広告を一切打たず、予算ゼロで0人から100人まで集めるための具体的な順番です。なお「どんなニッチで始めるか」の選び方は別記事に譲り、ここでは「やると決めた後の集め方」に絞ってお伝えします。 ## 最初の1〜10人:SNSで「一人ずつ手で」連れてくる スタート地点は、当然ゼロ人です。ここで多くの人が広告を考えますが、個人が費用をかけて広告を出すのはハイリスクになりがちです。そこで最初に選びたいのはSNSです。お金がかからず、自分の手だけで今日から始められるからです。 頼りになるのは「スケールしないことをやれ」という有名な教えです。効率を一旦捨てて、最初のユーザーを一人ずつ手で口説く時期がある、という考え方ですね。たとえばAirbnbも、創業初期には創業者がホストのもとへ足を運び、掲載を後押ししていました。最初は片側を自分で埋めて場を作る。恥ずかしいことではなく、多くのサービスが通ってきた道です。 具体的な動き方はこうです。まず自分のアカウントでテーマに沿った発信を続け、プロフィールに「何を提供しているか」を書きます。次に関連キーワードやハッシュタグで「興味がありそうな個人」を探します。そして相手の投稿に触れた一文を添えた短いDMを送るのです。同じ文面の量産ではなく、「その人宛て」であることが大切です。 誰にでも同じ文を送る冷たいDMは、まず読まれません。逆に、相手の投稿を読んで送ると、返事は返ってきやすくなります。だから最初の10人は「手売り」が効いてきます。この動きで数十人に声をかければ、まずは15人ほどにはたどり着けるはずです。地味ですが、最初の一手としては十分な滑り出しです。 ## 20人前後で止まりやすい:伸び悩みをコミュニティ/勉強会で打開する 手売りを続けると、20人前後でぴたりと反応が鈍くなります。声をかけられる知り合いの輪を使い切ってしまうからです。友人・知人に頼るやり方は最初の数十人で必ず枯れます。誰もが通る踊り場のようなもので、失敗ではないので落ち込まなくて大丈夫です。 では、どうやって抜けるか。有効なのは「お客さんがたむろしている場所に出向く」ことです。自分でゼロから集めるのではなく、ターゲットがすでに集まっているニッチなコミュニティやオンライン勉強会に、こちらからお邪魔するのです。こくちーずプロやストアカには、個人事業主や副業に関心のある人向けの講座がたくさん開かれています。 ただし順番を間違えると逆効果です。いきなり「私のサービスを使ってください」と宣伝すると、一瞬でスパム扱いされてしまいます。大事なのは、貢献9・宣伝1くらいの気持ちで関わることです。まずは質問に答えたり知見を共有したりして信頼を積み、サービスの紹介はその「おまけ」として自然に差し出すくらいがちょうどいいのです。 この段階でいちばん効いてくるのが、この一手です。新しい施策をむやみに増やさず、「人がいる場所に行く」一点に集中する。そうすればSNSの15人に15人ほどを上乗せでき、合計30人ほどまで積み上がります。 ## 30人から100人へ:パートナー提携で一気に増やす 30人を超えたあたりで、自力の声かけに限界を感じ始めます。一人ずつの手売りでは、増えるスピードに天井があるのです。そこで効果的なのが、パートナー提携です。同じユーザー層を持つ相手と組んで、互いに紹介し合うやり方のことです。 なぜ提携を最初ではなく最後に持ってきたのか。提携は「貸し借り」だからです。相手も自分のフォロワーに紹介する以上、こちらに実績がないと組むメリットがありません。だからある程度の人数が集まった後に実施するわけです。 組む相手選びには鉄則があります。直接の競合ではなく、「ユーザー層は重なるけれど、解決する課題が違う」補完的な相手を選ぶことです。具体的な動き方は3つあります。メルマガやSNSでお互いを紹介し合う相互告知、双方の参加者を呼べる共催イベント、そして互いのアカウントでのコラボ投稿です。すでに人が集まる場所と組む発想は、決済サービスのPayPalが当時の大手オークションサイトと結びついて広まった事例とも重なります。 提携1件あたりの流入は、組んだ相手の規模に左右されます。「1件で何人」とは言い切れませんが、当たれば大きく伸びます。補完関係にある相手と何件か組めば、30人からさらに70人ほどを上乗せして、合計100人に届きます。紹介で来た人は信頼の橋を渡ってきているので、その後も定着しやすいです。手売りでは届かなかった人数に、一気に手が届きます。 ## まとめ:予算ゼロでも「順番」さえ間違えなければ100人は集まる 最初の100人は、SNSの手売り・コミュニティへの参加・パートナー提携という3チャネルを、実績が積み上がる順に重ねれば集まります。大事なのは、この3つを「同時」にやろうとしないことです。その時々で効くチャネルはたいていひとつなので、欲張らず一つずつ集中するのが近道です。 では、明日からできる一歩は何でしょうか。まずは、自分が今日コストゼロで声をかけられる相手を5人、紙に書き出してみてください。完璧な仕組みは要りません。最初の一歩は、それくらい小さくていいのです。 100人を集めたら、そこがゴールではなく、ここからが本番です。次は集まった人にどう定着してもらうか、という段階に入っていきます。その先に興味があれば、定着・拡大フェーズを扱った記事も覗いてみてください。 --- # MatchLayerのトップページの見た目を変える方法|色・各セクション・並び順を設定する Source: https://matchlayer.jp/blog/customize-top-page-design/ セットアップが終わってサイトを開くと、トップページにはヒーローやカテゴリ、実績などのセクションが最初から並んでいます。ただ、文言や色はプリセットの初期値のまま。「ここを自分のサービスの言葉に変えたい」「色をブランドに合わせたい」と思ったときにどこを操作すればいいのか、この記事はその疑問に答える操作マニュアルです。 MatchLayer のトップページは、`ml-top` ページに専用テンプレートが常に適用される仕組みになっています。テーマを編集したりショートコードを書いたりする必要はありません。MatchLayer → トップページ設定** の画面を操作するだけで、色・各セクションの中身・表示する/しない・並び順まで一通り変えられます。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップ(プラグイン有効化・ライセンス登録・サイトジャンル選択)を済ませた管理者の方。WordPress の基礎操作(固定ページの編集、表示設定の変更など)はひととおりできる前提で書いています。 > まだセットアップが終わっていない場合は、先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 ## この記事でできるようになること 通読すると、トップページについて次のことができるようになります。 - サイト全体のアクセントカラー(ボタンや見出しの色)を1色変えるだけで統一する - トップに並ぶセクションの**表示/非表示**と**並び順**を変える - ヒーローのキャッチコピー・サブコピー・2つのボタン・背景画像・検索バーを設定する - 「使い方」3ステップの文言とアイコンを変える - 注目リスティング・レビュー・統計などの表示件数やラベルを調整する 所要時間はおおよそ **20分**です。一度に全部やる必要はないので、気になるセクションから手をつけてもらって構いません。 > **大前提**:MatchLayer のトップページ(ml-top)には専用テンプレートが**常に**適用されています。「テンプレートを有効にする」といったスイッチはありません。管理画面で**ONにしたセクションが、上から順に**フロントに並ぶ、という関係になっています。 --- ## 1. トップページ設定の画面を開く 左メニューの **MatchLayer → トップページ設定** をクリックします(URL:`wp-admin/admin.php?page=matchlayer-homepage`)。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/t-01-overview-scaled.png) この1画面に、これから設定する項目がすべて縦に並んでいます。上から、 - **専用テンプレート設定**(対象ページが `ml-top` であることの確認だけ) - **ブランドカラー** - **セクション管理**(表示ON/OFFと並び替え) - 各セクションの中身(ヒーロー、仕組み説明、統計、注目リスティング、レビュー、登録促進バナー) という並びです。 > **保存はこまめに**:この画面はページ最下部の **「保存」ボタンを押すまで反映されません**。縦に長い画面なので、ひとつのセクションを編集したらいったん保存する、くらいのつもりで進めると安全です。 --- ## 2. ブランドカラーを変える 一番効果が大きくて、一番かんたんなのがこれです。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/t-02-brand-color.png) ### ① カラーピッカーで色を選ぶ 「ブランドカラー」の色見本をクリックすると、カラーピッカーが開きます。サービスのイメージカラーや、ロゴに合わせた色を選んでください。初期値はピンク系(`#d6526a`)です。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/t-02b-color-picker-open.png) ### ② 保存して確認する 保存すると、この1色が**トップページのボタン・見出し・バッジ・CTAバナー**に反映されます。さらにこの色は、トップページだけでなく**会員ページや一覧ページなど、MatchLayer が表示する画面全体のボタンやリンク**にも同じように使われます。色を何カ所も個別に合わせる必要はなく、ここ1カ所で全体のトーンが決まります。 > **補足**:トップページ全体の背景は白で固定されています。変わるのは、アクセントとして使われる色です。 > > > > > > **補足**:色を空欄のまま保存すると、初期値のピンク系に戻ります。 > > > > > > **注意**:この色設定はテーマ側のデザインには干渉しません。ヘッダーやフッターなどテーマが描画する部分の色を変えたいときは、テーマ側のカスタマイザーで調整してください。 --- ## 3. 表示するセクションと並び順を決める 「セクション管理」は、トップページに**どのブロックを・どの順番で**並べるかを決めるところです。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/t-03-section-management.png) 各行は、次の3点セットになっています。 - **ドラッグハンドル**(十字の矢印アイコン):つかんで上下に動かすと並び順が変わります - **表示チェックボックス**:チェックを外すと、そのセクションはフロントに出力されなくなります - **セクションタイトル入力欄**:そのセクションの見出し(例:「地域から探す」「カテゴリから探す」)を変えられます ### ① 並び替える 行のドラッグハンドルをつかんで上下に動かすだけです。ここで並べた順番が、そのままフロントの上から下への表示順になります。 ### ② いらないセクションを隠す たとえば「まだレビューが集まっていないのでレビュー欄は当面隠したい」というときは、レビューの行のチェックを外します。**チェックを外したセクションは、フロントに一切表示されません**(空の枠が残ることもありません)。 ### ③ セクションの見出しを変える ヒーローと一番下のバナーを除く各セクションには、見出しの入力欄があります。ここを書き換えると、フロント側のそのセクションの上に表示される見出しが変わります。**空欄にすると、その見出し自体が出なくなります**。 > **補足**:何も設定していない新規状態では、全セクションが表示ONになっています。まずは全部出した状態でフロントを眺めて、不要なものを消していく進め方がおすすめです。 --- ## 4. ヒーロー(一番上の大見出し)を編集する ヒーローは、訪問者が最初に目にする一番上の大きなエリアです。フロントでは下の画像のように表示されます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/t-13-frontend-hero.png) 設定は「ヒーローセクション設定」でおこないます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/t-04-hero-1.png) ここで、次の項目を編集できます。 | 項目 | 何が変わるか | | ------ | ------------------ | | **キャッチコピー(見出し)** | 一番大きく出る一文(例:「必要な場所を、必要な時間だけ。」) | | **サブコピー(説明文)** | キャッチコピーの下の補足文 | | **ボタン①テキスト(利用者向け)/URL** | 探す側に押してほしいボタン。初期リンク先はリスティング一覧 | | **ボタン②テキスト(提供者向け)/URL** | 掲載する側に押してほしいボタン。初期リンク先は掲載作成ページ | | **背景画像** | ヒーローの背景。未設定なら背景色のみで表示されます | ### 検索バーを出す/消す ヒーロー設定の中に **「ヒーロー検索バーを表示する」** のチェックがあります。ONにすると、ボタンの下にキーワード入力欄とカテゴリーの選択メニューが並んだ検索バーが出ます。訪問者がここから検索すると、リスティング一覧ページに条件付きで移動します。 > **補足**:[サイトジャンル設定](setup-manual)で**都道府県機能をON**にしている場合は、検索バーに都道府県の選択メニューも自動で追加されます。エリアで探すサービスなら、ONのままにしておくと便利です。 --- ## 5. 「使い方」3ステップを編集する 「MatchLayerの使い方」として、トップ中ほどに**3つのステップ**を横並びで見せるセクションです。「登録する → 出会う → 成立する」のような利用の流れを、初めての訪問者に伝える役割があります。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/t-06-how-it-works.png) 「仕組み説明セクション設定」で、ステップ1〜3それぞれについて次を設定します。 - **ステップタイトル**(例:「エリアで探す」) - **ステップ説明文**(その手順の短い説明) - **ステップアイコン**:**「アイコンを選ぶ」ボタン**を押すと、アイコンが一覧で並んだ選択画面が開きます。クリックで選ぶだけなので、アイコンのコードを覚える必要はありません。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/t-07-icon-picker.png) > **補足**:自分のサービスの実際の流れに合わせて3ステップの言葉を書き換えるだけで、ぐっと「自分のサイトらしさ」が出ます。スマートフォンで見たときは、3つが縦に積まれて表示されます。 --- ## 6. 統計・注目・カテゴリ・レビュー・地域の各セクション 残りのセクションも、同じ画面の中で設定できます。それぞれ「何のためのセクションか」と「設定できる項目」をまとめます。 ### 統計バナー 登録ユーザー数・公開中のリスティング数・成立した取引の件数を、**自動集計してそのまま数字で**見せます。手で数字を入れるのではなく、サイトの実数が表示されます。設定できるのは各数字の**ラベル**(例:「登録者数」「掲載中」「成立件数」)です。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/t-08-stats.png) ### 注目リスティング 公開中のリスティングをカード形式でピックアップして見せます。 - **並び順**:新着順(公開が新しい順)か、人気順(お気に入りが多い順)を選べます - **表示件数**:3〜12件の範囲で指定できます ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/t-09-featured.png) カードにはタイトル・カテゴリ・都道府県(設定があれば)・サムネイルが出て、クリックすると詳細ページに移動します。 > **補足**:案件閲覧権限(一般設定 > 入口タブ)を「ログインユーザーのみ」に設定している場合、このセクションは未ログインの訪問者には表示されません。これはクローズド型会員制サイトとしての一貫性を保つための仕様です。 ### カテゴリナビ 登録済みのカテゴリをアイコン付きのカードで並べ、クリックするとそのカテゴリで絞り込んだ検索結果に飛ばします。0件のカテゴリを隠す設定や、カテゴリの並び替えもできます。 ### レビュー抜粋 公開されたレビューを新しい順に見せます。表示件数は **3〜6件**から選べます。各カードには評価の星・コメント・投稿日に加えて、どのリスティングへのレビューかも表示されます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/t-10-reviews.png) > **補足**:レビューがまだ1件もないときの挙動を選べます。「セクションごと隠す」か「『まだレビューがありません』と出す」かのどちらかです。立ち上げ直後は、セクションごと隠しておくとすっきりします。 > > > > > > **補足**:案件閲覧権限(一般設定 > 入口タブ)を「ログインユーザーのみ」に設定している場合、このセクションは未ログインの訪問者には表示されません(注目リスティングセクションと同様の仕様です)。 ### 地域ナビ(地域から探す) 地方・都道府県をクリックして、その地域のリスティングに絞り込めるセクションです。これは**都道府県機能と連動**しています。 > **注意**:[サイトジャンル設定](setup-manual)で都道府県機能がOFFになっていると、このセクションは並び順でONにしていてもフロントに表示されません。「地域から探す」を出したいのに出ないときは、まず都道府県機能がONか確認してください。 --- ## 7. 一番下の登録誘導バナーを編集する ページを最後まで見た訪問者に、もう一度登録をうながす横長のバナーです。フロントでは一番下に出ます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/t-11-cta-banner.png) 「登録促進バナーセクション設定」で、 - **見出し**(例:「あなたにぴったりのスペースを、いますぐ予約。」) - **説明文** - **ボタンテキスト** - **ボタンリンク**(未設定なら会員登録ページ) を設定できます。さらに **「ログイン済みユーザーに非表示」** にチェックを入れておくと、すでに会員の人にはこのバナーが出なくなります。新規登録をうながすバナーなので、基本はチェックを入れておくのがおすすめです。 --- ## 8. 保存してフロントで確認する ひととおり設定したら、画面最下部の **「保存」ボタン**を押します。 そのあと、ブラウザでサイトのトップ(`https://あなたのサイト/`)を開いて、思いどおりになっているか確認しましょう。保存してからリロードすれば反映されます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/t-12-frontend-top-scaled.png) 確認ポイント: - ボタンや見出しの色が、設定したブランドカラーになっている - セクションが、設定した順番で・設定したものだけ並んでいる - ヒーローのキャッチコピーやボタンの文言が変わっている - 隠したはずのセクションが消えている --- ## 9. 自分で作ったトップページに差し替えたい場合 「セクションを組み合わせる方式ではなく、自分でデザインした固定ページをトップにしたい」というケースもあります。その場合は、MatchLayer 側ではなく WordPress の標準機能で切り替えます。 - WordPress 管理画面の **設定 → 表示設定** を開く - **「ホームページの表示」** で「固定ページ」を選ぶ - 「ホームページ」に、自分で作ったページを指定して保存する これで、訪問者が最初に見るページがそちらに切り替わります。なお `/ml-top/` のページ自体は残るので、MatchLayer のトップ用セクションを後で見返したり、また元に戻したりもできます。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. 設定を保存しても、フロントに反映されない **A.** まず画面最下部の **「保存」ボタン**を押したか確認してください。押したのに変わらない場合は、ブラウザを**リロード(再読み込み)**してみてください。それでも変わらないなら、ライセンスが未認証だと設定の保存自体がブロックされることがあるので、[セットアップマニュアル](setup-manual)のライセンス登録の章を確認してください。 ### Q2. 「地域から探す」セクションが出てこない **A.** 都道府県機能がOFFになっていると、このセクションは表示されません。サイトジャンル設定(または一般設定)で都道府県機能をONにしてください。 ### Q3. ブランドカラーを変えたのに、ヘッダーやフッターの色は変わらない **A.** ブランドカラーが効くのは MatchLayer が描画する部分(ボタン・リンク・各セクション)です。ヘッダー・フッターはテーマが描いている部分なので、テーマ側のカスタマイザーで色を調整してください。 ### Q4. レビューがまだ無いので、その欄を消したい **A.** 2通りあります。①「セクション管理」でレビューの行のチェックを外して常に隠す、②レビューセクション設定の「レビューが無いときの挙動」で「セクションごと隠す」を選ぶ。立ち上げ直後は、どちらでも構いません。 ### Q5. 一度プリセットの初期文言に戻したい **A.** 各入力欄を**空にして保存**すると、その項目は初期値で表示されます(色は初期色、見出しは初期見出し)。全部まとめてリセットする機能はないので、戻したい欄を個別に空にしてください。 ### Q6. トップが「ページが存在しません」と表示される **A.** WordPress の **設定 → 表示設定 → ホームページの表示** で、ホームページに「トップページ」(`ml-top`)が指定されているか確認してください。通常は有効化時に自動設定されますが、手動で変更したあとはこの指定が外れていることがあります。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **トップページ設定** | MatchLayer 管理画面の、トップページの色・セクション・文言をまとめて設定する画面 | | **専用テンプレート** | `ml-top` ページに常に適用される、MatchLayer 独自のトップページ用テンプレート。ONにしたセクションが上から順に並ぶ | | **セクション** | ヒーロー・仕組み説明・統計・注目リスティング・カテゴリナビ・地域ナビ・レビュー・登録促進バナーといった、トップを構成するブロックのこと | | **ブランドカラー** | ボタン・リンク・見出しなどに使われるアクセント色。1色変えると MatchLayer の画面全体に反映される | | **ヒーロー** | トップ最上部の、キャッチコピーとボタンが入る大きなエリア | | **CTA** | 「Call To Action」の略。訪問者に押してほしいボタン(探す・掲載する・登録する など) | | **リスティング** | 提供者が掲載する案件・サービス・モノ・スペース等の総称(呼称はサイトジャンルで変わる) | --- # MatchLayerでレビュー機能を使う方法|取引後の評価でサイトの信頼を高める Source: https://matchlayer.jp/blog/reviews/ はじめて使うマッチングサイトで「この提供者さん、大丈夫かな?」と不安になることは誰にでもあります。その不安をやわらげてくれるのが、実際に取引した人の**レビュー(評価)**です。MatchLayer のレビュー機能を使うと、取引が完了した利用者が提供者を星とコメントで評価でき、その評価が掲載やプロフィールに表示されます。 口コミが積み重なるほど、新しい訪問者が安心して申し込めるサイトになります。この記事では、レビュー機能の設定と仕組みを説明します。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップを済ませた管理者の方。まだの場合は先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - レビュー機能のオン/オフを切り替える - レビューが「いつ・誰によって」書けるのかを把握する - レビューがサイトのどこに表示されるかを理解する 所要時間は **5分**ほどです。 --- ## 1. レビュー機能をオン/オフする 左メニューの **MatchLayer → 一般設定** を開き、上部タブの **「マッチング後」** を選びます。 その中の **「レビュー機能」** にチェックを入れると、レビューの投稿と表示が有効になります。設定したら **「変更を保存」** を押してください。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/rv-01-review-setting.png) > **補足**:サイトジャンルのプリセットでは、レビュー機能は初期状態でオンになっています。オフにすると、レビューの投稿フォームも、これまでのレビュー一覧も表示されなくなります。 --- ## 2. 誰が・いつレビューを書けるのか レビューは、誰でもいつでも書けるわけではありません。**実際に取引した人だけ**が書ける仕組みになっています。具体的には、次の条件をすべて満たすときにだけ、レビュー投稿フォームが表示されます。 - その取引(マッチング)が **「完了」** になっている - 書こうとしているのが **利用者**(申し込んだ側)である つまり、申し込んだだけ・やり取りの途中・キャンセルされた取引では書けませんし、提供者の側からは書けません。これにより、「実際にサービスを受けた利用者の声」だけが集まります。 - レビューには **星評価(1〜5)** と **コメント** を入力します - 同じ取引に対して、同じ人が何度も投稿することはできません(投稿済みだとフォームは出ません) --- ## 3. レビューが表示される場所 投稿されたレビューは、次の場所に表示されます。 - **掲載の詳細ページ**:平均の星評価・レビュー件数・個別のレビュー一覧 - **提供者のプロフィールページ**:その提供者が受け取ったレビューの平均評価と件数 - **トップページの「レビュー抜粋」セクション**:最新のレビューがいくつか表示されます([トップページの見た目を変える方法](customize-top-page-design)で表示件数などを調整できます)。なお、案件閲覧権限(一般設定 > 入口タブ)を「ログインユーザーのみ」に設定している場合は、未ログインの訪問者にはこのセクションが表示されません 評価が「数字」と「実際のコメント」の両方で見えることで、訪問者は安心して選べるようになります。 --- ## 4. 口コミを集めるコツ レビューは取引が完了しないと書けないため、サイトを始めたばかりのころは件数が少ないものです。少しずつ増やしていくために、次のような工夫が有効です。 - 取引完了後に、利用者へレビューのお願いを伝える([通知メールの文面](customize-email-templates)で「完了」のお知らせに一言添えるのも手です) - 立ち上げ直後でレビューがまだ無い間は、トップの「レビュー抜粋」セクションを一時的に隠しておく([トップページの見た目を変える方法](customize-top-page-design)で切り替えられます) --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. 取引が終わったのにレビューが書けない **A.** 取引のステータスが **「完了」** になっているか確認してください。完了していない取引や、提供者側からはレビューを書けません。 ### Q2. 提供者がレビューを書けないのはなぜ? **A.** レビューは「サービスを受けた利用者の声」を集める仕組みのため、利用者だけが投稿できます。 ### Q3. レビューを消したい・非表示にしたい **A.** レビュー機能全体をオフにすると、フォームも一覧も非表示になります。個別のレビューの扱いは、不適切なものであれば[通報](moderation-spam-reports)の仕組みも活用してください。 ### Q4. トップにレビューが出ない **A.** 公開されているレビューがまだ無い場合や、トップの「レビュー抜粋」セクションを非表示にしている場合は表示されません。また、案件閲覧権限(一般設定 > 入口タブ)を「ログインユーザーのみ」に設定している場合も、未ログインの訪問者にはセクション自体が非表示になります。[トップページの見た目を変える方法](customize-top-page-design)で確認してください。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **レビュー機能** | 取引完了後に利用者が提供者を星+コメントで評価する機能 | | **完了(取引)** | マッチングが成立し、取引が終わった状態。この状態でだけレビューを書ける | | **平均評価** | 受け取ったレビューの星の平均。掲載詳細・プロフィールに表示される | | **利用者/提供者** | サービスを探して申し込む側/掲載する側 | --- # マッチングサービスの構築費用を徹底比較|開発委託・SaaS・プラグイン型3パターンの選び方 Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-service-cost/ ## マッチングサービスを作るとき「費用が読めない」と感じたら 「マッチングサービスの構築費用」で調べると、数十万円という記事も数百万円という記事も出てきて、どれを信じればいいか分からなくなります。それは情報がバラバラなのではなく、構築方法によってコスト構造がまるで違うためで、どれも正しいです。この記事では3つの構築パターンを整理し、どのパターンが自分の状況に合うかを判断できるようにします。 ### マッチングサービスとは 求めている人と提供できる人をオンラインでつなぐプラットフォームの総称です。フリマアプリで売り手と買い手をつなぐ仕組み、求人サイトで企業と求職者をつなぐ仕組み、スキル売買サービスで依頼者と受注者をつなぐ仕組みなど、身近なところにたくさんあります。 ### この記事を読むとわかること - 構築方法によって初期費用が数十万〜数百万円以上まで変わる理由 - 開発委託・SaaS・プラグイン型それぞれのコスト構造と向き不向き - スモールビジネスがコスパよく始めるための判断基準 ### 費用が読めない本当の理由 「マッチングサービス 構築費用」で調べると情報がバラバラなのは、構築方法が3種類あってそれぞれコスト構造がまったく異なるからです。「開発委託」「SaaS型」「WordPressプラグイン型」、順番に見ていきます。 --- ## 【パターン1】開発委託|自由度は最高、費用も最高 ### 初期開発費用の相場 Web制作会社やシステム開発会社にマッチングサービスをゼロから作ってもらう方法です。 相場は100万〜500万円程度。シンプルな機能構成なら100〜150万円台に収まることもありますが、会員管理・決済・メッセージ機能を組み合わせると250万〜500万円以上になります。要件定義を曖昧にしておくと後の工程で追加費用が膨らみやすく、最初の仕様固めが費用管理の鍵です。 ### 運用・保守コストの実態 開発が終わっても費用は続きます。保守費用は開発費の年15〜20%が目安とされており、開発費300万円なら年間45〜60万円(月4〜5万円)が継続してかかる計算です。 社内にエンジニアがいない場合、バグ修正や機能追加のたびに外部へ都度発注することになります。「ちょっとした改善」の積み重ねが初期開発費を超えるケースも珍しくありません。 ### 開発委託が合う場面・合わない場面 独自のマッチングロジックや複雑な機能が必要な大規模サービス、競合との差別化がシステム機能にある場合には向いています。長期的に自社資産として育てるシステムが必要な事業にも適しています。 「まず需要を確かめたい」「小さく始めたい」フェーズでは費用に見合った成果が出にくいです。仕様が固まる前に数百万円を投じると、後の仕様変更が追加費用の連鎖を生みやすくなります。 --- ## 【パターン2】SaaS型|月額で始められるが長期コストに注意 ### 初期費用と月額費用の仕組み インターネット経由でソフトウェアを使うSaaS型のマッチング構築ツールは、初期費用が無料〜数十万円程度と低く、月額料金を払いながら使い続ける形です。月額は2万〜8万円程度の幅が多く、会員数の増加に応じたプランアップグレードや成約ごとの決済手数料が別途かかるケースもあります。 ### カスタマイズの自由度と制約 ロゴ・ブランドカラー・テキスト文言などは変更できることが多いです。ただし、マッチングの判定ロジックや取引フロー、独自の手数料計算といったビジネスの根幹部分はSaaS側の仕様に従う必要があります。「カスタマイズ可能」とうたっていても変更できる範囲はベンダーによって大きく異なるので、契約前に具体的な変更可能範囲を確認しましょう。 ### 長期で見たときの費用総額 これがSaaS型の盲点になりやすい部分です。月額8万円のSaaSを5年間使えば、月額分だけで480万円(あくまで試算ですが、肌感として持っておく価値はあります)。初期費用やオプション、手数料が加われば当然もっと増えます。 SaaS型を選ぶなら、3〜5年の総費用で他の手法と比較しておきましょう。「最初が安くても長期では高い」という逆転は普通に起きえます。 --- ## 【パターン3】WordPressプラグイン型|初期費用を抑えて自由度も確保 ### 初期費用が抑えられる仕組み WordPress(世界中で広く使われているWebサイト作成ソフトウェア)と、マッチング機能を追加するプラグインを組み合わせてサービスを構築する方法です。 レンタルサーバー・ドメイン・テーマ・プラグインを自分でセットアップすれば、年間費用が2〜7万円程度に収まることもあります。スクラッチ開発の数百万円と比べると初期ハードルは桁違いに低いです。外注する場合でも50〜150万円程度が相場で、スクラッチ開発よりかなり抑えられます。 ### 拡張性と運用コストの現実 管理画面がGUI(画面を見ながらマウスで操作する形式)で提供されているため、コードの知識がなくても投稿・ページ管理・会員設定などを自分で進めやすいです。機能を段階的に追加できる点も、使いながら改善するスタイルに合っています。 ただし複数のプラグインを組み合わせると相性問題が起きることがあります。「1つ追加→動作確認→次を追加」という順序で進めるのが基本です。 ### スモールビジネスにプラグイン型が選ばれる理由 「試して→改善して→育てていく」という進め方とコスト構造がフィットしている——これがスモールビジネスにプラグイン型が選ばれる理由です。会員登録・プロフィール掲載・検索・問い合わせという基本機能だけでスタートし、利用者の反応を見ながら機能を追加していけます。仮説検証の前に数百万円をかけなくていい、というのは実際にかなり大きな差です。 ただし、サービスが成長して決済や売上分配など複雑な処理が増えると対応しきれないケースもあります。情報掲載・検索・問い合わせ中心の小〜中規模サービス向けの方法と理解しておきましょう。 --- ## マッチングサービスの構築コスト|3パターンを一覧比較 | 比較軸 | 開発委託 | SaaS型 | プラグイン型 | | --------- | ------------ | ------- | ------------------ | | 初期費用の目安 | 大 | 小 | 小〜中 | | 月額ランニングコスト | 都度発生(中〜高) | 高 | 低 | | カスタマイズ自由度 | 高 | 低 | 中 | | 技術リソースの必要度 | 高 | 低 | 低〜中 | | スモールスタート適性 | × | △ | ○ | この表は「どれが最優秀か」ではなく、「自分の状況にどれが合うか」で読んでみてください。また、次の判断ポイントと合わせて使ってください。 --- ## あなたに合う構築方法の選び方|2つの判断ポイント ### 予算規模で考える 「まず小さく始めたい」「予算に上限がある」という状況なら、プラグイン型またはSaaS型が現実的です。初期費用を数十万円以内に抑えてサービスを動かし、収益が出てきたタイミングで機能追加や移行を考える——この順序が合理的です。機能要件がすでに固まっており資金も確保できているなら、最初から開発委託で自社資産を構築するという判断もあります。 ### 運用体制・技術リソースで考える 社内にエンジニアがいるかどうかが大きな分岐点になります。いない場合、変更のたびに外部委託するコストが継続します。SaaS型もプラグイン型もエンジニアなしで進めやすいですが、プラグイン型は管理画面が整備されているため非エンジニアでも日常的な運用・更新を自分で行いやすいです。「自分で触りながら改善を重ねたい」という方には、プラグイン型が向いています。 --- ## まとめ|構築方法の選択がマッチングサービスの費用を決める マッチングサービスの費用は「どの方法で作るか」でまったく変わります。開発委託は初期費用が大きい分、自由度も高く長期資産になります。SaaSは初期費用を抑えられますが、長期の月額累積とカスタマイズ制約に注意が必要です。プラグイン型は初期費用を最小化しながら段階的な機能拡張ができ、スモールスタートとの相性が一番良いです。 個人的には、仮説が固まっていないうちに数百万円を投じるのはリスクが高すぎると思っています。まず動く形を作ってユーザーの反応を見てから次を考える——プラグイン型はそのサイクルに一番マッチした方法です。 WordPressでマッチングサービスを構築できるプラグイン「MatchLayer」に興味があれば、詳細ページも覗いてみてください。導入コストを抑えながらマッチング機能を実装したい方向けの情報をまとめています。 --- # MatchLayerの通報機能|リスティング・メッセージ・ユーザー・レビューを報告できる仕組み Source: https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-report-function/ マッチングサービスを運営していると、スパム業者や不適切なコンテンツへの対処は避けて通れない課題です。MatchLayerには、利用者・提供者が問題に気づいたその場で報告できる通報機能があり、管理者への自動通知から対処記録まで一連の流れをカバーしています。 この記事で分かること: - 通報できる4つの対象(リスティング・メッセージ・ユーザー・レビュー)の範囲と操作場所 - ユーザーが通報を送る手順と、管理者に届く通知の仕組み - 管理画面での通報確認・対処フローの具体的な流れ 自サービスの運営ポリシーに通報対応を組み込む際の参考にしてください。 --- ## 通報機能の概要 通報機能は、ログイン済みユーザーが不適切なコンテンツや悪質なユーザーを管理者に報告するための仕組みです。通報を受けた管理者は管理画面で内容を確認し、必要な対処を取れます。 機能はMatchLayer設定の**機能設定セクション**から個別にオン/オフを切り替えられます。オフにすると通報ボタンがサイト上から非表示になるので、運営初期に通報対応フローが整っていない段階では一時的に無効化しておくのも手です。 --- ## 通報できる対象の4種類 通報の対象は「リスティング」「メッセージ」「ユーザー」「レビュー」の4種類です。それぞれ通報ボタンが表示される場所が異なります。 **リスティング**は、各リスティングの詳細ページに**「通報する」**ボタンが表示されます。虚偽の情報や規約違反の出品内容を発見したときに使います。 **メッセージ**は、メッセージスレッド内の個別メッセージに**「通報する」**ボタンが表示されます。会話の流れの中で外部サイトへ誘導しようとするメッセージなど、スレッド単位ではなくメッセージ単位で報告できます。 **ユーザー**は、各ユーザーのプロフィールページに**「通報する」**ボタンがあります。アカウント自体に問題があると判断したときに使います。 **レビュー**は、リスティング詳細ページおよびプロフィールページに表示されている個別のレビューに**「通報する」**ボタンが表示されます。虚偽レビューや嫌がらせ目的の投稿を報告するために使います。 --- ## 通報の手順(利用者・提供者から見た操作) 通報の操作手順はどの対象でも共通です。**「通報する」**ボタンを押すとモーダル画面が表示され、通報理由を選んで送信します。 通報理由は「スパム」「不適切なコンテンツ」「外部サイトへの誘導」の3択で、状況に応じて選びます。送信後は「通報を受け付けました」というメッセージが表示されます。 同じ対象に同じユーザーが再度通報しようとすると「すでに通報済みです」と表示され、重複送信はできません。操作自体は2〜3タップで完結するので、報告のハードルは低く保たれています。 --- ## 管理者への通知と通報一覧の確認 通報が送信されると、管理者へ自動で通知が届きます。通知先は2つあります。 管理画面のベルアイコンへの通知は、設定に関係なく常に届きます。文言に通報対象の説明と理由が含まれるので、ベルを確認するだけで概要がわかります。 メール通知は**「MatchLayer」→「一般設定」→「通知・連携」タブ**の**「通報通知(管理者宛)」**チェックボックスで切り替えられます。初期設定ではオンで、管理者全員にメールが届きます。チェックをオフにしてもベル通知は引き続き届きます。 通報の詳細は管理画面の通報一覧で確認できます。一覧には通報者・対象種別・対象コンテンツの内容プレビュー(最大80文字)・通報理由・日時が表示されます。 --- ## 管理者による対処フロー 通報を受けた後の対処は、対象種別によって手順が変わります。 リスティング・ユーザー・メッセージの通報では、通報一覧のクイックリンクから対象コンテンツに遷移して内容を確認し、問題があればリスティングの削除やユーザーの停止といった対処を行います。対処が終わったら通報を**「対応済み」**にマークすれば、未対処の通報と区別して管理できます。 レビューの通報は、通報一覧のリスティング詳細ページへのリンクで対象レビューを確認できます。また、通報一覧のレビュー種別の行から対象レビューを**直接非表示**にもできます。レビューページに移動せずそのまま対処できるので、通報が多い日でも手間が少なくて済みます。 対応済みマークをうまく使えば、複数の通報が溜まったときも整理しながら処理できます。 --- ## まとめ MatchLayerの通報機能は、リスティング・メッセージ・ユーザー・レビューの4種類を対象に、ユーザーが2〜3タップで報告できます。通報が届くと管理者のベルアイコンには必ず通知が届き、メール通知は設定で制御できます。管理画面の通報一覧ではクイックリンクで対象コンテンツに直接遷移でき、レビュー通報は一覧から直接非表示にする操作も行えます。 まず通報対応フローを決めて、メール通知の設定と対応済みマークの使い方をルール化しておくと、通報が増えてきても慌てずに対処できます。個人的には、運営初期はいったん機能をオフにしておいて、フローが固まったタイミングで有効化するのがストレスが少なくておすすめです。 MatchLayerの他の機能については、[機能別詳細カテゴリ](https://matchlayer.jp/blog/category/tips/)もあわせてご覧ください。 --- # MatchLayerのお気に入り機能|掲載をブックマークして比較・検討をしやすくする Source: https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-favorites/ マッチングサービスを使っていると、「あとでじっくり見比べたい」と思う掲載が出てくることがあります。MatchLayerのお気に入り機能は、リスティング(サービスや案件の掲載ページ)をその場でブックマークし、後から一覧で確認できる機能です。 この記事を読むと、次の3点が分かります。 - お気に入りの登録・解除がどのように動作するか(ページ遷移なし・アイコン変化) - マイページでお気に入り一覧を確認する方法 - 管理者がお気に入り機能を有効・無効に切り替える手順 MatchLayerで運営するサービスにこの機能が正しく設定されているか、管理画面と合わせて確認してみてください。 --- ## お気に入り機能とは MatchLayerのお気に入り機能は、ログイン済みのユーザーが気になるリスティングをブックマークし、後からまとめて確認できる機能です。 比較検討に時間がかかるサービスほど、一度サイトを離れたユーザーが戻ってきやすい動線が効いてきます。コンサルタントへの依頼や外注先の選定など、複数の掲載を見比べながら判断する場面では、気になった掲載をその場で保存しておき、後で見返す流れが自然に作れます。 リスティング一覧のカードと詳細ページの両方にお気に入りボタンが表示されるため、ユーザーはどこで掲載を見ていても手軽に保存できます。 --- ## お気に入りの登録と解除 リスティングのカード(一覧表示)と詳細ページには、**ハートアイコン**または**「お気に入り」ボタン**が表示されます。ログイン済みのユーザーがこのボタンをクリックすると、ページ遷移なしにその場でお気に入りの登録・解除が切り替わります。 登録済みのリスティングはアイコンの見た目が変化します(塗りつぶし状態になるなど)。保存済みかどうかが視覚的にすぐ判断できるため、同じ掲載をうっかり何度も操作してしまう手間が減ります。 未ログインのユーザーがお気に入りボタンを押した場合は、ログインページに自動でリダイレクトされます。ログインが必要なため、ゲストユーザーは自動的にログイン画面へ誘導される形です。 --- ## マイページでお気に入り一覧を確認する お気に入りに登録したリスティングは、マイページの**「お気に入り」タブ**にまとめて表示されます。タブを開くと保存済みのリスティングが一覧で確認でき、複数の掲載を見比べたり、詳細ページへ改めて移動したりするのも手軽です。 ログイン済みユーザーのヘッダーには**お気に入りアイコン**も表示されます。このアイコンをクリックするとマイページのお気に入りタブに直接ジャンプできるため、一覧への動線がシンプルです。未ログインのユーザーやお気に入り機能が無効の場合は、ヘッダーのアイコン自体が非表示になります。 --- ## リスティングごとのお気に入り件数表示 リスティングの詳細ページには、そのリスティングが何件お気に入りに登録されているかの件数が表示されます。他のユーザーからどの程度関心を持たれているかが数字で分かるため、掲載の注目度を示す指標にもなります。 ユーザー目線では「多くの人が保存している掲載」として一定の信頼感につながり、複数のリスティングを比較しているときの判断材料になります。 運営者側からも、件数が多い掲載を確認することで、ユーザーの関心が高いカテゴリや条件の傾向をつかむ手がかりになります。 --- ## 管理者によるお気に入り機能のオン/オフ お気に入り機能は、WordPress管理画面の **MatchLayer > 一般設定** から有効・無効を切り替えられます。設定ページの機能設定セクションに、レビュー・通報とならんでお気に入りの切り替え項目があり、他の機能とは独立してオン/オフできます。 機能を無効にすると、リスティングカードと詳細ページのお気に入りボタン、マイページの**「お気に入り」タブ**、ヘッダーのお気に入りアイコンがいずれも非表示になります。ユーザーの画面からはお気に入り機能が存在しない状態と同じ見た目になります。 サービス開始直後でまず基本機能に絞った画面構成にしたい場合や、即時申込みを重視するサービスで「後で見返す」動線を省きたい場合など、運用の判断に応じて機能を制御できます。切り替えはいつでも行えるため、後から有効にすることも問題ありません。比較検討に時間のかかるサービスであれば、早めに有効にしておくと「見て終わり」で離脱するユーザーを引き戻しやすくなります。 --- ## まとめ お気に入り機能を使うと、ユーザーは気になるリスティングをその場でブックマークし、マイページの**「お気に入り」タブ**でまとめて見返せます。登録・解除はページ遷移なしに切り替わり、詳細ページには登録総数も表示されます。管理者は **MatchLayer > 一般設定** からいつでもオン/オフを変更できます。 まずはWordPress管理画面でお気に入り機能の有効・無効を確認し、実際にユーザー画面でボタンの動作とマイページの表示をチェックしてみてください。 MatchLayerの機能についてさらに詳しく知りたい方は、[機能別詳細カテゴリ](https://matchlayer.jp/blog/category/tips/)もご覧ください。 --- # MatchLayerのカスタムフィールドで検索を絞り込む方法|業種別の条件設定と活用例 Source: https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-custom-field-search/ MatchLayerには、リスティング(サービス・案件の掲載情報)に独自の情報欄を追加できる「カスタムフィールド」という機能があります。この機能は入力フォームやリスティング詳細ページへの表示だけでなく、**検索フィルタとしても活用**できます。「対応スキル」「取得資格」「価格帯」といった項目を絞り込み条件として検索フォームに追加することで、利用者が求める提供者を素早く見つけられる仕組みを作れます。 この記事を読み終えると、次のことがわかります。 - カスタムフィールドを検索フィルタとして有効にする設定方法 - フィールドの種類ごとの絞り込み挙動の違い - 都道府県フィルタとの使い分けの考え方 実際の設定手順と業種別の活用例も交えて解説します。 ## カスタムフィールドを検索フィルタとして使う仕組み MatchLayerのカスタムフィールドは、管理画面の **MatchLayer > 登録フォーム設定** から追加します。フィールドには「リスティング用」と「プロフィール用」の2種類があり、検索フィルタとして設定できるのはリスティング用だけです。 設定のポイントは「**検索項目として表示する**」というチェックボックスです。リスティング用フィールドの編集フォームにこの項目があり、チェックを入れて保存するだけで、検索フォームにそのフィールドが絞り込み条件として自動で追加されます。チェックを外すと検索フォームから消えるため、必要に応じてオン/オフを切り替えられます。 複数のフィールドを検索項目として設定した場合、すべての条件を同時に満たすリスティングだけが検索結果に表示されます(AND条件)。検索フォームへの表示順は、管理画面でのフィールドの並び順と連動しています。ドラッグで並び替えると、そのままフォームの表示順に反映されます。 ## 絞り込みに使えるフィールドの種類 MatchLayerのカスタムフィールドには複数の種類があり、種類によって検索フォームの表示形式と絞り込み挙動が変わります。 **テキスト・テキストエリア型**は、入力値とリスティングのフィールド値の部分一致で絞り込みます。フリーワードで探したいときに向いていますが、表記ゆれの影響を受けやすいので、使う場面は選んだほうがよいです。 **セレクトボックス型**は、ドロップダウンの選択肢として表示されます。選択した値と完全一致するリスティングに絞り込まれるため、選択肢を決まった値に限定したいときに使いやすいです。 **ラジオボタン型**は、横並びのラジオボタンとして表示されます。先頭に「すべて」(条件解除)の選択肢が自動で追加されるため、利用者が検索条件を解除しやすいのが地味に便利です。 **チェックボックス型**は、複数選択が可能な絞り込みに対応しています。チェックした選択肢のいずれかに一致するリスティングがOR条件で表示されます。「複数のスキルのうち1つでも持っている提供者を探す」といった用途に向いています。 **数値型**は、リスティング用フィールドでのみ使える種類です。検索フォームには「最小値」「最大値」の2つの入力欄が表示され、範囲を指定した絞り込みができます。どちらか一方だけの入力も有効で、「○○以上」「○○以下」の片方向絞り込みにも対応しています。単位(円・件・人 など)も一緒に登録でき、フォームや詳細ページに単位つきで表示されます。 ## 管理画面での設定手順 検索フィルタとしてカスタムフィールドを追加するには、以下の手順で設定します。 まず管理画面の **MatchLayer > 登録フォーム設定** を開き、**「リスティング用」タブ**を選択します。既存フィールドを検索条件に追加したい場合は該当フィールドの編集フォームを、新たに作成する場合は追加フォームを使います。 フィールド名・種類・選択肢(セレクトボックス・ラジオボタン・チェックボックス型の場合)を入力したら、**「検索項目として表示する」にチェック**を入れて保存します。保存後はリスティングの検索フォームに反映されます。 検索フォームへの表示順を調整したいときは、管理画面のフィールド一覧でドラッグして並び替えます。並び順がそのまま検索フォームの表示順になるので、利用者が迷いにくい順番に整えておきましょう。 なお、「必須」設定はリスティング作成フォームでの必須入力を制御するものです。検索フィルタとしての動作には影響しません。 ## 業種別の活用例(スキル・資格・価格帯・対応エリア等) 実際のところ、業種によってどのフィールドを使うかはかなり変わります。参考になりそうな例をいくつか挙げます。 **人材・スキルマッチング系**では、「対応スキル」をチェックボックス型で作成すると、利用者が複数スキルでOR条件に絞り込めます。「希望報酬」を数値型で追加すれば、予算範囲で提供者を探せる検索フォームになります。 **士業・資格系**では、「取得資格」をセレクトボックス型で設定すると、特定の資格を持つ士業だけを一覧表示できます。「対応業態」をラジオボタン型で追加し「法人・個人・どちらも」の選択肢を設ける使い方もあります。 **家事代行・出張サービス系**では、「対応メニュー」をチェックボックス型にすると、掃除・料理・ベビーシッターなど複数サービスからOR条件で探せるフォームを作れます。 **BtoB案件マッチング系**では、「最小対応件数」を数値型、「対応規模」をセレクトボックス型で組み合わせると、発注規模に見合う提供者に絞り込める検索フォームが作れます。 どの業種でも、自サービスの利用者が「どんな条件で絞り込みたいか」を先に整理してからフィールドの種類を選ぶと設定がスムーズです。フィールドは後から追加・削除・並び替えできるので、まず必要性の高い項目から試して段階的に増やしていくのが現実的です。 ## 都道府県フィルタとの使い分け MatchLayerにはカスタムフィールドとは別に「**都道府県フィルタ**」が用意されています。管理画面の **MatchLayer >一般設定** で都道府県機能を有効にすると、リスティング検索フォームに都道府県のセレクトボックスが自動で追加されます。 都道府県フィルタは、47都道府県(東京都は23区・23区外の2区分)のマスターデータをもとにしたシステム組み込みの絞り込みです。提供者がリスティングに都道府県を設定しておくと、利用者が地域で絞り込めるようになります。都道府県が未設定のリスティングは、地域フィルタ選択時の検索結果には含まれません。 カスタムフィールドで「対応エリア」を作る方法と都道府県フィルタは役割が重なりやすいので、あらかじめ整理しておくと管理しやすくなります。**都道府県単位の地域絞り込みには都道府県フィルタ**を使い、「全国対応」「一都三県」「エリア不問」のような独自の区分が必要な場合はカスタムフィールド(セレクトボックス型など)で補うのがおすすめです。 なお、オンライン完結型のサービスなど地域絞り込みが不要な場合は、都道府県機能を設定からオフにするとフォームがシンプルになります。 ## まとめ カスタムフィールドの検索フィルタ設定は、「**検索項目として表示する**」にチェックを入れるだけで有効になります。設定自体はシンプルです。 フィールドの種類(テキスト・セレクトボックス・ラジオボタン・チェックボックス・数値型)によって絞り込みの挙動が変わるので、「利用者がどんな条件で絞り込みたいか」を先に整理してから種類を選ぶと迷いにくいです。複数フィールドを同時に指定した場合はAND条件で絞り込まれ、都道府県フィルタと組み合わせれば地域×条件の複合検索にも対応できます。 まずは1〜2項目から試してみて、利用者の反応を見ながら増やしていくのが現実的だと思います。 MatchLayerの他の機能設定については、[機能別詳細カテゴリ](https://matchlayer.jp/blog/category/tips/)もあわせてご覧ください。 --- # MatchLayerの通知設定|申込み・承認・レビューのメール通知とサイト内通知を管理する Source: https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-notification-settings/ MatchLayerは、申込み・承認・レビューなどのアクションが起きたタイミングで、関係するユーザーへ自動で通知を送ります。通知は「メール通知」と「サイト内通知」の2種類あり、管理者はイベントごとにON/OFFを切り替えられます。 この記事では次の3点を説明します。 - どのイベントで通知が発生するか - 管理画面での設定変更手順 - 通知が多すぎる場合の整理のしかた ## MatchLayerの通知の種類(メール通知とサイト内通知) MatchLayerの通知は「メール通知」と「サイト内通知」の2種類です。 **メール通知**は、対象ユーザーの登録メールアドレスへ自動送信されます。管理画面でイベントごとにON/OFFを切り替えられるほか、件名・本文のテンプレートもカスタマイズできます。 **サイト内通知**は、ヘッダーの通知アイコンに赤いバッジが表示される仕組みです。アイコンをクリックするとマイページの通知タブへ移動し、届いた通知の一覧を確認できます。 なお、メッセージはサイト内通知とは別扱いで、ヘッダーのメッセージアイコンに未読バッジが表示されます。取引通知とメッセージでアイコンが分かれているため、どちらが届いたか一目でわかります。 ## 通知が発生するイベント一覧 MatchLayerで管理できるメール通知は、通知・連携タブにまとめて設定できます。 申込みフェーズでは、利用者が申込みを送信すると提供者に**マッチング申込み**の通知が届き、提供者が承認すると利用者に**マッチング承認**の通知が届きます。 取引が完了のステータスになると利用者と管理者の双方に**マッチング完了**の通知が、利用者が差し戻したときは提供者と管理者に**差し戻し**の通知が届きます。**レビュー受信**の通知はレビューを投稿された側のユーザーに届き、クリックするとそのレビューが掲載されているページへ直接遷移します。 合意キャンセル機能を有効にしている場合は、申請・承認・拒否・取り下げの各タイミングで関係するユーザーにサイト内通知が届きます。メール通知は**合意キャンセル**のON/OFF設定に従って送信されます。 **新着メッセージ**についてはメールのみ送信されます。サイト内通知は発行されず、代わりにヘッダーのメッセージアイコンに未読バッジが表示されます。 **通報**については、管理者へのサイト内通知は設定に関わらず必ず届きます。メール通知のON/OFFだけ設定で切り替えられます。 ## 管理画面での通知設定の変更方法 メール通知のON/OFFは、**MatchLayer > 一般設定** の **通知・連携** タブから変更します。タブを開くと「メール通知」セクションに各イベントのチェックボックスが並んでいます。不要な通知のチェックを外して **保存** ボタンを押すと、そのイベントではメールが送信されなくなります。 メールの文面を変えたい場合は **MatchLayer > メール設定** ページを開きます。マッチング申込み・マッチング承認・新着メッセージ・マッチング完了・差し戻しのテンプレートについて、件名と本文を個別に編集できます。`{user_name}` や `{listing_title}` などのプレースホルダーを使うと、送信時に実際の値が自動で置き換えられます。 全ユーザーへのお知らせを届けたい場合は **MatchLayer > 一斉通知** ページを使います。タイトルと本文を入力し、「サイト内通知」「メール」「バナー」から送信方法を選択して実行します。送信対象は「全ユーザー」「提供者のみ」「利用者のみ」の3種類から選べます。 ## ユーザー側の通知確認(サイト内通知の見方) ログイン後、ヘッダーの通知アイコンから通知を確認できます。未読があるとアイコンに赤いバッジが表示されます。クリックするとマイページの通知タブへ移動し、申込み・承認・完了・差し戻し・レビュー受信などのイベントが届いた順に並んでいます。 各通知をクリックすると関連ページへ直接移動します。取引関連は取引管理タブ、レビューはそのレビューが掲載されているリスティングのレビュー欄です。 ## 通知疲れを防ぐ設定の考え方 通知が多すぎると、重要なメールが他に埋もれてしまいます。設定のポイントを整理しておきます。 申込み・承認・レビュー受信のメール通知はONのままにしておくのが無難です。これらは「次のアクションを取ってほしい」タイミングで届く通知で、OFFにすると対応が遅れやすくなります。特に申込みと承認は、返信が遅れるとユーザーの印象にも影響します。 新着メッセージは、やり取りが活発なサービスだと頻度が高くなりがちです。ユーザーがサイト上をこまめに確認する場合はOFFにしてもかまいませんが、ログイン頻度が低いユーザーが多い場合はメールが唯一の連絡手段になります。最初は全部ONにしておいて、「多すぎる」と感じたら徐々に絞っていくのがおすすめです。 完了・差し戻し・通報の通知は管理者にも届きます。ONにしておくと、サービス上で何か動きがあったときにすぐ気づけます。 やり取りの頻度はサービスの性質によって変わるので、立ち上げから数週間は実際の受信量を見ながら調整するのがよいと思います。 ## まとめ MatchLayerの通知機能はメール通知とサイト内通知の2本立てで動いており、管理者は **MatchLayer > 一般設定 > 通知・連携** タブで各イベントのON/OFFをまとめて管理できます。**MatchLayer > メール設定** ではメール文面をカスタマイズでき、**MatchLayer > 一斉通知** では全ユーザーへのお知らせ配信も行えます。 まずは **通知・連携** タブを開き、申込み・承認・レビューの3項目がONになっているかを確認するところから始めてみてください。 他のMatchLayer機能についても、[機能別詳細カテゴリ](https://matchlayer.jp/blog/category/tips/)で詳しく紹介しています。 --- # MatchLayerのリスティング機能|掲載の作成・ステータス管理・審査モードの使い方 Source: https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-listing-feature/ MatchLayer(マッチレイヤー)は、WordPressサイト上にビジネスマッチングプラットフォームを構築できるツールです。その中核となる「リスティング」は、提供者がサービスや案件を掲載する機能で、ステータス管理や審査フローを正しく設定することが運営品質に直結します。 この記事では、以下の3点を説明します。 - リスティングの4つのステータスと検索結果への影響 - 提供者がリスティングを作成・操作するときの流れ - 管理者が審査モードで掲載内容をコントロールする方法 --- ## リスティングの4つのステータス リスティングには、通常3つのステータスがあります。管理者が審査モードを有効にしている場合は、4つ目の「審査中」が加わります。 | ステータス | 検索結果への表示 | 概要 | | --------------- | ------------------------ | ------ | | 下書き | 表示されない | 作成途中・非公開の状態 | | 公開 | 表示される | フロントエンドで閲覧・申込み可能な状態 | | 受付停止 | 表示されない | 提供者が意図的に申込みを停止した状態 | | 審査中 | 表示されない | 管理者の承認待ちで審査中の状態(審査モード有効時のみ) | **検索結果や一覧ページに表示されるのは「公開」ステータスのリスティングのみです。**下書き・受付停止・審査中のリスティングは、フロントエンドから一般ユーザーには見えません。 「受付停止」は廃止や削除とは違います。提供者が一時的に申込みの受付を止めたいときに使うステータスで、ボタン操作ひとつで再開できます。 --- ## リスティングの作成 ### 作成できるのは提供者ロールのユーザーのみ リスティング作成フォームは、**提供者ロールを持つユーザーにのみ表示されます。**利用者ロールのユーザーがアクセスしようとするとアクセス拒否になります。 単一ユーザーモードが有効な場合は、すべてのユーザーが提供者として掲載を作成できます。 ### 必須項目と入力フォーム リスティング作成フォームの必須項目は「タイトル」「説明」「カテゴリ」の3つです。いずれかが未入力のまま送信しようとするとエラーメッセージが表示されます。 カテゴリのドロップダウンでは親カテゴリと子カテゴリがインデント表示され、子カテゴリは「─ 」の字下げで階層を視覚的に示します。親カテゴリも子カテゴリもどちらも選択できます。 ### カスタムフィールドの表示 管理者がリスティング用のカスタムフィールドを追加している場合、作成フォームにそのフィールドが表示されます。「必須」設定のフィールドは未入力のまま送信するとエラーになります。 ### 作成後のステータス選択 フォームの送信時には2種類の操作を選べます。 - 「公開する」: そのまま公開ステータスで掲載を開始します - 「下書き保存」: 下書きとして保存し、後から公開できます 審査モードが有効な場合は、「公開する」が「**審査を申請する**」というボタン名に変わります。この場合、送信しても即時公開にはならず、審査待ちの状態になります(詳細は後述)。 --- ## ステータスの切り替えと操作 ### 公開中のリスティングを受付停止にする 公開中のリスティングを編集すると、「更新する」ボタンの横に「**受付停止にする**」というテキストリンクが表示されます。クリックするとリスティングは受付停止ステータスに切り替わり、フロントエンドの検索結果から除外されます。 受付停止は、繁忙期や一時的なサービス停止のときに使う操作です。削除ではないためリスティング自体は残り、ボタン操作ひとつで公開を再開できます。 ### 受付停止を解除して公開を再開する 受付停止中のリスティングを編集すると、「**公開を再開する**」と「このまま保存」の2つのボタンが表示されます。「公開を再開する」をクリックすると、再び公開ステータスに戻ります。審査モードが有効な場合は「**再度申請する**」というボタン名に変わります。 ### 審査中のリスティングを修正して再申請する 審査モードが有効な場合、審査中のリスティングを編集すると「**更新して再申請する**」ボタンが表示されます。内容を修正してそのままボタンを押せば、変更内容で審査を再申請できます。却下を待たずに修正・再申請できるため、申請内容に誤りがあった場合はすぐに対応できます。 ### リスティングの削除 成立中または保留中の取引が紐づいているリスティングは削除できません。削除ボタンが「**削除不可**」の表示に変わり、横に「(進行中の取引がN件あります)」と表示されます。 進行中の取引がないリスティングは、削除ボタンを押すと確認ダイアログが表示され、承認後に削除されます。削除後も、終了済みの取引(完了・強制終了・不成立)は取引一覧に引き続き表示され、リスティング名に「(削除済み)」ラベルが付きます。既存のメッセージスレッドも引き続き閲覧できます。 --- ## 管理者審査モード 管理者は、提供者がリスティングを公開する際に審査を挟む設定を行えます。 ### 承認モードの3択設定 管理画面の「**MatchLayer > 一般設定**」にある「リスティング承認」セクションで、以下の3択から選択します。 **承認不要** 提供者が「公開する」を選ぶと即時公開になります。審査は発生しません。 **初回のみ** まだ一度も承認されていないリスティングを初回公開しようとすると、審査中ステータスになります。一度承認されたリスティングは、その後の編集・更新が即時反映されます。 **毎回** 編集・保存するたびに審査中ステータスになります。内容が更新されるたびに管理者の確認が入るため、掲載内容の品質を細かく管理したいサービスに向いています。 ### 提供者から見た審査中の状態 承認モードが「初回のみ」または「毎回」に設定されている場合、提供者が「審査を申請する」ボタンを押しても即時公開にはならず、**「審査中」**ステータスになります。審査中のリスティングはフロントエンドの検索結果に表示されません。提供者のマイページ「リスティング管理」タブには「審査中」バッジ付きで表示され、「審査を申請しました。管理者が承認するまでしばらくお待ちください。」というメッセージも表示されます。 ### 管理者の審査ページ操作 管理画面の「**MatchLayer > リスティング審査**」ページで、審査待ちのリスティングを一覧で確認できます。各行にはリスティングタイトル・提供者名・申請日時が表示され、以下のボタンで操作します。 **「承認」** クリックすると即時公開になります。提供者には承認通知が届きます。 **「却下」** 却下理由を入力して送信すると、リスティングは**下書きに戻ります。**提供者には却下理由付きの通知が届くため、修正点を確認して再申請できます。 **「プレビュー」** フロントエンドのリスティング詳細ページをプレビューモードで別タブ表示します。公開前の見た目を確認してから審査判断を下せます。 --- ## まとめ MatchLayerのリスティング機能では、「下書き・公開・受付停止」の3ステータスが基本です。管理者が審査モードを有効にすると「審査中」が加わり、検索結果に表示されるのは「公開」ステータスのリスティングのみになります。 提供者ロールのユーザーだけがリスティングを作成でき、タイトル・説明・カテゴリが必須項目です。承認モードは「承認不要・初回のみ・毎回」の3択で、サービスの運営方針に合わせて使い分けられます。 まずは管理画面の「MatchLayer > 一般設定」で承認モードの設定を確認し、運営方針に合った設定になっているかチェックしてみてください。 MatchLayerの各機能についてさらに詳しくは、[機能別詳細カテゴリ](https://matchlayer.jp/blog/category/tips/)の他の記事もあわせてご覧ください。 --- # MatchLayerの取引フロー|申込みから完了まで各ステータスの意味と操作 Source: https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-matching-flow/ MatchLayerでは、利用者がサービスに申込みを送ってから取引が完了するまでの流れを、ステータスで管理します。ステータスが変わるたびに操作できる内容も変わるので、仕組みを把握しておくと運営がスムーズです。 この記事を読み終えると分かること: - 取引の5つのステータス(保留中・成立・完了・不成立・クローズ)の意味と遷移条件 - 申込み受付から取引完了まで、提供者・利用者それぞれの操作手順 - 完了後の差し戻し期間とレビュー解放のタイミング --- ## 取引の全体像とステータス一覧 MatchLayerの取引には5つのステータスがあります。 | ステータス | 意味 | | --------------- | ------ | | 保留中 | 利用者が申込みを送り、提供者の承認を待っている状態 | | 成立 | 提供者が申込みを承認し、取引が進行中の状態 | | 完了 | 提供者が完了操作をし、取引が終了した状態 | | 不成立 | 提供者が申込みを不成立とした状態 | | クローズ | リスティング削除・ユーザー退会・合意キャンセル承認などで取引が終了した状態 | 基本の流れは **保留中 → 成立 → 完了** です。提供者が申込みを不成立にした場合は不成立に、リスティング削除やユーザー退会が発生した場合はクローズに遷移します。 --- ## 申込み(保留中)フェーズ 利用者がリスティング詳細ページの「申込む」ボタンを押すと、取引が **保留中** ステータスで作成されます。申込みが届くと、提供者のマイページ取引管理タブに新しい取引が表示されます。 ### 提供者が「承認」または「不成立」を選ぶ 保留中の取引には、提供者の画面に「承認」ボタンと「不成立」ボタンが表示されます。 「承認」を押すと、ステータスがすぐに成立に変わります。利用者に通知が届き、メッセージのやり取りを始められます。 「不成立」を押すとポップアップが開きます。利用者へのメッセージを任意で入力してから「不成立にする」ボタンを押すと、ステータスが不成立に変わります。メッセージを入力した場合はスレッドに送信されます。 これらの操作は提供者のみが実行でき、保留中の取引にのみ有効です。 --- ## 成立フェーズ ステータスが成立になると、双方がメッセージをやり取りしながら取引を進められます。提供者の取引詳細ページには「完了にする」ボタンが表示されます。利用者側の画面にはこのボタンは表示されず、完了操作は提供者専用です。 ### 合意キャンセル機能(設定で有効化した場合のみ) MatchLayerには、双方の合意で取引をキャンセルする「合意キャンセル機能」があります。この機能は **デフォルトOFF** で、管理画面の「MatchLayer > 一般設定」から有効化した場合のみ使えます。 有効化している場合、成立状態の取引詳細ページに「キャンセル申請」ボタンが提供者・利用者の両方に表示されます。ボタンを押すと理由入力のモーダルが開き、理由(必須)を入力して送信すると「キャンセル申請中」の状態になります。 申請された側の画面には「承認する」「拒否する」ボタンが表示されます。「承認する」を選ぶとステータスがクローズに遷移し、「拒否する」を選ぶと申請がキャンセルされ成立のまま継続します。申請者は「申請を取り下げる」ボタンで撤回することもできます。 機能がOFFの場合や、保留中・完了・不成立・クローズのステータスでは申請ボタンは表示されません。 --- ## 完了フェーズと差し戻し ### 提供者が「完了にする」操作をする 取引が終わったと判断したとき、提供者は取引詳細ページの「完了にする」ボタンを押します。確認ダイアログで承認するとステータスが完了に変わり、利用者と管理者に通知が送られます。利用者への通知には差し戻しが可能な残り日数が含まれます。 ### 利用者による差し戻し(デフォルト10日間) 完了後も、利用者には一定期間、取引を成立に差し戻す操作が認められています。完了日から管理者が設定した日数(デフォルト10日間)以内であれば、利用者のみ「差し戻す(取引を継続する)」ボタンが表示されます。メッセージ送信フォームは提供者・利用者の双方に表示されるので、差し戻し期間中は完了後も双方向でやり取りを続けられます。 差し戻し期間中は、取引詳細ページに完了日・差し戻し期限・残り日数が表示されます。残り3日以下になると視覚的に強調されます。差し戻し可能日数は管理画面から変更できるので、デフォルトの10日間は運営方針に合わせて調整してください。 ### 期間終了後のレビュー解放 差し戻し可能日数が経過すると、ステータスは完了のまま確定します。なお、レビュー投稿はステータスが完了になった時点で利用者に解放されます(差し戻し期間中も投稿自体は可能です)。レビュー機能が有効な場合のみ投稿フォームが表示されます。 --- ## 不成立・クローズ ### 不成立 提供者が保留中の取引に「不成立」操作を行うと、ステータスが不成立に変わります。利用者のマイページ取引一覧でも「不成立」と表示されます。不成立になった取引は、それ以上の操作(再申請・メッセージ送信など)ができない終了状態です。 ### クローズ クローズに遷移するのは次のケースです。 - 成立中の取引で対象リスティングが削除された場合 - 成立中の取引で相手ユーザーが退会した場合 - 合意キャンセル機能が有効で、キャンセル申請が承認された場合 クローズになった取引は一覧に引き続き表示されますが、削除されたリスティングには「(削除済み)」、退会したユーザーには「(退会済みユーザー)」のラベルが付きます。 --- ## まとめ 取引フローの基本は、申込み(保留中)→ 承認(成立)→ 完了操作(完了)という3ステップです。申込みを断る場合は不成立に、リスティング削除・退会・合意キャンセル承認ではクローズに遷移します。 差し戻しは利用者のみが指定期間内に行えます。レビュー投稿の解放は差し戻し期間が終わるのを待たず、完了になった時点で始まるので、この点はよく混同されます。合意キャンセル機能はデフォルトOFFなので、使いたい場合は管理画面から有効化してください。 実際に自サービスで各ステータスの画面を操作してみると、提供者・利用者それぞれに何が表示されるかがより具体的にイメージできます。利用者や提供者からの問い合わせに答えるときも、この流れを頭に入れておくと説明しやすいです。 MatchLayerの各機能についてさらに詳しくは、[機能別詳細カテゴリ](https://matchlayer.jp/blog/category/tips/)の他の記事もあわせてご覧ください。 --- # MatchLayerのメッセージ機能|既読表示・ファイル添付・マッチング前後の使い分け Source: https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-message-feature/ MatchLayerには、マッチングした相手とやり取りするスレッド型メッセージ機能が搭載されています。テキストの送受信だけでなく、既読表示・ファイル添付・メッセージ開始タイミングの設定など、運営者がコントロールできる要素が複数あります。 この記事を読み終えると、以下の3点が分かります。 - スレッド型メッセージの基本的な動作と既読・未読の管理方法 - 利用者・提供者それぞれの操作感と画面上の見え方 - 管理者が管理画面から設定できる項目とその影響範囲 機能の全体像を把握したうえで、自社サービスの運用方針に合った設定を選べるようになります。 --- ## メッセージ機能の基本的な仕組み ### スレッド型で会話が積み重なる MatchLayerのメッセージはスレッド型で設計されています。マッチングごとに1本のスレッドが作られ、会話は時系列順(古い順)に表示されます。自分のメッセージと相手のメッセージは視覚的に区別されるため、どちらが送った発言かひと目で分かります。 メッセージを送信すると入力フォームは自動的にクリアされ、送信したメッセージがスレッドにすぐ追加されます。送信後にページをリロードする必要はありません。 --- ## 利用者・提供者から見たメッセージの使い方 ### メッセージ一覧の確認 利用者・提供者ともに、マッチング一覧ページで各取引の最新メッセージのプレビューと未読バッジを確認できます。未読バッジは新しいメッセージが届いたときに増え、スレッドを開くと自動的に既読へ切り替わります。 対応が必要なスレッドを後回しにしたい場合は、「未読に戻す」機能でバッジを復活させておけます。 ### テキストメッセージの送受信 スレッドを開くとメッセージ入力フォームが表示されます。テキストを入力して送信ボタンを押すと、メッセージがスレッドに追加されます。 ファイル添付機能が有効化されている場合は、送信フォームに添付ボタンが表示されます。ボタンからファイル選択ダイアログを開いて複数ファイルを同時選択できるほか、ドラッグ&ドロップでも添付可能です。1回の送信で最大5ファイルを添付でき、本文テキストなしでファイルだけを送ることもできます。 ### ファイルの表示方法 添付ファイルはファイルの種類によって表示方法が変わります。画像ファイルはスレッド内にインライン表示され、PDFやWord文書などはダウンロードリンクとして表示されます。添付ファイルへのアクセスはその取引の当事者だけに制限されており、関係のない第三者は閲覧できません。 ### 自分宛ての既読確認 相手が自分のメッセージを読むと、そのメッセージに既読表示が付きます。リアルタイムに近い形で確認できるため、相手が返信を準備中なのかまだ読んでいないのかを把握しやすく、フォローのタイミングを判断しやすくなります。 --- ## 管理者が設定できる項目 ### メッセージ開始タイミング 管理画面では、メッセージをいつから送受信できるかを設定できます。選択肢は2つです。 - **マッチング成立後のみ**:マッチング成立済みのスレッドにだけ送信フォームが表示されます - **マッチング前から可能**:申込み中の段階からメッセージを送受信できます マッチング前のやり取りを認めることで、条件確認や日程調整をスムーズに進められるサービスにできます。逆に、成立前のコミュニケーションを管理したい場合は「マッチング成立後のみ」を選ぶと運営の負担を抑えやすくなります。 ### ファイル添付機能の有効・無効 ファイル添付機能はデフォルトで無効です。管理画面で有効化した場合にのみ、送信フォームに添付UIが表示されます。機能が無効の場合、サーバ側でも添付ファイルのアップロードリクエストを受け付けません。 提案書・見積書・契約書などをメッセージで受け渡すフローがあるサービスなら有効化を検討してください。ファイルのやり取りが不要なサービスであれば、無効のままにしておくのが管理の手間が省けます。 ### メール通知の設定 新着メッセージを受信したとき、メール通知を送るかどうかを管理画面で設定できます。 ### 管理者によるスレッド閲覧 管理者はWordPress管理画面から、サイト上のすべてのユーザー間のメッセージスレッドを閲覧できます。トラブル対応時やサービス品質の確認などに役立ちます。 ただし閲覧専用です。管理画面からメッセージを送信することはできません。ファイル添付機能が有効化されている場合は、管理者が添付ファイルの閲覧・ダウンロードをすることはできません。 --- ## よくある質問 **Q. 既読表示は送信者と受信者のどちらに見えますか?** 既読表示は送信者の画面に表示されます。自分が送ったメッセージが相手に読まれると「既読」マークが付く形です。表示されるのは最新の既読済みメッセージ1件のみで、それより前のメッセージに重複して表示されることはありません。 **Q. ファイル添付を後から有効化できますか?** できます。ファイル添付機能はデフォルトで無効になっていますが、管理画面でいつでも有効化できます。有効化した時点から送信フォームに添付UIが表示されるようになります。 **Q. マッチング前からメッセージを使えるようにすると、どのような動作になりますか?** 「マッチング前から可能」に設定すると、申込み受付中・審査中の状態のスレッドでもメッセージの送受信ができます。申込み者と提供者が成立前に条件のすり合わせをしたい場面で役立ちます。 **Q. 管理者がメッセージを送ることはできますか?** できません。管理者はスレッドの閲覧専用で、メッセージの送信機能はありません。 --- ## まとめ MatchLayerのメッセージ機能は、スレッド型のやり取りを基本に、既読表示・未読に戻す操作・ファイル添付・メッセージ開始タイミングの設定を組み合わせた構成です。既読表示は最新の既読済みメッセージ1件にのみ付き、リロードなしに10秒以内に反映されます。ファイル添付はデフォルトで無効なので、必要なサービスは管理画面から有効化してください。管理者はすべてのスレッドを閲覧できますが、メッセージの送信はできません。 自社サービスに合った運用を始めるなら、まずメッセージ開始タイミングとファイル添付の設定を確認するところから試してみてください。 MatchLayerの各機能についてさらに詳しく知りたい方は、[機能別詳細カテゴリ](https://matchlayer.jp/blog/category/tips/)の他の記事もあわせてご覧ください。 --- # WordPressでビジネスマッチングサイトを作る方法|必要な機能とプラグイン選び Source: https://matchlayer.jp/blog/wordpress-business-matching-site/ 「ビジネスマッチングサイト」と一口に言っても、BtoB案件紹介・専門家紹介・会員制コミュニティと、サービスの形はさまざまです。WordPressはプラグインを組み合わせることでマッチングサイトを構築できますが、用途によって必要な機能とプラグインの選び方が変わります。 この記事を読み終えると、以下のことが分かります。 - ビジネスマッチングサイトに必要な機能と、用途別の違い - HivePress・BuddyBoss・MatchLayerの特徴と向いている用途 - 自分のサービスに合ったプラグインを選ぶための判断軸 まず、どんなマッチングサイトにも共通して必要な機能から整理していきましょう。 --- ## ビジネスマッチングサイトに必要な機能 マッチングサービスの仕組みは「誰かが何かを掲載し、別の誰かがそれを見つけて申し込む」という流れを中心に成り立っています。この流れを実現するために、少なくとも以下の5つの機能が必要です。 | 機能カテゴリ | 内容 | | ------------------ | ------ | | 会員登録・プロフィール管理 | ロール(提供者・利用者)別の登録フォームとプロフィール | | リスティング(掲載)機能 | サービス・案件を登録・公開・管理できる仕組み | | 検索・絞り込み | キーワード・カテゴリ・条件で掲載情報を探せる機能 | | 申込み・承認フロー | 利用者が申し込み、提供者が承認・拒否できる仕組み | | メッセージ機能 | マッチングした相手とやり取りできるコミュニケーション手段 | これに加えて、**管理者が全体を把握・運営するためのダッシュボード**も欠かせません。ユーザー・掲載情報・取引状況をまとめて管理できる仕組みがなければ、サービスの品質を保つことが難しくなります。 ### 用途によって変わる追加機能 ビジネスマッチングには大きく3つの形があり、それぞれ重視する機能が異なります。 **BtoB案件紹介型**(企業が案件を掲載し、パートナー企業・フリーランスを募集)では、案件条件を詳細に入力できるカスタムフィールドと、承認フローの細かい制御が重要です。「どんな企業が対象か」「予算規模は」「対応エリアは」といった情報を登録・検索できるかどうかが、サービスの使いやすさを左右します。 **専門家紹介型**(弁護士・税理士・コンサルタントなどをリスト化して紹介)では、プロフィールの充実度とレビュー機能が重要です。資格・専門領域・対応実績を詳細に掲載できるかどうかで、利用者の信頼感が変わります。 **会員制コミュニティ型**(コミュニティ内でメンバー同士がつながる)では、SNS的な「関係構築」の機能が中心になります。フレンドリクエスト・グループ機能・アクティビティフィードなど、ユーザー同士のつながりを育てる仕組みが必要です。 --- ## WordPressで実現する主な選択肢(プラグイン比較) WordPressでビジネスマッチングサイトを構築するためのプラグインは複数あります。得意とする領域がそれぞれ異なるため、自分のサービスに合ったものを選ぶことが出発点になります。 ### HivePress HivePressは、WordPressのリスティングサイト(掲示板・ディレクトリ)を構築するために作られたプラグインです。無料でインストールでき、有料アドオンを追加することで機能を拡張できます。 リスティング機能の完成度が高く、カスタムフィールド・地理情報・カテゴリ階層など、掲示板型のサービスに必要なパーツが揃っています。用途別の専用テーマ(求人・タスク・専門家紹介など)が公式から提供されているので、デザインの方向性を決めやすいのも助かるポイントです。 向いているのは、英語圏向けのサービス、または開発リソースがあってカスタマイズを前提とする場合です。日本語の解説記事も一定数あるため、学習コストを下げる下地はあります。 ただし、管理画面・フロントエンドのUIはデフォルトが英語です。「申込み→承認→取引完了」というマッチングフローを実現するには追加アドオンが必要で、設定項目が多い分、慣れるまでに時間がかかります。 ### BuddyBoss BuddyBossは、ソーシャルネットワーク・会員制コミュニティの構築に特化したプラグインです。SNSのようなアクティビティフィード・グループ・ダイレクトメッセージを備えており、「コミュニティ」としての体験を作るのが得意です。 メンバー同士のつながり・グループ活動・コース(LMS)連携といった機能が充実していて、コミュニティ内での緩やかなマッチング(フレンドリクエスト・プロフィール公開)を実現したい場合に向いています。同業者ネットワーク・オンラインスクールコミュニティ・クローズドな会員サービスがメインの想定用途です。 一方で、「提供者がサービスを掲載し、利用者が申し込む」というビジネスマッチング特有のフローは、BuddyBossの標準機能には含まれていません。その部分が必要なら、別のプラグインと組み合わせて構築することになります。 ### MatchLayer MatchLayerは、WordPressサイト上でビジネスマッチングプラットフォームを構築するために設計された日本語対応プラグインです。「提供者と利用者がリスティングを通じて出会い、申込みから取引完了までをサイト内で完結させる」という一連のフローを、WordPressの管理画面から設定するだけで構築できます。 マッチングの申込みフローとスレッド型メッセージ機能が標準搭載されています。カスタムフィールドはロール別・用途別に設定でき、日本語UIで動作するため、日本語サービスの立ち上げとの相性がよいです。BtoB案件紹介・専門家紹介など、「申込み→取引→完了」というフローを中心に置くサービスに向いています。 注意点として、決済機能はMatchLayer自体には含まれていません。料金の収受が必要な場合は、別の決済手段と組み合わせることになります。 ### 比較まとめ | | HivePress | BuddyBoss | MatchLayer | | --- | --------- | --------- | ---------- | | 得意な用途 | リスティング・ディレクトリ | コミュニティ・SNS型 | ビジネスマッチングフロー | | 申込み→承認フロー | アドオンで追加 | ネイティブには非対応 | 標準搭載 | | メッセージ機能 | アドオンで追加 | 標準搭載 | 標準搭載 | | 日本語UI | 英語ベース(翻訳ファイル依存) | 英語ベース | 日本語設計 | | 学習コスト | やや高め(多機能) | 中程度 | 低〜中程度 | | 決済機能 | アドオン(WooCommerce連携) | 別途対応が必要 | 含まれない | --- ## 用途別の選び方(3パターン) ### パターン1: BtoB案件紹介型 企業が案件・募集情報を掲載し、パートナー企業やフリーランスからの応募を受け付ける形です。「提案者が明確に分かれている」「申込みに対する承認・拒否が必要」「取引の進捗を管理したい」という特徴があります。 このパターンで選ぶ軸になるのは、申込みフローとカスタムフィールドが標準で揃っているかどうかです。案件の詳細条件(業種・予算・対応エリアなど)をフィールドとして設定し、利用者が条件で絞り込んで申し込める仕組みが必要です。 MatchLayerは提供者・利用者のロール分けと申込み→承認フローが標準搭載されているため、このパターンとの相性がよいといえます。HivePressは柔軟なカスタマイズ性が強みですが、マッチングフロー部分はアドオンの追加が必要です。 ### パターン2: 専門家紹介型 弁護士・税理士・ITコンサルタントなど、専門家のプロフィールを掲載し、相談・依頼先を探す利用者につなぐ形です。「専門家の実績・資格を詳しく掲載したい」「利用者が信頼性を判断できるレビューが欲しい」という特徴があります。 プロフィールの充実度が重要なので、カスタムフィールドの柔軟さが選定のポイントになります。専門家(提供者)側がリスティングを自分で管理できるフロントエンド機能があると、運営者の手間を減らせます。 HivePressの「ExpertHive」テーマはこの用途向けに設計されており、見た目の完成度という点では選択肢の一つです。MatchLayerもカスタムフィールドを詳細設定できるため、専門家ごとの情報を柔軟に登録できます。 ### パターン3: 会員制コミュニティ型 会員同士が緩やかにつながり、コミュニティ内でマッチングが生まれる形です。特定のサービスを申し込むというよりも、「共通の目的を持つ人が集まる場」を作ることが目的です。 この場合は申込みフローよりも「つながりの仕組み」が重要になります。フレンドリクエスト・グループ機能・アクティビティフィードなど、SNS的な機能を中心に構築したいなら**BuddyBoss**が向いています。 コミュニティ内で何らかのサービス提供・依頼という取引が発生する場合は、MatchLayerやHivePressと組み合わせる選択肢も検討できます。 --- ## MatchLayerで構築する手順(概要) MatchLayerは、WordPressの管理画面から設定するだけでマッチングサイトの骨格を作れます。大まかな手順を紹介します。 ### Step 1: プラグインのインストールと有効化 WordPressの管理画面からMatchLayerをインストール・有効化します。有効化後、メニューに「MatchLayer」の設定項目が追加されます。 ### Step 2: 基本設定の確認 管理画面の「MatchLayer > 一般設定」から、以下の項目を確認・調整します。 - ユーザーモード: 提供者・利用者を分けるか、全ユーザーが両方の役割を持つか - メッセージ設定: マッチング成立前からメッセージを許可するか、成立後のみにするか - 機能の有効・無効: レビュー・お気に入り・通報機能のオン/オフ ### Step 3: カスタムフィールドの設定 「MatchLayer > 登録フォーム設定」から、リスティング・プロフィールに追加したい項目を設定します。テキスト・テキストエリア・選択肢の3種類のフィールドタイプを使い分けられます。フィールドの表示対象を提供者・利用者・両方から選べるため、ロール別に異なる情報を収集できます。 なお、業界によって確認が必要な事項は異なります。参入したい業界が決まったら、必要な情報項目を事前に整理しておくと設計がスムーズです。 ### Step 4: 自動生成されたページの確認 プラグインを有効化すると、マッチングサイトの運営に必要なページ(トップページ・リスティング一覧・マイページ・ログイン・登録・ヘルプ・プライバシーポリシー・利用規約など)が自動的に作成されます。手動でのページ作成は不要です。 ### Step 5: テスト投稿と動作確認 提供者アカウントでリスティングを作成し、利用者アカウントから申込みを送って承認フローが正しく動くか確認します。メッセージのやり取り、ステータスの変化(保留中→成立→完了)も一通り試してから公開に進むと安心です。 --- ## よくある質問 **Q. WordPressだけでマッチングサイトは作れますか?** WordPressとマッチング向けプラグインを組み合わせることで、申込みフロー・メッセージ・管理機能を備えたマッチングサイトを構築できます。スクラッチ開発に比べてコストと時間を大幅に抑えられるのが利点です。ただし、非常に特殊なフロー(独自の審査ロジック・複雑な料金計算など)が必要な場合は、プラグインのカスタマイズや別途開発が必要になることもあります。 **Q. 無料プラグインだけで運用できますか?** HivePressのように無料版でも基本機能が動くプラグインもありますが、マッチングフロー全体を揃えようとすると有料アドオンが必要になるケースが多いです。MatchLayerのような日本語対応プラグインは有料プランを前提とした設計になっています。まず「どの機能が必須か」を整理してから、費用対効果を比較するのがおすすめです。 **Q. 決済機能はどうすればいいですか?** MatchLayerには決済機能が含まれていません。サービス利用料の収受が必要な場合は、WooCommerceや外部決済サービスとの連携を別途検討する必要があります。HivePressはWooCommerceと連携した決済アドオンを用意しています。 **Q. SEOやスマートフォン対応はできますか?** WordPressはSEO対策プラグイン(Yoast SEOなど)との相性が良く、コンテンツごとにメタ情報を設定できます。スマートフォン対応はWordPressテーマ側の責務になるため、レスポンシブデザインに対応したテーマを選ぶことが前提です。MatchLayerのフロントエンド機能はレスポンシブ表示に対応しています。 --- ## まとめ この記事では、WordPressでビジネスマッチングサイトを作るために必要な機能と、HivePress・BuddyBoss・MatchLayerの特徴・向いている用途を整理しました。 - ビジネスマッチングサイトには、会員登録・リスティング・検索・申込みフロー・メッセージ・管理ダッシュボードの6つの機能が共通して必要です - プラグインは「リスティング型か・コミュニティ型か・申込みフロー重視か」で選び方が変わります - 日本語環境でマッチングフローを標準機能として揃えたい場合と、英語環境でカスタマイズを前提とする場合とでは、向いているプラグインが異なります まず自分のサービスが「3パターンのどれに近いか」を確認し、それぞれの機能要件と照らし合わせてみてください。どのパターンか迷う場合は、「申込みフローが必要かどうか」を一つ目の判断軸にすると絞り込みやすいです。 マッチングサイトの構築にMatchLayerが気になった方は、詳細な機能や実際の動作をMatchLayerの公式サイトで確認してみてください。 --- # MatchLayerのユーザー登録まわりの設定|メール確認と管理者承認(ユーザー審査) Source: https://matchlayer.jp/blog/user-registration-settings/ 新しく会員が登録するとき、「メールアドレスが本物か確認したい」「中身を確認してから利用を許可したい」——そんな運営方針に合わせて、MatchLayer では**登録のハードルを段階的に上げられます**。具体的には、**メール確認**と、**管理者による承認(ユーザー審査)**の2つです。 どちらも、提供者・利用者の登録の仕方に関わる大事な設定です。この記事では、その設定場所と、それぞれをオンにすると登録の流れがどう変わるのかを説明します。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップを済ませた管理者の方。まだの場合は先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - 新規登録時にメールアドレスの確認を必須にする - 提供者・利用者ごとに「管理者の承認が必要」かを設定する - 承認待ちのユーザーを審査(承認/却下)する 所要時間は、設定するだけなら **10分**ほどです。 --- ## 1. 設定の場所 左メニューの **MatchLayer → 一般設定** を開くと、最初に **「サイト全体」** タブが表示されます。その中の **「ユーザー」** という見出しの下に、登録まわりの設定がまとまっています。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/ur-01-user-section.png) ここには次の4つがあります。 - **ユーザーモード**(提供者と利用者を分けるか) - **ユーザー登録確認機能**(メール確認) - **提供者の承認モード** - **利用者の承認モード** このうち**ユーザーモード**は別記事で解説しているので、この記事では残りの「メール確認」と「承認モード」を見ていきます。 > **補足**:ユーザーモード(分離/単一)と役割の仕組みについては、[会員の役割(提供者・利用者)と閲覧権限を設定する方法](user-roles-and-access)をご覧ください。 --- ## 2. メール確認機能(ユーザー登録確認機能) **「ユーザー登録時のメール確認機能を有効にする」** にチェックを入れると、新規登録した人に**確認メール**が送られ、メール内のリンクをクリックして**確認が完了するまではログインできない**状態になります。捨てアドレスや打ち間違いでの登録を防げます。 ### オンにすると登録の流れはこう変わる - 利用者が会員登録すると、「確認メールを送信しました」と表示されます - 届いたメールの**確認リンク**(有効期限24時間・1回限り)をクリックします - 「メールアドレスの確認が完了しました」と表示され、**ログインできる**ようになります メールが届かない・期限が切れたときは、ログイン時に出る **「確認メールを再送する」** から送り直せます(再送すると古いリンクは無効になります)。 > **既存の会員には影響しません**:この機能をオンにした時点ですでに登録している会員は、自動的に「確認済み」として扱われます。あとからオンにしても、既存会員が急にログインできなくなることはありません。 > **メールが送れる環境が前提です**:確認メールが届かないと、新規会員が登録できないまま詰まってしまいます。オンにする前に、メールがちゃんと送れるか([SMTPプラグイン](https://ja.wordpress.org/plugins/wp-mail-smtp/)の併用など)を確認しておきましょう。送信失敗は[メール送信状態のページ](mail-health)で確認できます。 --- ## 3. 管理者承認(提供者・利用者の承認モード) **「提供者の承認モード」「利用者の承認モード」** では、新規登録に**管理者の承認を必要とするか**を、提供者・利用者それぞれで選べます。 | 選択肢 | 動き | | --------- | ------ | | **承認不要**(初期設定) | 登録した人はそのまま利用を開始できる | | **管理者承認が必要** | 登録は「審査中」で止まり、管理者が承認するまでログインできない | 提供者には厳しめの審査をしつつ、利用者は承認なしで——というように、**役割ごとに別々のポリシー**にできます。 「管理者承認が必要」を選ぶと、左メニューに **「ユーザー審査」** が追加されます(承認不要に戻すと消えます)。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/ur-02-approval-mode.png) > **補足**:単一ユーザーモード(全員が両方できる)の場合は、提供者・利用者のどちらかが「管理者承認が必要」になっていれば、新規登録時に承認が求められます。 新規登録した人には「審査中です。管理者が承認するまでしばらくお待ちください」と表示され、承認されるまではログインできません。 --- ## 4. ユーザー審査ページで承認・却下する 承認待ちのユーザーが出ると、左メニューの **「ユーザー審査」** に件数バッジが付きます。クリックして審査ページを開きます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/ur-03-user-approval.png) 承認待ちのユーザーが、次の情報で一覧表示されます。 | 列 | 内容 | | --- | ------ | | **表示名** | 登録した名前 | | **メールアドレス** | 登録メールアドレス | | **ロール** | 提供者/利用者/両方 | | **登録日時** | 登録された日時 | | **操作** | 「承認」「却下」ボタン | - **承認**:そのユーザーを利用できる状態にします。承認の通知メールが届きます - **却下**:その場で**却下理由**を入力する欄が開きます。理由を入れて送信すると却下され、理由つきの通知メールが届きます 審査待ちが無いときは「現在審査待ちのユーザーはいません」と表示されます。 --- ## 5. メール確認と承認を両方オンにしたとき 両方をオンにした場合は、**「メール確認 → 承認待ち」** の順になります。 - 登録すると、まず確認メールが届く - リンクをクリックしてメール確認が完了する - そのうえで「審査中」になり、管理者の承認を待つ - 承認されてはじめてログインできる 「メールアドレスも本物で、かつ管理者が中身を確認した人だけを通したい」という、いちばん厳格な運用です。サービスの性質に応じて、必要な分だけ段階を上げてください。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. メール確認をオンにしたら既存の会員はどうなる? **A.** 影響しません。オンにした時点の既存会員は自動的に確認済み扱いになり、これまでどおりログインできます。 ### Q2. 確認メールが届かない **A.** メールはサーバーのメール送信機能に依存します。SMTPプラグインの併用を検討し、[メール送信状態のページ](mail-health)で送信失敗が出ていないか確認してください。ユーザー側は、ログイン画面の「確認メールを再送する」から送り直せます。 ### Q3. 「ユーザー審査」のメニューが見当たらない **A.** 提供者・利用者のどちらの承認モードも「承認不要」だと、このメニューは表示されません。どちらかを「管理者承認が必要」にしてください。 ### Q4. 提供者だけ承認制にしたい **A.** 「提供者の承認モード」を「管理者承認が必要」、「利用者の承認モード」を「承認不要」にしてください。役割ごとに別々に設定できます。 ### Q5. 却下したユーザーはどうなる? **A.** 却下済みになり、入力した理由が本人にメールで通知されます。承認待ちの一覧からは外れます。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **メール確認機能** | 新規登録時に確認メールを送り、確認完了までログインを許可しない機能(ユーザー登録確認機能) | | **承認モード** | 新規登録に管理者承認を要するか(承認不要/管理者承認が必要)。提供者・利用者ごとに設定 | | **ユーザー審査** | 承認待ちのユーザーを承認・却下する管理画面 | | **審査中** | 登録は済んだが、管理者の承認待ちでまだログインできない状態 | | **提供者/利用者** | サービスを掲載する側/探して申し込む側のユーザー | --- # 採用・人材系ビジネスマッチング事例まとめ|リクルーター個人の参入余地 Source: https://matchlayer.jp/blog/recruitment-hr-matching-cases/ 人材マッチングとは、人を採用したい企業と、働き口や成長機会を探す個人を、サービスが間に立ってつなぐ仕組みのことです。多くの企業が即戦力・専門スキルの不足に悩む一方で、個人は「自分に合う仕事の情報が届かない」という壁をそれぞれ抱えています。この需給ギャップと情報の偏りが、マッチングサービスの居場所を作っています。 採用・人材領域ではどんなサービスが実際に動いていて、それぞれがどのような収益モデルで成立しているのか。この記事を読み終えると、次のことが分かります。 - 採用・人材領域で使われている代表的なマッチングサービス5社の仕組みと収益モデルの違い - この領域でマッチングが成立する共通の条件 - 個人や小チームが採用・人材系のマッチングを自分で運営するときの切り口と、外せない法律の注意点 まずは、いま使われている主要なサービスから具体的に見ていきましょう。 ## 採用・人材系の代表的なマッチングサービス ひと口に人材マッチングといっても、つなぐ相手も稼ぎ方も様々です。ここでは「ハイクラス・スカウト型」「共感・つながり型」「副業・プロ人材型」の3レイヤーに分けて、代表的な5社を見ていきます。 ### ビズリーチ ![ビズリーチのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-bizreach.png) 出典:[ビズリーチ公式サイト](https://www.bizreach.jp/)(https://www.bizreach.jp/) [ビズリーチ](https://www.bizreach.jp/)は、即戦力・ハイクラス人材と、企業やヘッドハンター(企業に代わって人材を探す専門エージェント)をつなぐスカウト型サービスです。求職者がスキルを登録しておくと、企業やヘッドハンターが検索してスカウトを送る「待ち」の構造で、面談確約の「プラチナスカウト」もあります。個人ヘッドハンターとしての登録数は約8,000名超(2025年時点)にのぼり、個人が「間に立つ側」として活躍できる場がある点は見逃せません。課金は採用成立時に企業が支払う成功報酬が基本。スカウト可能な会員数は227万人超(2023年10月時点)で、ハイクラス領域では国内最大級です。 ### リクルートダイレクトスカウト ![リクルートダイレクトスカウトのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-recruit-direct-scout.png) 出典:[リクルートダイレクトスカウト公式サイト](https://directscout.recruit.co.jp/)(https://directscout.recruit.co.jp/) [リクルートダイレクトスカウト](https://directscout.recruit.co.jp/)も、ハイクラス求職者と企業・提携ヘッドハンターをつなぐ仕組みはビズリーチと似ています。違うのは、求職者が完全無料で審査もなく登録できる点。提携ヘッドハンターは約10,000名(2025年時点)で、課金も成功報酬型。運営は株式会社リクルートです。個人ヘッドハンターが企業と求職者の間に立てる構造はビズリーチと共通で、ここにも参入余地があります。 ### Wantedly ![Wantedlyのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-wantedly.png) 出典:[Wantedly公式サイト](https://www.wantedly.com/)(https://www.wantedly.com/) [Wantedly](https://www.wantedly.com/)は、給与や待遇を載せない「共感採用」(条件ではなくビジョンやカルチャーへの共感でつなぐ採用)を掲げます。つなぐのは20〜30代の若手エンジニアやデザイナーと、成長企業・スタートアップ。応募前に「話を聞きに行きたい」ボタンでカジュアルに接点を持てる設計が他社と決定的に違います。登録ユーザーは427万人超(2025年時点)。エージェントが仲介する成功報酬型ではなく、企業が掲載課金(月額)で直接採用するプラットフォームです。 ### YOUTRUST ![YOUTRUSTのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-youtrust.png) 出典:[YOUTRUST公式サイト](https://youtrust.jp/)(https://youtrust.jp/) [YOUTRUST](https://youtrust.jp/)は、友人・知人の「信頼」を起点に広がるキャリアSNSです。実在のつながりをベースに「友達の友達」まで信頼の輪が届き、リファラル(社員や知人の紹介経由での採用)を仕組みで作っています。利用者は転職や副業への意欲を4段階で設定でき、企業リクルーターがそのネットワークにスカウトを送る形。ユーザーは20万人超(2023年時点)で、運営は株式会社YOUTRUST。在職中でも周囲に気づかれず情報収集でき、副業の入口としても機能します。 ### lotsful ![lotsfulのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-lotsful.png) 出典:[lotsful公式サイト](https://lotsful.jp/)(https://lotsful.jp/) [lotsful](https://lotsful.jp/)は、ここまでの4社とは立ち位置が変わり、読者自身が「使う側」になれるサービスです。スキルを持つ副業・兼業人材と、新規事業やDXを進めたい企業をつなぐエージェント型のマッチングで、案件作成から契約手続きまでlotsfulが間に入って支援します。扱う案件は事業開発・マーケティング・広報・人事などビジネス職が中心で、自治体のDX案件に採択された実績もあります。運営はパーソルグループのパーソルイノベーション株式会社。副業で人材領域に関わる第一歩として、登録して案件を探す現実的な選択肢になります。 ## これらに共通する成立条件 5社を横断すると、マッチングが成立する条件が見えてきます。一方には即戦力やスキルが不足した企業、もう一方にはより良い機会を求める個人がいて、その需給ギャップが大きいほどつなぐ価値が生まれる。スカウト型は検索で、共感型はビジョンで、SNS型は信頼で、それぞれ質の高い接点を競っているのも、同じ構造の上に乗っています。 そして経済圏を回すのが成功報酬モデルです。人材紹介の手数料は採用された人の理論年収(想定される年収)の30〜35%が相場とされ(2025年前後の各社解説より)、1件決まれば数十万円から百万円超になります。 ## 個人エージェントが入り込める余地 大手が強いなか、個人にチャンスはあるのかというと、あります。ただし「大手と同じ土俵」では難しい。勝機は大手が手を出しにくい「特化」にあります。ITエンジニアや看護師・医師に絞る業種特化、特定の職種や年代に絞るセグメント特化、そして地域特化の3軸です。求人要件が細かく内部情報が物を言う領域では、独自求人を持つ小回りの利く個人エージェントの方が強い場面もあります。 ただし、個人や副業であっても、人材紹介(有料職業紹介)を事業として行うには厚生労働大臣の許可が必須です。無許可営業は罰則(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)の対象になり、「許可業者が個人にキャリアアドバイザー業務を業務委託する」形も職業安定法に触れる可能性が高いとされます。ここは誠実に伝えておきたい点です。 現実的な入口は2つです。1つは有料職業紹介の許可を取り、特化と信頼を武器に参入するルート。もう1つは許可が不要な副業マッチングプラットフォームを使うルートで、lotsfulのような基盤から始めれば許認可のハードルを負わずに人材領域へ関われます。人材ビジネスには労働者派遣など固有のルールがある分野も少なくないので、参入先が決まったら一度きちんと調べてみるのをおすすめします。 ちなみに「自分でマッチングの場そのものを作りたい」なら、WordPressでマッチングサイトを最短構築できるMatchLayerのような基盤を使う選択肢もあります。会員管理や検索、メッセージといった機能が標準で揃い、1人でも運営しやすいのが特徴です。 ## まとめ 採用・人材領域では、即戦力を求める企業と機会を探す個人の需給ギャップを、各サービスが独自の設計で埋めることでマッチングが成立しています。ハイクラス・スカウト型のビズリーチとリクルートダイレクトスカウト、共感・つながり型のWantedlyとYOUTRUST、副業・プロ人材型のlotsful。レイヤーごとに役割は分かれていますが、「需給ギャップを埋める」という構造は共通です。そして大手が拾いきれない特化領域に、個人エージェントの参入余地が残っています。 自分で採用・人材系のマッチングを立ち上げる場合、この5社のどれを参考モデルにするかで、収益構造と必要な許認可が変わります。スカウト型(成功報酬)・掲載課金型・エージェント委託型のどれを選ぶか、そして有料職業紹介の許可が必要かどうかが最初の判断点になります。まず「誰と誰をつなぐ場を作るか」を一行で書き出してみてください。特定ニッチで立ち上げたい方は[MatchLayer](https://matchlayer.jp/)も参考にしてみてください。 マッチングビジネスそのものの始め方に興味があれば、関連記事も覗いてみてください。 --- # 不動産・建設系ビジネスマッチング事例まとめ|物件・業者をつなぐ新市場 Source: https://matchlayer.jp/blog/real-estate-construction-matching-cases/ 家を建てたい人、物件を売りたい人、工事を任せたい元請業者。不動産・建設の現場では、こうした「依頼したい側」と「請けられる側」が、お互いをなかなか見つけられない状態がずっと続いてきました。取引が高額なうえに頻度も低く、相手の実力や信用が外からは見えにくいからです。この「探しにくさ」をうまく埋める仕組みとして広がってきたのが、ビジネスマッチングサービスです。 この記事を読み終えると、次のことが分かります。 - 不動産・建設領域で実際に使われている代表的なマッチングサービス5社の仕組みと収益モデルの違い - なぜこの領域でマッチングが成立しやすいのか、その共通条件 - 個人事業主や小チームが、不動産・建設系のマッチングを自分で運営するときの設計の切り口と参入余地 具体的なサービス事例を起点に、自分で場を作るときの設計上のヒントを整理していきます。 ## 不動産・建設系の代表的なマッチングサービス 建設・住宅・不動産の各領域で広く使われている5社を取り上げます。読むときは「誰と誰をつなぐのか」「お金はどう流れているのか」の2点に注目してみてください。 ### ツクリンク ![ツクリンクのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-tsukulink.png) 出典:[ツクリンク公式サイト](https://tsukulink.net/)(https://tsukulink.net/) [ツクリンク](https://tsukulink.net/)は、元請業者と協力業者・職人をつなぐ「建設業の業者間マッチング」の代表格です。運営はツクリンク株式会社(東京都渋谷区)。会員登録や基本機能が無料なので参入のハードルが低く、登録業者数は12万社を突破したそうです(2026年3月時点・運営発表)。建設業許可や労災・社会保険の加入状況まで確認できるので、相手が信頼できるかどうかを見極めやすいのが大きな強みです。 ### 助太刀 ![助太刀のトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-sukedachi.png) 出典:[助太刀公式サイト](https://suke-dachi.jp/)(https://suke-dachi.jp/) [助太刀](https://suke-dachi.jp/)は、工事を発注したい会社と、受注側の職人・工務店をつなぐアプリ完結型のサービスです。登録ユーザーは20万事業者を超えたといいます(運営発表)。ツクリンクと大きく違うのは、決済の仕組みまで内側に持っている点。「助太刀あんしん払い」を使うと、受注側は代金を早く受け取れて、発注側は支払いを少し先延ばしできます。手数料は受注側が受取額の10%程度とされ、建設業界につきものの資金繰りの悩みにまで踏み込んでいるわけですね。 ### クラフトバンク ![クラフトバンクのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-craftbank.png) 出典:[クラフトバンク公式サイト](https://craft-bank.com/)(https://craft-bank.com/) [クラフトバンク](https://craft-bank.com/)は、元請と協力会社をつなぐマッチングに加えて、経営管理用のSaaS(クラウド型の業務ソフト)「クラフトバンクオフィス」も提供しています。全国3万社超が利用し、マッチング率は86%を標榜しているとのこと(運営発表)。おもしろいのは「職人酒場」というリアルの交流会まで用意していること。オンラインだけで完結させず、顔を合わせて人脈を広げる場をつくっているのが、この会社らしさだと思います。 ### SuMiKa ![SuMiKaのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-sumika.png) 出典:[SuMiKa公式サイト](https://sumika.me/)(https://sumika.me/) [SuMiKa](https://sumika.me/)は、家を建てたい人やリノベーションしたい人と、建築家・工務店をつなぐサービスです。施主(家づくりの依頼主)が主役の、一般消費者向けという色合いが強めです。建築家マッチングの草分けだった「HOUSECO」事業を統合していて、その実績も含めると建築家登録は3,000名規模とされます(2020年時点では約1,775名という発表もあります)。ひとつの相談に複数の建築家から提案が集まるのが特徴で、注文住宅から小規模リノベまで幅広くカバーしています。 ### HOME4U ![HOME4Uのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-home4u.png) 出典:[HOME4U公式サイト](https://www.home4u.jp/)(https://www.home4u.jp/) [HOME4U](https://www.home4u.jp/)は、不動産を売りたい個人と不動産会社をつなぐ一括査定サービスで、2001年にスタートした日本初の一括査定サイトとされています。注目してほしいのはお金の流れです。売主の利用は無料で、査定の機会を受け取った不動産会社が情報料(送客料)を支払う「送客課金型」のモデルとされます。実際の仲介を担うのは免許を持つ不動産会社で、プラットフォーム自体は引き合わせ役に徹している。この構造は、あとで個人の参入を考えるときの大きなヒントになります。 ## これらに共通する成立条件 5社に共通するのは、取引が高額で頻度が低く、当事者が普段から相手を探していない領域だという点です。物件の売主も、家を建てる施主も、職人を探す元請も、必要になるのはたまにだけ。だからこそ、間に立つプラットフォームの価値が生まれます。もうひとつは信頼の見せ方です。建設系なら許可や保険の表示、不動産系なら免許を持つ会社が実務を担う形で、要は「資格や実績の見える化」が中核になっているわけです。収益化の方法は送客課金、有料会員や掲載、決済手数料の3つが中心で、探す側を無料にして母数を集めるのが定番のやり方になっています。 ## 個人が入り込める余地 個人事業主や副業希望者が、大手と同じ土俵で正面からぶつかる必要はありません。むしろ大手が手薄なところにチャンスがあります。方向性は大きく4つです。 1つ目は、業者間マッチング(B2B)モデルで立ち上げること。元請と協力会社・職人をつなぐ業者間の紹介は、不動産の仲介(宅建業法が適用される領域)ほど厳しい規制がかかりません。ツクリンクや助太刀が先行していますが、「特定の工種に絞る」「特定の地域だけ」という切り方で、大手が薄い領域を狙う余地があります。 2つ目は、不動産の「仲介以外」を攻めること。ここは大事な注意点があります。不動産の売買や賃貸の媒介(仲介)を反復継続して営利目的で行うには、宅地建物取引業の免許が必要です。無免許で仲介の報酬を継続的に受け取ると宅建業法違反になりますし、無免許営業を手助けする行為もほう助として罰せられうるとされます。だからこそHOME4Uのような既存サービスは、仲介そのものは免許を持つ会社に任せ、自分は送客に徹しているんですね。個人が狙うなら、空き家活用の相談、リノベの職人紹介、内見代行や物件撮影など、仲介に当たらない周辺サービスのほうが組み立てやすいはずです。 3つ目は、リノベ・地域・職種に特化すること。SuMiKaのように小規模リノベや建築家紹介でテーマを絞る。あるいは「特定の市の外構業者だけ」「古民家再生だけ」といった具合に、地域×職種のニッチを取りに行く手もあります。 4つ目は、送客課金モデルを小さく回すこと。利用者は無料、業者から掲載や送客で課金する王道の形を、まずは地域限定で始めてみる。こうしたニッチなプラットフォームを自前で立ち上げるなら、会員管理・検索・メッセージといった機能が最初から揃うWordPress型のツール(MatchLayerなど)を使う手もあります。 なお、ここで挙げた規制は宅建業法を中心とした代表例です。これ以外にも建設業許可など、業界ごとに固有のルールが定められているものも少なくありません。参入したい領域が決まったら、面倒でも一度きちんと調べてみるのがおすすめです。 ## まとめ 不動産・建設は、取引が高額・低頻度で相手を探しにくく、信頼の見える化が課題という、マッチングが効きやすい典型的な市場です。今回取り上げた5社の設計モデルを整理すると、次のようになります。 - ツクリンク・助太刀・クラフトバンク:元請と協力業者をつなぐB2Bマッチング。送客・決済手数料・SaaSで収益化 - SuMiKa:施主と建築家・工務店をつなぐBtoCマッチング。複数提案型で建築家が集客 - HOME4U:売主と不動産会社をつなぐ送客課金型。仲介は免許を持つ会社が担う分業構造 自分で不動産・建設系のマッチングを立ち上げる場合、この5社のどれを参考モデルにするかで、つなぐ相手・収益源・必要な許認可が変わります。B2B型(業者間)から始めるか、BtoC型(消費者向け)で行くか、まず「誰と誰をつなぐ場を作るか」を一行で書き出してみてください。特定のニッチで独自のマッチングを立ち上げたい方は、[MatchLayer](https://matchlayer.jp/)も参考にしてみてください。 --- # 福祉・介護系ビジネスマッチング事例まとめ|専門人材と施設をつなぐ仲介 Source: https://matchlayer.jp/blog/welfare-care-matching-cases/ 介護の有効求人倍率(求人数を求職者数で割った値)は2025年5月時点で3.41倍。全産業平均の約3倍です。資格者が少なく、施設は採用コストに悩み、人手不足が慢性化している状態です。この三重苦があるからこそ、人材と施設をつなぐ仲介サービスが存在感を持っています。 この記事では以下の3点を整理します。 - 福祉・介護でよく使われる代表的なマッチングサービス4社の違い - 「単発で働くスポットワーク型」と「採用を仲介する人材紹介型」の仕組みの差 - 個人事業主や小チームが、福祉・介護系のマッチングを自分で運営するときに知っておきたい許可のこと ## 福祉・介護系の代表的なマッチングサービス ここで紹介する4社は、大きく2つのタイプに分かれます。施設とワーカーが直接やり取りして単発で働く「スポットワーク型」(カイテク・クーラ)と、アドバイザーが間に入って就職・転職を仲介する「求人・紹介型」(ウェルミージョブ・レバウェル介護)です。この区別を頭に入れておくと、各サービスの立ち位置がすっきり見えてきます。 | サービス | タイプ | 主な対象 | 運営会社 | | ------------ | --------- | ------------ | ------------ | | カイテク | スポットワーク型 | 介護・看護・保育・薬剤師の単発 | カイテク株式会社 | | クーラ(CURA) | スポットワーク・お試し型 | 看護師中心 | 株式会社フォニム | | ウェルミージョブ | 求人サイト+紹介 | 介護・医療・福祉・保育 | 株式会社エス・エム・エス | | レバウェル介護 | 人材紹介・派遣 | 介護職 | レバウェル株式会社 | ### カイテク(旧カイスケ) ![カイテクのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-kaiteku-caisuke.png) 出典:[カイテク公式サイト](https://caitech.co.jp/)(https://caitech.co.jp/) [カイテク](https://caitech.co.jp/)は、介護や看護の「1日・数時間」という単発の仕事を、アプリで施設とワーカーが直接マッチングするサービスです。旧名は「カイスケ」で、2023年2月に「カイテク」へ名称が変わりました。 最大の特徴は、施設とワーカーが**直接雇用契約**を結ぶ点にあります。登録会や面接なしで単発勤務に入れて、給与は最短即日で受け取れます。施設側はワーカーへの報酬に加えてサービス利用料を負担する形で、採用が決まったときにまとめて支払う人材紹介とは構造が違います。 規模も着実に伸びていて、創業から約5年で導入事業所は約9,000カ所(2025年3月時点の報道)まで広がりました。デロイト トーマツの「テクノロジー Fast 50 2025 Japan」では成長率1,616.3%で1位になっています。運営はカイテク株式会社(東京都港区)です。 ### クーラ(CURA) ![クーラ(CURA)のトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-cura.png) 出典:[クーラ(CURA)公式サイト](https://cu-ra.net/)(https://cu-ra.net/) [クーラ(CURA)](https://cu-ra.net/)は、看護師を中心とした「お試し勤務」が持ち味のサービスです。単発で報酬を得ながら職場を実際に試せるため、「お試し転職」とも呼べる使い方ができます。 午前だけ・午後だけといった短時間勤務も選べますし、まず1回だけ働いてみて、気に入れば週1回からの継続を相談することもできます。「働きながら職場を見極めたい」という人には向いている仕組みです。サービス開始から1年でクーラ経由で活躍した看護師が12,000人を突破し、看護師の登録人数で日本最大をうたっています。 運営は株式会社フォニム(東京都新宿区、東大発のITスタートアップ)で、2023年からクーラを提供しています。2026年には十六銀行と地域医療の課題解決で連携したとの報道もあり、地域へ広がりつつあります。 ### ウェルミージョブ(旧カイゴジョブ) ![ウェルミージョブのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-wellmejob.png) 出典:[ウェルミージョブ公式サイト](https://www.kaigojob.com/)(https://www.kaigojob.com/) [ウェルミージョブ(旧カイゴジョブ)](https://www.kaigojob.com/)は、2004年開始の老舗求人サイト「カイゴジョブ」がルーツです。2025年7月に「ウェルミージョブ」へリブランドし、介護に加えて医療・障害福祉・保育まで対象を広げました。なお公式サイトのドメインは、リブランド後も `kaigojob.com` のまま運用されています。 このサービスは、求人サイトでの掲載と、キャリアアドバイザーが仲介する人材紹介(「カイゴジョブエージェント」)の両輪で動いています。自分から求人を探すことも、アドバイザーに相談しながら進めることもできます。累計会員数は140万人超、保有求人は24万件以上(2025年7月のリブランド時点)と業界最大級の規模です。 運営は東証プライム上場の株式会社エス・エム・エスで、厚生労働省委託の「医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者認定制度」で第1回の認定を受けた事業者でもあります。 ### レバウェル介護(旧きらケア) ![レバウェル介護のトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-levwell-kaigo.png) 出典:[レバウェル介護公式サイト](https://job.kiracare.jp/)(https://job.kiracare.jp/) [レバウェル介護(旧きらケア)](https://job.kiracare.jp/)は、キャリアアドバイザーが施設を紹介してくれる人材紹介・派遣型のサービスです。「きらケア」から2023年5月に「レバウェル介護」へ名称が変わり、運営会社も2025年4月に「レバウェル株式会社」へ社名が変わりました。 アドバイザーが間に入り、希望を聞きながら施設を紹介してくれる伴走型なので、自分で求人を探すのが苦手な人でも進めやすいです。求人数は業界トップクラスで、公開求人だけで16万件以上(2025年6月時点)、年間約80万人が利用しています。求職者の利用は無料です。 ただ、地域によって求人数の差が大きく、地方では選択肢が手薄になることもあります。連絡の頻度などに関する口コミも見られるので、自分のペースに合うかを確かめながら使うと安心です。 ## これらに共通する成立条件 4社に共通しているのは、「資格者の希少性 × 施設のコスト制約 × 慢性的な人手不足」という構図です。 人手不足は深刻で、厚生労働省の推計では2025年度に約32万人、2040年度には約69万人の介護職員が不足する見通しです。求人が求職者を大きく上回るため、施設は「待つ」だけでは人を採れず、仲介を介した能動的な接点づくりが欠かせない状況です。 採用コストも重くのしかかります。人材紹介の手数料は想定年収の20〜30%が相場で、人手不足の影響で上振れする傾向もあります。この負担の重さが、単発・お試し型のような低コストな代替手段への需要を生んでいます。 ## 個人が入り込める余地 個人事業主や小チームが独自のマッチングを立ち上げる余地は残っています。大手が手薄な領域に、ニッチを取れる可能性があります。 たとえば、地域密着の小規模施設と有資格者をつなぐ橋渡し、看護やリハビリ職など特定の資格に絞った紹介、施設の採用広報や求人情報の整備を手伝う支援などです。大都市圏の有効求人倍率が5.91倍に対し、地方県は1.82〜2.35倍と需給バランスが地域で大きく違うため、地方やニッチ領域にこそ入り込みやすい場所があります。 ひとつ正確に押さえておきたいのが、許可の話です。求職者と求人者をつないで採用が成立したら報酬を得る「職業紹介」を**有料で事業として行うには、職業安定法に基づく厚生労働大臣の許可(有料職業紹介事業許可)が必要**です。事業所ごとに取得が必要で、主な要件は純資産500万円以上などの財産的基礎、職業紹介責任者の選任、事務所の要件などです(2025年時点)。許可を取った後も、定期的な報告や更新の手続きがあります。 ただ、最初から身構える必要はありません。まずは許可がいらない関わり方から始めるのが現実的です。カイテクのようなスポットワーク型は施設とワーカーの直接雇用を仲介する仕組みで、人材「紹介」とは法的な位置づけが違います。施設の採用広報を支援するといった形なら、許可なしで踏み出せます。個人的には、まずこのあたりで業界の感触をつかんでから、本格参入を検討するのが無難だと思います。 ## まとめ 福祉・介護のマッチングは、資格者の希少性・施設のコスト制約・人手不足という三重苦を背景に成り立っています。サービスは大きく、施設とワーカーが直接つながる「スポットワーク型」(カイテク・クーラ)と、アドバイザーが仲介する「求人・紹介型」(ウェルミージョブ・レバウェル介護)に分かれます。個人が関わるなら地域やニッチに余地がある一方、紹介を事業化するには有料職業紹介の許可が必要になります。 自分で福祉・介護系のマッチングを立ち上げる場合、スポットワーク型(カイテク・クーラ)と求人・紹介型(ウェルミージョブ・レバウェル介護)のどちらを参考モデルにするかで、必要な許認可と収益の仕組みが変わります。まず「誰と誰をつなぐ場を作るか」を一行で書き出してみてください。 業種を絞ったマッチングの仕組みづくりに興味があれば、自分で運用できる[MatchLayer](https://matchlayer.jp/)も覗いてみてください。ほかの業種別のマッチング事例まとめ記事も、あわせて参考になるはずです。 --- # 教育・学習系ビジネスマッチング事例まとめ|個人講師・副業参入に使える4サービス徹底解説 Source: https://matchlayer.jp/blog/education-learning-matching-cases/ 教育・学習分野のマッチングプラットフォームは、スキルの非対称性(知っている人と知りたい人の格差)を市場に変換する仕組みです。この分野でどんなサービスが実際に動いていて、それぞれがどのような収益モデルで成立しているかを見ていきます。 この記事を読むと、次のことが分かります。 - 教育・学習分野の代表的なマッチングサービス4社の仕組みと収益モデルの違い - 各サービスがどんな講師・どんな学習者をつなぎ、どこで収益を得ているか - 個人事業主や小チームが、教育・学習系のマッチングを自分で運営するときの切り口と参入余地 まず、実際に使われているサービスを一つずつ見ていきましょう。 --- ## 教育・学習分野の代表的なマッチングサービス4選 ### ストアカ ![ストアカのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-street-academy.png) 出典:[ストアカ公式サイト](https://www.street-academy.com/)(https://www.street-academy.com/) [ストアカ](https://www.street-academy.com/)は「まなびのマーケット」を掲げる国内最大級のスキルマッチングプラットフォームです。料理・語学・IT・ビジネス・ヨガ・写真など500ジャンル以上を扱い、対面とオンラインの両方に対応しています。登録ユーザー数は約85万人、2024年9月時点で累計受講者数は150万人を突破、掲載講座数は8万件以上、登録講師数は約5万人という規模です。 収益の仕組みは手数料制で、SNSやブログから自力で呼び込んだ受講者については10%という低い水準に抑えられています。一方、ストアカが集客した初回受講者からはそれより高い手数料が差し引かれます。登録・掲載に初期費用がかからないため、既存の顧客やSNSフォロワーを持つ個人には特に有利な設計です。 自力で集客できる講師がいちばん得をする設計で、逆に言うと「プラットフォームに頼り切りだと手数料が高くなる」という仕組みです。SNSで発信を続けている人に向いています。 ### MENTA ![MENTAのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-menta.png) 出典:[MENTA公式サイト](https://menta.work/)(https://menta.work/) [MENTA](https://menta.work/)は、エンジニア・デザイナー・マーケターといったITスキル系の人材に特化したメンタリングマッチングサービスです。2024年2月時点で登録者数は10万人を超えており、メンター(教える側)は3,500名以上います。 最も特徴的なのは月額サブスクリプション型のプランを設定できる点です。単発プランと月額プランを自由に組み合わせて提供でき、月額プランが継続するほど安定した収入につながります。現役エンジニアが副業として収入を得た事例も報告されています。メンター側の手数料は契約金額の約20%で、ITスキル以外にデザイン・マーケティング・英語なども登録対象です。 手数料20%は4サービスの中で最も低い水準です。月額プランが数件まわるようになれば、副業収入として計算しやすくなります。 ### カフェトーク ![カフェトークのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-cafetalk.png) 出典:[カフェトーク公式サイト](https://cafetalk.com/)(https://cafetalk.com/) [カフェトーク](https://cafetalk.com/)は、語学を中心としたオンラインレッスンのマーケットプレイスです。90ヶ国以上の講師が登録し、130ヶ国以上の学習者にレッスンを提供しているというグローバルな規模が最大の特徴です。 主力は英語・韓国語・フランス語などの語学ですが、ピアノ・ダンス・フィットネス・プログラミングなど語学以外のジャンルにも対応しています。外国語のネイティブスピーカーが講師として参入しやすく、たとえば海外在住の日本人が「日本語を教えたい」という目的で使うケースも想定されます。講師は自分でレッスン内容・料金・スケジュールを設定でき、受講者はポイントを購入してレッスンに充当する仕組みです。 手数料は講師側から40%が差し引かれます。他サービスと比較すると高い設定ですが、130ヶ国以上の学習者にリーチできる集客インフラを使える対価と考えれば、海外向けにレッスンを展開したい講師には合理的な選択になります。「日本語講師として海外の生徒を教えたい」という人には、国内サービスより向いているかもしれません。 ### マナリンク ![マナリンクのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-manalink.png) 出典:[マナリンク公式サイト](https://manalink.jp/)(https://manalink.jp/) [マナリンク](https://manalink.jp/)は、「社会人プロ講師のみ」という条件を軸にしたオンライン家庭教師マッチングサービスです。大学生講師を排除し、教員経験者・元塾講師・教員免許保持者などの専門性ある人材に特化している点が他の家庭教師系サービスとの明確な違いです。 利用者(保護者・生徒)が自分でプロフィールを見て講師を選べる仕組みで、従来の家庭教師派遣会社のように「会社が先生を紹介してくれる」スタイルとは異なります。すべてオンラインで完結するため、地方在住の講師でも全国の生徒を受け持てます。 手数料はキャリアステージによる段階制で、スタートプラン(実績の浅い講師向け)が45%、エキスパートプラン(実績ある講師向け)が30%です。実績が積み上がるほど手数料が下がる仕組みになっています。高単価案件が中心で、教科指導の専門性を収入に直結させたい現役・元教員にとって副業の入り口として現実的な選択肢です。 --- ## これらのサービスに共通する成立条件 4つのサービスに共通しているのは、「知識・スキルの非対称性」を市場に変換しているという構造です。自分にとっては当たり前にできることが、他の人には難しく、お金を払ってでも習いたい対象になる(この格差がマッチングビジネスの根拠です)。 マッチングプラットフォームが果たした役割は二つあります。一つはレビュー・評価システムによって「この講師は信頼できそうか」を事前に判断できるようにしたこと、もう一つはオンライン化によって地理的な壁を取り除いたことです。地方でも優良な講師にアクセスできる環境になり、講師側も全国から受講者を集められるようになりました。 副業推進の社会的な流れも後押しになっています。スキルシェアサービスの市場規模は2021年度に2,520億円だったのに対し、2025年度には7,449億円に達するという民間調査会社の予測もあり(出典: matchinghack.jp)、供給と需要の両面から市場が広がっています。 --- ## 個人が入り込める余地 上で取り上げた4サービスはいずれも総合型か特定ジャンル型の大手です。集客インフラは整っていますが、競合も多く、価格競争に巻き込まれやすい面もあります。 個人や小チームが差別化しやすいのは、大手がカバーしきれていない「狭くて深いニッチ」です。特定の資格試験に特化したマッチングサイト、業界経験者同士をつなぐコーチングプラットフォーム、希少言語の講師と学習者をつなぐ場など、既存サービスのカテゴリ構造に収まりにくいテーマを独自に立ち上げる余地があります。 既存プラットフォームを使わずに自分でマッチングの場を作るという選択肢もあります。特定の業界やスキルに絞ったマッチングサイトを個人や小チームで構築するケースが増えており、MatchLayerのようなツールを使えばプログラミングの知識がなくてもプラットフォームを立ち上げられます。自分の専門性やネットワークを「場」として提供するビジネスモデルです。 --- ## まとめ 教育・学習分野のマッチングは、「知識の非対称性」を市場に変換する仕組みとして成立しています。今回取り上げた4サービスの設計モデルを整理すると、次のようになります。 - ストアカ:幅広いジャンルの講師と学習者をつなぐマーケットプレイス型。自己集客者への手数料優遇が設計の特徴 - MENTA:ITスキル系に特化したメンタリングマッチング。月額サブスク型で継続収益を設計 - カフェトーク:語学中心のグローバル対応型。130ヶ国以上の学習者へのリーチが強み - マナリンク:社会人プロ講師限定の家庭教師マッチング。実績で手数料が下がる段階制 自分で教育・学習系のマッチングを立ち上げる場合、この4つのどれを参考モデルにするかで、集める講師の条件・収益モデル・差別化の軸が変わります。まず「誰と誰をつなぐ場を作るか」を一行で書き出してみてください。特定ニッチに絞ったマッチングサービスの構築に興味があれば、[MatchLayer](https://matchlayer.jp/)も参考にしてみてください。 --- # クリエイティブ・デザイン系ビジネスマッチング事例まとめ|サービス5選と個人が入り込める余地 Source: https://matchlayer.jp/blog/creative-design-matching-cases/ デザイナーの実力は、言葉より作品が雄弁に物語ります。そのため、クリエイティブ・デザイン分野では「ポートフォリオを見せてマッチングする」というモデルが、他の職種より自然に機能してきました。スキルを可視化しやすい構造があるからこそ、多彩なマッチングプラットフォームが生まれ、今も進化し続けています。 この記事を読むと、次の3点がわかります。 - 国内外の代表的なクリエイティブ・デザイン系マッチングサービスの仕組みと設計の違い - 採用型・コンペ型・エージェント型など、各プラットフォームが収益を得るモデルの比較 - 個人事業主や小チームが、デザイン系マッチングを自分で運営するときの切り口と参入余地 5つのサービスを順に見ていきながら、デザイン分野でマッチングが成立する理由と、自分で場を作るときの設計上のヒントを整理していきます。 --- ## クリエイティブ・デザイン分野の代表的なマッチングサービス5選 ### ViViViT ![ViViViTのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-vivivit.png) 出典:[ViViViT公式サイト](https://www.vivivit.com/)(https://www.vivivit.com/) [ViViViT](https://www.vivivit.com/)(ビビビット)は、「デザイン/アートをしごとにつなぐ」をコンセプトとした、日本最大級のクリエイター向け採用マッチングプラットフォームです。2013年のサービス開始以来、グラフィックデザイン、UIデザイン、3DCG、イラスト、プロダクトデザインなど幅広い分野をカバーし、登録クリエイター数は学生・社会人合わせて7万人以上、累計160万点を超える作品が投稿されています。 仕組みの核心は「企業がクリエイターの作品を見てスカウトを送る」という逆求人型の設計です。クリエイターはポートフォリオを無料で作成・公開でき、企業側からのアプローチを待つ形になります。導入企業は累計3,000社に達しており、美大やデザイン系学校の学生に特に普及しています。 課金の仕組みはシンプルで、クリエイター側は完全無料、企業側が月額制で利用します。具体的な料金は非公開で、個別問い合わせ方式です。スキルマーケットや業務委託の案件受注プラットフォームとは異なり、就職・転職に特化した採用支援ツールとして設計されている点が際立ちます。 就職・転職を視野に入れているデザイン系学生、またはキャリアチェンジを検討している社会人クリエイターに向いているサービスです。 ### Loftwork ![Loftworkのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-loftwork.png) 出典:[Loftwork公式サイト](https://loftwork.com/jp/)(https://loftwork.com/jp/) [Loftwork](https://loftwork.com/jp/)(ロフトワーク)は、2000年創業の老舗クリエイターネットワークです。「クリエイティブの流通」をミッションに掲げ、クリエイターと企業を「プロジェクト単位」でつなぐキュレーション型のマッチングを展開しています。登録クリエイター数は約1.7万〜2.3万人で、loftwork.comというポートフォリオ兼クリエイターデータベースを運営しています。 一般的なクラウドソーシングとは異なる運営スタイルが特徴です。社内に制作チームを持たず、ロフトワークのディレクターがプロジェクト管理を担当しながら、案件に最適な登録クリエイターをアサインしていく方式をとっています。クリエイターが自ら案件を探すのではなく、ロフトワーク側が橋渡しをしてくれるので、一般的なクラウドソーシングより高品質・高単価の仕事につながりやすいといえます。 クリエイター側のポートフォリオ登録は無料で、企業との契約はプロジェクト単位で行われます。また、AWRD(アワード)と呼ばれるコンペ・アワードプラットフォームも運営しており、コンペへの参加を通じて実績や認知を得るルートも用意されています。 ある程度の実績を積んだプロクリエイターで、「自分で案件を探すより、良質な仕事を紹介してほしい」と思っている人にとって、検討する価値があります。 ### 99designs ![99designsのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-99designs.png) 出典:[99designs公式サイト](https://en.99designs.jp/)(https://en.99designs.jp/) [99designs](https://en.99designs.jp/)(ナインティナインデザインズ)は、オーストラリア発のグローバルデザインコンペ型プラットフォームです。192カ国のデザイナーが登録しており、ロゴ、Webデザイン、グラフィック、パッケージデザインなど幅広い依頼に対応しています。常時1,500件以上のコンペ案件が掲載されており、日本語サイトも用意されています。 依頼形式は「コンテスト方式」と「ダイレクト方式(1対1)」の2種類から選べます。コンテスト方式では、複数のデザイナーがクライアントのブリーフに応じてデザイン案を提出し、クライアントが気に入ったものを採用します。クライアント側には100%マネーバック保証があり、気に入るデザインがなければ返金される仕組みです。 デザイナー側から見ると、コンペで落選した場合は報酬がゼロになるリスクが伴います。一方で、初級・中級・トップレベルの3段階のランク制が設けられており、レベルが上がるほど1対1プロジェクトの手数料率が下がる成長型の報酬設計になっています。グローバルサービスのため、英語でのコミュニケーションが基本で、英語力や為替・税務の知識も必要になります。 英語でのやり取りに抵抗がなく、グローバル市場で案件を獲得したいデザイナーにおすすめです。コンペ参加でポートフォリオを充実させたい人にも向いています。 ### Dribbble ![Dribbbleのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-dribbble.png) 出典:[Dribbble公式サイト](https://dribbble.com/)(https://dribbble.com/) [Dribbble](https://dribbble.com/)(ドリブル)は、2009年に米国で生まれたデザイナー向けポートフォリオSNSです。世界184カ国のデザイナーが利用しており、UIデザイン、グラフィックデザイン、イラスト、アニメーションなど多彩なクリエイティブ作品が日々投稿されています。 作品を投稿してフォロワーを増やしながらブランディングを築いていくと、プロフィールの「Hire Me」ボタンから企業が直接コンタクトしてくる流れが自然に生まれます。ポートフォリオ公開から求人・案件獲得まで同じ場所でまとめて完結できるのが特徴で、Jobs機能ではフルタイム・フリーランス両方の求人が掲載されています。SNSとしての発信と案件獲得が一体になった設計です。 基本的なポートフォリオ公開は無料で、詳細アナリティクスや仕事関連のレコメンド機能を含むProプランもあります。企業側の求人掲載は有料です。UI・UXデザイン分野では国際的な知名度が高く、個人的には「海外クライアントとの接点を作りたいなら、まずDribbbleで発信してみる」というのが現実的な入口だと思っています。 海外クライアントとの仕事や国際的な知名度を目指したいUIデザイナー、グラフィックデザイナーにおすすめです。SNS的な発信も苦にならない人なら、うまくはまるはずです。 ### クロスデザイナー ![クロスデザイナーのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-xdesigner.png) 出典:[クロスデザイナー公式サイト](https://www.xdesigner.jp/)(https://www.xdesigner.jp/) [クロスデザイナー](https://www.xdesigner.jp/)は、株式会社GIGが運営するフリーランスデザイナー専門のエージェントサービスです。UIUXデザイナー、グラフィックデザイナー、アートディレクター、動画編集者など幅広い職種を扱い、登録デザイナー数は7,000人以上います。審査通過率は5%と非常に厳しく、質の高いデザイナーのみが登録されているデータベースが強みです。 他の4サービスと大きく異なるのは、担当者が間に入るエージェント型の運営形態です。クライアントからの依頼を受けてコーディネーターが最適なデザイナーを提案し、平均1営業日以内・最短即日での提案が可能です。案件は週2〜3日などの柔軟な稼働にも対応しており、副業デザイナーでも利用できます。 デザイナー側の登録は基本無料で、エージェントがマッチングをサポートしてくれます。自分のスキルや強みを言語化・整理するサポートがある点も特徴で、単なる案件紹介にとどまらない支援体制が整っています。企業側の料金は非公開で、問い合わせが必要です。 審査に通過できる実力を持つデザイナーで、案件獲得の交渉や条件調整を自分でやりたくない人に向いています。副業として週2〜3日の案件を探しているデザイナーにも、選択肢として考えてみる価値があります。 --- ## これらのサービスに共通する成立条件 5つのサービスを並べて見えてくるのは、「デザインはスキルが見えにくい分野だからこそ、ポートフォリオ中心のプラットフォームが機能する」という共通の構造です。 プログラミングスキルであれば資格やコーディングテストである程度の評価が可能ですが、デザイナーの「センス」や「美的感覚」は定量化が難しく、同じ「デザイナー」でもグラフィック・Web・UI・プロダクト・3DCGなど分野によって評価軸がまったく異なります。ツールの使用経験(Photoshop可、Figma可)だけを並べても、実力の本質は伝わりません。 そこで生きてくるのがポートフォリオという「視覚言語」です。成果物を直接見せることで、採用担当者もクライアントも、言葉では説明しきれないクオリティや方向性を直感的に判断できます。ViViViTやDribbbleがポートフォリオ公開を中心に設計されているのも、クロスデザイナーが審査に通過したデザイナーのデータベースを価値の核に置いているのも、この構造を反映しています。 もう一つの理由として、「マッチングが失敗しやすい分野」という側面があります。採用担当者にデザインを正確に評価するリテラシーが必要で、専門知識がないと判断が難しい。だからこそ、評価の仕組みごと提供するプラットフォームに価値が生まれます。デザイナーが「自分のスタイルや得意領域を明示して受動的にオファーを受ける」逆求人型の設計が多いのも、この非対称性を解消するためです。 自分でデザイン系のマッチングを立ち上げるとき、「クライアントがどうやって相手の実力を判断するか」という問いを設計の起点に置く必要があります。ポートフォリオをどう見せるか、誰が評価するか、その仕組みを持てるかどうかが、プラットフォームの価値を左右します。 --- ## 個人が入り込める余地 大手プラットフォームが整備されているように見えても、個人事業主や小チームが独自のマッチングを運営できる余地は残っています。 一つ目の方向は、特定ジャンルや業界に絞り込んだ垂直特化型のマッチングです。たとえば「食品ブランドのパッケージデザインに特化したマッチング」や「音楽アーティスト向けのビジュアルデザイン案件マッチング」のように、大手サービスがカバーしきれない細かいニッチに的を絞ることで差別化できます。クリエイターとクライアントの双方が「ここに来れば自分の領域の話が通じる」と感じられる場所を作ることが鍵です。 二つ目は、地域密着型のデザインマッチングです。Dribbbleや99designsはグローバルに開かれている一方、地方の中小企業や商店街・地域ブランドを対象にしたローカルのデザイン案件はまだオフラインや口コミに依存していることが少なくありません。地元のデザイナーと地域事業者をつなぐ小さなマーケットプレイスは、大手が取りにいかない領域です。正直、ここはまだ誰もきれいに解決していない課題だと思っています。 三つ目は、マッチングそのものではなく「評価・可視化」機能の提供です。デザインスキルを客観的に評価するツールや、クリエイターがポートフォリオをより効果的に見せるためのサービスは、既存プラットフォームとも競合しない補完的なポジションとして成立しえます。 こうした小さなマッチングの仕組みを自分でゼロから構築したい場合、[MatchLayer](https://matchlayer.jp/)のようなマッチングサービス構築ツールを活用することで、開発コストをかけずにプロトタイプを立ち上げることができます。マッチングの機能設計に集中できるため、アイデアを素早く検証したい個人事業主には試してみる価値があります。 --- ## まとめ クリエイティブ・デザイン分野のマッチングは、「スキルが言葉で伝わりにくいからこそ、ポートフォリオを中核に据えた仕組みが成立する」という構造で動いています。今回紹介した5サービスは、それぞれ設計がはっきり分かれます。 - **採用特化型(ViViViT)**:クリエイターのポートフォリオを並べ、企業からスカウトさせる逆求人モデル - **プロジェクト仲介型(Loftwork)**:ディレクターが介在してクリエイターをキュレーションするモデル - **コンペ型(99designs)**:複数の提案を競わせてクライアントに選ばせるモデル - **ポートフォリオSNS型(Dribbble)**:発信と案件獲得を同じ場所で完結させるモデル - **エージェント型(クロスデザイナー)**:審査通過者のみのデータベースをコーディネーターが活用するモデル 自分でデザイン系のマッチングを立ち上げる場合、この5つのどれを参考にするかで、集める人と収益モデルが変わります。地域の中小企業とフリーランスデザイナーをつなぐなら逆求人型またはエージェント型が参考になります。特定業界に絞ったコンペを運営するならコンペ型の仕組みが土台になります。クリエイターコミュニティを起点にするならSNS型の設計が活きてきます。 「どの設計が自分のターゲットに合うか」を整理するところから、デザイン系マッチングの構築は始まります。まずは「誰と誰をつなぐ場を作るか」を一行で書き出してみてください。そこが固まったら、[MatchLayer](https://matchlayer.jp/)のようなツールで最小限の形から動かしてみるのが、遠回りしない進め方です。 --- # 飲食・食品系ビジネスマッチング事例まとめ|生産者と販売者をつなぐ新ルート Source: https://matchlayer.jp/blog/food-beverage-matching-cases/ ビジネスマッチングとは、商品やサービスを「売りたい人」と「買いたい人」をつなぐ仕組みのことです。飲食・食品の世界では、よい食材をつくる生産者と、それを使いたい飲食店が、お互いを見つけられないまま機会を逃しているケースが少なくありません。ここを埋めるサービスが、いま次々と生まれています。 この記事では、次の3点を整理します。 - 飲食・食品系で使われている代表的なマッチングサービス5社の違い - これらのサービスが成り立っている共通の条件 - 個人事業主や副業の人が、自分で入り込める余地はどこにあるか ひとつだけ先に整理しておきます。同じ「生産者直送」でも、産直EC(食べチョクなどの消費者向けお取り寄せ)と、ここで扱うB2B卸マッチング(飲食店や小売への業務用取引)はまったく別物です。前者は1回数千円のギフト中心、後者は継続・大ロット・掛け払い(後払いの継続取引)が前提になります。この記事は後者、つまり「商売としての食材取引」を見ていきます。 ## 飲食・食品系の代表的なマッチングサービス 性格の違う5つのサービスを紹介します。受発注をデジタル化するもの、自社で物流まで持つもの、純粋に取引相手を探すものなど、それぞれ役割が異なります。まずは全体像を表で見てみましょう。 | サービス | つなぐ相手 | タイプ | | ------------ | --------------- | --------- | | クロスオーダー | 飲食店 × 卸売業者 | 受発注DX | | 八面六臂 | 産地・市場 × 飲食店 | 生鮮EC(物流一体型) | | ミクリード | メーカー・産地 × 中小飲食店 | 少量特化の卸通販 | | 魚ポチ | 漁業者・産地 × 飲食店 | 生鮮EC(物流一体型) | | BtoBプラットフォーム 商談 | メーカー・卸 × バイヤー | 純マッチング | ### クロスオーダー(クロスマート) ![クロスオーダー(クロスマート)のトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-crossorder-xmart.png) 出典:[クロスオーダー(クロスマート)公式サイト](https://xmart.co.jp/)(https://xmart.co.jp/) [クロスオーダー(クロスマート)](https://xmart.co.jp/)は、飲食店と卸売業者のあいだの受発注を、LINEを使ってデジタル化するサービスです。これまでFAXや電話が中心だった注文を、飲食店はLINEから送れて、卸側は受注・販促・決済まで一画面で管理できます。飲食店側が専用アプリを入れなくていいのが、現場に受け入れられやすい理由でしょう。 規模も大きく、2025年7月時点で利用店舗数は12万店舗を突破しています(クロスマート公式note)。運営はクロスマート株式会社(2018年設立)。料金は基本プランと有料プランがある構成ですが、詳細は公開されていません。性格としてはマッチングというより「既存取引の効率化」が主軸です。ただ、卸にとっては販路を広げる入口にもなっています。 ### 八面六臂(はちめんろっぴ) ![八面六臂のトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-hachimenroppi.png) 出典:[八面六臂公式サイト](https://hachimenroppi.com/)(https://hachimenroppi.com/) [八面六臂](https://hachimenroppi.com/)は、鮮魚や青果といった業務用食材を、産地や豊洲市場から飲食店へ直送する仕入れプラットフォームです。「料理人向けのアスクル」を掲げ、スマホやタブレットでの発注と当日配送に対応しています。豊洲市場の荷受会社や仲卸から仕入れ、産地とも直接交渉するのが特徴です。 面白いのは、配送のラストワンマイル(届け先までの最後の区間)まで自社で運用している点。「つなぐ」だけでなく「届ける」ところまで自前で担っています。このタイプは純粋なマッチングというより、自社で商流と物流を持つ生鮮EC寄りと整理するのが正確です。対象エリアは首都圏(1都3県中心)が軸になっています。 ### ミクリード ![ミクリードのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-micreed.png) 出典:[ミクリード公式サイト](https://www.micreed.co.jp/shop/)(https://www.micreed.co.jp/shop/) [ミクリード](https://www.micreed.co.jp/shop/)は、個人経営の飲食店や居酒屋に特化した業務用食材の通販・卸です。強みは「使い切れる量」で買えること。約4,000点の品揃えのなかに、バラ凍結や一人前パックなど少量対応の商品がそろい、1個から注文できます。 8,000円以上で送料無料、注文の翌日にお届け、受注は深夜26時まで、といった中小店に寄り添った設計も支持されています。大手向けの大ロット卸では拾いきれない「小さく頻繁に仕入れたい」というニーズを、まっすぐ拾っているわけです。運営は株式会社ミクリード。カクヤスグループの一員で、2020年に上場しています。 ### 魚ポチ(フーディソン) ![魚ポチ(フーディソン)のトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-uopochi-foodison.png) 出典:[魚ポチ(フーディソン)公式サイト](https://foodison.jp/)(https://foodison.jp/) [魚ポチ(フーディソン)](https://foodison.jp/)は、飲食店向けの生鮮EC、とくに鮮魚に強いサービスです。全国の漁業者や産地と飲食店を生鮮流通でつなぎ、飲食店はアプリから鮮魚を少量・多品種で注文できます。登録飲食店数は2025年5月時点で4万店を突破しています(公式リリース)。 運営する株式会社フーディソン(2013年設立)は、2022年12月に東証グロースへ上場した企業です(証券コード7114)。八面六臂と同じく、自社で生鮮流通の仕組みを持つ「物流一体型」のタイプにあたります。鮮度が命の鮮魚を、産地から飲食店まで確実に届ける。この仕組みを自社で持てるかどうかが、このジャンルの参入障壁でもあります。 ### BtoBプラットフォーム 商談(インフォマート) ![BtoBプラットフォーム 商談(インフォマート)のトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-btob-platform-shodan.png) 出典:[BtoBプラットフォーム 商談(インフォマート)公式サイト](https://foodsinfomart.com/)(https://foodsinfomart.com/) [BtoBプラットフォーム 商談(インフォマート)](https://foodsinfomart.com/)は、食品を「売りたい企業」と「買いたい企業」を直接つなぐ、純粋なマッチング型の代表例です。食材メーカーや各種卸(水産・青果・精肉・加工品)と、外食や小売のバイヤーを結びます。食材検索や食材募集、Web商談、Web展示会、決済代行まで、新しい取引先を見つけるための機能が一通りそろっています。 「商談」サービスは2023年9月時点で1万社以上が利用。母体であるインフォマートのBtoBプラットフォーム全体では、2023年11月時点で利用企業数100万社超、流通金額38兆円超という規模になっています(公式リリース)。前の4社が自社で食材や物流を抱えるのに対し、ここは「場」を提供して企業同士をつなぐ、線引きのはっきりした純マッチング型です。料金は機能に応じた有料プランが中心です。 なお、生産者と飲食店のあいだに人が介在する形もあります。産直EC「食べチョク」のB2B版である食べチョクProは、コンシェルジュが飲食店の要望を聞いて条件に合う農家を提案・買い付けする仕組みで、「人が目利きする産直B2B」の一例として知っておくと視野が広がります。 ## これらに共通する成立条件 5社はタイプこそ違いますが、成り立っている理由には共通点があります。ひとつは、生鮮ならではの「鮮度とロットのズレ」です。産地は多品種を少しずつ、飲食店も少量を頻繁に必要とします。既存の市場流通では拾いにくいこの溝を、デジタルが埋めています。 もうひとつは物流の担保です。食品は「つなぐ」だけでは完結せず、鮮度を保ったまま「届ける」必要があります。八面六臂や魚ポチが自社物流を持つのは、ここが弱いと話にならないからです。さらにB2Bは継続取引と掛け払いが前提のため、与信(取引相手の支払い能力を見極めること)や決済代行の仕組みが、参入の壁にも価値にもなっています。 正直、この3つの条件を個人が全部そろえるのは難しいところです。だからこそ、個人が入る余地は「大手が担保できていないところ」に絞られてきます。 ## 個人が入り込める余地 「大手がここまでやっているなら、個人の出る幕はないのでは」と感じたかもしれません。ですが、大きなプラットフォームほど「狭くて深い」領域は拾いきれないものです。 たとえば、希少品種の野菜やクラフト調味料、ジビエ、国産スパイスといった特定食材の専門コーディネート。あるいは地域内の生産者と飲食店を地元単位でつなぐ地域密着型なら、物流距離が短く一人でも回しやすいです。最初の一歩としては、地元の道の駅や農産物直売所で「ロット単位では売れ残る」食材を探し、近隣の飲食店に「定期的に取りに来る」と声をかけるだけで関係は始まります。さらに踏み込めば、生産者と飲食店の間に立ってメニュー開発やストーリー発信まで担う「目利き+編集者」型のコーディネートもあります。手数料やコンサルの形で、個人が価値を出しやすい立ち位置です。 こうした「自分でマッチングの場をつくる」一歩を踏み出すとき、土台となる仕組みをどう用意するかは悩みどころです。会員管理や出品、検索、メッセージといった機能を自前でそろえる選択肢のひとつとして、WordPressでマッチングサイトを構築できる[MatchLayer](https://matchlayer.jp/)のようなツールもあります。小さく始めて検証したい個人には、相性のよいアプローチです。 ## まとめ 飲食・食品系のマッチングは、受発注をデジタル化するクロスオーダー、自社物流で生鮮を届ける八面六臂や魚ポチ、少量に特化したミクリード、企業同士を純粋につなぐインフォマートと、役割の違うプレーヤーがそろっています。共通しているのは、鮮度とロットのズレを埋めて、物流や与信まで担保できているから成り立っているという点です。 大手が拾いきれない「狭くて深い」領域には、個人が入り込む余地が残っています。まずは、自分の身近にある食材や地域を一つ思い浮かべて、「誰と誰をつなげば喜ばれるか」を書き出してみてください。そこが、あなたのマッチングの出発点になるはずです。 マッチングの始め方をもっと具体的に知りたい人は、関連記事もあわせて覗いてみてください。 --- # 製造・調達系ビジネスマッチング事例まとめ|サプライチェーンの仲介ビジネス Source: https://matchlayer.jp/blog/manufacturing-procurement-matching-cases/ 「部品をつくってくれる工場を探したいけれど、どこに頼めばいいのか分からない」。製造・調達の世界では、こうした悩みがいまも根強く残っています。発注したい人とつくれる工場の情報が噛み合わず、1件ずつ電話やFAXで当たるしかない場面が少なくないからです。だからこそ、両者を引き合わせる仲介サービスが育ちやすい領域となっています。 この記事では、次の3つを整理していきます。 - 製造・調達系の代表的なマッチングサービス5つの仕組みと違い - 製造業のマッチングが成り立つ条件と、なぜ完全には自動化できないのか - 個人事業主や副業として、この領域に入り込める具体的なニッチ まずは、実際に動いている代表サービスから見ていきましょう。 ## 製造・調達系の代表的なマッチングサービス ひと口に「製造マッチング」といっても、つなぎ方の設計はサービスごとにけっこう違います。特化型・内製化型・老舗の検索型・総合型、そして海外参考の5つを順に見ていきましょう。 ### Mitsuri ![Mitsuriのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-mitsuri-1.png) 出典:[Mitsuri公式サイト](https://mitsu-ri.net/)(https://mitsu-ri.net/) 金属加工に特化したマッチングサービスが[Mitsuri](https://mitsu-ri.net/)です。運営は株式会社Catallaxyで、製造業界で最大級の金属加工プラットフォームをうたっています。 発注したい企業や個人と、加工できる町工場・メーカーをつなぎます。登録工場の加工設備は1,000種類以上とされ、依頼をWebに投稿すると複数の工場から見積もりが集まり、契約まで完結できます。 おもしろいのは課金の仕組みです。依頼する側は完全無料で、工場側だけが手数料を負担します。新規取引先との初回取引が成立したときに、その取引額の10%(1取引あたり上限10万円とされる)を成果報酬として支払う形ですね。試作(量産前に少数だけ試しに作ること)から量産まで対応していて、個人の依頼も歓迎とされるので、この記事を読んでいるような方とも相性のいいサービスだと思います。 ### meviy(ミスミ) ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/meviy-1024x660.png) 出典:[meviy(ミスミ)公式サイト](https://meviy.misumi-ec.com/ja-jp/)(https://meviy.misumi-ec.com/ja-jp/) [meviy(ミスミ)](https://meviy.misumi-ec.com/ja-jp/)は、先に挙げたMitsuriのような仲介とは性格がかなり異なります。第三者の工場へ橋渡しするのではなく、即時見積もりから製造までを一気通貫で担う調達プラットフォームだからです。運営は株式会社ミスミです。 3D CADデータ(立体の設計図データ)をアップロードすると数秒ほどで価格と納期が表示され、最短1日出荷、1個から注文できます。板金や切削(刃物で材料を削る加工)、樹脂加工などへと対応を広げています。 注目したいのは、ミスミ自身の製造ネットワークで受けてしまう点です。いわば調達網を内製化したモデルで、2025年のオンライン機械部品調達サービスで国内ユーザー数シェア1位とされます(自社発表ベース)。仲介に個人が入る余地は小さいですが、調達効率化がどこまで行けるのか、その到達点として知っておく価値はあります。 ### EMIDAS(NCネットワーク) ![EMIDAS(NCネットワーク)のトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-emidas-1.png) 出典:[EMIDAS(NCネットワーク)公式サイト](https://corporate.nc-net.com/emidas/)(https://corporate.nc-net.com/emidas/) [EMIDAS(NCネットワーク)](https://corporate.nc-net.com/emidas/)は、1998年に始まった老舗です。同社の設立と同時に、日本初とされるインターネットを使った製造業向けビジネスマッチングの前身が立ち上がったとされます。 発注者と受注側の製造業を、企業データベースから検索してつなぐのが基本のやり方です。会員登録は約2万社以上(22,000社以上とする記載あり)とされ、日本やアジアの製造業を横断して試作開発のパートナーや調達先を探せます。2022年からは「エミダスソーシングサービス」で、社内グループ間の評価や見積もり情報の共有にも対応しました。 課金は受注側、つまり工場の広告掲載や登録プランによるモデルが中心とされます。具体額は公式で確認できていないので断定は避けますが、Mitsuriの成果報酬型とは違う掲載課金型、と覚えておくと整理しやすいはずです。 ### 調達市場 ![調達市場のトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-chotatsu-ichiba-1.png) 出典:[調達市場公式サイト](https://www.chotatsu-ichiba.com/)(https://www.chotatsu-ichiba.com/) [調達市場](https://www.chotatsu-ichiba.com/)は、機械加工・製缶(金属板を曲げ溶接して構造物を作る加工)・板金など幅広い分野を扱う総合型です。金属加工に絞ったMitsuriとは対照的に、間口を広く取っています。 発注者は条件を出して複数社から相見積もり(同じ内容を複数の業者に見積もってもらうこと)を取り、その中から発注先を選びます。受注側にとっては見積もりから受注までを回す営業ツールにもなるので、特化型のMitsuriと並べてみると違いがよく見えてきます。課金額は公式で確認できていないため、ここでは仕組みの紹介にとどめておきます。 ### Alibaba.com(海外参考) ![Alibaba.comのトップページ](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/top-alibaba-1.png) 出典:[Alibaba.com公式サイト](https://www.b2b.alibaba.co.jp/)(https://www.b2b.alibaba.co.jp/) 最後は海外参考として[Alibaba.com](https://www.b2b.alibaba.co.jp/)です。アリババグループが運営する世界最大級のB2Bマッチングで、買い手と、卸売・製造業者を中心とした売り手を引き合わせる純粋な仲介型ですね。 サプライヤーが製品を掲載し、バイヤーが検索して直接連絡を取り、数量や金額、輸送方法を交渉します。プラットフォームはあくまで中間に立つ立場です。ただ、個人が使うには言語や決済手段の壁があります。小ロット(少量)対応のサプライヤーを選べば数量の問題はやわらげやすいものの、個人輸入では関税や消費税の還付は原則対象外とされる点にも注意が要ります。 ## これらに共通する成立条件 形は違っても、成り立つ理由には共通点があります。いちばんの価値は相見積もりの効率化です。1件ずつ工場を当たる手間を、Web投稿から複数社一括見積もりへ圧縮できる。これが発注者にとっての最大のメリットになります。 それを支えるのが仕様のデータ化です。3D CADや図面データを起点にすれば、現物のサンプルを確認する前のすり合わせコストを下げられます。meviyがまさにこの発想ですね。逆にいえば、データ化しづらい加工ほど人のフォローが必要になり、そこに仲介者の出番が残るわけです。 実際、製造業には自動化しきれない部分が残り続けます。量産前のサンプル確認、独自の品質基準のすり合わせ、短納期の細かい交渉。こういったオフライン依存の作業は、いまも人が間に立たないとなかなか回りません。 この「重さ」をよく表す事例があります。かつて製造業マッチングの象徴だったキャディ(CADDi)は、発注者と町工場をつなぐ部品調達プラットフォームを2024年7月に終了し、図面データを活用するSaaS(インターネット経由で使うソフト)へと事業を転換しました。品質保証や部材供給まで自前で抱えるモデルは、やはり負担が重くなります。この領域の難しさがよく分かる転換だったと思います。 ## 個人が入り込める余地 大手が取りこぼす「データ化しにくい・小さい・属人的」な領域。実はここが、個人や副業の仲介が芽を出す土壌になります。 たとえば特定の加工に絞る道があります。表面処理や特殊溶接、小径の精密切削など、自動見積もりに乗りにくいニッチな加工は、現物を見ながら相談ベースで橋渡しする余地が残ります。1個から数十個の試作も同じで、大手は単価が合わないことがあり、ここで個人の目利きと工場人脈が効いてきます。 地域の町工場ネットワークも有力です。特定エリアの工場と発注者をつなぐローカルな仲介は、地縁や信頼関係そのものが参入障壁になり、個人でも守りやすい領域ですね。Alibabaのような海外調達の壁、つまり言語・決済・品質確認を肩代わりする越境代行も、人の仲介として収益源になり得ます。 こうした仲介を始めるとき、自分の紹介ページや問い合わせ導線といった「仲介の場」を持っておくと、発注者との接点を手元に作れます。MatchLayerのようなサービスは、その受け皿として自然に役立ってくれます。 ## まとめ 製造・調達のマッチングは、相見積もりの効率化を軸にしながら、Mitsuriの成果報酬型、meviyの内製化型、EMIDASの老舗掲載型、調達市場の総合型、そしてAlibaba.comの海外純仲介型と、それぞれ違う設計で成り立っていました。一方で、サンプル確認や品質基準、納期交渉といったオフライン依存は残り続けます。CADDiの事業転換が示すように、「重い仲介」は簡単ではありません。だからこそ、データ化しきれない隙間に個人の仲介価値が残るんだと思います。 まずは、自分が得意な加工や地域、扱える言語に当てはめて、どのニッチなら橋渡しできそうかを書き出してみてください。 業種別のマッチング事例にもっと興味があれば、ほかのまとめ記事も覗いてみてください。自分の仲介の場をどう作るか、そのヒントも見つかるはずです。 --- # マッチングビジネスにおけるデータ戦略|蓄積すべきデータと活用方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/data-strategy-matching-business/ 「データは21世紀の石油だ」。そんな言葉を聞いて、とりあえず何でも集めておこう、と考える人がいます。でも、目的のないデータは、石油どころか、置き場所に困るただのゴミです。容量を食い、管理に気を使い、しかも何の役にも立たない。 マッチングビジネスで本当に大事なのは、たくさん集めることではなく、「何のために、どのデータを集めるか」をはっきりさせることです。そしてその目的は、大きく2つに分かれます。マッチングの精度を上げるためか、収益を伸ばすためか。この2つを混ぜて考えると、戦略がぼやけます。 この記事では、集めるべきデータを目的別に整理し、立ち上げ期に絞るべき最小データセットと、その使い方を解説します。読み終えると、こんなことが分かります。 - データを「精度向上」と「収益化」の2目的に分ける考え方 - 立ち上げ期に集めるべき、最小限のデータセット - 集めたデータを、精度と収益にどう活かすか ## データは「2つの目的」に分けて考える まず、頭の中を整理します。マッチングビジネスで集めるデータは、役割で2種類に分かれます。 ひとつは、**マッチングの精度を上げるためのデータ**。誰と誰をつなぐと、両者が満足するか。これを賢くするためのデータです。 もうひとつは、**収益に直結するデータ**。誰が、いつ、いくら払うのか。事業のお金を伸ばすためのデータです。 同じ「データ」でも、この2つは集める対象も使い方も違います。ごちゃ混ぜにすると、「集めたはいいけど、何に使うんだっけ」という状態になりがちです。だから最初に、自分がいまどちらを伸ばしたいのかを決めてから集めます。順番に見ていきましょう。 ## 種類1:マッチング精度を上げるデータ つないだ両者が満足する確率を上げる。これがマッチング精度のデータの目的です。集めたいのは、主に次のようなものです。 ひとつは、**両者の属性**。提供者・利用者がどんな人で、何を求めているか。プロフィールや希望条件にあたります。これがないと、そもそも合いそうな相手を見つけられません。 ふたつは、**行動の記録**。何を検索し、何を見て、誰に申し込んだか。言葉にしない「本当の好み」が、行動には表れます。 みっつは、**結果のフィードバック**。取引が成立したか、そして満足したか。レビューや評価が、ここの中心です。「このマッチはうまくいった/いかなかった」という答え合わせのデータは、精度を上げる燃料になります。成立しなかったケースの理由も、同じくらい貴重です。 これらを使うと、「この人にはこういう相手が合う」という精度を、少しずつ高めていけます。 ## 種類2:収益に直結するデータ もう一方は、お金の流れを見るためのデータです。サービスを「続けられる事業」にするには、こちらも欠かせません。 見たいのは、**誰がお金を生んでいるか**。どんなユーザーが、いつ、いくら払っているか。一部の優良ユーザーが売上の大半を支えている、といった構造が見えてきます。 そして、**離脱の予兆**。使う頻度が落ちてきた、ログインが減った、といった「去る前のサイン」です。これをつかめれば、離れる前に手を打てます。前に触れたKPIの「継続率」を、より細かく見るためのデータとも言えます。 精度のデータが「サービスを賢くする」ためのものなら、収益のデータは「事業を健全に保つ」ためのもの。両輪です。 ## 立ち上げ期は「最小データセット」で十分 ここまで読むと、集めるものが多くて大変そうに見えるかもしれません。でも、立ち上げ期に必要なのは、ほんの少しです。欲張らないことが、むしろ正解です。 最初に押さえるべきは、3つだけ。**取引の記録**(誰と誰が、いつ成立したか)、**レビュー・評価**(満足したか)、**継続の記録**(また使ったか)。この3つがあれば、精度のヒントも、収益と継続の傾向も、ざっくりつかめます。先ほどの2目的に当てはめると、レビューは主に精度のため、継続は主に収益のため、取引の記録はその両方の土台になる、という役割分担です。 最初から精密な行動ログや、複雑な分析基盤は要りません。データは、事業の成長に合わせて少しずつ増やせばいい。小さく始めて、必要になったものだけ足していく。これは、システムや費用の考え方とまったく同じです。 ## 集めたデータの活用方法(精度と収益) データは、貯めただけでは1円にもなりません。使ってはじめて意味を持ちます。 精度のデータは、**体験の改善**に使います。レビューの高い提供者を上位に出す、行動履歴からおすすめを出す、ミスマッチが多い組み合わせを避ける。検索結果や表示の順番を、データで少しずつ賢くしていきます。 収益のデータは、**打ち手の判断**に使います。よく払ってくれる層に手厚く働きかける、離脱しそうな人に早めに連絡する、価格や課金の形を見直す。どこに力を注げば売上が伸びるかを、勘ではなくデータで決められるようになります。 ポイントは、「分析のための分析」をしないことです。きれいなグラフを作って満足するのではなく、必ず「次にどう動くか」につなげる。使わないデータは、集めない。これくらい割り切って大丈夫です。 ## データを扱うときの注意点 最後に、忘れてはいけないことを。ユーザーのデータを預かるということは、責任を持つということです。 何のために集め、どう使うかを、利用規約やプライバシーポリシーで正直に伝え、同意を得る。これは信頼の土台でもあります。データの扱いがいい加減なサービスは、それだけで敬遠されます。集める前に、「これは本当に必要か」「ユーザーに説明できるか」を一度問う癖をつけてください。 ## まとめ:集めるのは「使うデータ」だけ マッチングビジネスのデータ戦略は、「全部集める」ではなく「目的を持って絞る」ことから始まります。マッチング精度を上げるデータと、収益に直結するデータ。この2つを分けて考え、立ち上げ期は取引・レビュー・継続の3つに絞る。そして、必ず「次の打ち手」につなげて使う。 データは、量ではなく使い方で価値が決まります。小さく集めて、しっかり使う。それが、限られたリソースの個人にとって、現実的なデータ戦略です。 まずは、自分のサービスで「取引・レビュー・継続」の3つがちゃんと記録できているかを確かめてみてください。なお、これらのデータは、マッチングに必要な機能がそろったツールやプラグインを使えば、特別な仕組みを作らなくても、日々の運営のなかで自然にたまっていきます。土台はそこに任せて、あなたは「どう使うか」に集中できます。 集めたデータを何で測り、どう判断するかは、KPI設計の記事でくわしく扱っています。あわせて、[ネットワーク効果の記事](/blog/network-effects-matching-business/)を読むと、データが事業の強さにどう変わるかが見えてきます。 --- # マッチングビジネスのKPI設計|最初に追うべき指標と測定方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-business-kpi-design/ マッチングサービスを始めると、つい「何件成立したか」を成果として追いかけます。グラフが右肩上がりだと、うまくいっている気がします。でも、この「成立件数だけを追う」やり方が、実は事業をじわじわ蝕みます。 件数だけを目標にすると、人は無意識に、質の悪いマッチングでも数を稼ごうとします。すると、片側だけが満足する取引や、ミスマッチが増えます。使った人がガッカリして離れ、悪い口コミが広がり、気づけば「件数は伸びたのに、誰も戻ってこない」状態になる。数字は良く見えるのに、事業は弱っていく。これがKPI設計を間違えたときの、典型的な末路です。 この記事では、成立件数だけに頼らない、マッチングビジネスにふさわしいKPIの組み方と、その測り方を解説します。読み終えると、こんなことが分かります。 - なぜ「成立件数」だけを追うと事業が崩れるのか - 最初に追うべき複合KPI(件数×精度×継続)の考え方 - 各指標の具体的な測り方と、見すぎないコツ ## なぜ「成立件数」だけではダメなのか 成立件数は、分かりやすくて気持ちのいい指標です。でも、それだけを見ていると、大事なものを見落とします。 マッチングは、「つないで終わり」ではありません。つないだ両者が、ちゃんと満足したかどうかが、本当の成果です。件数だけを追うと、この「満足したか」が視界から消えてしまいます。とにかくマッチさせれば数字が上がるので、合わない相手同士を無理につないでも、KPI上は「成功」に見えてしまいます。 でも実際には、ミスマッチした人は二度と戻ってきません。むしろ「使ったけどダメだった」という悪い印象を残します。成立件数は、いわば「入口の数」。その先で価値が届いたかは、まったく別の話なのです。だから、件数に「質」と「その後」を組み合わせる必要があります。 ## 最初に追うべきは「件数×精度×継続」の複合KPI おすすめは、3つの指標を組み合わせて見ることです。1つだけでは嘘をつく数字も、3つ揃えると事業の実態が見えてきます。 ひとつめは、**成立件数**。これは事業が動いているかの基本のメーター。ゼロでは始まらないので、土台として追います。 ふたつめは、**マッチング精度**。つないだ両者が、どれだけ満足したか。これが「質」を表します。件数が増えても精度が落ちていたら、それは危険信号。無理なマッチを量産しているサインです。 みっつめは、**継続率**。一度使った人が、また使ってくれるか。これが「その後」を表します。継続率が高ければ、価値がちゃんと届いている証拠です。低ければ、いくら新規を集めても、穴の空いたバケツです。 この3つを同時に見ると、「件数は伸びているが精度が落ちている」「精度は高いが継続しない」といった、単独では見えない問題に気づけます。健全な成長とは、3つが揃って伸びている状態のことです。 ## 各指標をどう測るか 抽象論で終わらせないために、測り方も具体化します。完璧な計測は要りません。手元のデータで近いものをつかめれば十分です。 **成立件数**は、いちばん簡単です。成立したマッチング(取引)の数を数えるだけです。 **マッチング精度**は、双方の満足度を間接的に測ります。取引後のレビューの評価、トラブルや苦情の発生率、そして「やり直し」が起きていないか(成立した直後に、同じ人がまた別の相手を探し直していないか)。これは、時間をおいて再び使う健全なリピートとは違い、直前のマッチがうまくいかなかったサインです。こうした数字から、つないだ質を推し量ります。レビュー機能は、この精度を測るいちばんの道具になります。 **継続率**は、一定期間後にどれだけの人が戻ってきたかで測ります。先月使った人のうち、今月も使った人の割合か、離れていった人の割合(チャーン)を計測します。リピートが生まれているかどうかが、ここで見えます。 最初から精密に測ろうとしなくて大丈夫です。レビューの平均点と、リピート率の2つを、ざっくり眺めるだけでも、件数だけ見ていたときとは景色が変わります。 ## 「価値が届いた取引」を1つの軸に置く たくさんの指標を追いかけると、かえって何を見ればいいか分からなくなります。そこでおすすめなのが、自分のサービスにとっての「これが起きれば成功」という一つの出来事を、軸として定義することです。 たとえば「双方が高評価で完了した取引」。これは、件数・精度・継続の要素を、ひとつの出来事に凝縮しています。この数を中心に据えて、その手前にある成立件数や、その先にある継続率を補助的に見る。こうすると、指標の海で迷わずにすみます。 大事なのは、「ただマッチした数」ではなく「価値が届いた数」を、自分の北極星にすることです。ここがぶれなければ、KPIは事業を正しい方向に引っ張ってくれます。 ## 立ち上げ期は、見すぎない 最後に、立ち上げ期の大事な心構えを。指標は、増やせばいいものではありません。 データがまだ少ない時期に、細かい数字を追いかけすぎると、ノイズに振り回されて疲れてしまいます。それに、見栄えはいいけれど判断には使えない「虚栄の指標」(ページビューや登録だけの人数など)に気を取られると、本質を見失います。 立ち上げ期は、さきほどの「価値が届いた取引」と、その満足度・継続だけに集中して十分です。数字は、事業を伸ばすための道具であって、追いかけること自体が目的ではありません。少ない指標を、深く見る。これが最初の時期のコツです。 ## まとめ:数えるべきは「つないだ数」ではなく「届いた数」 マッチングビジネスのKPI設計でいちばん大切なのは、「成立件数」という分かりやすい数字に溺れないことです。件数だけを追うと、質の悪いマッチングを量産し、ユーザーが離れ、数字は良いのに事業は弱る、という罠にはまります。 代わりに、件数・精度・継続の3つを組み合わせ、「価値が届いた取引」を軸に据えましょう。そして立ち上げ期は、指標を絞って深く見る。こうすれば、KPIはあなたのサービスを、健全な方向へ導いてくれます。 どの指標が事業のどこに効くか、データをどう活用するかは、データ戦略の記事でさらに掘り下げる予定です。あわせて、ネットワーク効果や信頼設計の記事も読むと、KPIの背景にある「価値の作られ方」が立体的に見えてきます。 --- # マッチングビジネスの採用・パートナー戦略|一人から複数人体制への移行 Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-business-team-building-strategy/ マッチングビジネスは最初は、全部ひとりでやれます。両サイドを集めて、組み合わせて、引き合わせて、トラブルにも対応する。むしろ一人だからこそ小回りが利きます。でも、マッチングがうまく回り始めると、ある壁にぶつかります。「自分が仲介できる数」に、限界が来るのです。 あなたという一人の人間が、目で見て、頭で考えて、手を動かしてマッチングしている。その密度がサービスの価値を作ってきた一方で、それはそのまま「自分のキャパシティが事業の上限になる」ことを意味します。問い合わせは増え、対応は追いつかなくなり、夜遅くまで作業しても回らない。ここで多くの人が「人を入れようか」と考え始めます。 ただ、人を入れる、と一口に言っても形はいくつもあります。いきなり社員を雇うのか、作業だけ外注するのか、対等なパートナーと組むのか、事業を一緒に背負う共同創業者を迎えるのか。選ぶ形を間違えると、コストやトラブルで、かえって事業が重くなることもあるんです。 この記事では、一人の限界を超えて複数人体制へ移るときに、「業務委託・パートナー契約・共同創業」という3つの形態をどう選び分けるか、そして各形態のリスクをどう抑えるかを解説します。読み終えると、こんなことが分かります。 - 「人を入れるべきサイン」はどこに出るのか - 業務委託・パートナー・共同創業、それぞれの向き不向き - 各契約で気をつけるべきリスクと、その下げ方 なお、契約や労務の細かい法的論点は、状況によって扱いが変わります。実際に契約を結ぶ前には、弁護士や社労士など専門家に確認してください。ここで扱うのは、その手前の「どの形を選ぶか」という事業判断です。 ## 人を入れるべきサインは「作業」に出る まず、いつ人を入れるか。これは売上の数字より、自分の時間の使い方に先に出ます。 危ないサインは、「自分にしかできない仕事」が、「誰でもできる作業」に押しつぶされ始めたときです。マッチングビジネスで、あなたにしかできないのは、つなぐ相手を見極める判断や、サービス全体の設計です。一方で、問い合わせへの一次返信、台帳への入力、告知の投稿といった作業は、本来あなたでなくても回せます。 この「作業」に時間を食われて、肝心の判断や設計に手が回らなくなったら、それが人を入れるサインです。逆に、まだ余力があり、仕組みや道具で作業を減らせる余地が残っているなら、急いで人を増やす必要はありません。会員管理や自動通知、メッセージのやり取りといった機能が標準でそろったツール(自前で仕組みを用意する選択肢の一つに、MatchLayerのようなサービスもあります)を使えば、人を増やさずに一人で回せる範囲は意外と広がります。 ## 3つの形態|「作業」「役割」「事業」のどれを渡すか 人を入れると決めたら、次は形を選びます。業務委託・パートナー契約・共同創業の3つは、相手に渡すものの大きさが違います。作業を渡すのか、事業の一部の役割を渡すのか、事業そのものを一緒に背負ってもらうのか。順に見ていきましょう。 ### 業務委託:切り出せる「作業」を渡す いちばん軽いのが業務委託です。カスタマーサポートの一次対応、データ入力、SNS運用といった、手順にできる定型作業を切り出して外部に任せます。成果や稼働に応じて報酬を払う関係なので、雇用と違って固定費を抱え込みにくいのが利点です。 向いているのは、「この作業さえ誰かに巻き取ってもらえれば、自分は判断に集中できる」という切り分けがはっきりしているとき。逆に、何を任せるか自分でも言葉にできていない段階で外注すると、指示と手戻りに追われて、かえって時間を失います。 ### パートナー契約:事業の「役割」を分担する 次が、対等な事業者同士で組むパートナー契約です。たとえば、供給側を集めるのが得意な人と提携して集客の一翼を担ってもらう、特定の専門領域だけを任せる、といった形ですね。相手は下請けではなく、役割を持った協業相手です。自分にない販路や専門性を一気に補えるのが強みになります。 向いているのは、自分単独では届かない市場や、持っていない専門性が、事業の伸びを止めているとき。ただし「対等」だからこそ、役割の線引きと取り分が曖昧になりやすいものです。ここは後で必ずもめる場所なので、契約で固めます(このあと触れます)。 ### 共同創業:事業「そのもの」を一緒に背負う いちばん重いのが、共同創業者を迎えることです。事業の根っこを一緒に持ち、意思決定も成果も分け合う。多くの場合、株式や持分を分けることになります。補完し合える相手と組めれば、一人では決して出せない推進力が生まれます。 向いているのは、長期でこの事業を一緒に育てる覚悟があり、互いの強みがきれいに補い合うとき。一方で、いったん持分を渡すと、簡単には戻せません。3つの中でいちばんリターンが大きく、いちばん後戻りしにくい選択です。 なお、これらより重い選択として「正社員の採用(雇用)」もあります。ただ、毎月の固定給と労務管理の責任を抱える雇用は、一人で始めたばかりのマッチングビジネスには重すぎることが多いです。まずは上の3形態で、固定費とリスクを抑えながら体制を広げるのが現実的です。 ## 各形態のリスク管理|もめる場所は決まっている 形を選んだら、次はリスクを抑える番です。3つとも、もめやすい場所はだいたい決まっています。先回りして契約で手当てしておきましょう。 業務委託で気をつけたいのは、「偽装請負」と情報管理です。委託のはずが、実態として細かく指揮命令して働かせていると、労働法上の問題になりかねません。また、顧客情報を渡す以上、秘密保持の取り決めも欠かせません。任せる範囲と、情報の扱いを、書面で決めておきます。 パートナー契約でもめるのは、役割・取り分・解消のしかたです。とくに、関係が終わるときに「集めた顧客やデータはどちらのものか」で揉めやすいです。だからこそ、始めるときに、担当範囲・収益配分・契約を解消する条件と手順まで明文化しておきます。仲が良いうちに、別れ方を決めておきましょう。 共同創業でいちばん怖いのは、持分の分け方と、誰かが抜けたときです。最初に勢いで「半分ずつ」と決めて、片方が早期に離脱し、それでも持分だけ残る——よくある失敗です。これを避けるため、一定期間関わり続けて初めて持分が確定する仕組み(ベスティング)などを、最初の合意に入れておくのが定石とされています。 いずれにせよ、最終的な契約書は専門家に見てもらうのが安全です。ここで挙げたのは「どこでもめやすいか」の地図であって、実際の条文は事業の中身で変わります。 ## 選び方の物差し:渡すものの「重さ」で決める 最後に、3つをどう選ぶか、物差しにまとめます。 判断の軸はシンプルで、相手に渡すものが「作業」なのか「役割」なのか「事業そのもの」なのか、です。 - 定型の作業を手放したいだけなら、業務委託 - 自分にない販路や専門性で事業の一部を伸ばしたいなら、パートナー契約 - 長期で事業の根幹を一緒に背負える相手がいるなら、共同創業 迷ったら、軽いほうから試すのがおすすめです。いきなり持分を分ける共同創業に飛びつかず、まずは作業の外注や、範囲を区切ったパートナー提携で、相手との相性と事業の伸びを確かめる。重い選択ほど後戻りしにくいのだから、軽い形で確かめてから踏み込むほうが、傷は浅く済みます。 ## まとめ:軽い形から、もめる場所を決めて渡す 一人のマッチングビジネスには、いつか必ず「自分が仲介できる数」の限界が来ます。その壁を超えるカギは、人を増やすこと自体ではなく、「何を・誰に・どの形で渡すか」を見極めることです。 定型作業なら業務委託、事業の役割ならパートナー契約、事業の根幹なら共同創業。渡すものの重さで形を選び、もめやすい場所——偽装請負、取り分と解消条件、持分とベスティング——を先回りして契約で固める。そして、重い選択ほど慎重に、できれば軽い形で確かめてから進む。 人を入れる前に、仕組みで減らせる作業がないかを試すのも忘れずに。体制づくりは、事業をどう広げていくかとセットで効いてきます。スケールの順番やタイミングについては、[関連する記事](/blog/matching-business-scale-up-strategy/)でもくわしく扱っているので、あわせて読んでみてください。 --- # マッチングビジネスの初期マーケティング戦略|ゼロ予算でブランドを作る方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-business-zero-budget-marketing/ サービスを立ち上げたら、次は宣伝。「広告を打って、まず知ってもらおう。」そう考えるのが普通です。でも、予算ゼロで始めた個人がいきなり広告に走ると、たいていお金だけ溶けて終わってしまいます。 理由はシンプルです。マッチングビジネスは、信頼の商売だから。知らない個人がやっているサービスに、人は大事な取引を預けません。だから最初にやるべきは「認知(知ってもらうこと)」より「信頼(任せても大丈夫だと思ってもらうこと)」を積むことです。順番を逆にすると、知られても使われない、といういちばんもったいない状態になります。 この記事では、お金をかけずに信頼を積む3つのチャネルと、半年でブランドの土台を作る進め方を解説します。読み終えると、こんなことが分かります。 - なぜ初期は「認知」より「信頼」を優先すべきか - ゼロ予算で信頼を積む3つのチャネルの回し方 - 半年で信頼の土台を作る、現実的なロードマップ ## 初期マーケティングは「認知」より「信頼」が先 広告で認知を取るのは、お金さえあれば誰でもできます。でも、急いで集めた人に信頼がなければ、登録だけして離れていってしまいます。穴の空いたバケツに水を注ぐようなものです。 逆に、信頼が先にあると、認知は後からついてきます。「あの人がやっているなら安心」という評判は、人づてに広がるからです。お金で買った認知より、信頼から生まれた認知のほうが、ずっと強いものです。だから予算ゼロの個人こそ、信頼を先に積む戦略が向いています。時間はかかりますが、土台はくずれません。 では、お金をかけずに信頼を積むには、どこで何をすればいいか。3つのチャネルに分けて見ていきます。 ## チャネル1:専門メディアへの寄稿(権威を借りる) ひとつめは、自分の分野に強い専門メディアに記事を寄稿することです。すでに読者の信頼を集めている場所に書かせてもらえれば、その信頼の一部を借りられます。「あの媒体で書いている人」という肩書きが、初対面の不安をやわらげてくれます。 やることは、自分のサービスが扱う領域で、役に立つ知識を書くこと。売り込みではなく、読者の悩みに答える内容にします。寄稿が難しければ、まずは自分のブログやnoteで専門的な発信を続け、実力を見える形にしておく。発信の蓄積そのものが、信頼の証拠になります。 ## チャネル2:コミュニティ運営(関係を蓄積する) ふたつめは、自分のサービスの利用者になりそうな人が集まる場を、自分で運営することです。オンラインのグループでも、小さな勉強会でもいいです。そこで継続的に価値を提供していくと、参加者との間に関係が育ちます。 ポイントは、いきなりサービスに誘導しないこと。まずは役に立つ情報を惜しみなく出し、相談に乗り、信頼を貯めましょう。その関係ができたうえで、自然に「実はこういうサービスをやっていて」と伝わる流れを作ります。コミュニティは、最初の利用者と、最初の口コミが生まれる場所にもなります。手間はかかりますが、ここで育てた関係は簡単には離れません。 ## チャネル3:パートナーブログ・提携(信頼を連帯保証してもらう) みっつめは、すでに信頼を持っている人やサービスと組むことです。自分の利用者層と重なる相手のブログで紹介してもらう、お互いのサービスを紹介し合う、共同で発信する。こうした提携は、相手の信頼を「連帯保証」のように借りる動きです。 ゼロから自分の信頼を積むより、すでに信頼のある人に「この人は大丈夫」と言ってもらうほうが、何倍も速い。大切なのは、相手にもメリットのある形にすることです。一方的にお願いするのではなく、自分も相手の価値になる提案を持っていくと、提携は長続きします。 ## 半年で信頼の土台を作るロードマップ 3つのチャネルを、半年でどう回すか。目安の流れを示します。あくまで一例なので、自分のペースに合わせて調整してください。 最初の1〜2か月は、発信の基盤づくり。自分のブログやSNSで、専門的な情報を出し続けます。ここで「この分野に詳しい人」という印象を作ります。 3〜4か月目は、関係づくりに重心を移します。コミュニティに参加・運営し、専門メディアへの寄稿にも挑戦する。点だった発信を、人とのつながりに変えていく時期です。 5〜6か月目は、提携を仕掛けます。これまでの発信と関係を材料に、信頼のある相手と組む。ここまで来ると、最初の利用者や口コミが、少しずつ自然に生まれ始めるはずです。 派手な成長ではありません。でも、半年後に残るのは、広告では買えない「信頼」という資産です。 ## まとめ:お金がないなら、信頼を資産にする 予算ゼロのマーケティングは、認知を買えないぶん、信頼を積むしかありません。でもそれは、弱者の戦略ではなく、むしろ個人に向いた強い戦略です。専門メディアで権威を借り、コミュニティで関係を蓄え、提携で信頼を連帯保証してもらう。この3つを半年回せば、ブランドの土台はできます。 焦って広告にお金を投げる前に、まず信頼を積む。遠回りに見えて、これが個人にとっていちばんたしかな道です。立ち上げ直後の具体的なユーザーの集め方は、[別の記事](/blog/matchlayer-first-user-acquisition/)でもくわしく解説しているので、あわせて読んでみてください。 --- # マッチングビジネスの価格設定戦略|最初は無料にすべきか有料にすべきか Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-business-pricing-strategy-free-vs-paid/ 「まずは無料で人を集めて、ユーザーが増えてから有料化すればいい」。マッチングサービスを始める人の多くが、こう考えます。一見、賢い順番に見えます。でも、この戦略は思っているよりずっと危険です。 無料で集めた人は、有料になった瞬間に、驚くほどあっさり去っていきます。そして「無料だったもの」に、後からお金を払ってもらうのは、最初から有料で売るよりはるかに難しいものです。気づいたときには、ユーザーはいるのに収益はゼロ、という抜け出しにくい場所にいることになりかねません。 この記事では、「無料→有料化」がなぜ失敗しやすいのかを解き明かし、初期から有料で始めるべきサービスの条件と、価格を決める基準を示します。読み終えると、こんなことが分かります。 - 「無料で集めて後で有料化」が失敗しやすい理由 - それでも無料が有効な、限られたケース - 初期から有料にすべきサービスの条件と、価格の決め方 ## なぜ「無料→有料化」は失敗しやすいのか 無料化の落とし穴は、3つあります。 ひとつめは、**無料で来た人は、無料だから来ている**ということ。お金を払ってまで使う価値を感じているとは限りません。だから有料化すると、その多くが離れます。集めた人数は、有料化した瞬間に幻になりがちです。 ふたつめは、**価値の基準が「ゼロ」に固定されてしまう**こと。人は一度「これは無料のもの」と認識すると、それにお金を払うことに強い抵抗を感じます。あとから「実は有料です」と言うのは、値上げどころか、ゼロから値段をつけ直す難しさがあります。 みっつめは、**収益が後回しになるぶん、資金が持たない**こと。無料の間は、サーバー代も自分の時間も、すべて持ち出しです。「いつか有料化」と言い続けているうちに、体力が尽きてしまうかもしれません。これは、じわじわ進むだけに見落とされやすい落とし穴です。 つまり「無料→有料化」は、人は集まるのに、肝心のお金が回らない構造を、自分から作ってしまう戦略なのです。 ## それでも「無料」が有効なケース とはいえ、無料がいつも間違いというわけではありません。無料が戦略として効くのは、**サービスの価値そのものが「ユーザーの数」で決まる場合**です。 つまり、ネットワーク効果が強く働くサービス。利用者が多ければ多いほど価値が上がり、規模そのものが競争力になるタイプです。この場合は、多少お金を持ち出してでも、まず一気に人を集めてしまうことに意味があります。ただし、これは資金力のある事業者の戦い方で、体力の限られた個人が安易に真似ると、息切れを招きます。 自分のサービスが「数が増えるほど価値が上がる」構造なのか、それとも「一件一件の取引そのものに価値がある」のか。ここを見極めるのが最初の分かれ道です。後者なら、無料で粘る理由はありません。 ## 初期から有料にすべきサービスの条件 では、どういうサービスなら最初から有料でいけるのか。次のような特徴があれば、堂々と有料で始めて大丈夫です。 ひとつ、**一件の取引そのものに、はっきりした価値がある**こと。ユーザーが「これが解決するなら、お金を払う」と感じる課題を扱っているなら、無料にする必要はありません。 ふたつ、**ユーザーがすでにお金を払って解決している課題**であること。今は別の手段(人を雇う、業者に頼む、自分で時間をかける)でコストを払っているなら、あなたのサービスはその置き換えです。最初から有料が自然です。 みっつ、**少数でも成り立つ**こと。一件あたりの単価がそれなりにあるなら、大量のユーザーは要りません。少数の「お金を払ってくれる人」と始めるほうが、健全に育ちます。 これらに当てはまるなら、無料で人数を追うより、最初から「お金を払う価値がある人」だけと始めたほうが、ずっと早く軌道に乗ります。 ## 価格をどう決めるか 有料で始めると決めたら、次は値付けです。ここでよくある間違いが、「コストに利益を乗せて決める」こと。マッチングサービスの価格は、かかったコストではなく、**ユーザーが受け取る価値**から考えます。 基準は3つ。ユーザーがその課題に今いくら払っているか。あなたのサービスを使うと、いくら得をする・損を防げるか。そして、似た代替手段はいくらか。この3点から、「これなら払う」と感じてもらえる範囲を探ります。 迷ったら、安くしすぎないことです。安い価格は「安かろう悪かろう」の印象を与え、かえって信頼を損なうことがあります。それに、低すぎる価格は、あとで上げるのが大変です。最初は強気めに設定し、反応を見ながら調整するほうが、健全に進みます。なお、成功報酬・月額・従量課金といった、お金の取り方そのものの選び方は、「[手数料モデル比較](/blog/matching-fee-model-comparison-guide/)」の記事でくわしく扱っています。あわせて読むと、価格設計の全体像がつかめます。 ## 折衷案:フリーミアムと無料トライアルの正しい使い方 「完全無料」と「最初から有料」の間に、うまい中間もあります。 無料トライアルは、有料を前提に「まず試してもらう」やり方です。期間や回数を区切り、価値を実感してもらってから課金する。最初から有料の意思があるぶん、「無料→有料化」とはまったく別物です。 フリーミアムは、基本機能を無料にして、進んだ機能を有料にするやり方です。ただしこれは設計が難しく、「無料部分だけで満足されて誰も払わない」失敗に陥る可能性があります。個人が最初に手を出すには、ややハードルが高い選択です。 どちらも、「いつか有料化」という曖昧さがない点が、ただの無料とは違います。有料を軸に据えたうえでの、入口の工夫として使うのが向いています。 ## まとめ:無料は「逃げ」ではなく「戦略」のときだけ マッチングビジネスの価格設定で特に危ういのは、「とりあえず無料で」と判断を先送りすることです。無料で集めた人は有料で去り、価値の基準はゼロに固定され、その間に資金は減っていく。 無料を選ぶなら、それは「規模そのものが価値になる」と確信できるときだけ。そうでないなら、一件の価値がはっきりしているか、すでにお金が払われている課題か、少数で成り立つかを確かめて、最初から有料で始める方がお勧めです。価格は、コストではなく価値から決めましょう。 お金の話を後回しにしないこと。それが、マッチングビジネスを「続けられる事業」にするための、最初の意思決定です。まずは、自分のサービスが「初期から有料にすべき3条件」のどれに当てはまるかを書き出してみてください。そのうえで、どんな取り方で課金するかは「[手数料モデル比較](/blog/matching-fee-model-comparison-guide/)」、いくら手元に必要かは「[初期投資の内訳](/blog/matching-business-initial-investment-breakdown/)」の記事が、次の判断を助けてくれます。 --- # 個人向け|マッチングビジネスの手数料設計|高すぎず低すぎない報酬の決め方 Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-fee-structure-design/ 個人でマッチングビジネスを始めるとき、最初につまずくのが手数料の決め方です。マッチングビジネスというのは、人やサービスを引き合わせて、成約したときに手数料をもらう仕事のこと。ここで高く付けすぎれば相手に逃げられますし、安くしすぎると今度は自分が疲れてしまいます。 この記事を読み終えると、次の3つが分かります。 - 業界ごとの手数料相場と、料率が決まる共通ルール - 手数料が高すぎる・安すぎることで起きる具体的なトラブル - 「業界相場 × 紹介元への還元 × 自分の関与深度」の3変数から、自分の手数料レンジを計算する方法 まずは、そもそも手数料が何で決まっているのかを、業界別の相場から見ていきましょう。 ## そもそもマッチングの手数料は何で決まる?業界別の相場早見表 ### 業界ごとの相場一覧 手数料の相場は、業界によってずいぶん違います。代表的なところを早見表にまとめたので、まず眺めてみてください。 | 業界 | 手数料の基準 | 相場の目安 | | ------ | ------------------ | --------------- | | 人材紹介 | 採用者の理論年収(その人を1年雇ったときの想定年収) | 30〜35%(専門職・幹部は40%超も) | | M&A仲介 | 取引金額 | 1〜5%(取引額が大きいほど料率は下がる) | | 不動産仲介(売買) | 売買価格 | 法律で上限が決まっている(400万円超の部分は3.3%) | | フリーランスエージェント | 月額の発注額 | 10〜25%(IT系高単価は10〜15%、事務系は20〜25%) | | 結婚相談所(仲人型) | 成婚 | 成婚料10〜30万円(データマッチング型は0〜5万円) | | 一般の紹介ビジネス | 販売価格 | 10〜20%(多くの企業が20%未満) | ここで挙げた数字はあくまで目安で、業者や案件によってけっこう幅があります。とくに料率は動きが大きいので、「この%でなきゃダメ」と固く考えなくて大丈夫です。 ひとつだけ注意があります。不動産の売買仲介は宅地建物取引業の免許がないと営業できませんし、手数料の上限も法律で決まっています。個人が無資格で不動産の紹介料を取るのは違法のリスクがあるので、ここでは「相場の一例」として眺めるだけにしてください。 ### 共通する法則「関与が深いほど料率は上がる」 業界はバラバラでも、ひとつだけ共通する法則があります。自分の関わりが深くて専門性が高いほど、料率や報酬が上がる、というものです。 一番わかりやすいのが結婚相談所でしょう。データを渡すだけのデータマッチング型は0〜5万円なのに、人と人の間に立って成婚まで世話をする仲人型になると10〜30万円。やることが増えれば、もらえる額も増えるわけですね。この感覚をつかんでおくと、自分の手数料を考えるときの土台になります。 ## 高すぎ・安すぎ、それぞれの落とし穴 ### 高すぎると選ばれない 手数料を高く付けすぎると、シンプルに選ばれなくなります。相手はまだ、あなたの実績や信頼に慣れていません。その段階でいきなり高額を出されても、なかなか反応してもらえないものです。人は価格を絶対額ではなく、ほかと比べて判断します。だから相場より明らかに高いと「ぼったくりかも」と感じてしまいます。どうしても高めにしたいなら、「なぜその額なのか」を一言添えると納得感が出ます。 ### 安すぎると自分の首を絞める 逆に安すぎるのも、同じくらい危ないです。値付けが低いと、働くほどやる気が削られていきます。しかも安い仕事には「中身より値段で選ぶお客さん」が集まりやすくて、こういう相手ほどクレームに発展しやすいです。過度な安売りは業界の相場まで下げて、巡り巡って自分の単価を下げることにもなります。初心者ほど低く付けがちなので、やや高めから始めて様子を見るくらいでちょうどいいと思います。 ## 個人が報酬を決めるための3つの変数 ここからが本題です。自分の手数料は、次の3つの変数を組み合わせると無理なく決まります。 ひとつ目は**業界相場**。さっきの早見表のとおり、取引額の何%が基準になるかは業界でだいたい決まっています。これを出発点にします。 ふたつ目は**紹介元への還元率**です。自分も誰かから案件をもらっているなら、その人に払うお礼の割合のこと。紹介料は販売価格の10〜20%が相場なので、自分の取り分からその分を引きます。案件を自分で見つけているなら、ここは0%でかまいません。 3つ目は**自分の関与深度**。紹介して終わりなのか、成約まで一緒に走るのかで、もらうべき額はまるで変わってきます。紹介だけなら料率は低め、交渉や運用の定着まで伴走するなら高め。関わった時間に比例して報酬が積み上がる、とイメージしてください。 ## 【書き込み式】手数料レンジを算出するシート ここがこの記事の主役です。次の4項目を自分の案件に置き換えて埋めると、手数料レンジ(下限〜上限)が出せます。空欄に、あなたの数字を書き込んでみてください。 `■ 入力欄 A. 成約額(1件あたりの取引金額) = ________ 円 B. 業界相場レンジ(早見表から選ぶ) = ____% 〜 ____% C. 紹介元還元(なければ 0) = ____% D. 関与深度係数 = ____ 紹介のみ → 0.8 一部だけ伴走 → 1.0 成約まで伴走 → 1.3 ■ 計算式 基準手数料 = A × B(下限・上限それぞれ) 自分の取り分 = 基準手数料 ×(1 − C)× D ■ 出力欄 下限の取り分 = ________ 円 上限の取り分 = ________ 円 ■ 最低ラインチェック 想定稼働時間 ____ 時間 × 希望時給 ____ 円 = ________ 円 → この額を下回るなら受けない、または料率を上げる ` Dの関与深度係数(0.8/1.0/1.3)は、この記事独自の考え方ツールとしての目安です。相場データに直接の裏付けがある数字ではないので、「だいたいこのくらい上下させる」という感覚で使ってください。 ### 計算例 例として、成約額30万円、相場15%、紹介元還元5%、一部伴走(係数1.0)で埋めてみます。 基準手数料は、30万円 × 15% = 4.5万円。ここから還元と関与深度を反映すると、4.5万円 ×(1 − 0.05)× 1.0 ≒ 約4.3万円になります。 これが紹介だけなら係数0.8で約3.4万円、成約まで伴走するなら係数1.3で約5.6万円。同じ案件でも、自分の動き方しだいで報酬がこれだけ変わるわけです。最後に最低ラインチェックで、稼働時間 × 希望時給を下回っていないかも見ておきましょう。これが安売りを防ぐブレーキになります。 ### 契約前に決めておくこと 手数料の額が決まったら、トラブルを防ぐために契約前にふたつ固めておきましょう。 ひとつは「紹介の定義」と「支払いのタイミング」です。「紹介してくれたら5%」とざっくり始める人は多いんですが、いざ払う段になって認識のズレが起きがちです。どこまでやれば紹介成立なのか、いつ払うのか。ここを契約書で先に決めておくと安心です。 もうひとつは税金です。会社員が副業でやる場合は、年20万円を超える所得があると確定申告が必要になります。一方、専業の個人事業主はこの20万円基準ではなく別の基準で判断するので、自分がどちらに当たるかを早めに確認しておいてください。なお、契約条件や税のルールは業界や状況によって変わることがあります。ここに挙げたのは代表的なポイントなので、本格的に始める前に一度、自分のケースを調べておくのがおすすめです。 ## まとめ マッチングの手数料は、業界相場を出発点にして、紹介元への還元と自分の関与深度で微調整しながら決めていきます。高すぎれば選ばれず、安すぎれば自分が疲れて相場まで崩す。だからこそ3変数を使って、相場の真ん中あたりに着地させるのが現実的だと思います。 まずは自分が扱う案件の成約額と業界相場を早見表で確認して、書き込み式シートの空欄を埋めてみてください。感覚ではなく数字で、「自分の適正レンジ」が見えてきます。 手数料の設定や徴収を毎回手作業でやると、これが意外と手間なんですよね。仕組みとして自動化する方法に興味があれば、関連記事も覗いてみてください。 --- # マッチング成立率を上げる「ニーズヒアリング」の型 Source: https://matchlayer.jp/blog/needs-hearing-to-improve-matching-rate/ ニーズヒアリングというのは、相手の要望を聞き取って、本当に必要なものを見極める作業です。人と人、人と仕事をつなぐ仲介者にとっては、ここがうまくいくかどうかで成立率がガラッと変わります。ただ、「要望はちゃんと聞いたのに、なぜか喜ばれない」と悩んでいる人はけっこう多いものです。 この記事では、次の3つをお伝えします。 - なぜ「言われた通りに紹介」すると失敗しやすいのか - 相手の本当の動機を引き出す「5W1H変換ヒアリングフレーム」の使い方 - 今日からそのまま使える、質問の言い換え例 まずは、多くの仲介者がつまずく「あるある失敗」から見ていきましょう。 ## 「言われた通りに紹介したのに、なぜか喜ばれない」その正体 たとえば、ある依頼者から「英語が話せる人を紹介してほしい」と頼まれたとします。あなたは条件にぴったり合う、語学が堪能な人を見つけて紹介しました。ところが、後から「思っていたのと違った」と言われてしまう。こんな経験はありませんか。 よくよく聞いてみると、依頼者が本当に求めていたのは「海外の取引先と信頼関係を築くこと」でした。必要だったのは語学力そのものより、相手国の商習慣を分かっている人だったんです。「英語が話せる人」という言葉だけを受け取った結果、肝心の目的とズレてしまったわけですね。 これは「御用聞き型」と呼ばれる失敗です。御用聞きとは、相手が口にした注文をそのまま受けるだけの聞き方のこと。一見ていねいに対応しているように見えて、相手も気づいていない本当の課題を取りこぼしてしまいます。 ## 要望には「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」がある なぜこういうズレが起きるのか。それは、要望には2つの層があるからです。 ひとつは「顕在ニーズ」。相手が自分で「欲しい」と自覚して、言葉にしている要望です。さっきの例なら「英語が話せる人」がこれにあたります。もうひとつが「潜在ニーズ」。こちらは相手本人もはっきり気づいていない、奥にある動機を指します。「取引先と信頼を築きたい」という部分ですね。 やっかいなのは、本当の目的を最初からきれいに言葉にできる人が意外と少ないこと。多くの人は、頭に浮かんだ手段のほうを要望として口にします。だから口に出された言葉だけを聞いていると、肝心の目的を取りこぼしがちなんです。 仲介者の仕事は、注文を右から左へ流すことじゃありません。表面の言葉の奥にある本当の目的を読み取って、両者にとって最適な相手へ「翻訳」してあげること。この潜在ニーズをつかめるかどうかが、成立率の分かれ目になります。 ## 潜在ニーズを引き出す5W1H変換ヒアリングフレーム では、どうすれば潜在ニーズにたどり着けるのか。私がおすすめしたいのが、言われた要望(What=何が欲しいか)を起点にして、6つの問いで分解していく「5W1H変換ヒアリングフレーム」です。 5W1Hとは「いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どうやって」の6つの視点のこと。これを相手の要望にあてはめて、ひとつずつ問い直していきます。 | 問い | 聞くこと | 引き出せるもの | | ------ | ------------ | --------------------- | | What(何が欲しい?) | 口にされた要望そのもの | 出発点。ここから掘り下げる | | Why(なぜ?) | なぜそれが必要なのか | 本当の動機。最優先で掘る | | Who(誰のため?) | 本人のためか、その先の相手のためか | 紹介相手の選定軸 | | When(なぜ今?) | いつまでに、なぜこのタイミングか | 緊急度とその背景 | | Where(どの場面で?) | どんなシーンで使うのか | 要望の前提条件 | | How(どうやって・どの程度?) | 予算感や実現手段、制約 | 後のトラブル防止 | 起点となるWhatは、相手が最初に口にした要望。そこから残りの5つで掘り下げていきます。なかでもいちばん大事なのが「Why(なぜ?)」です。「なぜそれが必要なんですか」と一歩踏み込むだけで、語学力という要望の奥にあった「信頼構築」という本当の目的が見えてきます。 この「表面から本質へ降りていく」考え方は、営業の世界でも実績がある方法です。ニール・ラッカムが提唱した「SPIN話法」は、状況→問題→影響→解決の順に質問を重ねて本音を引き出す型として知られています。順を追って奥へ降りていくという発想は、このフレームと同じです。 ## そのまま使える質問の言い換え例【Before→After】 フレームの考え方が分かったところで、具体的な質問の言い換えを見てみましょう。コツは、What型(何が欲しいか)の質問を、Why型(なぜそれが欲しいか)の質問に変えることです。 たとえば「どんな人が欲しいですか?」というWhat型の質問。これを「その人に最終的に何を実現してほしいですか?」というWhy型に変えてみる。 「ご予算はいくらですか?」も同じです。「その予算で、どんな状態になれば成功と言えそうですか?」と聞くと、ぐっと奥に踏み込めます。 After側の質問は、はい・いいえで答えられない「オープンクエスチョン」になっています。相手に自由に語ってもらうための問いかけですね。逆に「来月開始で大丈夫ですか?」みたいな、はい・いいえで答える質問は、最後の確認に使う。そうするとすれ違いを防げます。 もうひとつ大切なコツがあって、相手が話してくれたら「つまり◯◯がしたいということですね」と要約して返してあげてください。「ちゃんと聞いてくれている」という安心感が生まれて、相手はさらに本音を話しやすくなります。私自身、この一言を挟むようにしてから、相手の口数が明らかに増えました。 ## まとめ:成立率は「Whatを聞く力」より「Whyを聞く力」で決まる 要望には、口に出された顕在ニーズと、本人も気づいていない潜在ニーズの2層があります。言われた言葉どおりに紹介すると、この潜在ニーズを取りこぼしてミスマッチが起きてしまう。そこで役立つのが、要望を「何を・なぜ・誰のため・なぜ今・どの場面・どうやって」の6つで問い直す5W1H変換フレームです。なかでも「なぜ?」を一問足すだけで、見える景色が大きく変わります。 まずは次のヒアリングで、いつもの「何が欲しいですか?」を「それで何を実現したいですか?」に変えてみてください。たった一問の違いですが、ここが成立率を押し上げる第一歩になるはずです。最初はぎこちなくて当然なので、まずは一問だけ試すくらいの気持ちでどうぞ。 ヒアリングの型づくりや仲介の進め方にもっと興味があれば、関連記事も覗いてみてください。 --- # オンラインマッチングとオフラインマッチングの使い分け戦略 Source: https://matchlayer.jp/blog/online-vs-offline-matching-strategy/ ビジネスマッチングとは、仕事を頼みたい人と請けたい人をつなぐ仕組みのことです。その出会い方には、プラットフォームやSNSを使う「オンライン」と、交流会や紹介でつながる「オフライン」の2つがあります。どっちが正解なんだろう、と迷っている方は多いと思います。でも、これは二択ではありません。自分の状況に合わせて使い分けるのが正解です。 この記事を読み終えると、次のことが分かります。 - オンラインとオフライン、それぞれの強みと弱みの違い - 使い分けを決める「3つの判断軸」の考え方 - 自分が今どちらを優先すべきか分かるフェーズ別の判断フロー まずは両者の違いから整理していきましょう。 ## オンラインマッチングとオフラインマッチング、何が違うのか ひと言でいうと、オンラインは「広さ・効率・低コスト」、オフラインは「深さ・信頼・確度」が持ち味です。両者は得意なことがちょうど逆になっていて、片方を取るともう片方が薄くなる関係にあります。 ### オンライン(プラットフォーム・SNS)の強みと弱み オンラインマッチングの最大の魅力は、時間や場所に縛られないことです。エリアや業種を問わず多様な相手と出会え、条件で絞り込んで効率よく探せます。SNSなら登録も利用も無料のものが多く、初期投資ゼロから始められるのも心強いですね。 ただ、弱みもあります。相手の信頼性や実態が、画面越しではどうしても見えにくいです。オンライン商談では相手の表情やしぐさといった非言語の情報が読みづらく、知らないうちに自分ばかり話してしまって相手が引いていた、なんてことも起こります。信頼を築くには、ひと工夫が必要になります。 ### オフライン(交流会・紹介・対面)の強みと弱み オフラインの強みは、信頼の確かさです。共通の知人を介した紹介なら、相手への信頼があらかじめ担保されているので、初対面でも交渉がスムーズに進みます。交流会に通い続ければ「あの分野の専門家」と覚えてもらえ、自然と相談や紹介が増えていきます。 弱みはコストの大きさです。1回に会える人数には限りがありますし、移動や時間の負担も小さくありません。成果が自分の動き次第になりやすく、同じやり方を繰り返して再現するのが難しい面もあります。 ## 判断を分ける3つの軸 では、どう使い分ければいいのでしょうか。判断のものさしになるのが「信頼形成スピード」「案件単価」「スケーラビリティ(拡大しやすさ)」の3つの軸です。まず全体像を表で見てみましょう。 | 軸 | オンライン | オフライン | | --- | --------------- | --------------- | | 信頼形成スピード | 遅め・工夫が必要 | 速い・紹介で担保 | | 案件単価 | 単価競争に陥りやすい | 高単価・適正価格を狙いやすい | | スケーラビリティ | 高い(仕組み化で拡大) | 低い(人数・時間に上限) | ### 軸①信頼形成スピード 信頼の立ち上がりの速さは、対面に分があります。紹介(リファラル=知人を通じた仕事の橋渡しのこと)は、紹介者への信頼が土台にあるので、初対面でも安心して話が進みます。競合も少なく、選ばれる確率はぐっと上がります。オンラインでも冒頭の雑談などで距離を縮める工夫はできますが、裏を返せば、それだけ手間をかけないと信頼が積み上がりにくい、ということでもあります。 ### 軸②案件単価 高単価で要件が複雑な案件ほど、対面や紹介で決まりやすい傾向があります。信頼関係があると買い叩かれにくく、スキルに見合った価格で交渉しやすいからです。逆にオンラインのプラットフォームは競合が一覧で並んで比較されやすく、価格や実績で見比べられて単価が下がりやすい構造があります。オンラインで高単価が取れないわけではありませんが、対面・紹介のほうが有利になりやすいと覚えておくといいでしょう。 ### 軸③スケーラビリティ 拡大のしやすさでは、オンラインが圧倒的です。オフラインの交流会は1人が会える人数に物理的な上限があり、いわば自分の体力勝負になります。一方、SNSやプラットフォームは仕組み化すれば、自分が寝ている間も動いてくれます。限られたリソースでも事業を広げられる。ここがオンラインの大きな武器です。 ## フェーズ別・どちらを優先すべきか 3つの軸を踏まえて、自分の現在地に当てはめてみましょう。判断のフローはこうなります。 `STEP1:今どのフェーズ? ├─ 立ち上げ期(実績・信頼がまだ薄い) → オフライン優先 └─ 成長期(信頼と実績の核ができた) → オンラインを足して拡大 STEP2:その案件は高単価/複雑? ├─ YES(高単価・複雑・長期) → 対面・紹介で詰める └─ NO (定型・小口・件数勝負)→ オンラインで効率的に集める STEP3:信頼をどれだけ速く作る必要がある? ├─ 早く深い信頼が必要 → オフライン └─ まず接点の量が欲しい → オンライン ` ### 立ち上げ期はオフライン優先で核をつくる 事業を始めたばかりの時期は、予算も営業の体制もまだ整っていません。この段階でまず大事になるのは、人脈を広げて会話の量を重ねることです。紹介を通じて高単価の案件や適正な価格を狙いやすく、何より「信頼できる人」という評判そのものが資産になります。ここはオフラインを軸に、核となる信頼と実績をつくっておきましょう。 ### 成長期はオンラインで仕組み化して拡大する ある程度の実績と信頼の核ができたら、次は「1」を「10」に広げる成長期です。ここでオンラインを足します。オフラインだけでは接点数の上限にぶつかりますが、オンラインなら仕組み化することで少人数でも回せます。「紹介があるから大丈夫」という属人的な状態は再現性に欠けるので、集客を仕組みに落とし込むほど、環境が変わっても揺らがない安定した成長につながります。 ### 自分でマッチングの場を持つという選択肢 オンラインで拡大する段階になると、既存のプラットフォームを使うだけでなく、自分でマッチングの場(プラットフォーム)を持つという選択肢も見えてきます。仲介の仕組みを自前で持てれば、集めた人脈や案件を自分の資産として積み上げられます。ただし運営には決済まわりなど別途準備が要る部分もあるので、必要な機能を見極めたうえで検討するのがおすすめです。 ## まとめ オンラインとオフラインは、どちらが優れているかの二択ではありません。信頼形成スピード・案件単価・スケーラビリティの3軸で見ると、オフラインは信頼と高単価に強く、オンラインは効率と拡大に強い。役割がきれいに分かれているんです。だからこそ、立ち上げ期はオフラインで信頼の核をつくり、成長期にオンラインを足して拡大する、という流れが理にかなっています。 まずは、自分のビジネスが今どのフェーズにあるかを、この判断フローに当てはめてみてください。それだけで、次に注力すべき一手が見えてくるはずです。 マッチングビジネスの仕組みづくりにもう一歩踏み込みたくなったら、関連記事も覗いてみてください。 --- # マッチングビジネスに必要な初期投資の内訳と費用を抑えるコツ Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-business-initial-investment-breakdown/ 「マッチングサービスを始めるのに、いくらかかるの?」。よく聞かれる質問ですが、実は「いくら」だけ見ても判断はできません。大事なのは、**そのお金が、いつ出ていくか**です。 同じ総額でも、一気に出ていくのか、毎月少しずつなのかで、資金繰りの厳しさはまるで変わります。手元の資金が尽きれば、どんなにいいサービスでも続けられません。そこでこの記事では、初期投資を「内訳」と「月別の出ていき方」で整理し、できるだけ早く収支を均衡させる考え方を解説します。 読み終えると、こんなことが分かります。 - 初期投資を構成する3つの費用カテゴリと、その中身 - それぞれを抑える具体的なコツ - 月別のキャッシュアウト計画と、早期に収支を均衡させる考え方 なお、ここで挙げる金額はあくまで一般的な目安で、選ぶサービスや時期によって変わります。具体的な数字は、自分のケースで見積もってください。 ## 初期投資は3つのカテゴリに分かれる マッチングビジネスの初期費用は、大きく3つに分けると見通しがよくなります。システム費用、法的・事務の費用、マーケティング費用です。 ### システム費用(サービスを動かす土台) サービスそのものを作って動かす費用です。ここがいちばん、考え方で差が出ます。一からプログラマーに発注すれば、数十万円から数百万円かかることもあります。一方で、マッチング用のノーコードのツールを使えば、ぐっと抑えられます。 恒常的にかかるのは、サーバー代とドメイン代くらい。これらは月に数千円程度の固定費に収まることが多いです。立ち上げ期は、まず安く動く形で始めて、軌道に乗ってから作り込む。これがシステム費用を抑える基本です。 ### 法的・事務の費用(始めるための手続き) 事業を始めるための手続き費用です。個人事業主としてスタートするなら、開業届の提出自体には費用がかかりません。ここはかなり軽く済みます。 法人を作る場合は、設立の実費がまとまってかかります。ただ、立ち上げ初期は個人事業主のまま始める人が多く、法人化はもう少し先で考えても遅くありません。利用規約やプライバシーポリシーの整備も必要ですが、これも最初はテンプレートを土台に自分で用意し、取引額が大きくなってきたら専門家に見てもらう、という段階的な進め方ができます。 ### マーケティング費用(知ってもらう・使ってもらう) 集客にかける費用です。ここは、かけようと思えばいくらでもかけられますが、立ち上げ期はむしろ「かけない」のが正解になりがちです。 予算ゼロでも、SNS発信、コミュニティ運営、提携といった手段で、信頼と最初のユーザーは確保できます。広告にお金を投じるのは、サービスが回り始めて「ここに足せば伸びる」と分かってからで十分です。初期のマーケティング費用は、思い切り低く見積もって大丈夫です。 ## 月別キャッシュアウト計画で考える 総額ではなく、月ごとにいくら出ていくかを書き出してみると、資金繰りがはっきりします。簡単な例で考えてみましょう。 立ち上げ月(0か月目)は、初期設定にまとまった出費があります。ツールの導入費やドメイン取得など、一度きりの費用が集中する月です。 1か月目以降は、毎月の固定費が中心になります。サーバー代やドメインの維持費など、決まった額がコンスタントに出ていきます。マーケティングを予算ゼロで回しているなら、月々の支出はかなり小さく抑えられます。 このように書き出すと、「最初にいくら用意し、毎月いくら残しておけばいいか」が見えてきます。総額の大きさに不安になるより、月々のキャッシュアウトを小さく保つほうが、ずっと長く続けられます。 ## 3か月で収支を均衡させるシナリオ 理想は、毎月の固定費を、サービスの売上で賄える状態に早く持っていくことです。月々の支出を小さく抑えておけば、このハードルは思ったより低くなります。 たとえば、月の固定費を小さく保てていれば、必要な売上もその分小さくて済みます。少額の取引手数料でも、件数が積み上がれば固定費を超えられます。立ち上げから3か月くらいを目安に、「毎月の出費を、毎月の売上が上回る」状態を作ることを目標にすると、計画が立てやすくなります。 もちろん、その「件数」をどう作るかは別の課題です。広告に頼らなくても、SNSでの発信や知人への声かけから、最初の取引は生み出せます。予算ゼロでの集客は、固定費を低く保つこととセットで効いてきます。具体的な集め方は、[集客の記事](/blog/matchlayer-first-user-acquisition/)でくわしく解説しています。 ここで効いてくるのが、最初に支出を低く設計しておくことです。固定費が小さいほど、均衡までの距離は短い。だから初期投資は「使えるお金の上限」ではなく、「いかに小さく始めるか」で考えるのが、生き残るコツです。 ## 費用を抑える3つのコツ 最後に、初期投資を小さくするポイントをまとめます。 ひとつ、システムは作り込まず、既存のツールやプラグインで安く始める。一からの開発は、必要になってから。 ふたつ、手続きは段階的に。個人事業主から始め、規約はテンプレートを土台にして、法人化や専門家への依頼は事業が育ってからにする。 みっつ、マーケティングは予算ゼロから。広告は、伸びる手応えをつかんでから始める。 ## まとめ:小さく始めた人が、長く続けられる 初期投資は、総額の大きさより「月々どれだけ出ていくか」で考える。システムは安く、手続きは段階的に、集客はゼロ予算から。この3つを意識するだけでも、初期費用はぐっと小さくできます。 固定費を低く保てれば、収支均衡までの距離は縮まり、資金が尽きるリスクも減ります。大きく構えるより、小さく始めて長く続ける。これは、長く続けている人によく見られる進め方です。 まずは、自分のサービスで毎月いくら出ていくかを、書き出すところから始めてみてください。システムを安く始める手段としては、WordPressに入れて使うMatchLayerのようなマッチング用プラグインも選択肢の一つです。法人化をいつ考えるべきかは、[別の記事](/blog/matching-business-incorporation-timing/)でくわしく扱っているので、あわせてどうぞ。 --- # マッチングビジネスの法人化タイミングと個人事業主のまま続ける判断基準 Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-business-incorporation-timing/ 「売上が1,000万円を超えたら法人化」。よく聞く目安です。でも、マッチングビジネスに関しては、この一般論をそのまま当てはめると、判断を誤ることがあります。 たしかに、税金の損得で法人化を考える視点は大事です。ただ、そこは税理士に相談すべき専門領域。この記事で扱いたいのは、もっとマッチングビジネスならではの話です。実は、売上の数字より先に「法人じゃないと不便だ」という場面が、事業の構造から先にやってくることがあるのです。 この記事では、税額の損得とは別の角度から、マッチングビジネス特有の3つの課題で法人化を考える視点を提供します。読み終えると、こんなことが分かります。 - なぜ「売上◯◯万円で法人化」だけでは決められないのか - マッチングビジネス特有の、法人化を迫る3つの課題 - 個人事業主のまま続けるか、法人化するかの判断の物差し なお、税務上、いつ法人化すると有利かは個別事情で変わります。具体的な損得は、必ず税理士に相談してください。ここで扱うのは、それとは別の「事業構造から見た判断」です。 ## なぜ「売上基準」だけでは決められないのか 「売上がいくらを超えたら法人化」という目安は、主に税金の損得から来ています。これは確かに一つの判断材料です。でも、これだけを見ていると、大事なサインを見落とします。 マッチングビジネスは、自分が商品を売る商売ではありません。「人と人、人とモノをつなぐ」立場です。だから、取引相手からの信用や、契約をどう結ぶか、お金をどう預かるかといった、事業の構造そのものに関わる課題が出てきます。これらは、売上の大小とは別のタイミングで顔を出すものです。だから売上基準だけで法人化を判断すると、必要な場面で動けなかったり、まだ早いのに焦ったりするのです。 具体的に、どんな課題か。3つに分けて見ていきます。 ## 課題1:取引信用(相手が「法人」を求めるか) ひとつめは、取引相手があなたを信用してくれるか、です。 マッチングサービスを運営していると、提携先や、サービスを利用する企業と関わる場面が出てきます。このとき、相手が法人だと「個人とは取引しない」という方針を持っていることがあります。とくに、企業を相手にするサービス(BtoB寄り)では、この壁にぶつかりやすいです。 「個人事業主だから」という理由で、組めるはずの提携や、取れるはずの取引を逃しているなら、それは法人化を考えるサインです。逆に、個人の利用者が中心で、相手が法人格を気にしないサービスなら、急ぐ必要はありません。 ## 課題2:契約締結と責任の主体(誰が責任を負うか) ふたつめは、契約や責任を、誰の名前で引き受けるか、です。 マッチングプラットフォームは、トラブルが起きたときの責任の所在が問われます。利用規約を定め、当事者間の取引に一定の責任を持つ立場です。事業の規模が大きくなり、扱う金額やトラブルのリスクが増えてくると、その責任を個人として丸ごと背負うのは重くなります。 法人にすると、事業の責任が法人という別人格に切り分けられ、個人の財産と事業のリスクを分けやすくなります。ただし、契約内容や状況によっては、個人として責任を問われる場合もあります(このあたりも専門家に確認しておくと安心です)。扱う取引が大きくなり、「もし大きなトラブルが起きたら」を現実的に意識し始めたら、法人化が視野に入ります。 ## 課題3:銀行口座と決済(お金の扱いに無理がないか) みっつめは、お金の出入りの扱いです。 マッチングビジネスでは、取引額が大きくなったり、利用者のお金を一時的に預かる仕組み(エスクロー的なもの)を扱ったりすることがあります。このとき、個人の口座でお金を回していると、事業の資金と自分のお金が混ざって管理が難しくなります。 法人口座があると、事業のお金をはっきり分けて管理でき、対外的な信用も上がります。決済代行サービスの中には、法人でないと使いにくいものもあります。「お金の扱いが、個人の口座では無理が出てきた」と感じたら、それも一つの合図です。 ## 判断の物差し:3つの課題で「不便」が出たら ここまでの3つを、判断の物差しにまとめます。 法人化を考えるべきなのは、売上が特定の数字を超えたときではなく、**取引信用・契約責任・お金の扱いのどれかで、現実に「不便」や「機会損失」が出てきたとき**です。組めない提携がある、リスクを個人で背負うのが怖い、口座管理に無理が出ている。こうした具体的な痛みが、法人化のほうがいいというサインになります。 逆に言えば、これらの痛みがまだないなら、個人事業主のまま続けるのは十分に合理的です。法人化には設立や維持の手間とコストもかかります。「なんとなく法人のほうが立派そう」で動くのではなく、事業の構造が法人を必要とし始めたかどうかで決める。これがいちばん無理のない判断です。 そして繰り返しになりますが、税金の損得という大事な軸は、税理士に相談してください。この記事の3つの視点と、税務の視点。両方を合わせて判断すると、後悔のない選択ができます。 ## まとめ:数字ではなく「構造」で決める マッチングビジネスの法人化は、「売上◯◯万円」という数字の一般論だけでは決められません。取引信用、契約責任、お金の扱い。この3つの構造的な課題で、現実に不便が出てきたかどうかが、本当の判断基準です。 痛みがないうちは、個人事業主のまま小さく続ける。痛みが出てきたら、税理士の助言も得ながら法人化を検討する。事業の実態に合わせて選べば、法人化は「立派さ」ではなく「必要」から決められます。事業を始めるときの法律まわりの基礎は、[別の記事](/blog/matching-business-legal-basics/)でも扱っているので、あわせて確認してみてください。 --- # 個人でマッチングビジネスを始めた人がつまずく5つの壁と突破法 Source: https://matchlayer.jp/blog/individual-matching-business-5-obstacles/ マッチングビジネスは、個人でも始められます。ただ、始めたあとに「ここでつまずく」というポイントは、だいたい決まっています。先に知っておけば、いざその壁にぶつかっても「あ、これか」と落ち着いて対処できる。逆に知らないと、自分だけが失敗していると感じて、心が折れてしまいます。 この記事では、個人でマッチングビジネスを始めた人が共通してぶつかる5つの壁と、それぞれの突破法を整理します。読み終えると、こんなことが分かります。 - 個人特有の、つまずきやすい5つの壁の正体 - 各壁に対する、具体的な突破アクション - 折れずに続けるための考え方 どれも、あなたの力不足ではなく「みんなが通る道」です。1つずつ見ていきましょう。 ## 壁1:最初の掲載・案件が集まらない 公開したのに、出品も登録もゼロ。いちばん最初に、そしてもっとも多くの人がぶつかる壁です。 突破のカギは、「集まるのを待たない」ことです。最速の供給は、あなた自身。提供者を兼ねられるなら、まず自分で掲載を作る。それから、提供者になってくれそうな知人に、一斉送信ではなく一人ずつ声をかけていきます。スケールしない地道な作業ですが、最初の数件は、たいていこの手作業でしか集まりません。誰かが動かすのを待つのではなく、自分が一人目になる。これが突破の第一歩です。 ## 壁2:片側しか集まらない 提供者は増えてきたのに、使う人が来ない。あるいはその逆。マッチングならではの「片側だけ集まる」壁です。両方そろわないと取引は生まれないので、ここで多くの人が止まります。 突破法は、両側を同時に追わないことです。まず片側、多くの場合は供給側(掲載する人)を厚くして、それを「訪れる理由」にして、もう片側を呼び込む。空っぽのサイトに人は留まりませんが、見るものがあれば滞在します。そして、薄い在庫でも見せ方を工夫すれば、ちゃんとしたサービスに見える。片側を魅力的にすることが、もう片側を引き寄せる呼び水になります。この鶏と卵の問題は、「[鶏と卵問題を突破する4つの戦略](/blog/chicken-egg-problem-matching-platform/)」の記事でさらにくわしく扱っています。 ## 壁3:単発で終わって、リピートしない 一度は取引が起きた。でも、それっきり。リピートが生まれず、毎回ゼロから集客し直すことになる壁です。これは、穴の空いたバケツに水を注ぎ続けるような消耗を生みます。 突破には、2つの方向があります。ひとつは、そもそもリピートしやすい設計にすること。継続して使う理由や、戻ってくるきっかけ(新着のお知らせなど)を用意します。もうひとつは、一度使ってくれた人を放置しないこと。取引が終わったあとに一声かける、感想を聞く、次の提案をする。せっかく信頼が芽生えた相手を、何もせずに手放さない。リピートは、仕組みと、こまめな働きかけの両輪で生まれます。 ## 壁4:実績がなくて、信頼されない 立ち上げ直後は、当然ながら実績がゼロ。「使われたことがないサービス」を、人は警戒します。この「信頼の入口」でつまずく人も多い。 突破のカギは、最初の1件の成功を、丁寧に作ることです。知人でもいいので、実際に取引を最後まで完了させ、レビューを残してもらう。たった1件でも「使われた実績」があるだけで、サービスの見え方は大きく変わります。あわせて、提供者のプロフィールを充実させたり、本人確認のような安心材料を用意したりして、初めての人の不安を一つずつ消していく。信頼は、小さな実績の積み重ねからしか生まれません。レビュー・保証・本人確認をどの順で用意すべきかは、「信頼設計」の記事でくわしく整理しています。 ## 壁5:一人で手が回らなくなる 軌道に乗り始めると、今度は逆の壁が来ます。問い合わせ対応、トラブルの仲裁、掲載のチェック、集客。全部を一人でやっていると、運営に疲れ果ててしまう。せっかく伸び始めたのに、自分が倒れては元も子もありません。 突破法は、「自分でやること」を減らす設計です。たとえば、よくある質問はヘルプページにまとめる、新着や申込みの通知を自動化する、掲載や会員を承認制にして危ない投稿を入口で止める、本人確認や決済まわりは仕組みに任せる。こうした定型作業を一つずつ手放していきます。マッチングに必要な機能がそろったツールやプラグインを使えば、これらを最初から備えた状態で、一人でも運営が回るように組めます。全部を抱え込まず、仕組みに働いてもらう。長く続けるには、頑張りより仕組みです。 ## まとめ:壁は「順番に」やってくる 5つの壁を振り返ると、あることに気づきます。これらは、だいたい順番にやってくるのです。最初の掲載が集まらない、片側しか来ない、リピートしない、信頼されない、そして手が回らない。立ち上げから成長へと進むにつれて、ぶつかる壁も移り変わっていきます。 つまり、いま自分がどの壁にいるかが分かれば、次に何が来るかも見当がつくということ。先回りして備えられます。どの壁も、みんなが通る道です。一人で抱え込まず、「これは壁3だな」と冷静に名前をつけて、ひとつずつ越えていってください。最初のユーザーの集め方は「[最初のユーザーを集める方法](/blog/matchlayer-first-user-acquisition/)」、信頼の作り方は「[信頼設計](/blog/matching-platform-trust-design/)」の記事でくわしく解説しています。どうしても壁を越えられないと感じたときの引き際については、「[撤退判断基準](/blog/matching-business-exit-criteria/)」の記事も参考になります。 --- # マッチングビジネスの撤退判断基準|やめるべき3つのシグナル Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-business-exit-criteria/ 「あと少しで黒字化できる」と信じて続けた結果、半年後も赤字のまま——残念ながらマッチングビジネスにはこういうパターンが多いです。売り手と買い手、依頼者と提供者をオンラインでつなぎ、その仲介から収益を得るビジネスモデルは、個人や副業でも参入しやすい一方、やめ時の判断が難しいものです。 この記事では、数値に基づいて撤退を判断する考え方を整理します。 - 「もう少し続ければ黒字化できる」と「構造的に成立しない」を区別する3つのシグナル - 各シグナルの具体的な数値基準と、何ヶ月様子を見るべきかの目安 - 撤退を妨げる心理バイアスと、そこから抜け出すための考え方 感情ではなく数字で「やめる/続ける」を判断できるようになることが、この記事のゴールです。 --- ## 撤退の遅さが、損失を広げる マッチングビジネスを始めた多くの人が、やめるタイミングを逃します。理由は明快で、「ここまで時間とお金をかけたのにやめられない」という気持ちが邪魔をするからです。これを心理学では**サンクコスト効果**(コンコルド効果とも呼ばれます)と言います。すでに支払ったコストは取り返せないにもかかわらず、それを惜しむあまりさらに損失を重ねてしまう心理です。 もうひとつが損失回避バイアスです。「今やめると失敗が確定してしまう」という感覚が、判断を先送りさせます。でも実際には、撤退を先延ばしにするほど、時間とお金の損失は積み上がっていきます。 この2つのバイアスから抜け出すいちばんの方法は、「感情ではなく数字で判断する基準」を事前に持っておくことです。「この数字になったら見直しを検討する」という閾値を決めておけば、感情に引きずられずに判断できます。大手ネット企業では1年を基準にしているケースもありますが、資金力が限られる個人や副業なら、判断のスピードはさらに速くすべきでしょう。 --- ## マッチングビジネスをやめるべき3つのシグナル マッチングビジネスの「構造的な成立しなさ」は、次の3つの指標に現れます。いずれも「改善できる問題」と「構造的に無理な問題」を区別するための、実践的なシグナルです。 ### シグナル1:単価が低すぎて、件数を増やしても採算が合わない マッチングビジネスの収益は「取引単価 × 手数料率(プラットフォームが取る割合) × 月間成約件数」で決まります。ここで見落とされやすいのが、取引単価の低さです。 たとえば、お弁当の受発注をつなぐサービスを考えてみます。1件あたり500円のお弁当に10%の手数料をかけると、1件の収益は50円です。月に固定費が3万円かかるとすれば、損益分岐点は600件の成約。週あたり150件のマッチングを、個人で回せるでしょうか。現実的に難しければ、これは「件数が少ないから赤字」という話ではなく、「単価の構造上、採算ラインに届かない」という構造問題です。 確認すべき計算式はシンプルです。**「月の固定費 ÷(取引単価 × 手数料率)= 損益分岐の成約件数」**。この件数が、自分のリソースと市場規模から見て現実的かどうかを確認してください。 手数料率を10〜20%かけた状態で計算しても、損益分岐の成約件数に届く気がしないなら、単価の構造問題を疑うべきです。価格を上げると需要が消え、件数を増やすと運営が破綻する——その両方が見えているなら、続けても状況は変わりません。 ### シグナル2:マッチング率が3ヶ月以上、改善しない マッチング率とは、「需要側と供給側の条件がかみ合った割合」のことです。リクエストが10件来て、そのうち7件がマッチングに至れば、マッチング率は70%になります。 マーケットプレイスの経験則として語られる目安では、**マッチング率70%以上が健全、60%を下回ると需給がかみ合っていない危険ゾーン**とされています。 大事なのは、この数値が改善しているかどうかです。立ち上げ直後の低いマッチング率は問題ではありません。問題は、改善のアクションを重ねても3ヶ月以上動かない場合です。集客の問題(特定のチャネルから質の低いユーザーが来ている)や掲載情報の粗さは施策で改善できますが、「供給側を集めても需要側が来ない」「需要側を集めても供給側の質が追いつかない」という状態が続くなら、市場の構造問題です。 需給の片側がいないともう片側も集まらない問題(鶏と卵問題)を解決しようとして、補助金や無料提供を試みても改善しない場合は、構造的な問題を疑う段階です。ニッチを絞り直してもマッチング率が上がらないなら、その市場自体に問題がある可能性が高いです。 ### シグナル3:リピート率が上がらず、月次チャーンが5%超で続く チャーン率とは、一定期間内にサービスを使わなくなったユーザーの割合のことです。**月次チャーン率が5%なら年間で約46%、7%なら約58%のユーザーが離れていく**計算になります。新規獲得のコストが永続的にかかり続ける「穴の空いたバケツ」状態で、これが続くと資金が持ちません。 ここで見極めるべきは、なぜリピートしないのかという理由です。「使い勝手が悪い」「通知が不便」「決済が面倒」なら、UXの改善で対処できます。一方、「使ってみたけど必要なかった」「オフラインで直接やり取りしたほうが早い」「もう一度使おうとは思わなかった」という回答が多いなら、サービスの価値そのものへの問題です。 離れた理由を直接聞くのがいちばん手っ取り早い調査です。アンケートでも、チャットでの一声でも構いません。「なぜまた使おうと思わなかったか」への答えが、UX系の話か、価値否定の話かで、改善できる問題かどうかが分かります。 なお、構造的問題のパターンとして代表的なのは、需要そのものが存在しない・既存サービスで十分満たされている、プラットフォーム外での直接取引が起きる(仲介の必要性がない)、単価と件数の天井が低くスケールアップしても固定費をカバーできない、といったケースです。ただしこれらはあくまで代表例で、業種固有の要因が絡むことも多いため、撤退の判断は複合的に見ていく必要があります。 --- ## 撤退を決めたら、次に考えること 撤退は敗北ではありません。「構造的に成立しないモデル」から早く離れることは、合理的な判断です。傷が浅いうちに時間とお金を回収できる、正しい意思決定だと思います。 撤退後の選択肢は主に2つあります。ひとつは、マッチングの対象や市場を変えて新しいモデルを小さく試し直すピボットです。ターゲットを変える、取引単価の高いジャンルに移る、片側だけ収益化するモデルに組み直すなど、方向性はいろいろ考えられます。もうひとつは、マッチングビジネス自体からいったん離れて別の収益モデルを検討することです。 どちらを選ぶにしても、「どのモデルであれば構造的に成立するか」を先に設計してから動き出すことが大切です。単価・手数料・成約件数の計算、マッチング率の想定、リピート設計——これらを事前に確認しておくことで、同じ失敗を繰り返すリスクを下げられます。 --- ## まとめ 撤退判断の3つのシグナルをおさらいすると、単価の構造問題、マッチング率の改善停滞、リピート率の低迷です。「続けたら黒字化できる」と「構造的に成立しない」は、感情ではなく数字で区別できます。 まずは自分のビジネスに当てはめて、3つのシグナルをひとつずつ確認してみてください。数字を書き出すだけでも、改善できる問題か構造的な問題かの見通しが立ちやすくなります。 マッチングビジネスのKPI設計や、個人が直面しやすい壁についてさらに知りたい方は、関連記事もあわせて読んでみてください。 --- # マッチングビジネスの手数料モデル比較|成功報酬・月額・従量課金の選び方 Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-fee-model-comparison-guide/ マッチングサービスをどう作るか決めたら、次にぶつかるのが「で、どうやってお金をもらうの?」という疑問です。 手数料の取り方は、単なる収益の話ではありません。ユーザーが「これなら払ってもいい」と納得するか、そしてあなたの手元のお金が安定して回るか。この2つを左右する事業の背骨です。ここを軽く決めると、あとで「無料のまま人は増えたのに、ぜんぜん儲からない」という状態に陥りかねません。 この記事では、代表的な3つの課金モデル(手数料の取り方)を、2つの軸で比べます。読み終えると、こんなことが分かります。 - 成功報酬・月額・従量課金、3モデルそれぞれの性格 - 「ユーザーの納得感」と「キャッシュフローの安定性」で見た向き不向き - 自分の事業フェーズに合うモデルの選び方 ## 3つの課金モデルをざっくり整理 まず、それぞれがどういうものかを押さえます。 **成功報酬型**は、取引が成立したときだけお金をもらう形です。採用マッチングで「採用が決まったら報酬」、仲介で「契約が成立したら手数料」というやり方がこれにあたります。 **月額(サブスク)型**は、使う・使わないにかかわらず、定額を払ってもらう形です。掲載し放題のプランや、有料会員制などが当てはまります。 **従量課金型**は、使った量に応じて払ってもらう形です。掲載1件ごと、応募1件ごと、表示回数ごと、といった課金です。 どれが正解、という話ではありません。大事なのは、自分のサービスの取引がどういう性質かに、モデルを合わせることです。それを2つの軸で見ていきます。 ## 軸1:ユーザーの「支払い心理」 ひとつめの軸は、ユーザーが納得して払えるかどうかです。人は「価値を受け取った実感」と「支払い」がつながっているほど、抵抗なくお金を出します。 その点で強いのが、成功報酬型です。「成果が出たときだけ払う」のは、ユーザーにとって最も納得しやすい。リスクを運営側が背負ってくれるからです。だから導入のハードルが低く、立ち上げ期の「まだ実績がないサービス」でも使ってもらいやすいという特徴があります。 月額型は、ここが弱点になります。使わなかった月も払うことになるので、「元が取れているか」を常に意識されます。価値を感じてもらえないと、すぐ解約されてしまいます。逆に、毎月しっかり使う理由があるサービスなら、安定した関係になります。 従量課金型は、その中間です。使った分だけなので納得はされやすいものの、「使うたびにお金が減る」感覚が、利用そのものをためらわせることがあります。 ## 軸2:プラットフォームの「キャッシュフロー安定性」 ふたつめの軸は、運営する側のお金が読めるかどうかです。これはユーザーの心理とは、ほぼ逆の景色になります。 安定性がいちばん高いのは、月額型です。毎月決まった額が入るので、収益が読める。事業計画が立てやすく、先行投資もしやすい。サブスクが人気なのは、この予測可能性ゆえです。 成功報酬型は、ここが裏目に出ます。成立しなければ収入はゼロ。取引のタイミングに収益が左右されるので、月ごとの波が激しくなります。ユーザーには優しいモデルですが、運営の懐は安定しません。 従量課金型は、利用量に連動するぶん、月額ほどではないにせよ、ある程度は読めます。利用が習慣化すれば、安定に近づいていきます。 ## 2軸でマッピングすると見えること ここまでを表にすると、トレードオフがはっきりします。 | モデル | ユーザーの納得感 | 運営の安定性 | | --------- | ------------------------ | ------------------ | | 成功報酬型 | 高い | 低い | | 月額型 | 条件つき | 高い | | 従量課金型 | 中くらい | 中くらい | きれいに対角線上にあるのが分かります。ユーザーに優しいモデルは運営が不安定になりがちで、運営に優しい月額型は、毎月使う理由がよほど強くないかぎり、ユーザーに負担を意識させやすい。だから表でも、月額の納得感を「条件つき」としています。どちらも同時に立てるのは難しい。だからこそ、「いまの自分のフェーズで、どちらを優先すべきか」で選ぶことになります。 ## 事業フェーズ別の選び方 立ち上げ期は、何よりまず使ってもらうことが大事です。実績ゼロの段階で月額を求めても、人は集まりません。ここはユーザーの納得感を優先して、成功報酬型や、いっそ最初は無料で始めるのが現実的です。お金より先に、取引が起きる事実を作る時期です。 成長期に入り、リピートや継続利用が見えてきたら、安定性を取りにいきます。月額型を導入したり、利用量に応じた従量課金や成功報酬と組み合わせたりして、収益が読める形に寄せていく。よく使う層には月額、ときどき使う層には従量、と払い方を分けられるのもこの時期です。ユーザーが「毎月使う理由」を感じ始めたタイミングが、月額化の合図です。 成熟期には、複数モデルの組み合わせが効いてきます。基本は月額で安定させ、追加の機能や露出は従量で、大きな成約は成功報酬で。ユーザー層ごとに合った払い方を用意できると、取りこぼしが減ります。 迷ったら、時間軸で考えてください。「まず人を集めたい」なら納得感、「事業として固めたい」なら安定性。順番に効かせていくのが、無理のない進め方です。 ## まとめ:手数料は「収益」ではなく「関係」の設計 手数料モデルは、いくら取るかという計算より前に、ユーザーとどんな関係を結ぶかの設計です。成果が出たら払う関係なのか、継続して使う関係なのか、使った分だけの関係なのか。 3モデルに優劣はありません。あるのは、自分の取引の性質とフェーズへの相性だけです。立ち上げはユーザーの納得感から入り、育ってきたら運営の安定性を取りにいく。この順番さえ間違えなければ、「人はいるのに儲からない」は避けられます。 なお、どの課金モデルで始めるか、最初は無料にすべきか有料にすべきかという価格戦略は、別の記事でさらに掘り下げます。あわせて読んでみてください。 --- # 個人でも作れるノーコードマッチングプラットフォーム入門 Source: https://matchlayer.jp/blog/no-code-matching-platform-for-individuals/ マッチングプラットフォームとは、サービスを提供したい人と利用したい人を結びつける仕組みのことです。ノーコードは、プログラミングのコードを書かずにアプリを作る手法を指します。「アイデアはあるけれど、開発費が高そうで諦めかけている」。そんな方は多いと思います。でも、機能を最小限にしぼれば、いまは個人でも現実的に作れます。 この記事を読み終えると、次の3つが分かります。 - 自分に合ったノーコードツールの選び方 - アイデアから公開までの工程の全体像 - 現実的な費用・期間の目安と、ノーコードの限界 まずは「そもそも個人でも作れるのか」という入口から見ていきましょう。 ## そもそもノーコードでマッチングプラットフォームは作れるのか マッチングサービスと聞くと、大企業が何千万円もかけて作る大規模なもの、というイメージがあるかもしれません。たしかに何万人もが同時に使うサービスなら、専門のエンジニアチームが必要です。でも、個人が目指すのはそこではありません。「誰と誰をつなぐか」をしぼって、最低限の機能だけで小さく始めるなら、プログラミング未経験でも作れます。実際、ノーコードで作られた事例には、開発期間1〜3ヶ月ほどのものがいくつもあります。全部を一度に作ろうとしない。これがコツです。 ## 最小限のマッチングプラットフォームに必要な機能と実例 登録も検索も決済もチャットも全部必要、と思ってしまいますよね。でも、最初に要るのは次の4つだけです。 - 登録:ユーザーが会員になる仕組み - 掲載:プロフィールや案件を載せる画面 - 探す:条件をしぼって相手を見つける仕組み - 連絡:見つけた相手とやり取りする手段 決済は最初は要りません。お金のやり取りはサイトの外で済ませ、メールやフォームで連絡をもらって、運営者が間を取り持てば十分です。まずは「マッチングが本当に起きるか」を確かめるのが目的だからです。 具体例も見てみましょう。トレーニング好き同士をつなぐアプリ「MuscleMate」は、約1.5ヶ月・20万円ほどで作られたとプレスリリースで公表されています。ほかにも約2〜3ヶ月の事例があり、機能をしぼれば「およそ3ヶ月・50万円以下」に収まる例が多いようです。副業の元手でも届きそうな数字ですよね。 ## ノーコードツールの選び方(Bubble・Glide・MatchLayer) いちばん大事な軸は、「汎用ツール」か「マッチング特化ツール」かの違いです。汎用ツールは何でも作れる代わりに、必要な機能を自分で組み立てます。特化ツールは作れる範囲が絞られる分、それらが最初から揃っています。 Bubbleは複雑な仕組みも作り込める世界最大級の汎用ツールですが、機能はゼロから組む前提で、学習に時間がかかります。Glideはデータ置き場にGoogleスプレッドシート(表計算ソフト)を使え、いちばん手軽な反面、大規模な作り込みには向きません。MatchLayerはWordPress(サイトを作る定番ソフト)に組み込むマッチング特化の選択肢の一つで、マッチングに必要な機能(登録・本人確認・掲載・探す・予約・メッセージ・レビューなど)が標準で揃います。ただしWordPressの基本操作は必要で、決済は別途用意します。 選ぶ目安は3つ。「やりたいことの複雑さ」「ゼロから組むか、揃ったものを使うか」「学習にかけられる時間」です。マッチングを作ると決まっているなら、個人的には特化型が近道になりやすいと感じています。 ## アイデアから公開までの工程を順番に解説 進め方を順番に見ていきます。コードは一切書きません。 - 要件をしぼる:「誰と誰をつなぐか」を一文で言えるまで絞り、「登録・掲載・探す・連絡」の4機能だけに限定します。 - ツール選定とデータ設計:使うツールを決め、「ユーザー」「案件」「問い合わせ」という3つの「表」を用意して、画面上でつなぎます。 - 画面と機能をつくる:登録・掲載・探す・連絡の各画面をエディタに部品として配置し、工程2のデータと結びつけて動かします。テンプレート(ひな型)を使うと早く進みます。 - テストと公開:動作を確認したら公開します。独自ドメイン(自分のサイトの住所となるアドレス)は取得サービスで用意し、設定情報を貼り付けるだけです。 費用も見ておきましょう。出ていくのは、ツール代(MatchLayerで49,800円)とドメイン代(年1,000〜3,000円程度)、サーバー代(月1,000〜2,000円程度)が中心です。外注なら最低限でも50〜150万円ほどかかる事例もあるので、自作の安さがよく分かります。なお金額は相場なので、変動する点はご了承ください。 ## ノーコードで「できること」と「できないこと」 ノーコードが得意なのは、小〜中規模のサービスを短期間・低コストで立ち上げ、「ニーズが本当にあるか」を試すことです。早く作れるので、反応が悪くてもすぐ方向転換できます。 一方で、苦手なこともあります。利用者の代金をいったん預かって後で支払う「エスクロー」(代金を運営がいったん預かり、取引完了後に振り込む仕組み)は、資金決済法という法律が絡みます。個人が安易に作るのは避けたほうが無難です。決済まわりはStripeのような専門サービスを使うか、専門家に相談すると安全だと思います。これ以外にも、分野ごとに固有のルールがあるケースは少なくありません。本格的に始めると決めたら、一度その業界のルールを調べてみてください。限界にあたっても、壁の部分だけを外注で強化していけます。 ## まとめ:まずは最小限から作ってみよう マッチングプラットフォームは、機能を最小限にしぼれば個人でも作れます。ツールは目的で選び、要件をしぼる・データ設計・画面づくり・公開と工程を順に進めれば、現実的な費用と期間で公開まで届きます。得意なことと苦手なことを分かったうえで始める。これが遠回りしないための近道です。 最初の一歩は簡単です。紙やスプレッドシートに「誰と誰をつなぐか」と最小機能を書き出して、気になるツールを1つ、触ってみてください。サービスは公開して終わりではなく、その後の集客や運用も大切になります。ここは作るより根気が要る部分かもしれません。 マッチングのビジネスモデルや収益化をもっと知りたくなったら、関連記事ものぞいてみてください。特化ツールで手早く形にしたい人は、MatchLayerを試してみるのも一つの手です。 --- # マッチングビジネスのスケールアップ戦略|地域展開・業種拡張・海外進出の条件 Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-business-scale-up-strategy/ サービスが少し回り始めると、欲が出ます。「この勢いで、もっと広げよう」。隣の地域へ、別の業種へ、いっそ海外へ。気持ちは分かります。でも、マッチングビジネスのスケールには、踏んではいけない順番があります。 早すぎる拡大は、成長どころか、失速の入り口になりかねません。まだ一つの市場でちゃんと回っていないのに手を広げると、薄く広がっただけの、どこでも中途半端なサービスになる。リソースが分散し、足元の市場まで崩れていく。スケールの失敗は、たいていこの「焦った横展開」から始まります。 この記事では、スケールしてよいタイミングの見極めと、次の展開先を選ぶための評価フレームを解説します。読み終えると、こんなことが分かります。 - スケールに踏み出してよい「前提条件」 - 地域展開・業種拡張・海外進出、それぞれの性格 - 次の一手を選ぶための、3つの評価軸 ## 大前提:まず「一つの市場」で勝ってから スケールの話をする前に、どうしても外せない前提があります。それは、**単一の地域・単一の業種で、すでに黒字化していること**。さらに言えば、その市場で、ユーザーが増えるほど価値が上がるネットワーク効果が、自分の手を離れても回り始めていること。 なぜここまで言うのか。それは、マッチングの強さは、その市場の中での「密度」から生まれるからです。一つの市場で十分な密度を作れていないなら、別の市場でも同じことが起きる保証はありません。むしろ、勝ちパターンが固まる前に広げると、何が成功要因だったのか分からないまま、再現に失敗します。 まず一つの市場で、はっきり勝つ。お手本になる成功の型を作る。スケールは、それからの話です。国内で伸びたサービスも、多くはまず一つの領域を深く取ってから広げています。 ## スケールの3つの方向 勝ちパターンができたら、次にどこへ広げるか。方向は大きく3つあります。それぞれ性格が違います。 **地域展開**は、同じサービスを別の地域へ広げる動きです。やることは同じなので横展開しやすい反面、マッチングの密度は地域ごとにゼロから作り直しになります。隣町に進出しても、その町の提供者と利用者は、また一から集める必要があります。 **業種拡張**は、別の業種・カテゴリへ広げる動きです。運営のノウハウや仕組みは流用できますが、業種が変われば、求められることも、集めるべき相手も変わります。「人のマッチングで成功したから、モノでも」と安易に広げると、別の難しさにぶつかります。 **海外進出**は、文字どおり国外へ出る動きです。市場の大きさは魅力ですが、言語・文化・法律・商習慣のすべてが変わります。参入コストもリスクも、3つの中で最大です。資金と体制が整ってからの選択肢になります。 ## 次の一手を選ぶ評価フレーム では、どの方向を選ぶか。感覚で決めず、3つの軸でそれぞれの候補を見比べると、判断がぶれません。 ひとつめは、**市場サイズ**。その展開先に、どれくらいの需要と供給があるか。大きいほど、伸びしろも大きい。ただし大きさだけに釣られると、次の軸を見落とします。 ふたつめは、**競合密度**。その市場に、すでに強い競合がどれだけいるか。大きな市場でも、強者がひしめいていれば、個人が割って入る隙は小さい。むしろ、そこそこの大きさで競合の薄い市場のほうが、勝ちやすいことが多いです。 みっつめは、**参入コスト**。そこで密度を作り直すのに、どれだけの時間・お金・手間がかかるか。地域展開なら比較的軽く、海外進出なら重い。手元のリソースで届く範囲かを、現実的に見積もります。 この3軸で各候補をざっくり点数化すると、「市場は大きいが競合も濃く参入も重い海外」より、「中規模で競合が薄く参入も軽い隣接業種」のほうが先だ、といった優先順位が見えてきます。大きさに目を奪われず、勝てて・届く先から攻めるのが定石です。 ## スケールで壊れやすいもの 広げるとき、見落としやすい落とし穴も挙げておきます。 最大の注意点は、**ネットワーク効果は局所的**だということ。一つの市場で回っている効果は、新しい市場には引き継がれません。新天地では、また「誰もいない」状態からのスタートです。スケールのたびに、初期の鶏と卵問題をもう一度解くことになる、と覚悟しておきましょう。 もうひとつは、**信頼と品質の維持**。手を広げるほど、目が届かなくなります。一つの市場で丁寧に保ってきた品質が、拡大で薄まると、評判ごと崩れてしまいます。広げる速さと、品質を保つ仕組みは、セットで考える必要があります。 そして、**運営体制**。一人で回せていた規模を超えると、人の手や仕組みが要ります。広げる前に、増えた負荷をさばける準備があるか確認しましょう。ここを飛ばすと、成長そのものに押しつぶされます。 ## まとめ:スケールは「勝ってから・選んでから」 マッチングビジネスのスケールは、勢いで広げるものではありません。まず一つの市場で黒字化し、勝ちパターンを固める。それから、地域・業種・海外という方向を、市場サイズ・競合密度・参入コストの3軸で見比べて、勝てて届く先を選ぶ。 そして、新しい市場ではネットワーク効果がゼロからだと覚悟し、信頼・品質・運営体制を保つ準備をしてから踏み出す。焦らず、勝ってから、選んでから広げる。これが、スケールで自滅しないための鉄則です。どの市場から始めるか、というそもそものニッチの選び方や、国内で広げた成功事例は、関連する記事でもくわしく扱っています。 --- # MatchLayerの始め方|公開までの全手順を5ステップで解説 Source: https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-launch-first-matching-service/ アイデアは決まった。MatchLayerも手元にある。あとは公開するだけ。なのに「で、まず何から触ればいいの?」で手が止まる。新しいツールあるあるですよね。 大丈夫です。MatchLayerでマッチングサイトを公開するまでの作業は、順番さえ分かっていれば迷いません。実際の手を動かす時間は30分ほど。はじめてでも、テーマ選びや確認の時間を入れて半日みておけば、今日中に「公開できる状態」までたどり着けます。 この記事では、その全工程を順番に追っていきます。読み終えると、こんなことが分かります。 - 公開までに必要な5ステップの全体像 - 各ステップで具体的に何をするのか - はじめての人がつまずきやすい5つのポイントと、その回避策 ## 始める前に:用意するもの4つ 手を動かす前に、これだけ揃っているか確認しておきましょう。途中で「あれがない」と止まらずに済みます。 - **WordPressが動くサイト**。レンタルサーバー(エックスサーバー、ConoHa WINGなど)に用意します。WordPressは6.0以上、PHPは8.0以上が目安です。 - **テーマ**。標準のブロックテーマでも動きますが、見た目とメニューの相性からMatchLayer 専用テーマが推奨されています。迷ったらMatchLayer 専用テーマにしておくと無難です。 - **MatchLayer本体(zipファイル)**。購入した `matchlayer.zip` をダウンロードします。 - **ライセンスキー**。`MLLIC-` で始まる長い文字列を、購入時のメールなどで受け取っておきます。これがないと設定を保存できないので、必ず先に用意してください。 ここまで揃っていれば、あとは流れに乗るだけです。 ## 公開までの5ステップ 全体像はこうです。上から順にこなしていけば、自然と公開までたどり着きます。 - プラグインをインストールし有効化する - ライセンスキーを登録する(最初に必ず) - サイトのジャンル(プリセット)を選ぶ - ヘッダーとトップページを整える - フロントを確認して公開する ひとつずつ見ていきましょう。 ### ステップ1:プラグインをインストールし有効化する `matchlayer.zip` を、ふつうのWordPressプラグインと同じ手順でアップロード・インストールします。プラグイン一覧を開くと、最初は「無効」の状態。MatchLayerの行にある「有効化」をクリックします。 有効化されると、画面上部に緑のバーで「プラグインを有効化しました。」と出て、左メニューに「MatchLayer」が増えます。同時に黄色いバーで「ライセンスが未認証です」と表示されますが、これは次のステップで解消するので心配いりません。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/ml46-01-activated.png) このとき、会員登録やマイページなどの固定ページ(`ml-` で始まるもの)が自動で作られます。MatchLayerの大事な入り口なので、手で消したり編集したりしないようにだけ気をつけてください。 ### ステップ2:ライセンスキーを登録する ここが一番大事なステップです。**ライセンスを登録するまで、設定の保存はほとんどブロックされます**。他を設定する前に、まずここを終わらせましょう。 「MatchLayer → 一般設定」を開き、上部のタブから「ライセンス」を選びます(有効化直後の黄色いバーにある「ライセンスを入力する」リンクからでも開けます)。入力欄に、用意しておいたキーを貼り付けるだけ。前後の余分な改行や空白は自動で取り除かれるので、メールから丸ごとコピーして大丈夫です。 貼り付けたら「有効化」ボタンを押します。キーが自動でチェックされ、問題なければステータスが「有効」に変わり、黄色いバーも消えます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/ml46-02-license.png) これで、以降の設定がすべて保存できるようになります。「保存しても反映されない」と感じたら、まずここを疑ってください(後半でもう一度触れます)。 ### ステップ3:サイトのジャンル(プリセット)を選ぶ MatchLayerは「何をマッチングするサイトか」で、ぴったりの初期設定が変わります。リスティングの呼び方、カレンダー予約のオン・オフ、都道府県での絞り込み、レビューの有無。これらをまとめて整えてくれるのがプリセットです。 左メニューの一番上「MatchLayer」をクリックすると、ジャンルを選ぶカードが並びます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/ml46-03-preset.png) 選べるのは次の5つ。 - モノのマッチング(フリマ、お譲り、シェアなど) - 人のマッチング(スキル販売、案件紹介、講師探しなど) - 予約型サービス(カレンダー予約で受けるカウンセリングや教室など) - スペースレンタル(会議室・スタジオ・駐車場など) - 汎用(上のどれにも当てはまらないとき) 自分のサービスに近いカードをクリックすると、確認ダイアログが出ます。OKを押せば、推奨設定が一括で適用されて完了。あとから「MatchLayer → サイトジャンル設定」で選び直すこともできるので、まずは一番近いものを選んでおけば十分です。 ### ステップ4:ヘッダーとトップページを整える 訪問者がどのページからでもログインやマイページにたどり着けるよう、ヘッダーに会員メニューを出しておきます。「MatchLayer → 一般設定」の「サイト設定」タブを下にスクロールし、「ヘッダーメニュー自動挿入」にチェックを入れて保存するだけ。これで、ログイン・通知・メッセージなどのメニューがヘッダーに並びます。 次にトップページ。「MatchLayer → トップページ設定」で、ブランドカラーやキャッチコピー、各セクションの文言を整えられます。プリセットを選んだ時点でジャンルに合った初期文言が入っているので、まずはそのままでもOK。気になるところだけ直していきましょう。トップページの細かい設定は別記事でくわしく解説しています。 ### ステップ5:フロントを確認して公開する 最後に、自分のサイトURLをブラウザで開いて、実際の見た目を確認します。専用のトップページテンプレートが自動で適用されているので、ヒーロー、地域から探す、使い方、注目のリスティング、カテゴリ、利用実績まで、ひととおり並んでいるはずです。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/ml46-04-frontend-scaled.png) ここまで表示されていれば、初期セットアップは完了です。あとはカテゴリや入力項目、メール文面などを、運用しながら少しずつ自分のサービス向けに育てていけば大丈夫。おめでとうございます、これであなたのマッチングサービスは公開状態です。 ## つまずきやすい5つのポイントと回避策 ここからは、はじめての人がつまづきやすい点を先回りしておきます。 **1. 設定を保存しても反映されない。** ほとんどの場合、ライセンスが未認証のままであることが原因です。ステップ2に戻って、ステータスが「有効」になっているか確認してください。 **2. 通知メールが届かない。** MatchLayerはWordPress標準のメール送信機能を使うので、サーバー側の事情で届かないことがあります。確実に届けたいなら、WP Mail SMTPのようなSMTPプラグインを併用するのがおすすめです。申込みやメッセージの通知は運営の生命線なので、公開前にテスト送信で確かめておくと安心です。 **3. トップページが「ページが存在しません」になる。** ふだんは自動設定されますが、ホームページの指定がずれているとこうなります。WordPressの「設定 → 表示設定 → ホームページの表示」で、ホームページに「トップページ」(`ml-top`)を指定して保存すれば直ります。`ml-` ページをうっかり消してしまったときは、プラグインを「無効化 → 再有効化」すれば再生成されます(投稿済みのデータは残ります)。 **4. ヘッダーにメニューが出ない。** ステップ4のチェックが入っているか、まずは確認してください。テーマによっては自動挿入の位置がうまく合わないことがあり、その場合はMatchLayer 専用テーマなど相性のよいテーマに切り替えると解決しやすいです。 **5. 見た目が崩れる。** テーマによっては余白や色が合わないことがあります。崩れが気になるときは、MatchLayer 専用テーマに切り替えるか、テーマ側のカスタマイザーで調整してみてください。 どれも事前に知っていれば数分で対処できるものばかりです。ここに挙げた5つ以外にも、使っているサーバーやテーマによって固有のつまずきが出ることはあります。その場合も、たいていは設定の見直しかテーマ側の調整で解決できます。 ## まとめ:順番どおりなら、今日公開できる MatchLayerの公開までは、「有効化 → ライセンス登録 → ジャンル選択 → ヘッダー・トップ整え → 確認」の5ステップ。実作業は30分ほどで、迷いやすいのはライセンス登録とメール設定くらいです。そこさえ押さえておけば、はじめてでも今日のうちに公開状態まで届きます。 公開はゴールではなく、スタートです。次は「どんなサービスとして育てるか」。作れるサービスの種類ごとの選び方、トップページや入力項目のカスタマイズ、そして最初のユーザーの集め方は、続きの記事でくわしく解説していきます。まずは手を動かして、自分のサイトが立ち上がる瞬間を味わってみてください。 --- # マッチングプラットフォームの信頼設計|レビュー・保証・本人確認の役割 Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-platform-trust-design/ 見ず知らずの相手に、お金を払う。自分のサービスを売る。家に来てもらう。冷静に考えると、マッチングサービスはけっこう怖いことを人にお願いしています。それでも取引が成立するのは、誰かが「安心」を肩代わりしているからです。その肩代わりこそ、プラットフォームの中心的な仕事です。 この「安心を作る仕事」を、ここでは**信頼設計**と呼びます。レビュー、保証、本人確認。よく聞く機能ですが、それぞれ役割が違い、実装すべき順番もあります。なんとなく全部つける、ではなく、自分のサービスに必要なものから入れるのが正解です。 この記事では、信頼設計を「コスト」という視点で可視化し、どの機能を先に実装すべきかのフレームを示します。読み終えると、こんなことが分かります。 - 取引にかかる「信頼コスト」とは何か - レビュー・保証・本人確認、それぞれの役割 - 自分のサービスで、どれを先に実装すべきかの判断軸 ## 「信頼コスト」を可視化する まず、見えにくいものを見えるようにします。人が見知らぬ相手と取引するとき、実は目に見えないコストを払っています。「この人は信用できるか」「お金を払って、ちゃんと届くか」「変な相手だったらどうしよう」。こうした不安を確かめたり、リスクを覚悟したりする手間。これが**信頼コスト**です。 この信頼コストが高いほど、人は取引をためらいます。逆に、プラットフォームがこのコストを肩代わりして下げてあげるほど、取引は起きやすくなります。つまり信頼設計とは、「ユーザーが払う不安のコストを、サービス側がどう引き受けるか」の設計にほかなりません。 そして大事なのは、信頼コストの大きさは、取引の性質で変わるということです。少額のデジタルデータの売買と、高額の対面サービスとでは、必要な安心の量がまるで違います。だから、つけるべき機能も変わってきます。 ## 信頼を担保する3つの部品 信頼コストを下げる代表的な部品が、レビュー・保証・本人確認の3つです。それぞれの役割を見ていきます。 **レビュー**は、過去の実績を見える化する部品です。「この人はちゃんとやってくれた」という他人の経験が、初めての相手への不安を和らげます。コストが低く、早くから入れやすいわりに効果が大きい、信頼設計の基礎です。取引が積み重なるほど効いてきます。 **保証**は、万一のときの損失を肩代わりする部品です。「トラブルがあっても運営が補償する」という安心は、特に金額の大きい取引で効きます。返金、トラブル仲裁、代金の一時預かり(エスクロー)などがこれにあたります。安心は強い一方、運営側が負うリスクとコストも大きくなります。 **本人確認**は、相手が「確かに実在する誰か」だと裏づける部品です。匿名のなりすましや、悪意のある相手の侵入を防ぐ、信頼の入口にあたります。高額・高リスクな取引や、対面が伴うサービスほど重要になります。 この3つは、どれかひとつで完結するものではなく、組み合わせて使います。ただし、全部を最初から完璧にそろえる必要はありません。 ## どれを先に実装する? 優先順位フレーム では、限られた手間とお金を、どこから投じるか。判断軸は、自分のサービスの「取引額」「対面の有無」「リスクの大きさ」の3つで考えると整理できます。 取引額が小さく、オンラインで完結し、リスクも低いサービスなら、まずは**レビューから**。低コストで信頼の土台を作れます。本人確認や保証は、必要になってから足せば十分です。 取引額が大きくなる、あるいはお金のやり取りが絡むサービスなら、**保証(とくに代金の一時預かり)**を早めに検討します。「お金が絡む不安」を下げないと、そもそも取引が始まらないからです。 そして、対面が伴ったり、高額な資産を扱ったりするサービスなら、**本人確認を最優先**にします。ここを軽視すると、悪意のある相手が一度紛れ込むだけで、サービス全体の信頼が崩れます。実際、海外には本人確認の甘さで撤退に追い込まれたサービスもあります。 並べると、原則はこうです。すべてのサービスにレビューは要る。お金が大きくなったら保証。リスクが高いなら本人確認。自分のサービスがどこに当てはまるかで、入れる順番が決まります。 ## まとめ:信頼は、最初に設計する資産 マッチングプラットフォームにとって、信頼は後から足す飾りではなく、最初に設計すべき資産です。ユーザーが払う不安のコストを、レビュー・保証・本人確認でどう引き受けるか。それを、取引額・対面の有無・リスクの大きさから逆算して、必要なものから組んでいく。 信頼設計がうまくいけば、派手な機能がなくても、人は安心してあなたのサービスを使います。逆にここが抜けると、どれだけ便利でも取引は起きません。実際に信頼設計でつまずいて撤退した事例は、別の記事でくわしく扱っています。失敗から学んでおくと、同じ轍を踏まずにすみます。 --- # ネットワーク効果をマッチングビジネスで意図的に生み出す方法 Source: https://matchlayer.jp/blog/network-effects-matching-business/ 「ユーザーが増えるほど、サービスの価値が上がる」。マッチングビジネスを語るとき、必ず出てくる言葉が**ネットワーク効果**です。これがうまく回り出すと、成長が成長を呼び、後発が追いつけない強さになります。 ただ、多くの人がここを「人気が出れば自然にそうなる」と運任せにしてしまいますが、実際は違います。ネットワーク効果は、設計して、意図的に起こすものです。そのためには、まず「ネットワーク効果」とひとくくりにされているものを、3種類に分けて理解する必要があります。 この記事では、ネットワーク効果を直接・間接・データの3つに分解し、それぞれをどう設計するかを解説します。読み終えると、こんなことが分かります。 - ネットワーク効果の3つの種類と、その違い - 種類ごとに「意図的に強める」ための具体的な打ち手 - 立ち上げ初期に必ずぶつかる壁と、その向き合い方 ## そもそもネットワーク効果とは ネットワーク効果とは、「使う人が増えるほど、一人ひとりにとっての価値が上がる」現象のことです。電話を思い浮かべると分かりやすいかもしれません。世界に一台しかない電話には価値がありませんが、みんなが持てば、つながれる相手が増えてどんどん便利になります。 マッチングプラットフォームは、この効果がとりわけ効きやすい構造をしています。なぜなら、出会える相手の数がそのままサービスの価値だからです。では、その「増えるほど価値が上がる」を、3種類に分けて見ていきます。 ## 種類1:直接効果(同じ側が増えるほど価値が上がる) ひとつめは、同じ立場のユーザーが増えるほど価値が上がるパターンです。電話やSNSがこれにあたります。利用者同士が直接つながるので、仲間が多いほど居心地がよくなる。 マッチングサービスでは、たとえば同じ趣味のコミュニティ機能や、ユーザー同士の交流の場がこれを生みます。直接効果を強めたいなら、ユーザー同士がつながり、留まりたくなる「場」をサービス内に作るのが打ち手です。取引が終わっても関係が続く仕掛けがあると、効果が積み上がります。 ## 種類2:間接効果(反対側が増えるほど価値が上がる) ふたつめが、マッチングビジネスの心臓部です。出品者が増えるほど購入者にとっての価値が上がり、購入者が増えるほど出品者にとっての価値が上がる。立場の違う2つの側が、互いを引き寄せ合うパターンです。 フリマアプリも、スキルマーケットも、この間接効果で大きくなりました。商品が多いから買い手が来る、買い手が多いから売り手が出品する。この循環がいったん回り始めると、勝手に加速していきます。 意図的に強めるなら、回り始めの「片側」をどう厚くするかが鍵です。多くの場合、まず供給側(出品・掲載する人)をそろえると、それが訪れる理由になって需要側を呼びます。両側を同時に追わず、片側から崩す。この設計が間接効果のスイッチを入れます。 ## 種類3:データ効果(使われるほど賢くなる) みっつめは、少し新しいタイプです。サービスが使われるほどデータがたまり、そのデータでサービス自体が賢くなって、価値が上がる。動画サービスのおすすめ精度が、見れば見るほど自分好みになっていくのが典型です。 マッチングでも、取引やレビューのデータがたまるほど、「この人にはこの相手が合う」という精度を上げられます。検索の並び順、おすすめの表示、ミスマッチの排除。こうした体験が、データの蓄積とともに良くなっていきます。 設計のポイントは、最初から「どのデータをためれば、何が良くなるか」を決めておくことです。レビューや成約の履歴を、ただ記録するだけでなく、次のマッチングの質に還元する。この回路を初期から組み込んでおくと、後発が追いつけない差になります。 ## 最初の壁:誰もいない状態をどう抜けるか ここまで読んで、気づいた人もいるはずです。どの効果も「ユーザーがある程度いること」が前提だ、と。立ち上げ直後の、誰もいない状態では、ネットワーク効果はまだ働きません。 この最初の壁を超えるのに必要な、最低限のユーザー数を「クリティカルマス」と呼びます。ここを超えるまでは、効果が自然に回ることはなく、運営が手で押して回す必要があります。誰もいない場所にどう最初の人を集めるか、という鶏と卵の問題そのものは、別の記事でくわしく扱っています。ネットワーク効果は、その壁を超えた先で初めて、強力な武器になります。 ## まとめ:3種類に分けて、初期から仕込む ネットワーク効果は、漠然と願うものではなく、3つに分けて設計するものです。同じ側をつなぐ直接効果、反対側を引き寄せ合う間接効果、使われるほど賢くなるデータ効果。自分のサービスでどれを主役にするかを決め、その仕掛けを立ち上げの初期から仕込んでおくことが大切です。 特にマッチングビジネスでは、間接効果をどう着火させるかが勝負どころです。そして一度回り始めれば、その効果はあなたのサービスを、誰にも真似できない場所へ運んでくれます。最初は手で押す。回り始めたら、効果に運んでもらう。その順番を意識して設計してみてください。 --- # 海外マッチングプラットフォームの失敗事例から学ぶ撤退パターン Source: https://matchlayer.jp/blog/overseas-matching-platform-failure-cases/ マッチングプラットフォームが終了してしまう時、原因はたいてい「技術」ではありません。アプリは動いていたし、ユーザーもいた。それでもサービスを畳むことになった。本当の死因は、もっと地味な場所にあります。**信頼の設計**です。 人と人、人とモノをつなぐサービスは、見知らぬ相手と取引してもらうのが仕事です。だから「安心して任せられるか」をどう作るかが、生死を分けます。ここを外すと、どれだけ資金を集めてもサービスは続きません。 この記事では、海外で撤退した3つのプラットフォームを、信頼設計のどこでつまずいたかという視点で見ていきます。読み終えると、こんなことが分かります。 - 信頼設計の「出口・コスト・入口」でそれぞれ失敗した3つの実例 - なぜ資金やユーザーがあっても撤退に至ったのか - 日本でサービスを立ち上げるときの、信頼設計チェックリスト 数字は各社の公表・報道ベースで、時点により異なる点はご了承ください。 ## 失敗1:Homejoy — 信頼の「出口」を塞げなかった Homejoyは、家事代行を頼みたい人と清掃員をつなぐ米国のサービスです。総額4,000万ドル規模の資金を集めながら、2015年に事業を止めました。 つまずきの核心は、**プラットフォームを通さなくなる「漏れ」**でした。清掃員は最小限の研修の独立業者で、品質にばらつきがある。それでも、いったん「この人なら安心」という清掃員に出会うと、顧客はどうするか。次からは直接その人に頼むのです。手数料を払ってまでサイトを経由する理由が、なくなってしまう。 数字がそれを物語ります。初月以降も使い続けた顧客は約25%、半年後には1割を切ったと報じられています。継続利用を前提とするサービスとしては、これは桁違いに低い水準です。信頼が生まれた瞬間に顧客が外へ出ていく構造を、設計で止められなかった。これが致命傷でした。 **教訓**:信頼が育ったあとも、プラットフォームに留まる理由を作らないと、いいサービスほど顧客に「卒業」されます。 ## 失敗2:Beepi — 信頼担保の「コスト」を回収できなかった Beepiは、個人間で中古車を売買する米国のマーケットプレイスです。1億5,000万ドル規模を調達しながら、2016年末に終了しました。 面白いのは、Beepiが信頼づくりに本気だったこと。差別化の目玉は、240項目の検査でした。検査員が出品者の家まで出向き、車の状態を保証する。中古車のいちばんの不安である「本当に状態はいいのか」に、正面から答えようとしたわけです。 ところが、この手厚い仕組みはコストの塊でした。月に約700万ドルを燃やす高支出体質で、事業外への不透明な支出も指摘されています。売却交渉も決裂し、資金が尽きて破綻しました。信頼を担保する仕掛けは立派でも、そのコストを手数料で回収できる設計になっていなかったのです。 **教訓**:信頼を作る仕組みには必ずコストがかかります。そのコストを収益で回収できる形になっているかを、同時に設計しないと続きません。 ## 失敗3:HiGear — 信頼の「入口」を軽視した HiGearは、高級車を個人間で貸し借りする米国のP2Pレンタルでした。こちらは、もっと直接的な形で終わります。窃盗団に狙われ、4台・40万ドル相当の車を盗まれて、事業停止に追い込まれました。 借りる側の本人確認や与信、不正の検知。扱っているのが高級車という高価な資産なのに、その「入口」のチェックが、リスクの大きさに見合っていなかった。悪意のある相手が、簡単に正規ユーザーのふりをして入ってこられたわけです。高リスクな取引ほど、入口で誰を通すかが命綱になります。 **教訓**:扱う金額やリスクが大きいサービスほど、本人確認・不正対策という「入口の信頼」に投資が要ります。ここをケチると、たった一度の事故でも全部が終わってしまいます。 ## 3つの失敗を貫く一本の線 並べてみると、3社は信頼設計の違う場所でつまずいたことが分かります。Homejoyは信頼が生まれた後の「出口」、Beepiは信頼を作る「コスト」、HiGearは信頼の「入口」。場所は違っても、共通するのは「信頼をどう設計し、どう採算に乗せるか」を詰めきれなかったことです。 技術でもなければ、資金量でもない。マッチングの成否は、この一点に集約されると言えるでしょう。 ## 日本で立ち上げるときの信頼設計チェックリスト これらは海外の事例ですが、日本で始める人にとっても十分に生かせる教訓です。日本は安心・安全への要求が高く、信頼の設計がそのまま評判に直結します。参入前に、次の点を自問してみてください。 - まず**入口**。本人確認や評価の仕組みは、扱う取引のリスクに見合った強さか。高額・高リスクなら、本人確認をしっかり用意しましょう(日本は本人確認が受け入れられやすい土壌です)。 - 次に**コスト**。保証・検査・サポートなど、信頼を担保する仕掛けの費用を、手数料できちんと回収できる設計か。 - そして**出口**。相手と信頼が生まれたあとも、プラットフォームに残る理由(保証、トラブル仲裁、継続のメリット)があるか。 - **早さ**も効きます。レビューや評価を、立ち上げの初期から動かせるようにしているか。信頼の蓄積は早いほど強いです。 - 最後に**文化**。対面や口コミを重んじる日本の取引文化に、安心材料の見せ方が合っているか。 このチェックリストに「はい」と答えられる数が多いほど、同じ轍は踏みにくくなります。 ## まとめ:信頼は機能ではなく、設計である 海外の失敗が教えてくれるのは、シンプルな事実です。マッチングプラットフォームは、信頼の入口・コスト・出口のどこかが抜けると、ユーザーがいても資金があっても止まってしまいます。逆に言えば、ここを丁寧に設計できれば、派手な技術がなくても戦えます。 幸い、いまはレビューや本人確認、メッセージといった信頼の部品が、ノーコードのツールやプラグインに最初から備わっている時代です。自分で一から作らなくても、信頼設計の土台は用意できます。大事なのは、その部品を「入口・コスト・出口」の視点で、自分のサービスに合わせて組むことです。 国内で成功した事例の共通点を知りたくなったら、成功事例をまとめた記事もあわせてお読みください。成功と失敗は、同じ「信頼設計」というコインの裏表です。 --- # MatchLayerの「メール状態」タブの見方|送信失敗ログとメール不達のチェック Source: https://matchlayer.jp/blog/mail-health/ MatchLayer は、会員登録の確認や、申し込み・メッセージの通知など、いろいろな場面でメールを送ります。ところがメールは「送ったつもりが届いていない」が起きやすく、しかも従来は失敗しても画面に何も出ないため、原因に気づきにくいものでした。 そこで MatchLayer には、**メール送信の失敗を自動で検知して記録する「メール送信状態」ページ**があります。送信に失敗するとログに残り、失敗があると管理画面に警告も表示されます。この記事では、その画面の見方と、失敗していたときの考え方を説明します。 > **想定読者**:MatchLayer を導入済みの管理者の方。「メールが届かない」と相談を受けたとき、まず確認する画面として役立ちます。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - メール送信の失敗ログを確認する - 警告バナーが出たときに何を見ればいいかを知る - この機能で「分かること/分からないこと」を理解する 所要時間は **5分**ほどです。 --- ## 1. 「メール送信状態」ページを開く 左メニューの **MatchLayer** の中の**「メール送信状態」** をクリックします。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/mh-01-mail-health-2.png) ここには、**サーバーへの送信時に失敗したメールの直近ログ(最大20件)** が新しい順で表示されます。 > **補足**:以前は「一般設定」のタブの一つでしたが、独立したページ(左メニューの「メール送信状態」)に変わりました。 --- ## 2. 警告バナーが出たら 直近24時間以内にメール送信の失敗が1件でもあると、管理画面の上部に次の警告が表示されます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/mh-02-notice.png) > **MatchLayer:メール送信に失敗しています。メール設定をご確認ください [メール状態を確認する]** この **「メール状態を確認する」** リンクから、そのまま「メール送信状態」のページに移動できます。バナーは閉じても、失敗が残っている間は次に画面を開いたときにまた表示されます(見逃さないための仕様です)。 --- ## 3. 失敗ログの見方 失敗ログの各行には、次の情報が並びます。 | 列 | 内容 | | --- | ------ | | **日時** | 送信を試みて失敗した日時 | | **送信先** | 宛先のメールアドレス | | **件名** | 送ろうとしたメールの件名(例:会員登録の確認、マッチング承認 など) | | **エラー** | 失敗の理由(サーバーから返ってきたメッセージ) | 「エラー」列には、原因の手がかりになるメッセージが入ります。たとえば次のようなものです。 - **SMTP connect() failed / Could not connect to SMTP host**:送信サーバー(SMTP)に接続できていない - **SMTP Error: Could not authenticate**:SMTPのユーザー名・パスワードが違う - **Invalid address**:宛先のメールアドレスが正しくない - **Connection timed out**:接続がタイムアウトした 同じエラーが続いているなら、その内容に沿って設定を見直すのが近道です。 --- ## 4. この機能で分かること・分からないこと ここが大事なポイントです。**「メール送信状態」で検知できるのは、サーバーへメールを送り出す段階での失敗だけ**です。 - **分かること**:SMTPに接続できない、認証に失敗した、宛先アドレスが不正、タイムアウトした——といった**送信時のエラー** - **分からないこと**:送信は成功したけれど、**受信側で迷惑メールに振り分けられた/受信拒否された/届かなかった**ケース つまり、**ログにエラーが無い=確実に届いた、ではありません**。「送信は成功している(=サーバーは受け付けた)」までを示すものだと理解しておくと、調査の切り分けがしやすくなります。 --- ## 5. 失敗していたときの対処 ログに失敗が記録されている場合、よくある対処は次のとおりです。 - **SMTPプラグインを併用する**:MatchLayer は WordPress の標準メール送信機能を使います。サーバーの標準送信は届きにくいことが多いため、[WP Mail SMTP](https://ja.wordpress.org/plugins/wp-mail-smtp/) などのSMTPプラグインで、信頼できる送信元から送る設定にするのが効果的です - **SMTPの設定を見直す**:「認証エラー」が出ている場合は、SMTPのホスト・ポート・ユーザー名・パスワードを確認します - **宛先を確認する**:「Invalid address」は宛先メールアドレスの形式ミスです メールの**文面**を整えたい場合は[通知メールの文面を変える方法](customize-email-templates)、**一斉送信**の届き方は[会員全員にお知らせを一斉送信する方法](broadcast-notifications)も参考にしてください。 --- ## 6. ログをクリアする 問題を解決して様子を見たいときは、ログを一度リセットできます。失敗ログの下にある **「ログをクリア」** ボタンを押すと、記録が全件消えます。クリア後にしばらく運用して、また失敗が記録されないかを確認すると、対処がうまくいったかを見極められます。 失敗ログが無いときは、次のように表示されます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/mh-03-empty.png) > 直近で送信時のエラーは記録されていません。(メールが宛先に届いたことを保証するものではありません) --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. 「メール送信に失敗しています」の警告が消えない **A.** バナーは、直近24時間以内に失敗ログがある間は表示され続けます。原因に対処したうえで「ログをクリア」すると、新たな失敗が無ければ表示されなくなります。 ### Q2. ログにエラーが無いのにメールが届かない **A.** この機能が検知するのは「送信時の失敗」だけです。送信は成功していても、受信側で迷惑メールに振り分けられている可能性があります。SMTPプラグインで送信元の信頼性を高めると改善することが多いです。 ### Q3. ログをクリアすると何か影響がある? **A.** 記録(履歴)が消えるだけで、メール送信そのものや設定には影響しません。 ### Q4. どんなメールの失敗が記録される? **A.** 会員登録の確認メール、マッチングの承認通知、新着メッセージ通知、退会通知など、MatchLayer が送る通知系メールの送信失敗が記録されます。 ### Q5. 失敗を未然に防ぎたい **A.** 運用開始時にSMTPプラグインを設定し、テスト送信で届くことを確認しておくのがおすすめです。届くことを確認したうえで公開すると、登録直後の「メール待ちで詰まる」トラブルを防げます。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **メール送信状態** | メール送信の失敗ログを確認する管理画面ページ(メニューの「違反履歴」の下) | | **失敗ログ** | 送信時に失敗したメールの記録(日時・送信先・件名・エラー)。最大20件 | | **SMTP** | メールを送信するための仕組み。専用プラグインで信頼できる送信元から送れる | | **送信時の失敗** | サーバーへメールを送り出す段階でのエラー。受信側での不達は含まない | --- # MatchLayerでヘルプページ・運営者についてページを設定する方法|固定ページ編集と外部リンクの2通り Source: https://matchlayer.jp/blog/help-and-about-pages/ サイトを公開するなら、利用者が困ったときに見る **ヘルプページ** と、誰が運営しているのかを示す **運営者についてページ** は用意しておきたいものです。MatchLayer では、この2つのリンク先を管理画面から設定できます。 設定のしかたには、それぞれ**2通り**あります。 - **方法A**:MatchLayer が用意している固定ページ(ヘルプ/運営者について)を**編集して使う** - **方法B**:すでにある**別サイトのページURLを登録**して、そこへリンクさせる この記事では、両方の方法を説明します。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップを済ませた管理者の方。まだの場合は先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - ヘルプ/運営者についてのリンク先を設定する - 用意されている固定ページを編集して自社の内容にする - 別サイトのページにリンクさせる 所要時間は **10分**ほどです。 --- ## 1. 設定画面を開く 左メニューの **MatchLayer → 一般設定** を開き、上部タブの **「通知・連携」** を選びます。下の方に **「ヘルプページ」** と **「運営者についてページ」** の設定があります。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/hp-01-page-settings.png) どちらも、**「固定ページから選ぶ」** と **「URLを指定する」** のどちらかを選ぶ形になっています。これが冒頭で触れた方法A・方法Bにあたります。 --- ## 2. 方法A:用意されている固定ページを編集して使う MatchLayer を有効化したとき、**「ヘルプ」** と **「運営者について」** の固定ページが自動で作られています。中身は雛形(よくある質問の例や、運営者情報の項目)が入っているので、これを自社の内容に書き換えて使うのがいちばん手軽です。 ### ① 固定ページの中身を編集する WordPress 管理画面の **固定ページ** を開くと、**「ヘルプ」「運営者について」** のページがあります。それぞれを開いて、通常のWordPress編集と同じように内容を書き換えて更新します。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/hp-03-pages-list.png) > **補足**:これらのページは消さずに編集して使うのがおすすめです。運営者についてのページには、運営者名・連絡先などを記載する欄が雛形として用意されています。 ### ② 設定でそのページを指定する 「通知・連携」タブに戻り、各項目で **「固定ページから選ぶ」** を選んで、ドロップダウンから対象のページ(ヘルプ/運営者について)を選びます。ページ下部の **「変更を保存」** を押せば完了です。 > **補足**:サイトジャンルのプリセットを適用した直後は、これらのページが初期値として選ばれていることがあります。その場合は中身を編集するだけでOKです。 --- ## 3. 方法B:別サイトのURLを登録する 「ヘルプは別のヘルプサイトにまとめている」「運営者情報は会社の公式サイトに載せている」といった場合は、そのURLを登録して飛ばせます。 各項目で **「URLを指定する」**(運営者については「外部サイトの URL を指定する」)を選ぶと、URLの入力欄が表示されます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/hp-02-url-mode.png) `https://` から始まるURLを入力して保存してください。この方法で登録したリンクは、**新しいタブで開きます**。 > **補足**:入力できるのは http:// または https:// で始まる正しいURLだけです。 --- ## 4. リンクが表示される場所 設定したリンクは、サイトの次の場所に表示されます。 - **ヘルプ**:**ヘッダーのヘルプアイコン**と、**フッターのヘルプリンク** - **運営者について**:**フッターの「運営者について」リンク** どちらも、**固定ページを選んでいない/URLを入力していない場合は、その入口(アイコンやリンク)が表示されません**。「設定したのに出てこない」ときは、ページの選択かURLの入力が空になっていないか確認してください。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. ヘルプアイコン・フッターのリンクが表示されない **A.** 「通知・連携」タブのヘルプ/運営者についての設定で、固定ページが選ばれているか、またはURLが入力されているかを確認してください。どちらも空だと、アイコン・リンクは表示されません。 ### Q2. 「ヘルプ」「運営者について」の固定ページが見当たらない **A.** これらはプラグイン有効化時に自動生成されます。もし削除してしまった場合は、新しく固定ページを作って同じ役割の内容を入れ、設定の「固定ページから選ぶ」でそのページを指定してください。 ### Q3. 方法Aと方法Bは両方同時に使える? **A.** 各項目につき、選べるのはどちらか一方です(ヘルプは固定ページかURLか、運営者についても同様)。ヘルプは固定ページ・運営者についてはURL、のように項目ごとに別々の方法にするのは問題ありません。 ### Q4. 外部URLにしたらリンクが同じタブで開いてほしい **A.** URLモードのリンクは新しいタブで開く仕様です。同じタブで開きたい場合は、方法A(固定ページ)に内容を載せる形が向いています。 ### Q5. 運営者についてページには何を書けばいい? **A.** 自動生成された雛形に沿って、運営者名(屋号)・連絡先・サービスの概要などを記載すると親切です。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **ヘルプページ** | 利用者向けのヘルプ。ヘッダーのヘルプアイコンとフッターのリンクから開く | | **運営者についてページ** | 運営者情報を示すページ。フッターのリンクから開く | | **固定ページから選ぶ** | サイト内の固定ページ(自動生成のヘルプ/運営者について等)をリンク先にする方法 | | **URLを指定する** | 別サイトのページURLをリンク先にする方法(新しいタブで開く) | --- # MatchLayerでシェアボタンを設定する方法|X・LINE・リンクコピーで掲載を広める Source: https://matchlayer.jp/blog/share-buttons/ 掲載をたくさんの人に見てもらうには、利用者やSNSの力を借りるのがいちばんです。MatchLayer には、掲載の詳細ページに **X(旧Twitter)・LINE・リンクコピー** のシェアボタンが内蔵されていて、訪問者がワンタップで掲載を拡散できます。 このシェアボタンは軽量な作りで、外部のスクリプトを読み込みません(ボタンを押したときに各サービスの共有画面を新しいタブで開くだけ)。この記事では、表示のオン/オフから位置調整、外部プラグインとの関係までを説明します。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップを済ませた管理者の方。まだの場合は先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - 掲載のシェアボタンを表示・非表示する - シェアボタンの表示位置を整える 所要時間は **5分**ほどです。 --- ## 1. シェアボタンを設定する 左メニューの **MatchLayer → 一般設定** を開き、上部タブの **「シェア」** を選びます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/sh-01-share-setting.png) **「シェアブロックを表示する」** にチェックを入れると、掲載の詳細ページにシェアボタンが表示されます。設定したら **「設定を保存」** を押します。 内蔵されているのは **X・LINE・リンクコピー** の3つです。 --- ## 2. 表示位置を選ぶ **「差し込み位置」** で、詳細ページのどこにシェアボタンを出すかを4つから選べます。 | 選択肢 | 表示位置 | | --------- | ------------ | | **タイトル直下** | 掲載タイトルのすぐ下 | | **本文後** | 説明文のすぐ下 | | **お気に入りボタン直下** | お気に入りボタンの下(初期設定) | | **自動配置なし** | 詳細ページには自動で出さず、ショートコードでだけ使う | 迷ったら初期設定の「お気に入りボタン直下」のままで問題ありません。 --- ## 3. リンクコピーボタンの表示/非表示 **「リンクコピーボタンを表示する」** のチェックで、「リンクをコピー」ボタンを出すかどうかを切り替えられます。X・LINEだけにしたいときは、このチェックを外してください。 --- ## 4. フロントでの見え方 設定すると、掲載の詳細ページにシェアボタンが表示されます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/sh-02-front-share.png) 訪問者がボタンを押すと、X や LINE の共有画面が新しいタブで開きます。「リンクをコピー」を押せば、その掲載のURLがコピーされます。 --- ## 5. もっと多くのSNSに対応したいとき 内蔵ボタンは X・LINE・リンクコピーの3つに絞られています。Facebook・はてなブックマーク・Pinterest など、**もっと多くのSNSに対応したい場合は、専用の外部シェアプラグイン**の導入がおすすめです。 - **AddToAny Share Buttons**:100以上のサービスに対応 - **Shariff Wrapper**:プライバシーに配慮した設計 > **便利な仕組み**:これらの外部シェアプラグインを有効化すると、MatchLayer 内蔵のシェアボタンは**自動的に非表示**になります。内蔵と外部のボタンが二重に出ないよう、手動の設定変更なしで切り替わります。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. シェアボタンが表示されない **A.** 「シェア」タブで「シェアブロックを表示する」がオンになっているか確認してください。また、差し込み位置が「自動配置なし」だと詳細ページには自動表示されません。 ### Q2. X・LINE以外のボタンも出したい **A.** 内蔵は X・LINE・リンクコピーの3つです。それ以外を増やしたいときは AddToAny などの外部プラグインを導入してください(導入すると内蔵ボタンは自動で隠れます)。 ### Q3. 外部プラグインを入れたら内蔵ボタンが消えた **A.** 仕様どおりの動作です。二重表示を防ぐため、対応する外部シェアプラグインが有効なときは内蔵ボタンが自動的に非表示になります。 ### Q4. リンクコピーだけ消したい **A.** 「リンクコピーボタンを表示する」のチェックを外してください。X・LINEのボタンだけが残ります。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **シェアボタン** | 掲載をX・LINE・リンクコピーで共有するためのボタン | | **シェアブロック** | 詳細ページに表示されるシェアボタンのまとまり | | **差し込み位置** | 詳細ページのどこにシェアブロックを出すかの設定 | | **ショートコード** | `[matchlayer_share_buttons]`。任意のページにシェアボタンを設置する記述 | --- # MatchLayerで掲載に複数の写真を載せる方法|画像ギャラリーとメイン画像の指定 Source: https://matchlayer.jp/blog/image-gallery/ スペースやサービス、商品を掲載するとき、写真が1枚だけでは魅力が伝わりきりません。MatchLayer では、1つの掲載に**複数の写真を登録**して、詳細ページでギャラリーのように見せられます。さらに、一覧やトップに表示される**メイン画像(アイキャッチ)**を自分で選べます。 特別なオン/オフ設定は不要で、掲載の作成・編集フォームから写真を追加するだけです。この記事では、その手順と見え方を説明します。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップを済ませた管理者の方、および掲載を作る提供者の方。まだセットアップが済んでいない場合は[セットアップマニュアル](setup-manual)を先にどうぞ。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - 1つの掲載に複数の写真を登録する - 一覧やトップに出る「メイン画像」を選ぶ - 詳細ページでギャラリー(メイン+サムネイル)として見せる 特別な設定は不要です。掲載を作る・編集するときに写真を足すだけです。 --- ## 1. 画像を追加する場所 写真は、**掲載(リスティング)の作成・編集フォーム**から追加します。提供者がマイページの掲載一覧から「新規作成」または「編集」を開くと、入力項目の中に**画像をアップロードするエリア**があります。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/g-01-listing-form.png) タイトルや説明と同じ画面で、写真もまとめて登録できます。 --- ## 2. 複数の写真をアップロードする 画像のエリアの **「画像を選択」** から、**写真を複数アップロード**できます(**最大5枚まで**)。 - アップロードすると、フォーム上に**サムネイルのプレビュー**が並びます - 各サムネイルには**削除ボタン**があり、いらない写真を1枚ずつ消せます 外観・内観・設備・利用シーンなど、複数の角度から見せると、利用者が申し込み前にイメージしやすくなります。 > **補足**:サブ画像どうしの並び替え(ドラッグや矢印で順番を入れ替える操作)は用意されていません。順番に関わる操作は、次に説明する「メイン画像の指定」になります。 --- ## 3. メイン画像(アイキャッチ)を決める 複数の写真のうち、**一覧やトップ、詳細ページの先頭に大きく出る1枚**が「メイン画像」です。 - サムネイルの並びの**先頭がメイン画像**で、「メイン」バッジが付きます - メインにしたい写真のサムネイルにある **「メインにする」ボタン**を押すと、その写真が先頭(メイン)に移動します - メインの写真には「メインにする」ボタンは表示されません(すでにメインなので) - 先頭(メイン)の写真を削除すると、**次の写真が自動的にメインに昇格**します - 写真が1枚だけのときは、その写真が自動的にメインになります いちばん見せたい写真をメインにしておくと、一覧やトップでの印象が決まります。 > **補足**:メインの指定は画面上ですぐ反映されますが、**実際に保存されるのはフォームを送信したとき**です。設定したら忘れずに保存してください。 --- ## 4. 詳細ページ・一覧での見え方 登録した写真は、フロント側で次のように表示されます。 - **掲載の詳細ページ**:メイン画像が大きく表示され、その下にサブ画像のサムネイルが並びます。サムネイルをクリック(スマホはタップ)すると、メインの表示がその写真に切り替わります - **一覧・検索結果のカード**:メイン画像がサムネイルとして表示されます - **写真を1枚も登録しなかった場合**:詳細ページもカードも、画像なし(プレースホルダー)の表示になります つまり、メイン画像が「サイト全体での見え方」を、サブ画像が「詳細ページでの説得力」を担う、という関係です。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. 写真の設定をオンにする場所はどこ? **A.** オン/オフの設定はありません。掲載の作成・編集フォームから、そのまま写真を追加できます。 ### Q2. 一覧に出る写真を変えたい **A.** その写真のサムネイルで「メインにする」を押してメイン画像にしてください。一覧・トップにはメイン画像が表示されます。 ### Q3. サブ写真の並び順を変えたい **A.** サブ画像どうしの並び替え機能はありません。順番に関わるのはメイン画像の指定のみです。どうしても順序を整えたい場合は、いったん削除して登録し直す形になります。 ### Q4. 写真は何枚まで載せられる? **A.** 1つの掲載につき**最大5枚**まで登録できます。そのうちの1枚をメイン画像に指定します。 ### Q5. 写真を載せないとどうなる? **A.** 詳細ページ・一覧カードともに、画像なしで表示されます。掲載は問題なく公開できますが、写真があるほうが申し込みにつながりやすくなります。 ### Q6. メインを変えたのに反映されない **A.** メインの指定は、フォームを**保存(送信)したとき**に確定します。「メインにする」を押したあと、フォーム下部の保存(公開・更新)ボタンを押したか確認してください。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **画像ギャラリー** | 1つの掲載に複数の写真を登録し、詳細ページでメイン+サムネイルとして見せる仕組み | | **メイン画像(アイキャッチ)** | 一覧・トップ・詳細の先頭に大きく出る代表写真。サムネイルの先頭の1枚 | | **サブ画像** | メイン以外の写真。詳細ページでサムネイルとして並ぶ | | **プレースホルダー** | 写真が無いときに表示される画像なしの代替表示 | --- # MatchLayerで最初のユーザーを集める方法|予算ゼロの初期集客 Source: https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-first-user-acquisition/ サイトは公開できた。でも、開いてみると誰もいない。掲載はゼロ、登録者もゼロ。この「しーん」とした画面を前にして、手が止まる。マッチングサービスを立ち上げた人が、ほぼ全員ぶつかる壁です。 先に言っておくと、これはあなたの力不足ではありません。マッチングサービスは「使う人」と「提供する人」の両方がそろって初めて回るのに、両者は互いを待ち合います。出品がなければ人は来ないし、人が来なければ出品も増えない。この構造的な矛盾(鶏と卵問題)は、仕組みそのものが持つ難しさです。 だからこそ、抜け方にはコツがあります。この記事では、MatchLayerで立ち上げたサービスに、広告を一切使わず、需要側・供給側それぞれ最初の10名を集めるまでの動き方を解説します。読み終えると、こんなことが分かります。 - 両側を同時に追わず「片側から崩す」初動の考え方 - 供給10・需要10をそれぞれ集める、予算ゼロの具体アクション - MatchLayerの機能を集客にどう活かすか ## 大原則:両側を同時に追わない いちばんやりがちな失敗が、「使う人も提供する人も、両方いっぺんに集めよう」とすること。リソースが限られた個人がこれをやると、力が分散して、どちらも中途半端に終わります。 正解は、片側を先に厚くすること。そして多くのサービスでは、**先に埋めるべきは供給側(掲載する人・モノ)**です。理由はシンプルで、並んでいる掲載こそが「訪れる理由」になるから。空っぽのサイトに人は留まりません。逆に、見るものがあれば人は滞在し、申し込みが生まれます。 なので順番は、まず供給側で10件の掲載をそろえる。次に、それを見せて需要側を10名連れてくる。この流れで進めます。 ## 供給側:最初の10件の掲載をそろえる ### まず自分が「一人目」になる 最速の供給は、あなた自身です。もしあなたがサービスの提供者にもなれるなら、まず自分の掲載をいくつか作りましょう。これだけでサイトが「動いているサイト」に見え始めます。誰かに「載せて」と頼むより、自分で載せるほうが圧倒的に早いです(なお、MatchLayerでは掲載のことを「リスティング」と呼びます。管理画面の「注目のリスティング」などの表記はこの掲載を指します)。 MatchLayerには立ち上げ時にサンプルの掲載が入っていますが、これは見本です。実際の運用では消して、本物の掲載に置き換えてください。サンプルが並んだままだと、訪問者にすぐ「中身がない」と見抜かれます。 ### 身近なつながりに、手で声をかける 次は、提供者になってくれそうな知人に、一人ずつ声をかけます。一斉送信ではなく、個別に。「こういうサービスを始めた。あなたの◯◯をここに載せてみない?」と、相手の状況に合わせて頼むほうが、ずっと響きます。 スケールしない、地道な作業です。でも最初の10件は、たいていこの手作業でしか集まりません。ここは割り切って、手を動かしましょう。 ### すでにその層がいる場所と組む 自分の周りを使い切ったら、提供者になりそうな人が「すでに集まっている場所」に出ていきます。関連するオンラインコミュニティ、地域の団体、同じ興味の勉強会など。そこで価値を提供してから、そっと誘導する。いきなり売り込まないのがコツです。 そして、薄い在庫でも見栄えはできます。MatchLayerの「注目のリスティング」やカテゴリの見せ方を整えれば、10件でもちゃんとしたサイトに見えます。提供者のプロフィールを充実させ、本人確認バッジを付けておくと、初めて見る人の安心感も上がります。 ## 需要側:最初の10名を集客する 掲載がそろったら、いよいよ「使う人」を集めます。広告に頼らず、手で連れてくるフェーズです。 ### 「具体的な掲載」をSNSで見せる ここで効くのが、抽象的な告知ではなく、**具体的な掲載そのものを見せる**こと。「マッチングサイトを作りました」より、「こんなスタジオが1時間◯◯で借りられます」のほうが、人は反応します。 MatchLayerの各掲載ページには、XやLINEでシェアするボタン、リンクをコピーするボタンが付いています。良い掲載ができたら、これを使ってSNSやLINEで流しましょう。サイトのトップではなく、魅力的な「1件」へ直接誘導するのがポイントです。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/ml49-01-share.png) ### 最初の1件のマッチングを、自分で成立させる 需要側で大事なのは、数より「1件目の成功」です。知人でもいいので、実際に申し込んでもらい、取引を最後まで完了させる。そして、その人にレビューを残してもらいましょう。声をかける相手は多くなくて構いません。数人に当たって1件まとまれば、最初の一歩としては十分です。 レビューが1件あるだけで、サイトの信頼はまるで変わります。「使われた実績がある場所」になるからです。この最初の1件が、次のユーザーを呼ぶ呼び水になります。 ### 登録してくれた人に、働きかける 少しずつ登録者が増えてきたら、その人たちは大切な資産です。MatchLayerの「一斉通知」を使えば、登録ユーザー全員に、サイト内通知・メール・バナーでお知らせを届けられます。提供者だけ、利用者だけ、と送り分けることもできます。 「新しい掲載が増えました」「こんな使い方ができます」といった一声で、一度離れた人が戻ってきます。せっかく集めた人を、放置で逃がさないようにしましょう。 ## 小さなループを回し始める ここまで来たら、あとは小さな循環を回すだけです。掲載が増える→使う人が来る→取引が生まれる→レビューがたまる→信頼が増えて、また人が来る。最初はこのループを、あなたが手で押して回します。 10名×2に届くころには、ループがほんの少しだけ自分で回り始めるはずです。そうなれば、しめたもの。あとはチャネルを広げて、回転を速めていくフェーズに入ります。 ## まとめ:最初の20人は、手で連れてくる マッチングサービスの立ち上げは、両側を同時に追わないこと。まず供給側で10件の掲載をそろえ、それを見せて需要側の10名を連れてくる。広告はいりません。自分が一人目になり、身近なつながりに手で声をかけ、すでに人がいる場所と組む。そして1件目の取引とレビューを、丁寧に作る。 派手さはありませんが、これがいちばん確実な初動です。MatchLayerのシェアボタンや一斉通知、レビューといった機能は、この地道な作業を後押ししてくれます。うまく使い倒してください。 予算ゼロで0人から100人まで伸ばす方法や、鶏と卵問題そのものの突破戦略は、関連記事でくわしく解説しています。まずは今日、あなた自身の最初の1件を載せるところから始めてみてください。 --- # MatchLayerで作れる4種類のマッチングサービス|人・モノ・予約・空間 Source: https://matchlayer.jp/blog/matchlayer-4-service-types-guide/ 「マッチングサービスを作りたい」と思っても、最初に決めるべきは機能でもデザインでもありません。**何と何をつなぐか**です。ここがぶれると、後のカテゴリ設計も集客もちぐはぐになります。 MatchLayerは、この「何をつなぐか」を4つのタイプに整理しています。人・モノ・予約・空間。立ち上げ時にどれかを選ぶと、その特性に合った初期設定が一気に整う仕組みです。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/ml47-01-4types.png) この記事を読み終えると、次の3つが分かります。 - 人・モノ・予約・空間、4タイプそれぞれの中身と向いている人 - 競合・集客・収益化の3軸での選び方 - 「自分が最初の一人目になれるか」という最後の決め手 読み終えるころには、自分のアイデアがどのタイプに当てはまり、どこに気をつければいいかが見えているはずです。 ## まず全体像:4タイプは何が違うのか ざっくり言うと、4タイプは「掲載されるものが在庫を持つか」「時間の予約が要るか」で性格が分かれます。MatchLayerでは、選んだタイプに応じてリスティング(掲載)の呼び名や、カレンダー予約・エリア検索といった機能のオン・オフが自動で切り替わります。 | タイプ | つなぐもの | 掲載の呼び名 | カレンダー予約 | エリア検索 | | --------- | --------------- | ------------------ | --------------------- | --------------- | | 人 | スキル・労働力 | 案件 | なし | なし | | モノ | 物品 | 譲渡品 | なし | あり | | 予約 | 時間・サービス | サービス | あり | なし | | 空間 | 場所 | スペース | あり | あり | この表だけでも、自分のアイデアがどこに近いかは見当がつくと思います。では、ひとつずつ掘り下げます。 ## タイプ1:人をつなぐ(スキル・案件マッチング) フリーランスへの仕事の発注、講師やコーチ探し、専門家への相談。「できる人」と「お願いしたい人」を結ぶタイプです。掲載されるのは案件やスキルで、在庫という概念はありません。 MatchLayerで「人のマッチング」を選ぶと、掲載の呼び名が「案件」になり、同じ案件には1人しか申し込めない設定(重複申込みの制御)となります。 このタイプの強みは、**収益化のイメージがつかみやすい**こと。1件あたりの単価が高めなので、成約数が少なくても回り始めます。一方で、信頼が命。「この人に任せて大丈夫か」を見せる工夫(プロフィール、実績、レビュー)が成否を分けます。クラウドソーシング大手という強い競合がいる領域なので、分野をしぼって「◯◯専門」にするのが個人の現実的な戦い方です。 ## タイプ2:モノをつなぐ(売買・譲渡マッチング) ハンドメイド作品、中古品、地域の特産品、使わなくなったモノのお譲り。「出したい人」と「欲しい人」を結ぶタイプです。 「モノのマッチング」を選ぶと、呼び名は「譲渡品」になり、エリア検索がオンになります(近場で受け渡ししたいニーズが多いため)。カレンダー予約は不要なのでオフです。 このタイプは、**最初の掲載が集まりやすい**のが利点。出品のハードルが低く、「とりあえず載せてみる」が起きやすいからです。逆に難しいのは、メルカリのような巨大サービスとの差別化。ジャンルやコミュニティをうんとしぼって、「この界隈の人が集まる場所」という色を出せるかどうかがカギになります。 ## タイプ3:予約でつなぐ(時間・サービス提供) 教室やレッスン、サロン、カウンセリング、オンライン相談。「時間枠を売る」タイプです。ここから先の2つは、カレンダー予約が主役になります。 「予約型サービス」を選ぶと、呼び名は「サービス」になり、時間枠と在庫を持ったカレンダー予約が初期からオンになります。利用者は日付と時間を選んで申し込め、提供者は受け入れ可能な枠だけを開けておけます。ダブルブッキングの心配が減るのは、運営する側にとってかなり楽です。 強みは、**収益化が早いこと**。予約がそのまま売上に直結し、リピートも生まれやすい。提供者が自分ひとり(つまりあなた自身がサービスを提供する)でも成り立つので、「まず自分のサービスを売る場」として始め、あとから他の提供者を招く、という育て方もできます。個人が最初の一歩を踏み出しやすいタイプだと感じます。 ## タイプ4:空間をつなぐ(スペースレンタル) 会議室、撮影スタジオ、レンタルスペース、駐車場。「場所を貸したい人」と「使いたい人」を結ぶタイプです。 「スペースレンタル」を選ぶと、呼び名は「スペース」になり、カレンダー予約とエリア検索の両方がオンになります。場所は「いつ空いているか」と「どこにあるか」の両方が大事なので、この組み合わせが効いてきます。下は、このタイプで実際に立ち上げたトップページの例です。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/ml47-02-space-example-scaled.png) 強みは、**1件あたりの単価と継続性**。場所は何度も貸せる資産なので、掲載が軌道に乗れば安定した収益源になります。難しいのは、最初の在庫(貸せる場所)を集めること。供給側のハードルが高いぶん、立ち上げ初期は自分や知人の場所から始めて、実績を見せながら広げていくのが現実的です。 ## 個人はどう選ぶ? 3つの軸で考える ここまでの内容を、判断の軸に落とし込みます。完璧な正解はありませんが、個人が小さく始める前提なら、次の3点で考えると選びやすくなります。 ひとつめは**競合の少なさ**。人・モノは大手が強い領域です。やるなら徹底的にニッチをしぼること。予約・空間は地域性やジャンルで差別化しやすく、個人でも隙間を見つけやすい印象があります。 ふたつめは**最初の集客(在庫)のしやすさ**。モノは掲載が集まりやすく、予約は自分自身が提供者になれるので最初の1件を自分で作れます。人・空間は「最初の提供者・場所」を確保する難しさがあるので、身近なところから始める前提で考えましょう。 みっつめは**収益化の早さ**。予約は申込みが即売上になりやすく、いちばんスピードが出ます。人は単価が高いぶん少数でも回りますが、信頼づくりに時間がかかります。モノ・空間は数が集まってから効いてくる、じっくり型です。 迷ったら、「自分自身が最初の提供者になれるか?」を問うてみてください。イエスなら、予約型がいちばん始めやすいはずです。誰もいない場所に人を集めるより、まず自分が一人目になるほうが、ずっと早く動き出せます。 ## まとめ:タイプ選びは「最初の一人目」から逆算する MatchLayerの4タイプ(人・モノ・予約・空間)は、つなぐ対象も、必要な機能も、向いている戦い方も違います。プリセットを選ぶだけで初期設定は整うので、技術的なハードルは高くありません。本当に大事なのは、その手前の「何をつなぐか」の見極めです。 競合・集客・収益化の3軸で眺めて、最後は「自分が最初の一人目になれるか」で決める。これが遠回りしにくい選び方だと思います。タイプが決まれば、あとは公開して、育てていくだけ。 タイプごとの設定をさらに自分仕様に調整する方法や、公開後に最初のユーザーを集める具体策は、続きの記事で解説します。まだ全体像があいまいな人は、MatchLayerそのものを紹介した記事から読み直してみてください。 --- # MatchLayerとは?WordPressで作るマッチングサービス入門 Source: https://matchlayer.jp/blog/what-is-matchlayer-wordpress-plugin/ 「人と人」「人とモノ」をつなぐサービスを、自分で運営してみたい。そう考えたとき、最初にぶつかるのが「で、どうやって作るの?」という壁です。発注すれば数百万円。ノーコードツールをゼロから組み上げれば数ヶ月。アイデアはあるのに、入口で止まってしまう人は本当に多いと思います。 MatchLayer(マッチレイヤー)は、その壁をぐっと低くしてくれる選択肢の一つです。ひとことで言うと、WordPressに入れるだけでマッチングサービスがまるごと立ち上がるプラグイン。この記事では、「MatchLayerって結局なに?」「何が作れて、どこまで自分でできるの?」という疑問に、全体像からていねいに答えていきます。 読み終えるころには、こんなことがイメージできるはずです。 - MatchLayerで作れるサービスの種類と、その具体例 - 申込みから取引完了まで、サイトの中でどう進むのか - 自分のやりたいことに向いているかどうかの判断材料 ## MatchLayerとは:WordPressがそのままマッチングサイトになる MatchLayerは、WordPressにインストールして使うマッチングプラットフォーム構築プラグインです。WordPressは、世界中のサイトの多くで動いている定番のサイト作成ソフト。そこにMatchLayerを足すと、ふつうのブログやホームページが、会員登録・出品・検索・申込み・やり取りまでこなすマッチングサイトに姿を変えます。 うれしいのは、プログラミングがいらないこと。コードを書くのではなく、WordPressの管理画面でスイッチを入れたり、項目を入力したりするだけで設定が進みます。いわゆるノーコードです。 仕組みはシンプルです。サービスを出す側(提供者)と、探して申し込む側(利用者)が、リスティング(サービスや案件の掲載)を通じて出会う。これがベースになっています。1人が両方の役割を兼ねられる設定もできるので、メルカリのように「誰もが出品も購入もできる」タイプのサイトも作れます。 実際に立ち上げると、たとえばこんなトップページができあがります。下は専門家とのマッチング向けに設定した例です。検索バー、エリアやカテゴリでの絞り込み、注目の掲載、利用実績まで、マッチングサイトらしい見た目が最初から整います。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/ProMarch-Top-scaled.png) 実際のデモサイトは[こちら](https://demo1.matchlayer.jp/)からアクセスできますので、ぜひ試してみたください。 ## 何が作れる? 4つのプリセットで方向性が決まる MatchLayerには、立ち上げ時にサイトの方向性を選べるプリセットがあります。「どんなマッチングサイトにするか」のひな型のようなもので、選ぶだけでカテゴリやサンプルの掲載が入った状態からスタートできます。代表的なのは次の4タイプです(決めきれないときは、設定を変えない「汎用」を選んで後から調整することもできます)。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/ml-02-preset-select.png) - 人をつなぐなら、フリーランス紹介、講師・コーチ探し、専門家への相談など。スキルや専門性を持つ人と、依頼したい人を結びます。 - モノをつなぐなら、ハンドメイド作品、中古品、地域の特産品など。作り手・売り手と、欲しい人をつなぎます。 - 予約でつなぐなら、教室・レッスン、サロン、カウンセリングの予約受付。時間枠そのものを売るタイプです。 - 空間をつなぐなら、撮影スタジオ、レンタルスペース、会議室。場所を貸し借りします。 「自分のやりたいことはどれだろう?」と考えるだけで、サービスの輪郭が見えてきます。プリセットはあくまで出発点なので、あとからカテゴリや入力項目を足して、自分のサービス向けに育てていけます。 ## マッチングはサイトの中でどう進むのか 実際に使われるときの流れを追うと、MatchLayerが「ただの掲載サイト」ではないことがよく分かります。 - 掲載する。提供者がサービスや案件をリスティングとして投稿します。タイトルや説明に加えて、写真(1件あたり最大5枚のギャラリー)、カテゴリ、エリア(都道府県)、独自の入力項目を付けられます。 - 探す。利用者はキーワードやカテゴリ、エリア、価格帯などで検索します。数値の範囲指定にも対応しているので、「予算◯円まで」といった絞り込みも可能です。 - 申し込む。気になった相手に申込みを送ります。ここからが「マッチング」のはじまりです。 - やり取りする。サイト内のメッセージで直接やり取りします。メッセージにはファイルの添付もできるので、会話が進みやすくなります。連絡先やNGワードを自動でフィルタする仕組みもあるので、サイト外への持ち出しを防ぎたいときに役立ちます。 - 取引を完了する。話がまとまったら取引を完了に。ステータスがタイムラインで見えるので、「いま何待ちか」がお互いに分かります。 - 評価する。取引が終わるとレビューを残せます。積み重なった評価が、次の利用者の安心材料になります。 申込み・やり取り・評価という、マッチングの核になる部分が、プログラムをすることなく最初から動く。ここがMatchLayerらしさだと感じます。 ## 「追加プラグイン不要」で最初から揃っている マッチングサイトに必要な機能を、後から一つずつ集めようとすると、プラグイン探しと相性問題で消耗しがちです。WordPressを触ったことがある人なら、この面倒くささは想像がつくと思います。MatchLayerは、その大半を最初から内蔵しています。 会員まわりは、フロント側の登録フォーム、メールアドレスの確認、提供者と利用者の権限分けまで。掲載と検索は、リスティング投稿、独自の入力項目、画像ギャラリー、カテゴリ、都道府県でのエリア検索が使えます。教室やレンタル向けには、時間枠と在庫を持ったカレンダー予約も標準です。 やり取りを支える機能もひととおりあります。メッセージ、お気に入り、通知(自動メール・サイト内通知・全員への一斉お知らせ)。さらに、レビューや通報、NGワード・連絡先フィルタ、掲載や会員を「承認制」にする設定まで、信頼を守る仕組みが揃っています。運営側には、管理者ダッシュボード、メール文面の編集、トップページの見た目調整、プライバシーポリシー・利用規約ページの自動生成、メール送信失敗の検知も。 ここまで揃っていて、プラグインを足し回らなくていい。地味に見えて、立ち上げにかかる手間が大きく削減できるポイントです。 ## 管理は1人でも回せるように作られている 機能が多いと運営が大変、とは限りません。MatchLayerの管理画面には7ステップの進捗ダッシュボードがあって、「次に何をすればいいか」をチェックリストで案内してくれます。テーマの設定、ライセンス登録、トップページの調整といった初期作業を、上から順にこなしていくだけ。気づけば公開までたどり着ける設計です。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/ml-03-dashboard.png) 公開後も、今週の新規申込みや未読メッセージ、対応が必要な通報などがこのダッシュボードに集約されます。あちこちの画面を行き来しなくても、ここを見れば運営の状況がつかめます。 トップページも、コードなしで編集できます。一番上の大きな見出し、統計バナー、注目の掲載、カテゴリやエリアの案内、レビュー抜粋、登録をうながすバナー。こうしたパーツが用意されていて、ブランドカラーも管理画面から変えられます。日々の運営は1人でも十分回せるので、副業や小さくはじめたい人とも相性がいいはずです。 ## 「自分のサイトとして持てる」という選び方 マッチングサービスを始める方法は、MatchLayerだけではありません。月額制のSaaS型サービスに乗るという道もあります。どちらにも良さがありますが、MatchLayerならではの点を一つ挙げるなら、自分のWordPressサイトとして手元に持てること。 会員情報も掲載データもあなたのサイトの中にあり、デザインや機能の方向性も自分で決められます。サービスが育ってきたとき、プラットフォームの都合に振り回されにくい。これは長く続けるほど効いてくる安心感だと思います。SaaS型との細かな比較は別の記事でじっくり扱うので、ここでは「自前で持つ選択肢がある」とだけ覚えておいてください。 ## 正直にお伝えしておきたい3つの前提 良いところだけ並べても、選ぶ判断はできません。先に知っておいてほしいことも書いておきます。 ひとつ、WordPressの基本操作の知識は必要です。プラグインのインストールやページの編集など、WordPressを触った経験があるとスムーズに進みます。はじめてでも、調べながら進められる範囲ではあります。 ふたつ、決済機能は含まれません。料金のやり取りは、サイトの外で振込・請求書にするか、別途StripeなどのWordPress用決済プラグインを組み合わせる形になります。最初は「お金は外で、出会いはサイトで」と割り切るのも、現実的なやり方です。 みっつ、小〜中規模からのスタートに向いています。何万人もが同時に使う巨大サービスというより、ニーズを試しながら育てていくフェーズにフィットします。 どれも欠点というより、向き不向きの話です。納得したうえで選べば、後悔しにくくなります。 ## こんな人に向いている - マッチングのアイデアがあり、自分の手で形にしたい個人・小規模事業者 - ノーコードツールをゼロから組み上げる時間はかけたくない人 - データやデザインを、自分のサイトとして手元に置いておきたい人 - まずは小さく公開して、反応を見ながら育てていきたい人 逆に、いますぐ大規模な決済つきサービスをフル機能で立ち上げたいなら、別の手段も含めて検討したほうがいいでしょう。 ## まとめ:アイデアを「自分のサービス」にする近道の一つ MatchLayerは、WordPressにインストールするだけで、会員登録から掲載・検索・申込み・やり取り・評価までを備えたマッチングサービスを立ち上げられるプラグインです。人・モノ・予約・空間の4プリセットから方向性を選び、追加プラグインに頼らず、1人でも運営を回していける。アイデアを自分のサービスにするまでの距離を、ぐっと縮めてくれます。 WordPressの基本操作が必要なこと、決済は別に用意することだけ押さえておけば、はじめの一歩は思っているより近いはずです。まずは「誰と誰をつなぐサービスにするか」を一文で書き出して、4つのプリセットのどれに近いか考えてみてください。そこが決まれば、あなたのマッチングサービスはもう動き始めています。 具体的な立ち上げ手順や、サービスの種類ごとの選び方は、続きの記事でくわしく解説していきます。MatchLayerそのものをのぞいてみたい人は、公式サイト([https://matchlayer.jp/](https://matchlayer.jp/) )も合わせてチェックしてみてください。 --- # MatchLayerでカテゴリを追加・編集する方法|掲載を分類して探しやすくする Source: https://matchlayer.jp/blog/manage-categories/ 掲載が増えてくると、「ジャンルごとに分けて探せるようにしたい」という場面が出てきます。MatchLayer では、掲載に**カテゴリ**を付けて分類できます。カテゴリは、掲載の作成フォームでの選択、検索での絞り込み、そしてトップページの「カテゴリから探す」と、いろいろな場所で使われます。 この記事では、自社サービスに合ったカテゴリを追加・編集する手順を説明します。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップを済ませた管理者の方。まだの場合は先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - 自社サービス向けのカテゴリを追加・編集・削除する - カテゴリの表示順を整える - カテゴリにアイコンを付けて見やすくする 所要時間は、カテゴリを数個作るだけなら **10分**ほどです。 --- ## 1. カテゴリ設定を開く 左メニューの **MatchLayer → カテゴリ設定** をクリックします。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/k-01-category-admin.png) 画面は、**左が「追加フォーム」、右が「登録済みカテゴリの一覧」**という構成です。WordPress のカテゴリやタグを編集したことがあれば、同じ操作感です。 --- ## 2. カテゴリを追加する 左の追加フォームに入力して、新しいカテゴリを作ります。 - **名前**:表示されるカテゴリ名(例:「会議室」「撮影スタジオ」「イベントスペース」) - **スラッグ**:URLに使われる識別子。空欄なら名前から自動で作られます。日本語名のときは、英数字で指定しておくとURLがきれいになります - **説明**:任意。なくても構いません 入力したら **「新規カテゴリーを追加」** を押すと、右の一覧に追加されます。 --- ## 3. 表示順とアイコンを設定する MatchLayer では、標準の項目に加えて **「表示順」**を設定できます。 - **表示順**:**数値が小さいほど先に表示**されます。たとえば、よく使うカテゴリを「1」「2」…と並べると、その順でフロントに表示されます カテゴリの追加フォームと、各カテゴリの編集画面のどちらからでも設定できます。 --- ## 4. 編集・削除する 一覧で対象のカテゴリにマウスを乗せると、**「編集」「削除」** のリンクが表示されます。 - **編集**:名前・スラッグ・表示順を変更できます - **削除**:そのカテゴリを削除します(掲載そのものは消えず、そのカテゴリの割り当てが外れるだけです) > **補足**:表示順は、一覧上でドラッグして並び替えることもできます。 --- ## 5. カテゴリがどこで使われるか 作ったカテゴリは、自動的に次の場所で使われます。 - **掲載の作成・編集フォーム**:提供者が掲載を作るときに、カテゴリを選べます - **検索の絞り込み**:リスティング一覧の検索フォームで、カテゴリで絞り込めます - **トップページの「カテゴリから探す」**:アイコン付きのカードで並び、クリックするとそのカテゴリの検索結果に移動します([トップページの見た目を変える方法](customize-top-page-design)も参考にしてください) ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/k-02-front-categories.png) --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. カテゴリ設定のメニューが見つからない **A.** 左メニューの **MatchLayer → カテゴリ設定** から開きます。サイトジャンルの呼称に合わせて「○○カテゴリ設定」と表示されることもあります。 ### Q2. カテゴリの並び順を変えたい **A.** 各カテゴリの「表示順」の数値を変えてください(小さいほど先)。一覧上でドラッグして並び替えることもできます。 ### Q3. カテゴリを削除すると、その掲載も消える? **A.** 消えません。掲載は残り、そのカテゴリの割り当てだけが外れます。必要なら別のカテゴリを付け直してください。 ### Q4. もっと細かい属性で分類したい **A.** カテゴリとは別に、自由な入力項目を足したい場合は[募集フォームの入力項目を変える方法](customize-form-fields)でカスタムフィールド(選択肢・チェックボックスなど)を追加できます。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **カテゴリ** | 掲載を分類するための区分。検索の絞り込みやトップのカテゴリナビに使われる | | **表示順** | カテゴリの並び順を決める数値(小さいほど先) | | **スラッグ** | URLに使われる識別子 | --- # MatchLayerでスパム・不適切なユーザーに対処する方法|通報・NGワード・ブロックの使い方 Source: https://matchlayer.jp/blog/moderation-spam-reports/ マッチングサイトを運営していると、どうしても出てくるのが「スパム投稿」「メッセージでの連絡先交換(場外取引)」「迷惑なユーザー」といった困りごとです。MatchLayer には、これらに対処するための仕組みが最初から備わっています。 大きく分けると3つあります。 - **通報**:利用者が、不適切な掲載・メッセージ・ユーザーを管理者に報告する - **NGワードフィルタ**:メッセージ内の連絡先やスパム表現を、送信時に自動でブロックする - **ブロック**:ユーザー同士で相手をブロックする(管理者は状況を把握できる) この記事では、それぞれの設定場所と対応のしかたを説明します。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップを済ませた管理者の方。まだの場合は先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - 通報・ブロック・NGワードフィルタのオン/オフを確認・切り替える - 利用者から届いた通報を確認し、対応済み・却下などで処理する - メッセージでの連絡先交換やスパムを、NGワードで自動的にブロックする - 自分のサービス特有のNGワードを追加する 所要時間は、ひととおり確認するだけなら **10分**ほどです。 --- ## 1. 安全機能のオン/オフを確認する 通報・ブロック・NGワードフィルタは、いずれも **初期状態でオン**になっています。場所を覚えておくと、必要なときに切り替えられます。 左メニューの **MatchLayer → 一般設定** を開き、上部タブの **「通知・連携」** を選びます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/m-03-settings.png) ここに次のスイッチがあります。 - **通報機能**:オンにすると、掲載・プロフィール・メッセージに「通報する」ボタンが表示されます - **ブロック機能**:ユーザー同士でのブロックを使えるようにします - **メッセージフィルタ**:NGワードによるメッセージの自動ブロック(次の章で詳しく) 特別な理由がなければ、すべてオンのままで使うのがおすすめです。 --- ## 2. 通報に対応する 利用者が「通報する」ボタンから報告を送ると、その内容が管理画面にたまっていきます。 ### 通報が届くと 通報が送られると、**管理者に通知が届きます**(管理画面のベル通知は常に届き、メール通知はオン/オフできます)。 ### 通報一覧で確認する 左メニューの **「通報一覧」**を開きます。未対応の件数がメニューにバッジで表示されます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/m-02-reports.png) 一覧には次の情報が並びます。 | 列 | 内容 | | --- | ------ | | **通報者** | 報告したユーザー | | **対象タイプ** | 掲載(listing)・メッセージ(message)・ユーザー(user)のどれか | | **対象** | 対象の名前。クリックで対象ページへ直接移動できます | | **理由** | スパム/不適切なコンテンツ/外部サイトへの誘導/虚偽情報/ハラスメント/その他 | | **ステータス** | 未対応/対応済み/却下 | | **日時** | 通報された日時 | ### 対応する 対象のクイックリンクから内容を確認し、操作欄で **「対応済み」** や **「却下」** にステータスを変えます。上部の「未対応/対応済み/却下」で絞り込めるので、未対応だけを順に片づけていけます。 > **補足**:同じ対象に同じ人が重ねて通報しようとすると「すでに通報済みです」と表示され、重複はたまりません。 --- ## 3. NGワードで連絡先交換・スパムを自動ブロックする 「メッセージでLINE IDやメールアドレスを送って、サイト外で直接やり取りされてしまう(場外取引)」——これはマッチングサイトでよくある悩みです。MatchLayer は、メッセージ送信時に**NGワードを自動で検出してブロック**できます。 ### 連絡先パターンは最初から入っている 左メニューの **「NG辞書管理」**を開きます。**メール・電話番号・SNS ID・URLといった連絡先のパターンは、最初から自動で登録済み**です。そのため、特に設定しなくても、メッセージでの連絡先交換はある程度ブロックされます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/m-01-ng-words.png) ### カテゴリと一覧 登録されたパターンは **連絡先/スパム/カスタム** のカテゴリで分かれていて、上部のリンクで絞り込めます。各行は、有効/無効の切り替えや削除ができます。 ### 自社向けのNGワードを足す 「カスタム」として、自分のサービスで禁止したい言葉を追加できます。 - **パターン**:ブロックしたい言葉や表現を入力します - **種類**:そのままの文字でブロックする「リテラル」か、柔軟に判定する「正規表現」を選びます(正規表現は入力時に構文チェックが入ります) NGワードを含むメッセージは、送信時にブロックされて相手に届きません。 > **補足**:このフィルタは、利用者が画面から送るメッセージに対して働きます。システムからの自動メッセージなどには影響しません。 --- ## 4. 違反履歴を確認する NGワードでブロックが起きると、その記録が **「違反履歴」**(URL:`wp-admin/admin.php?page=matchlayer-message-violations`)にたまります。誰が・どんな内容で引っかかったかを確認できるので、 - 特定のユーザーが繰り返し連絡先を送ろうとしている - 想定していなかった言い回しで抜けている/逆に正当なメッセージがブロックされている といった傾向を把握して、NGワードの追加・調整に役立てられます。未確認の件数はメニューにバッジで表示されます。 --- ## 5. ユーザー同士のブロックを把握する 利用者は、迷惑な相手を自分でブロックできます(ブロック機能がオンのとき)。管理者は **「ブロック一覧」**で、誰が誰をブロックしているかを一覧で確認できます。 特定のユーザーが多くの人からブロックされている場合は、トラブルの兆候かもしれません。通報やNGワードの違反履歴と合わせて見ると、対処の判断がしやすくなります。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. 「通報する」ボタンが表示されない **A.** 一般設定の「通知・連携」タブで通報機能がオンになっているか確認してください。オフにするとボタンは非表示になります。 ### Q2. メッセージで連絡先を送れてしまった **A.** NG辞書管理(メッセージフィルタ)がオンになっているか確認してください。そのうえで、抜けている表現があれば「カスタム」にパターンを追加します。どんな言い回しで抜けているかは「違反履歴」で確認できます。 ### Q3. 正当なメッセージまでブロックされてしまう **A.** NG辞書のパターンが広すぎる可能性があります。「違反履歴」で何に引っかかったかを確認し、該当のパターンを無効化するか、より厳密な正規表現に直してください。 ### Q4. NG辞書管理のメニューが見当たらない **A.** メッセージフィルタ(NGワード機能)がオフだと、NG辞書管理と違反履歴のメニューは表示されません。「通知・連携」タブでオンにしてください。 ### Q5. 通報やNGワード違反のメールが届かない **A.** 通知メールは「メール設定」で文面を編集できますが、送信自体はサーバーのメール機能に依存します。届かない場合はSMTPプラグインの併用を検討してください([通知メールの文面を変える方法](customize-email-templates)も参考にしてください)。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **通報** | 利用者が不適切な掲載・メッセージ・ユーザーを管理者に報告する機能 | | **通報一覧** | 届いた通報を確認し、対応済み・却下で処理する管理画面 | | **NGワードフィルタ(メッセージフィルタ)** | メッセージ内の連絡先・スパム表現を送信時に自動ブロックする機能 | | **NG辞書管理** | ブロックするパターン(連絡先・スパム・カスタム)を管理する画面 | | **違反履歴** | NGワードで検出・ブロックされた記録の一覧 | | **ブロック** | ユーザーが相手をブロックする機能。管理者はブロック一覧で把握できる | | **場外取引** | サイトのメッセージで連絡先を交換し、サイト外で直接やり取りすること | --- # MatchLayerの通知メールの文面を自社向けに変える方法|件名・本文をブランドに合わせる Source: https://matchlayer.jp/blog/customize-email-templates/ MatchLayer は、申し込みが入ったときや、メッセージが届いたときなどに、会員へ自動で通知メールを送ります。便利な一方で、初期の文面はあくまで汎用的なもの。「サービス名やトーンを自分たちのものに合わせたい」「もう少しやわらかい言い回しにしたい」と感じることもあります。 その文面は、管理画面の **「メール設定」** から自由に書き換えられます。しかも、会員名やサービス名などの動く値は**プレースホルダー**で差し込めるので、一人ひとりに合わせた文面が自動で組み立てられます。この記事ではその編集方法を説明します。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップを済ませた管理者の方。まだの場合は先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - 各通知メールの件名・本文を、自社のサービス名やトーンに書き換える - 会員名・サービス名・リンクなどの動く値を文面に差し込む - 変更した文面を、いつでも初期状態に戻す 所要時間は、よく使うメールを数本書き換えるだけなら **10分**ほどです。 --- ## 1. 「メール設定」を開く 左メニューの **MatchLayer → メール設定** をクリックします。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/e-01-overview-scaled.png) ページの上部に**使えるプレースホルダーの一覧**があり、その下に通知メールごとの編集エリアが並んでいます。 --- ## 2. 書き換えられる通知メールの種類 このページでは、次の通知メールの文面を編集できます。 | 通知メール | 送られるタイミング | | --------------- | --------------------------- | | **マッチング申込み** | 利用者が申し込んだとき | | **マッチング承認** | 提供者が申し込みを承認したとき | | **新着メッセージ** | メッセージが届いたとき | | **マッチング完了** | 取引が完了したとき | | **差し戻し** | 完了が差し戻されたとき | | **ユーザー審査依頼** | 会員審査が必要になったとき(管理者向け) | | **ユーザー承認** | 会員が承認されたとき | | **ユーザー却下** | 会員が却下されたとき | | **通報の受付(管理者宛)** | 通報が送られたとき(管理者向け) | それぞれに **「件名」** と **「本文」** の入力欄があります。使うものだけ書き換えれば大丈夫で、触らなかったメールは初期の文面のまま送られます。 --- ## 3. 件名と本文を書き換える 書き換えたい通知の編集エリアで、件名と本文を入力します。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/e-02-template-section.png) 入力できたら、ページ下部の **「設定を保存」** を押します。これで次回からその文面で送信されます。 > **補足**:各入力欄の下に「空にするとデフォルト値にリセットされます」と、初期の文面が表示されています。書き換える前に、元の文面を参考にすると書きやすいです。 --- ## 4. プレースホルダーで自動で値を設置する 文面の中に **プレースホルダー**(`{ }` で囲んだ目印)を書いておくと、メールが送られるときに実際の値へ自動で置き換わります。たとえば本文に `{user_name}` と書けば、受け取る会員それぞれの名前に変わります。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/e-03-placeholders.png) よく使うものを挙げておきます。 | プレースホルダー | 置き換わる内容 | | ------------------------ | --------------------- | | `{site_name}` | サイト名 | | `{user_name}` | 受け取る相手の名前 | | `{listing_title}` | 対象の掲載名 | | `{provider_name}` / `{seeker_name}` | 提供者名/利用者名 | | `{mypage_url}` | マイページのURL | | `{message_url}` | メッセージ画面のURL | | `{message_body}` | 届いたメッセージの本文 | | `{rejection_reason}` | 却下・差し戻しの理由 | 使えるプレースホルダーの全リストは、ページ上部の一覧に表示されています。 > **補足**:通知メールの種類によって、意味のあるプレースホルダーは異なります(たとえば「新着メッセージ」では {message_body} が活きますが、関係のないメールに入れても置き換わりません)。その通知に合うものを選んで使いましょう。書き方は半角の波かっこで、{user_name} のように正確に入力してください。 --- ## 5. デフォルトの文面に戻す 書き換えた文面を元に戻したくなったら、その**件名や本文を空にして保存**してください。空のまま保存すると、自動的に初期の文面に戻ります(エラーにはなりません)。一度書き換えても、いつでもやり直せます。 --- ## 6. メールが届かないときは 文面を整えても、そもそもメールが送れていなければ相手には届きません。届かないときは、次の2点を切り分けて確認してください。 - **そのメールの送信がオンになっているか**:どのイベントで通知メールを送るかは、**一般設定 →「通知・連携」タブ**で個別にオン/オフできます。文面を変えても、その通知の送信がオフだと届きません - **サーバーからメールを送れているか**:MatchLayer は WordPress の標準のメール送信機能を使います。サーバーの設定によっては届かないことがあるため、確実に届けたい場合は [WP Mail SMTP](https://ja.wordpress.org/plugins/wp-mail-smtp/) などのSMTPプラグインの併用を検討してください このページ(メール設定)は**文面の編集**を担当します。「送るかどうか」「ちゃんと送れているか」は別の場所で確認する、と覚えておくと迷いません。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. プレースホルダーが置き換わらず、{user_name} のまま届く **A.** 波かっこを含めて正確に書けているか確認してください(全角のかっこは使えません)。また、その通知メールでは意味を持たないプレースホルダーは置き換わりません。ページ上部の一覧にあるものを使ってください。 ### Q2. 文面を変えたのにメールが届かない **A.** 文面の編集と、メールの送信は別です。一般設定の「通知・連携」タブでそのメールの送信がオンか、サーバーからメールが送れているか(SMTP)を確認してください。 ### Q3. 元の文面が分からなくなった **A.** その欄を空にして保存すると、初期の文面に戻ります。また、各入力欄の下に初期の文面が表示されています。 ### Q4. 一部のメールだけ書き換えたい **A.** 問題ありません。書き換えたメールだけが新しい文面になり、触っていないメールは初期の文面のまま送られます。 ### Q5. HTMLで装飾したメールにできる? **A.** 件名・本文はテキストとして扱われます。装飾よりも、プレースホルダーで分かりやすく・ていねいな文面に整えることをおすすめします。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **メール設定** | 各通知メールの件名・本文を編集する管理画面(MatchLayer → メール設定) | | **プレースホルダー** | `{user_name}` のような目印。送信時に実際の値へ置き換わる | | **通知イベント** | 申込み・承認・新着メッセージなど、メールが送られるきっかけ | | **通知・連携タブ** | どのイベントで通知メールを送るかをオン/オフする設定(一般設定内) | --- # MatchLayerで予約・カレンダー機能を使う方法|時間枠と在庫つきの予約を受け付ける Source: https://matchlayer.jp/blog/calendar-reservation/ 撮影スタジオ、レンタルスペース、教室やサロン、カウンセリング——「日付と時間を指定して予約してほしい」サービスは多いものです。MatchLayer には、提供者が自分の営業時間と受け入れ枠を決めておき、利用者がその中から日時を選んで申し込める**カレンダー・予約機能**があります。 この機能を使うと、ただ「申し込む」だけでなく、**何日の何時から何時まで・何枠まで**という形で予約を受け付けられます。この記事では、機能のオン/オフから、提供者の空き枠設定、利用者の予約の流れまでをひととおり説明します。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップを済ませた管理者の方。まだの場合は先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - 予約・カレンダー機能をオンにして、日時指定の予約を受け付けられるようにする - 提供者として、営業時間・曜日・1枠の長さ・受け入れ人数(在庫)を設定する - 特定の日だけ閉じる、枠ごとに受け入れ数を変える、といった細かい調整をする - 利用者がどんな流れで予約するのかを把握する 所要時間は、機能をオンにするだけなら **3分**。提供者向けの設定の使い方を覚えるのも10分ほどです。 > **用語のイメージ**:この機能では、営業時間を「1枠○分」で区切った1コマを **時間枠(スロット)**、その枠が受け入れられる数を **在庫** と呼びます。たとえば「10:00〜18:00を60分枠・在庫2」なら、各時間帯を2件まで受け付けられます。 --- ## 1. カレンダー・予約機能をオンにする 左メニューの **MatchLayer → 一般設定** を開き、上部のタブから **「マッチング」** を選びます。 その中の **「カレンダー・予約機能」** にチェックを入れて、ページ下部の **「変更を保存」** を押します。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/c-01-calendar-setting.png) > **補足**:サイトジャンルで「予約型サービス」や「スペースレンタル」を選んでいる場合は、**最初からオンになっています**。チェックが入っているか確認するだけで大丈夫です。逆に「モノ」「人」のマッチングでは初期状態オフです。 これで、提供者の掲載に空き日程カレンダーが表示されるようになります。 --- ## 2. 提供者が空き枠を設定する 空き枠の設定は、**提供者自身が自分のマイページから**行います。ここがポイントで、**管理画面のリスティング一覧からは開けません**。提供者には次の流れを案内してください。 ### ① マイページの掲載一覧タブを開く 提供者がログインしてマイページを開き、**掲載一覧のタブ**を表示します(サイトジャンルの呼称に合わせて「スペース管理」「サービス管理」などと表示されます)。各掲載の行に **「カレンダー設定」** ボタンがあります。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/c-02-mypage-listings.png) ### ② カレンダー設定を開いて基本ルールを決める 「カレンダー設定」を押すと、設定モーダルが開きます。ここで、その掲載の受け入れルールを決めます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/c-03-calendar-modal.png) 設定できるのは次の項目です。 | 項目 | 内容 | | ------ | ------ | | **営業開始/営業終了** | 受け付ける時間帯。「時」と「分」(10分単位)のセットで選びます | | **営業曜日** | 月〜日のうち、予約を受け付ける曜日にチェック | | **時間枠の長さ** | 1コマの長さ(15/30/45/60/90/120分から選択) | | **在庫** | 1つの枠で受け入れられる数(例:席数・台数・人数) | | **休止開始/休止終了** | お昼休みなど、1日の中で受け付けない時間帯(任意・1回) | たとえば「営業10:00〜18:00/平日のみ/60分枠/在庫1/休止12:00〜13:00」と設定すれば、平日の各時間帯(昼休みを除く)に1件ずつ予約を受けられる、という具合です。 ### ③ 特定の日だけ調整する モーダル内の**月間カレンダー**で日付をクリックすると、その日の時間枠の一覧が下に開きます。ここでは、 - 枠ごとに**在庫を増減**する - 枠ごとに**閉鎖**する(その枠だけ受け付けない) - **「この日を全部閉鎖」/「この日の閉鎖を解除」** で、その日をまとめて開閉する といった調整ができます。臨時休業や、特定日だけ受け入れ数を増やす、といった運用に使えます。 --- ## 3. 利用者が予約する流れ カレンダー機能がオンのとき、利用者から見た申し込みは**2段階**になります。 - 掲載の詳細ページで、まず **日付を選ぶ** - その日に空いている **時間枠を選ぶ** そのうえで申し込みを送信します。 - **満席(在庫0)の枠は選べません**(グレーアウトして表示されます) - 申し込みが送られると、その枠の在庫が**1つ消費**されます - もしその申し込みが**却下**されたり取引が**終了**したりすると、消費されていた在庫は**自動的に戻ります**(別の人がまた予約できるようになります) このため、提供者が枠と在庫を決めておけば、過剰な予約が入らないように自動で制御されます。 --- ## 4. 予約された日時を確認する 予約付きの申し込みは、日時の情報も一緒に記録されます。確認できる場所は次のとおりです。 - **取引一覧**:各取引の行に予約日時が表示されます - **取引(マッチング)の詳細**:予約日時が「YYYY/MM/DD HH:MM - HH:MM」の形式で表示されます 提供者・利用者の双方が、自分の取引画面でいつの予約かを確認できます。 --- ## 5. 機能をオフにすると カレンダー・予約機能のチェックを外すと、空き日程の設定エリアや、利用者側の日付・時間枠の選択UIは表示されなくなります。申し込みは、日時を指定しない**従来どおりのシンプルな申し込み**に戻ります。 「日時の予約は不要で、まず問い合わせ・申し込みを受けたいだけ」というサービスなら、オフのままで構いません。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. 「カレンダー設定」ボタンが見当たらない **A.** まず一般設定の「マッチング」タブでカレンダー・予約機能がオンになっているか確認してください。そのうえで、設定は**提供者のマイページの掲載一覧タブ(「スペース管理」など)**から開きます。管理画面のリスティング一覧には表示されません。 ### Q2. 利用者の画面に予約カレンダーが出ない **A.** カレンダー機能がオンでも、その掲載の提供者がまだ営業曜日・営業時間を設定していないと、選べる枠が生成されません。提供者側でカレンダー設定を保存してもらってください。 ### Q3. お昼休みの時間に予約を入れたくない **A.** カレンダー設定の **「休止開始」「休止終了」** にその時間帯を設定してください。その帯の枠は作られません。 ### Q4. 特定の日だけ休みにしたい **A.** モーダル内の月間カレンダーでその日をクリックし、**「この日を全部閉鎖」** を押してください。あとで「この日の閉鎖を解除」で戻せます。 ### Q5. キャンセルされた枠は再び予約できる? **A.** はい。申し込みが却下・終了になると、その枠の在庫は自動的に戻り、別の利用者が予約できるようになります。 ### Q6. 1つの時間帯に複数人を受け入れたい **A.** カレンダー設定の **「在庫」** を増やしてください。在庫の数だけ、同じ枠に申し込みを受け付けられます(席数・台数・人数などに合わせて設定します)。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **カレンダー・予約機能** | 日付と時間枠を指定して予約を受け付ける機能。一般設定の「マッチング」タブでオン/オフ | | **時間枠(スロット)** | 営業時間を「1枠○分」で区切った1コマ。利用者はこの単位で予約する | | **在庫** | 1つの時間枠で受け入れられる数(席・台・人数など) | | **休止** | 1日の営業時間の中で、予約を受け付けない時間帯(お昼休みなど) | | **カレンダー設定** | 提供者がマイページの掲載ごとに営業時間・曜日・枠・在庫を設定する画面(モーダル) | | **提供者/利用者** | サービスを掲載する側/予約して申し込む側のユーザー | --- # MatchLayerで投稿された掲載を「承認制」にする方法|審査してから公開する設定と審査画面の使い方 Source: https://matchlayer.jp/blog/listing-approval-moderation/ MatchLayer は初期状態だと、提供者が「公開」を選んだ募集ページ(リスティング)はそのまますぐ公開されます。手軽な反面、「内容を一度チェックしてから世に出したい」「スパムや不適切な掲載が混ざるのは避けたい」という運営方針には合わないこともあります。 そんなときは**承認制**にできます。承認制にすると、提供者が公開しようとした掲載がいったん「審査中」で止まり、管理者が確認して**承認したものだけが公開**されるようになります。この記事では、その設定方法と、審査ページでの承認・却下のやり方を説明します。 > **想定読者**:MatchLayer の初期セットアップを済ませた管理者の方。まだの場合は先に[セットアップマニュアル](setup-manual)を読んでください。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - 投稿された掲載を、公開前に管理者が審査する「承認制」に切り替える - 「初回だけ審査」「毎回審査」など、運営に合った厳しさを選ぶ - 審査ページで掲載を確認し、承認または却下(理由つき)する 所要時間は、設定するだけなら **5分**ほどです。 --- ## 1. 承認制をオンにする 左メニューの **MatchLayer → 一般設定** を開き、上部のタブから **「入口(公開・登録)」** を選びます。 その中に **「○○承認」**(リスティングの呼称に合わせて「スペース承認」などと表示されます)という項目があります。ここで承認の運用を3択から選びます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/a-01-approval-setting.png) 選んだら、ページ下部の **「変更を保存」** を押します。これだけで承認制が有効になります。 > **補足**:承認制をオン(初回のみ/毎回)にすると、左メニューに **「○○審査」**(例:スペース審査)が現れます。逆に「承認不要」に戻すと、このメニューは自動的に隠れます。 --- ## 2. 3つの承認モードの選び方 | モード | 動き | こんな運営に | | --------- | ------ | ------------------ | | **承認不要(即時公開)** | 提供者が公開すればそのまま公開(初期設定) | スピード重視・信頼できる提供者だけのサイト | | **初回のみ承認が必要** | 新しい掲載は審査。一度承認された掲載は、あとで編集しても審査なしで反映 | 最初の1回だけ品質を確認したい。運用負荷を抑えたい | | **毎回承認が必要** | 新規でも編集でも、公開のたびに毎回審査 | 内容の正確さが重要・差し替えも必ず目視したい | 迷ったら、まずは **「初回のみ」** がおすすめです。新規の掲載だけチェックすればよく、審査の手間と品質のバランスが取りやすいモードです。後からいつでも変えられます。 --- ## 3. 承認制にすると投稿の流れはこう変わる 承認制をオンにすると、提供者から見た掲載の流れが変わります。管理者として、提供者にどう見えているかを知っておくと案内がしやすくなります。 - 掲載フォームの公開ボタンが、**「審査を申請する」** という表示に変わります - 申請後は「審査中です。管理者が承認するまでお待ちください」と表示されます - その掲載は**まだ公開されません**(サイトの一覧には出ません) - 提供者のマイページでは、その掲載に **「審査中」** のバッジが付きます つまり提供者は「出したつもりがすぐ載らない」と戸惑うことがあるので、承認制にしたことと、承認まで少し待つ必要があることは、登録案内やヘルプで一言伝えておくと親切です。 > **補足**:「初回のみ」モードでは、すでに承認済みの掲載を提供者が編集しても審査中には戻りません。「毎回」モードでは、編集して公開するたびに審査中になります。 --- ## 4. 審査する(承認・却下) 審査待ちの掲載が出ると、左メニューの **「○○審査」**(例:スペース審査)に**件数バッジ**が付きます。クリックして審査ページを開きます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/a-02-review-page.png) 一覧には、審査待ちの掲載が次の情報で並びます。 | 列 | 内容 | | --- | ------ | | **リスティング名** | 掲載のタイトル(クリックで編集画面へ) | | **提供者** | 申請した提供者の名前 | | **申請日時** | 審査に回ってきた日時 | | **プレビュー** | 公開後と同じ見た目を別タブで確認 | | **操作** | 「承認」「却下」ボタン | ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/a-03-review-table.png) ### 内容を確認する まず **「プレビュー」** を押して、公開されたときと同じ見た目で内容を確認します。審査中の掲載は通常フロントに出ませんが、プレビューは管理者だけが見られる形で開きます。 ### 承認する 問題なければ **「承認」** を押します。その場で掲載が公開され、提供者に承認の通知が届きます。 ### 却下する 修正が必要なときは **「却下」** を押します。すると**却下理由を書く入力欄**がその場で開くので、理由を入れて **「送信」** します。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/a-04-reject-form.png) 却下した掲載は**下書きに戻り**、入力した理由が提供者に通知されます。提供者は内容を直して、もう一度申請できます。 --- ## 5. 承認・却下のあとに起きること - **承認**:掲載が公開され、提供者に「承認されました」の通知が届きます - **却下**:掲載は下書きに戻り、提供者に理由つきの通知が届きます。提供者は修正して再申請できます - **審査依頼の通知**:掲載が審査中になると、**管理者にも**「審査依頼が届きました」という通知が入ります(承認制がオンのときだけ)。管理者が複数いる場合は全員に届きます > **メール通知について**:これらの通知をメールでも届けるには、サイトからメールが正しく送れる状態になっている必要があります。届かない場合は、[WP Mail SMTP](https://ja.wordpress.org/plugins/wp-mail-smtp/) などのSMTPプラグインの併用を検討してください。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. 「○○審査」メニューが見当たらない **A.** 承認モードが「承認不要」のままだと、このメニューは表示されません。一般設定の「入口(公開・登録)」タブで「初回のみ」または「毎回」を選んで保存してください。 ### Q2. 承認制にしたのに、提供者の掲載がすぐ公開されてしまう **A.** 「初回のみ」モードでは、すでに一度承認された掲載の編集は審査されずに反映されます。新規・編集を問わず毎回チェックしたい場合は「毎回承認が必要」を選んでください。 ### Q3. 却下した掲載はどうなる?消える? **A.** 消えません。**下書きに戻る**だけです。提供者が修正して再申請できます。却下時に入力した理由が提供者に通知されます。 ### Q4. 審査待ちが多くて大変。負荷を下げたい **A.** 「初回のみ」モードに切り替えると、審査対象が新規の掲載だけになり、一度通った掲載の更新は審査不要になります。 ### Q5. 審査中の掲載を、公開前に実際の見た目で確認したい **A.** 一覧の **「プレビュー」** を使ってください。審査中の掲載は通常フロントに出ませんが、プレビューなら管理者だけが公開後と同じ見た目で確認できます。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **承認制** | 提供者が公開しようとした掲載を、管理者が審査してから公開する運用 | | **承認モード** | 承認の運用(承認不要/初回のみ/毎回)。一般設定の「入口(公開・登録)」タブで選ぶ | | **審査中** | 公開申請されたが、まだ承認されていない状態。サイトの一覧には表示されない | | **審査ページ** | 審査待ちの掲載を一覧で確認し、承認・却下する管理画面(「○○審査」メニュー) | | **リスティング** | 提供者が掲載する案件・サービス・モノ・スペース等の総称(呼称はサイトジャンルで変わる) | | **提供者** | サービスや案件を掲載する側のユーザー | --- # MatchLayerプラグインを更新する方法|zipファイルから手動でアップデートする Source: https://matchlayer.jp/blog/update-plugin/ MatchLayer は機能の追加や改善が続いています。新しいバージョンが用意されると、配布元から**更新用のファイル(zip)**のダウンロードURLがメールで届きます。このファイルを使えば、WordPress の標準機能で**今のMatchLayerに上書き更新**でき、サイトの設定や会員・掲載などのデータはそのまま引き継がれます。 この記事では、届いた更新ファイル(例:`matchlayer-1.1.0.zip`)でMatchLayerを最新版にする手順を、画面付きで説明します。 > **想定読者**:MatchLayer を導入済みの管理者の方。WordPress の管理画面の基本操作ができる前提で書いています。 > **事前準備**:万一に備えて、更新前にサイトのバックアップを取っておくと安心です。更新ファイルは、メールのダウンロードURLから取得しておきます。 --- ## この記事でできるようになること 通読すると、次のことができるようになります。 - 届いた更新ファイル(zip)でMatchLayerを最新版に更新する - 設定やデータが消えないことを理解して、安心して更新する - うまくいかないときの対処を知る 所要時間は **5分**ほどです。 > **大事な前提**:MatchLayer は、WordPress の公式プラグイン一覧から配布しているわけではないため、管理画面に「更新があります」という通知は出ません。**配布元から届くzipを使って、手動で更新**します。 --- ## 1. 更新ファイル(zip)を用意する メールに記載されたダウンロードURLから、更新ファイルをダウンロードします(例:`matchlayer-1.1.0.zip`)。 **ダウンロードしたzipは、解凍せずそのまま使います。** WordPressがzipのままアップロードを受け付けるので、展開する必要はありません。 --- ## 2. 「プラグインのアップロード」画面を開く WordPress 管理画面の **プラグイン → 新規追加(プラグインを追加)** を開き、ページ上部の **「プラグインのアップロード」** ボタンをクリックします。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/u-00-add-plugin.png-2026-06-16-07-38-13-scaled.png) クリックすると、ファイルを選ぶエリアが表示されます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/u-01-upload-form.png) --- ## 3. zipを選んでインストールする - **「ファイルを選択」** を押して、用意した `matchlayer-x.x.x.zip` を選びます - **「今すぐインストール」** を押します アップロードが始まり、WordPressがファイルの中身を確認します。 --- ## 4. 「すでにインストールされています」→ 置き換える すでにMatchLayerが入っているサイトでは、**「このプラグインはすでにインストールされています」** という画面が表示されます。ここには、**現在のバージョンとアップロードしたバージョンを比較した表**が出ます。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/u-02-overwrite.png) 内容(例:現在 1.0.0 → アップロード済み 1.1.0)を確認したら、**「アップロードしたもので現在のものを置き換える」** ボタンを押します。 > **補足**:この画面はまだ置き換えていない確認段階です。ボタンを押してはじめて更新が実行されます。 --- ## 5. 更新の完了を確認する 「プラグインの更新に成功しました」と表示されれば完了です。 ![](https://matchlayer.jp/wp-content/uploads/2026/06/u-03-success.png) 念のため、**プラグイン → インストール済みプラグイン** を開いて、MatchLayer のバージョンが新しくなっていることを確認しましょう。 更新の間も**MatchLayerは有効化されたまま**で、サイトの設定・会員・掲載などのデータはそのまま残ります。ライセンスの再認証も必要ありません(入れ替わるのはプラグインのファイルだけです)。 --- ## 困ったときは(FAQ) ### Q1. 更新すると設定やデータは消える? **A.** 消えません。設定・ライセンス・会員・掲載・カテゴリなどはデータベースに保存されており、更新で入れ替わるのは**プラグインのプログラム部分(ファイル)だけ**です。 ### Q2. zipは解凍してから使うの? **A.** いいえ。**zipのまま**アップロードしてください。解凍した中身のフォルダをアップロードすると失敗します。 ### Q3. 「このプラグインはすでにインストールされています」と出た **A.** 正常です。既存のMatchLayerが検出されているので、そのまま **「アップロードしたもので現在のものを置き換える」** を押せば更新されます。 ### Q4. 更新後にライセンスの再認証は必要? **A.** 不要です。ライセンス情報も保持されるので、更新後すぐにそのまま使えます。 ### Q5. うまく更新できない/エラーになる **A.** 次の手順でも更新できます:**プラグイン → MatchLayer を「無効化」→「削除」→「新規追加」から zip をアップロードして「有効化」**。この方法でも、**データベース内の設定・データは残ります**(MatchLayer を完全に削除する操作=アンインストールを実行しない限り、データは消えません)。心配な場合は、事前にバックアップを取ってから行ってください。 ### Q6. 更新ファイルが手元にない **A.** 配布元から届いたメールのダウンロードURLから取得してください。URLが見当たらない場合は配布元に問い合わせてください。 --- ## 用語集 | 用語 | 意味 | | ------ | ------ | | **更新ファイル(zip)** | 新しいバージョンのMatchLayer本体をまとめたzip形式のファイル(例:matchlayer-1.1.0.zip) | | **プラグインのアップロード** | WordPress標準の、zipからプラグインを導入・更新する機能 | | **上書き更新** | 既存のプラグインを、アップロードした新しいファイルで置き換えて更新すること | | **アンインストール** | プラグインを完全に削除し、データベース内のデータも消す操作(通常の更新では行われない) | --- # ビジネスマッチングの法律|個人が踏み越えやすい4つのライン Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-business-legal-basics/ 「友人に仕事を回して紹介料をもらう」「中古品の売り買いを橋渡しする」。ビジネスマッチングを個人で始めようと考えると、こうした"人と人をつなぐ動き"が浮かびませんか。気軽に見えても、繰り返し報酬を受け取り始めた瞬間から、無許可営業や無資格仲介に当たることがあります。この記事は条文の解説ではなく、自分の動きを診断する道具として使ってみてください。 なお、本記事の内容は2026年6月時点の情報をもとに整理した参考情報です。実際に動き出す前には最新の法令や所管省庁のガイドラインを必ずご自身で確認していただき、最終的な判断は各自の責任で行ってください。本記事の内容について筆者は責任を負いかねます。 **この記事を読み終えると、次の3点が分かります。** - 個人が仲介者として動くときの法律規制の全体像 - 「人の紹介」「不動産」「モノ」「契約締結への関与」の4場面で、どこからアウト寄りに当たるかの目安 - グレーゾーンに当たりそうなときの相談先と、開業前に準備しておきたい実務項目 すべての判定の出発点になる「業として行う」から見ていきましょう。 ## すべての判定の前提:「業として行う」とは何か 主要業法は揃って「業として行う者」に許可や免許を求める構造です。「業」に当たらなければ規制の対象外になる場合もあるので、ここが最初の関門になります。 判定の観点は2つあります。**反復継続性(繰り返す前提かどうか)**は、回数より「続ける意思」が本質で、SNS募集や定期課金など繰り返す前提があれば1回でも「業」と評価されることがあります。**営利性(お金を受け取る前提かどうか)**は、活動全体で対価を得る設計なら該当します。 「副業だから大丈夫」とも限りません。知人に労働者を紹介して仲介手数料を受け取っていた個人が、職業安定法違反で逮捕された事例もあります。 ## 人を紹介して報酬を受け取るとき 求職者と求人企業を引き合わせて雇用関係の成立を斡旋(求人と求職者をつなぐこと)する行為は、職業安定法上の「職業紹介」に当たります。有料で行うには厚生労働大臣の許可が必要で、無許可なら**1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金**が科されます。 「業としての職業紹介」かどうかは、次の3要素で自己診断すると整理しやすいでしょう。 - **報酬の受け取り方**(紹介料の有無、成功報酬型か固定か) - **関与の継続性**(一度きりか、継続的か) - **契約名義**(雇用契約に関与するか、情報提供にとどまるか) 「友人に1回仕事を回して食事をおごってもらう」程度ならほぼ規制の外です。一方、複数社に継続的に人材を紹介して紹介料を受け取る状態になると、業として営んでいると評価されやすくなります。 なお、業務委託のマッチングなら職業安定法の対象外です。ただし実態が指揮命令下の労務提供なら雇用扱いされる場合があるので、形だけで判定できない点は覚えておきましょう。 ## 不動産案件に関わるとき 宅建業法では、土地や建物の売買・交換・賃貸借の「代理」または「媒介」を業として行う場合に、宅地建物取引業の免許が必要です。「賃貸物件を友人に紹介して仲介手数料を受け取る」「不動産案件を取り次いでキックバック(紹介の見返りに受け取る金銭)をもらう」といった動きも、規模次第で対象になります。無免許営業は**3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(併科あり)**と重めです。 「相手の名前を教えるだけ」の情報提供なら該当しないとされていますが、物件説明や契約条件の交渉、現地案内に関わると「媒介行為」と評価されることがあります。判断に迷うときは、グレーゾーン解消制度(事業計画段階で所管省庁に解釈を文書で確認できる制度)も活用できます。 ## モノを仲介するとき 中古品の売買・交換を業として行う、または他人の中古品売買を媒介・委託受託する場合は、**古物商許可(窓口は警察署)が必要**になります。無許可なら**3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金**です。 つまずきやすいのは「古物」の範囲です。未使用品でも、誰かが使用目的で一度取引したものは「古物」扱いになります。ハンドメイド作品も中古材料を使えば古物扱いですし、チケット転売仲介も業として行うなら同じ扱いです。フリマアプリのように「場の提供だけ」なら原則対象外ですが、在庫保管・委託受託・代金収受に関わると古物商側に近づきます。 犯罪収益移転防止法(犯収法)にも触れておきます。一般的なスキルシェアやCtoCマッチングに直接の義務はかかりませんが、貴金属を扱う古物商・金融サービス仲介・不動産仲介などでは、本人確認が「任意機能」から「法的義務」に変わります。 ここで挙げた4法令はあくまで代表例です。業界ごとに固有のルール(金融商品取引法・保険業法・医療広告ガイドラインなど)もあるので、参入したい業界が決まったら個別に調べてみてください。 ## 契約締結に関与するとき 2024年11月1日施行の通称「フリーランス新法」は、フリーランスと発注事業者の取引を適正化する法律です。仲介者として動く人にも、発注者側の義務が発生する場合があります。 意識したい義務は2つあります。**取引条件の明示義務**では、書面または電磁的方法(メールやチャットなどデジタル手段)で、業務内容・報酬額・支払期日を直ちに明示する必要があります。**報酬支払期日の規制**もあり、成果物を受領した日から60日以内のできる限り短い期間内に報酬を支払うことが求められます(業務委託期間が1ヶ月以上の取引では、受領拒否や内容変更の強制なども別途禁止されます)。 紹介して終わるだけなら、運営者は基本的に発注者ではありません。ただし、報酬を一旦預かる(エスクロー=第三者が代金を一時預かる仕組み)、発注書を自分の名義で渡す、報酬や納期を自分が決めて提示するといった動きに関わると、新法上の義務が発生します。 ## 開業前に整えたい準備と相談先 サイトを公開する前に、最低限これだけは整えておきたいリストです。 - **開業届の提出**(e-Taxなら24時間オンラインで完結) - **屋号付き銀行口座の開設**(事業とプライベートを分離) - **利用規約とプライバシーポリシー**の整備 - **本人確認フローの設計** - **特定商取引法に基づく表記** 開業前の相談については無料窓口を使うのがおすすめです。入りやすい窓口としては、**よろず支援拠点**(中小機構、47都道府県に設置)、**商工会議所の創業相談**、**ひまわりほっとダイヤル**(日弁連、中小企業向け)などがあります。 所管省庁にも直接聞けます。職業紹介関連は各都道府県労働局、古物営業法は警察署生活安全課、不動産関連は各都道府県の宅建免許担当部署が窓口です。それでも迷うなら、許認可申請は行政書士、契約書・利用規約は弁護士に相談するのが目安になります。 ## まとめ:規制ラインを把握すれば、個人でも動き出せる 主要業法の判定は「業として行うか(反復継続性・営利性)」が共通の出発点になります。そのうえで「人の紹介」「不動産」「モノ」「契約締結への関与」の4場面に規制ラインがあり、「紹介止まり」と「契約に関与する」の境界は、報酬・関与の継続性・契約名義の3要素で自己診断できます。開業前のチェックリストと無料相談先を押さえれば、グレーゾーンも安全側に倒せるはずです。 次の一歩として、自分の動きを紙に書き出してみてください。「業として行うのか/4場面のどれに当たるか」を整理し、不安が残るところは動く前に無料窓口で相談するのがおすすめです。 マッチングの仕組みを改めて整理したい方は、本シリーズの他の記事も覗いてみてください。自前でマッチングサイトを立ち上げる選択肢に興味があれば、MatchLayerのようなサービスも有効な手段かもしれません。 --- # マッチングビジネスの市場トレンド|成長を支える3つの変化 Source: https://matchlayer.jp/blog/matching-business-market-trends/ ## はじめに:なぜ今、マッチングビジネスのトレンドを知る必要があるのか 副業や独立を考えるなかで、「マッチングビジネス」という言葉を目にする機会が増えたと感じる方も多いのではないでしょうか。マッチングビジネスとは、人と人、企業と個人など、ニーズを持つ二者をWeb上で出会わせて成立を仲介する事業の総称です。 「伸びていると聞くけれど本当なのか」「今から関わって遅くないのか」と気になりますよね。この記事では、公的データと社会背景の両面から、その疑問に答えていきます。 **この記事を読み終えると、次の3点が分かります。** - マッチング市場の規模感と成長スピード - 副業解禁・働き方改革・フリーランス法という3つの社会変化が市場を押し上げる構造 - 個人や小規模事業者にとって「今が参入適期」と言える客観的根拠 それでは実際の数字から見ていきましょう。 ## 数字で見るマッチング市場:規模・成長率・利用者推移 ### 国内マッチング市場の規模と成長率 シェアリングエコノミー協会と情報通信総合研究所が2025年1月に公表した調査では、国内のシェアリングエコノミー市場(個人や企業がモノ・スキル・場所などを貸し借りする経済活動の総称)の規模は2024年度に3兆1,050億円となり、過去最高を更新しました。同調査は2030年度に14.2兆円まで広がる可能性も示しています。まだまだ伸びしろが残るフェーズだと言えそうです。 ### 利用者数・登録者数の推移 需要と供給の両輪が伸びているのも見逃せないポイントです。クラウドワークスの登録ワーカー数は2025年9月末で743.8万人、登録クライアントは107.2万社にのぼります。ココナラも会員登録数550万人を突破しました。働き手だけでなく依頼する側も増え続けているのが分かります。 ### 海外と比較した日本市場の位置づけ 一方で、日本のシェアリングサービスの認知度は約5割にとどまります(総務省『情報通信白書』)。逆に言えば、まだ知らない人が半分も残っているということです。これから取り込める層が大きく残っている市場だと考えられます。 ## 市場を押し上げた3つの社会変化|副業解禁・働き方改革・フリーランス法 ### 2018年・副業解禁(モデル就業規則改定) 「副業解禁」は法律ではありません。厚生労働省が2018年1月にモデル就業規則(企業が就業規則を作るときの雛形)を改定し、副業禁止の条文を削除したことが起点になっています。パーソル総合研究所の調査では、企業の副業容認率は2018年の51.2%から2025年には64.3%まで上がりました。ここ7年で1割以上も増えた計算です。 ### 2019年・働き方改革関連法 2019年4月施行の働き方改革関連法では、残業時間の上限規制や年5日の有給取得義務化が定められました。平日の夜や週末にまとまった時間を確保しやすくなった方も多いはずです。生まれた時間を副業に振り向ける動きが広がる一方、企業側もスポットでの外部人材活用ニーズ(必要なときに必要なスキルを持つ人へ短期で仕事を頼みたいというニーズ)が高まりました。 ### 2024年・フリーランス法施行 2024年11月1日には、フリーランス・事業者間取引適正化等法(通称フリーランス新法)が施行されました。書面での取引条件明示や、原則60日以内の報酬支払いなどを企業に義務づける法律です。マッチングサービス経由でも同じルールが適用されるため、「未払いトラブルが心配で踏み込めない」という方の利用ハードルも下がりました。 ### 3つの変化を時系列でつなぐ 副業解禁が働き手の「量」を、働き方改革が使える「時間」を、フリーランス新法が取引の「信頼」を、それぞれ順番に積み上げてきた構図です。一過性のブームではなく、制度に支えられた構造的なトレンドだと言えるのではないでしょうか。 ## 伸びている領域はどこか|スキル・人材・暮らしの3分野 ### スキルシェア領域 イラスト、ライティング、講座など「個人の得意」を売買するスキルシェアは、副業層の拡大と直結して伸びています。ココナラの累計出品数は2025年10月に100万件を突破しました。 ### 人材・業務委託マッチング領域 企業の人手不足とフリーランス新法による信頼担保が重なり、企業同士をつなぐスポット人材マッチング(必要なときだけ専門人材に仕事を頼む仕組み)も急成長しています。HiPro Direct(パーソルキャリア運営)は導入企業4,000社超、ブランド全体(HiPro)では登録プロ人材10万人超にまで広がりました。 ### 暮らし・地域・趣味領域 家事代行や地域人材マッチングは、大手の寡占が比較的緩い領域です。家事代行は約4,000社が並立しており、料理特化やシニア向けなど細かい隙間が残っています。領域を絞り込めば、個人や小規模事業者にも十分チャンスがあります。 ## なぜ「今」が参入適期と言えるのか ### 市場の伸びと制度整備のタイミングが重なる稀な局面 新しい市場では「制度が追いつかず、個人がリスクを引き受ける」期間が長くなりがちです。マッチング市場は、2024年11月のフリーランス新法で個人を守る制度がほぼ揃ったうえに、年率2割を超えるペースで拡大しています。市場成長と制度整備が同時に進む局面は、思いのほか珍しいタイミングです。 ### 大手が取りこぼす領域に個人が入れる構造 大手のマッチングサービスは、汎用的なマッチングを大量に回す構造のため、件数が少ない特定業界・地域・スキルには手を出しにくい性質があります。だからこそ、業界経験者が自分の知る業界の不便だけに絞り込む型なら、個人や小規模事業者の方が機動的に立ち上げられます。乗り遅れではなく、制度と市場が揃った今だからこそ動ける、と捉える方が実情に近いのではないでしょうか。 ## まとめ:データが示す「構造的追い風」のなかで何を見るか ここまでの内容を振り返ります。マッチング市場は公的データの上でも継続的に拡大しており、副業解禁・働き方改革・フリーランス法の3つが「量・時間・信頼」の三層で市場を押し上げてきました。汎用的な領域は大手が押さえる一方、領域を絞れば個人や小規模事業者にも余地が残ります。市場成長と制度整備が同時に進む今は、構造的な参入適期と呼べる局面だと言えそうです。 ぜひ一度、自分が関わりたい領域がこの追い風のどこに位置するのか、紙に書き出してマッピングしてみてください。市場の伸び・競合の集中度・自分の経験という3つを並べるだけでも、進む方向が見えやすくなります。 なお、自前でマッチングサービスを立ち上げる選択肢として、WordPressプラグインのMatchLayerを活用する道もあります。興味があればシリーズの構築系記事も覗いてみてください。 --- # マッチングの鶏と卵問題を突破する4つの戦略 Source: https://matchlayer.jp/blog/chicken-egg-problem-matching-platform/ フリマアプリを思い浮かべてください。売り手がいなければ買い手は来ませんが、買い手がいなければ売り手も出品しません。マッチングの仕組みは、欲しい人(需要)と提供する人(供給)の両側がそろって初めて動きます。ところが両側は、お互いを待ち合ってしまうのです。この出発点の矛盾を「鶏と卵問題(コールドスタート問題とも言います)」と呼びます。 この記事を読み終えると、次の3つが分かります。 - 鶏と卵問題がなぜ構造的に難しいのか - フリルやWantedlyなど実在のサービスが初期に打った具体策 - 自分のサービスでまず「どちらの側から集めるか」をどう決めるか 人が集まらないのは、あなたの力不足ではありません。仕組みそのものの構造の問題なのです。ここからは、その構造をどう崩すのか、4つの戦略を見ていきましょう。 ## そもそも「鶏と卵問題」とは何か マッチングの場は、片側だけでは機能しません。だから両側を同時にそろえたくなります。でも一度に追うと、どちらも中途半端になり、来た人が「相手がいない」と去ってしまうのです。 突破の鍵は、実はシンプルです。両側を同時に追わず、まず片側を厚くして、その人だかりでもう片側を引き寄せればいいのです。それでは4つの打ち手を順に見ていきましょう。 ## 戦略①供給側を先に埋める:フリルが「売り手」からそろえた理由 最初の打ち手は、供給側(出品者やサービスを提供する側)を先にそろえる方法です。売り手には「お金を稼げる」という動機があるので集めやすいですよね。買い手は、商品が並んでいて初めて来る理由ができます。空の棚に人を呼んでも、すぐ去られてしまうのです。 フリマアプリのフリル(FRIL)は、この供給先行を地で行きました。最初に狙ったのは、雑誌の読者モデルたちです。撮影用の衣装を自腹で買い、一度着たら手放したい彼女たちは、放っておいても出品者(供給側)になってくれました。人気モデルがブログで紹介したときには、いつもは数百人だった一日の登録が1,000人を超えたとも言われます。 個人が学べるのは、人を呼ぶ前に、まず見える在庫を用意しておくことです。商品でもサービスメニューでも過去の作例でもかまいません。3件でも「見るものがある」状態を作ってから集めましょう。 ## 戦略②需要側を先に集めて供給を呼び込む:Wantedlyが作った流れ 戦略①とは逆の発想もあります。需要側(使いたい人や求職者)を先に集めて、その人だかりで供給側を呼び込むやり方です。需要側が見えていると、供給側も「ここに顧客がいる」と参加してくれます。 採用サービスのWantedlyは、この順番を選びました。募集ページで給与・待遇の記載をあえて禁止し、「条件」ではなく「理念への共感」で動く求職者を先に集めたのです。2011年ごろにはネットメディアで紹介され、2週間で1万人を超える登録があったそうです。 ただし、需要側だけ集めても、提供されるものがなければ人はすぐ去ります。間を置かず供給側を口説くのがコツです。個人なら、事前登録リストやSNSのフォロワーで関心層の多さを見せ、提供側へ声をかけましょう。 ## 戦略③ニッチに絞って密度を上げる 3つ目は、狙う範囲をうんと狭く切る方法です。最初から全国・全ジャンルを狙うと、「近くに相手がいない」スカスカの状態になってしまいます。範囲を絞れば、少人数でも「自分の周りは相手で埋まっている」と感じられます。これが、盛り上がりに必要な最低限の人数、いわゆるクリティカルマス(集まって初めて使える人数のこと)です。総数より密度が効きます。 象徴的なのがFacebookです。2004年の公開当初、登録できるのは「ハーバード大学の学生だけ」でした。狭く切ったぶん校内の密度は一気に高まり、最初の1か月で学部生の半数を超える人が登録したと言われています。そこから一校ずつ広げていったのです。 あなたも同じように切れます。たとえば地理(住む市や沿線)、カテゴリー(ジャンル特化)、コミュニティ(同じ資格や業界の仲間)で区切る手があります。どれか一つで小さく区切り、まず1区画だけ埋め切る発想で始めてみてください。 ## 戦略④運営者自身が片側を埋める 両側がどうしても自然発生しないなら、最後の手があります。運営者であるあなた自身が、片側を手作業で埋めてしまうのです。これは「コンシェルジュMVP(本来はシステムに任せる部分を、まず運営者が手作業で代行して小さく試す方法のこと)」と呼ばれます。 フードデリバリーのDoorDashは、まさにこれを地で行きました。配達員がいない状態で、創業した学生たちが自分で料理を取りに行き、客に届けたそうです。掲示板のRedditも、創業者たちが最初の見本投稿を自分で用意したという話があります。人をだますためではなく、場の使い方の手本を自分で示しただけです。 大手も、最初はこうして泥臭く手で埋めていたのですね。運営者自身が提供者を兼ねるのは、個人の立ち上げではむしろ王道です。地味ですが、1件でも「取引が動いている」と見せられれば、次の人は安心して入ってきてくれます。 ## まとめ:4つの戦略から、自分のサービスで「まず片側」を決める 鶏と卵問題は、両側を同時に追いかけるから詰まります。突破策は「片側から崩す」、これに尽きます。①は供給を先に埋めるフリル型、②は需要を先に集めるWantedly型、③は範囲を狭く切るニッチ集中、④は運営者が自分で片側を埋めるやり方でした。 まずは「自分のサービスは、どちらの側からなら先に集められそうか」を1つだけ決めてみてください。どちらが正解かは、正直やってみないと分からない部分もあります。それでも、決めてしまえば立ち上げの動きはぐっと具体的になるはずです。 両側がそろい始めたあとは、その場をどう機能させ続けるかが次のテーマです。マッチングプラットフォームの設計に興味があれば、関連記事も覗いてみてください。 --- # SaaS型マッチングプラットフォームの収益化とサブスク設計 Source: https://matchlayer.jp/blog/saas-matching-platform-subscription-model/ ## 「成立ごとに課金」だけじゃない、SaaS型サブスクという第3の道 マッチングビジネスで稼ぐと聞くと、「成立したら何%取る」モデルを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実は収益化の方法には、成功報酬型・マーケットプレイス型と並んで、利用そのものに月額を払ってもらう「SaaS型サブスク」という第3の道があります。SaaSとは、ソフトウェアを月額で貸し出す形のサービス(Software as a Service)のことです。サブスクは、月額や年額で料金を払って使い続ける仕組みだと考えてください。 本記事を読み終えると、次の3点が分かるようになります。 - 成功報酬型とサブスク型では、年間売上・予測のしやすさ・運営の手間がどう違うか、同じ前提の数値で比較できます - 個人・スモールチームがサブスク型を選ぶべき条件と避けたい条件を判断できます - 「成立した瞬間にお客さんが離れる」問題を防ぐサブスク設計と、ハイブリッド型の使いどころが見えてきます 自分の規模で本当に成立する数字なのか、一緒に試算していきましょう。マーケットプレイス型は[id 11の記事]、代理店・仲介型は[id 12の記事]にまとめています。 ## SaaS型マッチングプラットフォームとは何か SaaS型マッチングをひと言で言うと、「成立件数ではなく、利用すること自体に月額課金する仕組み」です。何件マッチしてもゼロ件で終わっても月額料金は同じで、ここが手数料型・成功報酬型との根本的な違いになります。代表例はWantedlyの法人プランやEight Career Designで、求人やスカウト枠を持てるだけで月額が発生する形です。 「個人には縁遠い話では?」と感じたかもしれませんね。ところがここ数年で景色は大きく変わりました。決済はStripe、認証はFirebase、通知はSendGridのように、5年前なら数百万円かかった基盤が、月数千円〜1万円のSaaSと無料枠で揃う時代になっています。個人・スモールチームでもSaaS型マッチングを選択肢に入れられるようになってきました。 ## 成功報酬型 vs サブスク型の数値シミュレーション 前提は「月間アクティブユーザー100名/マッチング成立率5%/平均案件単価10万円/成功報酬15%/サブスク月額3,000円」としましょう。仮の数字なので、ご自身の数字に置き換えて読んでみてください。 ### 【表1】年間売上・予測可能性・運営負荷の比較 | 課金モデル | 年間売上目安(※) | 月次の変動 | 稼働依存度 | キャッシュフロー特性 | | --------------- | --------------------------- | --------------- | --------------- | ------------------------------ | | 成功報酬型 | 約90万円 | 大きい | 高い | 初月から立つが積み上がらない | | 純粋サブスク型 | 約180万円(有料50人到達後の安定期) | 小さい | 中 | 立ち上げ期は赤字、徐々に安定 | | ハイブリッド型 | 中間 | 中 | 中〜高 | 基礎収益で運転資金を確保しやすい | ※純粋サブスク型の180万円は3,000円×50人×12ヶ月の試算です。有料50人に到達するまでは、段階的に売上が増えていく形になります。個人運営なら到達まで1〜2年かかるケースも珍しくありません。 年間売上はサブスク型が大きく見えますが、違うのは「いつ届くか」です。成功報酬型は初月から売上が立つ代わりに、毎月ゼロから積み直すことになります。一方サブスク型は積み上がっていく代わりに、安定圏に乗るまでの立ち上げ期間が必要になります。 ここで関係式を一つ押さえておきましょう。**LTV(1人のお客さんが解約までに払ってくれる合計額)= ARPU(1人あたりの月額売上)÷ 月次チャーン率(毎月解約していくお客さんの割合)**。直感的には月額×平均継続月数で計算できます。チャーン率の逆数が平均継続月数にあたるので、月次チャーン5%なら平均20ヶ月続いてくれる計算になりますね。 ### 【表2】有料会員50人時のチャーン率別シミュレーション 月額3,000円・有料会員50人を基準にして、チャーン率の違いがどこに効くかを並べてみます。 | 月次チャーン率 | 平均継続月数 | 1人あたりLTV | 50人維持に必要な月次新規獲得 | 新規獲得ゼロの場合、1年後の会員数 | | --------------------- | ------------------ | ---------------- | ----------------------------------------- | ------------------------------------------------- | | 3% | 約33ヶ月 | 99,000円 | 約1.5人/月 | 約35人(69%残存) | | 5% | 20ヶ月 | 60,000円 | 約2.5人/月 | 約27人(54%残存) | | 10% | 10ヶ月 | 30,000円 | 約5人/月 | 約14人(28%残存) | ※有料50人を維持できた場合、年間売上はいずれも約180万円で同じです。違いが出るのは「LTV」と「会員数を保つために必要な新規獲得量」、そして「新規獲得が止まったときに残る会員数」の部分です。 注目していただきたいのは、年間売上の数字ではなく「補充に必要な人数」と「1年後に残る会員数」の差です。チャーン10%だと、50人を維持するために毎月5人の新規獲得が必要になります。ところがチャーン3%なら、毎月1〜2人の補充で会員数を保てます。新規獲得が止まった場合の落ち込みも、10%だと1年で会員が3割以下に減ってしまいますが、3%なら7割近くが残ります。つまり会員数より継続率のほうが、個人運営の経営を大きく左右するんですね。 ## 個人・スモールチームでサブスクを成立させる3つの設計 「サブスクは将来美味しそうだけど、初動が重そう」と感じた方も多いかもしれません。個人で実際に成立させるための3つの設計を紹介します。 ### 1. 稼働レバレッジとCAC回収のリアル サブスクの魅力は、自分が動かなくても契約者数×月額で売上が積み上がっていく点にあります。ただ、初月から黒字にはなりません。広告費を払って取ったお客さんが、月額課金で元を取るまでの期間をCAC回収期間(顧客獲得コストを回収するまでの期間のこと)と呼びます。SaaS業界では半年〜1年が目安とされています。個人運営なら「最低半年は赤字」の前提で運転資金を見積もっておきましょう。 ### 2. 「成立したら解約」を防ぐチャーン抑制設計 マッチングSaaS固有の難しさは、お客さんの目的が達成された瞬間に解約されてしまう構造にあります。婚活サービスの「成婚解約」をイメージすると分かりやすいですよね。これを防ぐには、継続するほど蓄積される価値を組み込むのが正攻法です。取引履歴・レビュー、レコメンド精度、つながりネットワークなどが該当します。解約すると失われる資産が積み上がるほど、お客さんは留まりやすくなるはずです。 ### 3. ハイブリッド型という現実解 「純粋サブスクは初動が重く、純粋成果報酬は不安定」という両極の弱点を埋めてくれるのが、基本サブスク+成果課金のハイブリッド型です。「薄い月額基本料+成立1件ごとの少額追加課金」「無料閲覧+メッセージ送信時に課金」など、設計の幅は広く取れます。立ち上げ初期の中間解として使うと無理がありませんよ。 ## まとめ|自分の事業案で損益分岐を試算してみよう ここまで、成功報酬型とサブスク型の構造的な違い、個人で成立させる3つの設計、ハイブリッド型の位置づけを見てきました。要点をひと言で言えば、サブスク型は時間をかけて積み上がる代わりに、継続率の設計が命になるということです。 ご自身の事業案で、次の3つを仮置きしてみてください。 - 自分のサービスで、月額いくらなら払ってもらえそうか - 想定チャーン率は何%か - CAC回収までの数ヶ月、どれくらいの赤字を許容できるか 最初から完璧な答えは出なくて大丈夫です。仮置きしてみるだけで景色が変わってくるはずです。自前構築を検討する際の参考として、MatchLayerのようなプラットフォームを眺めてみるのも一つの手かもしれません。 --- # 代理店・仲介マッチング|業界別マージン相場と始め方 Source: https://matchlayer.jp/blog/agency-intermediary-matching-model/ ビジネスマッチングで個人が稼ぐ道は、大きく2つあります。1つは「メルカリやAirbnbのような場(プラットフォーム)を自分で作って手数料を取る」やり方。もう1つが、本記事で扱う「既にある会社や案件の間に立って紹介料・仲介料をもらう」やり方です。前者は仕組み作りから始める必要があって、副業で始めるにはハードルが高いと感じる方も多いのではないでしょうか。代理店・仲介型なら、今日からでも始められる現実的な選択肢になります。 この記事を読み終えると、次の3つが分かるようになります。 - 代理店・仲介型の3つの類型(紹介型・代理店型・エージェント型)が、関与の深さと報酬の続きやすさでどう違うか - 業界別の代理店マージン相場(人材紹介・不動産・保険・IT受託・SaaSなど7業界の具体的な数字) - マーケットプレイス型との比較から、自分は今どちらから始めるべきかの判断軸 そのうえで「今日から始める3ステップ」まで具体的にお伝えします(プラットフォーム側の詳細は[[id11: マーケットプレイス型]]を併せて読むと比較が深まります)。 ## 場を作らず「間に立つ」という選択肢|代理店・仲介型マッチングとは 代理店・仲介型は、既存の関係に入って案件単位で取り分を得るモデルのことです。たとえば転職エージェントは、求職者と企業の間に立って成約時に企業から年収の3割ほどを受け取ります。「それって中抜きでは?」と感じる方もいますよね。ただ仲介者は「探索コスト(相手を探す手間のこと)」を肩代わりすることで価値を生んでいます。在庫を持つ必要がなく初期費用もゼロなので、副業から始めやすいのが嬉しいところです。 ## 紹介型・代理店型・エージェント型|3類型を「関与の深さ×報酬の続きやすさ」で整理する 代理店モデルは関与の深さで3つに分かれます。**紹介型(リファラル)は見込み客を渡せば役目が終わるタイプで、アフィリエイトも仲間に入ります。**代理店型は特定メーカーと継続的に組むタイプです。SaaSならレベニューシェア(売上に応じて継続的に手数料が入る仕組み)も設計できます。**エージェント型**は契約まで担う最も深い形で、転職エージェントが典型例ですね。 | 類型 | 関与 | 報酬の特徴 | | ------ | ------ | --------------- | | 紹介型 | 浅い | 一回きりの紹介料 | | 代理店型 | 中〜深い | 継続フィー設計可 | | エージェント型 | 最深 | 完全成功報酬・高単価 | 責任が深まるほど報酬は大きくなる代わりに、自由度は下がります。このバランスを見ながら選んでみましょう。 ## 業界別の代理店マージン相場|数字で見る一案件の取り分 売上は「単価 × 件数 × 料率」で決まります。どの業界に乗るかで、取り分は大きく変わってきます。 | 業界 | 標準料率 | 支払い時期 | | ------ | ------------ | --------------- | | 人材紹介 | 想定年収の30〜35% | 入社日 | | 不動産・売買 | 売買価格3%+6万円が上限※400万円超の速算式 | 契約+決済時 | | 不動産・賃貸 | 賃料1ヶ月分が上限 | 契約時 | | 生命保険 | 初年度保険料の30〜70%+継続フィー | 契約後1〜2ヶ月 | | 損害保険 | 年間保険料の15〜25% | 契約後1〜2ヶ月 | | IT受託二次請け | 一次請けからの15〜30% | 検収後 | | SaaS紹介 | 数%〜30%(HubSpot20%等) | 四半期払い | たとえば年収500万円の人を1人紹介できれば、35%で175万円が動く計算です。ただ注意したいのは支払いタイミングです。人材紹介の場合、早期退職で返金(リファンド)が発生し、1ヶ月未満で約80%、1〜3ヶ月で約50%が返金対象になります。3〜6ヶ月分の運転資金を見ておくと安心ですね。手数料の中身については[[id17: 手数料モデル比較]]も参照してみてください。 ## マーケットプレイス型 vs 代理店・仲介型|「収益性×スケーラビリティ」の2軸4象限比較 両者の違いは「収益性(一件あたりの利益)」と「スケーラビリティ(どこまで広げられるかの度合い)」の2軸で整理できます。横軸にスケーラビリティ、縦軸に収益性を取ると、**マーケットプレイス型は右下(スケール高・単価低)、代理店・仲介型は左上(スケール低・単価高)**の象限に入ります。 | 軸 | マーケットプレイス型 | 代理店・仲介型 | | --- | ------------------------------ | --------------------- | | 一件あたり収益 | 0.2〜25% | 15〜35% | | スケーラビリティ | 高 | 中〜低 | | 立ち上がり期間 | 2〜5年 | 3〜6ヶ月 | メルカリの1,000円取引でプラットフォーム側に入るのは100円前後ですが、人材紹介なら1件で175万円も入ります。ただ代理店型には「自分が動かないと売上ゼロ」という弱点があります。目安としては「短期で月10万円なら代理店型、長期で資産化ならマーケットプレイス型」と覚えておくと判断しやすいですよ。まずは代理店型で生活費を作りつつ、その間にプラットフォーム側へ投資していくハイブリッド型が現実的だと思います。 ## 法的ラインだけは押さえておきたい|気をつけたい3つの規制 代理店・仲介型には、知らずに違反してしまいがちな規制が3つあります。**人材紹介は職業安定法の許可が必要で、不動産仲介は宅建業法の免許が要り、保険代理店は保険業法の登録が求められます**。これ以外にも、たとえば金融商品の仲介には金融商品仲介業の登録、医薬品なら薬機法、古物の売買仲介なら古物営業法など、業界ごとに固有のルールがあるものも少なくありません。参入したい業界が決まったら、まずは「その業界での仲介には何の許可・届出がいるか」を一度調べてみるのがおすすめです。詳しくは[[id4: 法律基礎]]を参照ください。 ## 人脈ゼロでも始められる|代理店モデルを今日から始める3ステップ **ステップ1:販売代理・紹介プログラムに登録してみる**。A8.netやもしもアフィリエイトなら登録無料で最短5分です。HubSpot Solutions Partnerは一律20%が最大3年継続します。ASP(広告主と紹介者をつなぐ仲介サイトのこと)への登録は、ランチの間に済んでしまいますよ。 **ステップ2:人脈で「片側だけ信頼関係がある分野」を特定する**。営業職なら法人の決裁者側、子育て中のママなら同じ属性のユーザー側、といった具合に、誰でも片側には信頼資産があるはずです。Saleshubは、この「片側人脈」を1件1万〜3万円のアポに変える代表例ですね。 **ステップ3:反対側の探索コストを引き受ける**。需要側に強いなら供給側のサービスを紹介し、供給側に強いならSaleshubで需要側を発掘してみましょう。BtoB SaaSのリファラルは通常案件より受注率が70%高いというデータもあります。これはAirbnbが創業期にやった「コンシェルジュMVP(運営者が手作業でマッチングする最初の小さな実験のこと)」と同じ発想です。 ## まとめ|代理店で実績を積み、次は「自前プラットフォーム」へ ここまでの内容を振り返ってみます。代理店・仲介型マッチングは**関与の深さで3つの類型**(紹介型・代理店型・エージェント型)に分かれ、それぞれ責任範囲と報酬の続きやすさが違っていました。**業界別のマージン相場**は人材紹介で年収の30〜35%、生命保険で初年度30〜70%+継続フィー、不動産売買では3%+6万円の上限ありなど、業界ごとに大きく差がありました。マーケットプレイス型と並べてみると、代理店・仲介型は**収益性が高い代わりにスケールしにくい**という特徴があり、短期で副業収入を作るには相性のいいモデルです。 ぜひ3類型・業界マージン相場・2軸4象限を、自分のアイデアに当てはめてみてください。今日から始める3ステップ(プログラム登録 → 片側人脈の特定 → 反対側の探索コスト引き受け)も、すぐに動き出せるはずです。 そして代理店として両サイドの顧客リストが貯まってきたら、次は「自前プラットフォーム」を持つ段階を考えてみるのも面白いかもしれません。今はノーコードやWordPress上でマッチングサービスを個人でも構築できる時代になりました。代理店で得た顧客と業界知識を活かして、自分の場所を作る。そんな発展経路に興味があれば、[[id45: MatchLayer解説]]も覗いてみてください。小さく始めて軌道に乗せてから自前化する、その順番が一番再現性の高い道筋ではないでしょうか。 --- # ビジネスマッチングとは|個人でも使える仕組みを解説 Source: https://matchlayer.jp/blog/what-is-business-matching/ 「ビジネスマッチングって、大企業や法人向けでしょ?」そう思っていませんか。その認識、少し古くなっています。スマホ1台・登録無料で、個人事業主も副業ワーカーも今すぐ参加できます。 この記事を読み終えると、次の3つが分かります。 - ビジネスマッチングの基本的な仕組み(発注者・受注者・プラットフォームの三者構造) - 個人が使える主なサービス3タイプ(スキルマーケット・クラウドソーシング・業種特化)と選び方 - 副業初心者でも今日から始められる最初の案件獲得3ステップ --- ## ビジネスマッチングとは何か。基本の仕組みをおさらい ビジネスマッチングとは、「仕事を依頼したい発注者と、仕事を受けたい受注者を、ぴったりの相手と結びつける仕組み」のことです。単なる求人紹介とは違い、双方がお互いに得をするパートナーになることを目指しています。 ### 「マッチング」という言葉の意味と使われ方 「マッチング」は英語の "match"(組み合わせる・適合させる)から来ています。恋愛アプリや人材採用など幅広い場面で使われる言葉です。ビジネスの文脈では「スキルや商品を提供したい側と、それを必要としている側を引き合わせること」という意味に絞られます。 ### ビジネスマッチングを支える3者 ビジネスマッチングは、発注者・受注者・プラットフォームの3者がそろって成り立っています。 [画像: 発注者→プラットフォーム→受注者の矢印で示した三者構造の図] 仕事を依頼する側が**発注者**で、企業や個人事業主、副業者などがここに当てはまります。仕事を受ける側が**受注者**で、フリーランスや副業ワーカー、企業などがいます。そして両者をつなぎ、取引を安全にサポートする仲介役が**プラットフォーム**です。 プラットフォームはあくまで仲介役なので、実際のサービスのやり取りは発注者と受注者の間で行われます。手数料はサービスによって受注額の10〜25%程度が差し引かれる仕組みで、具体的な水準はサービスのタイプによって変わってきます(次の章「個人が使えるビジネスマッチングの種類と選び方」で詳しく比べます)。 --- ## 「企業向け」は誤解。個人でも成立する理由 ビジネスマッチングに「企業向け」というイメージがついたのには、歴史的な背景があります。ただ、今のWebプラットフォームは個人が完全に参加できる場になっています。 ### 「企業向け」イメージはどこから来たのか 長いあいだ、ビジネスマッチングの主な舞台は「商工会議所の商談会」や「銀行による取引先紹介」といったリアルの場でした。東京商工会議所は年間3,000件もの商談機会を提供していますが(※2024年時点)、対象は会員企業(法人)が中心で、参加するには会費や準備の手間がかかります。「ビジネスマッチング=法人向けサービス」というイメージは、こうした経緯から生まれました。 ### Webプラットフォームが個人参入の壁を下げた 今は状況が大きく変わりました。クラウドソーシング(仕事を掲載・応募するWebサービスのこと)やスキルマーケット(自分のスキルを商品として出品するサービスのこと)が登場したおかげで、個人が参入するハードルはほぼゼロになっています。 たとえばクラウドワークスには700万人を超える登録ワーカーがいて、100万社以上の企業が案件を掲載しています(※2025年9月末時点)。ランサーズも60万社以上の導入実績を持つ老舗です(※2024年時点)。どちらも登録は無料で、プロフィールを整えれば翌日から案件に応募できます。スキルマーケット型のサービスでは、デザイン・ライティング・イラストから悩み相談まで、700種類を超えるカテゴリが売り買いされています。 ### 個人が受注側になる場合・発注側になる場合 個人はビジネスマッチングに「受注側」と「発注側」のどちらでも参加できます。 受注側として参加するなら、案件に応募したりサービスを出品したりして報酬を得られます。ライティング・デザイン・動画編集など、スキルの種類は問いません。 発注側としても、個人事業主が自分の苦手な作業(ロゴ制作・文字起こしなど)を外注できます。多くのサービスで発注者は基本無料で使えますし、仮払いシステム(エスクロー。代金を運営がいったん預かって、取引完了後に振り込む仕組みのこと)があるので、お金を払ったのに納品されない、という心配もいりません。 --- ## 個人が使えるビジネスマッチングの種類と選び方 サービスの形はいろいろあります。自分の目的やスキルに合ったタイプを選べば、成果への近道になります。 ### スキルマーケット型 「自分のスキルを棚に並べて、買いたい人を待つ」スタイルです。自分でサービスを設計して値段を決め、依頼が来たら対応します。特定のスキルを複数の人に提供したい人や、自分のペースで活動したい人に向いています。代表例はココナラ(カテゴリによって500円〜価格を設定できます)やタイムチケット(時間単位で販売します)で、手数料は受注額の10〜25%程度です。 ### クラウドソーシング型 「掲載されている案件に、自分から応募する」スタイルです。案件の数が多く、初心者でも取り組みやすいタスク型案件(アンケート回答・テキスト入力など)が豊富なので、最初の実績作りにぴったりです。クラウドワークスのライティング系案件だけで約55万件が掲載されていました(※2024年時点)。手数料は契約金額に応じた段階制で、10万円以下の部分は20%、10万円超〜20万円以下の部分は10%、20万円超の部分は5%です(クラウドワークスの場合。個人の小規模な案件だと、実質20%くらいになります)。 ### 業種特化型・SNS活用型 ITエンジニアやデザイナー向けの特化型サービスは、高単価な案件が集まりやすく、エージェントが案件を紹介してくれます(フリーランス側の手数料は0%のケースが多いです)。LinkedInやXを使うSNS型は手数料がかからず案件につながれますが、営業・交渉・契約管理は自分でやる必要があります。 ### 選び方の3つの軸 | 軸 | 考え方 | | --- | --------- | | 目的(受注 or 発注) | まず自分がどちらの立場かを決める | | スキル・業種の特性 | 専門性が高ければ業種特化型、幅広くこなせるならクラウドソーシング型 | | 取引単価の想定 | 数百〜数万円ならクラウドソーシング型、月20万円超なら業種特化型エージェント | 迷ったら、まずクラウドワークスに無料登録して、実績を積みながら自分に合うサービスへ移っていく。これが副業初心者には一番現実的な進め方だと思います。 --- ## 個人がビジネスマッチングで成果を出すための実践ポイント 登録しただけでは、残念ながら仕事は来ません。受注側・発注側それぞれが初案件を獲得して、継続して成果を出すための手順を紹介します。 ### プロフィール設計の鉄則 受注できるかどうかを一番左右するのは、実はプロフィールの質です。発注者がワーカーを選ぶとき、一番気にしているのは「ちゃんと連絡が取れるか」「納期を守ってくれるか」の2点です。この不安を先回りして消すプロフィールが、受注につながります。 具体的には「平日夜2時間・土日終日対応可」「連絡は24時間以内に返信」のように稼働情報をはっきり書き、「月5本の記事納品実績」のように実績は数字で示しましょう。実績がまだゼロの場合でも、前職や社内業務での経験を換算したり、サンプルの制作物をポートフォリオとして載せたりすれば補えます。 ### 最初の案件を取る3ステップ **ステップ1:プラットフォームを選ぶ** 副業初心者には、案件数が最大のクラウドワークスを起点にするのがおすすめです。最初の3か月はクラウドワークスとランサーズに無料登録して、5〜10件の実績作りを目標にしてみましょう。 **ステップ2:プロフィールを整える** 登録したら、本人確認とNDA(秘密保持の約束のこと)への同意を済ませておきます。これで認証済みマークが表示されて、信頼されやすくなります。プロフィール写真・スキルタグ・保有資格も、漏れなく設定しておきましょう。 **ステップ3:最初の案件に応募する** 最初は「単価より実績」が優先です。低単価の小さな案件でも、丁寧に対応してレビューを積んでおくと、その後の受注につながる土台になります。提案文には、応募した理由と稼働できる時間、連絡の速さを具体的に書くと採用率が上がります。 ### 継続して案件を得るために 「レビューを積む→リピートにつなげる→単価を交渉する」という好循環を作るのが目標です。レビューを増やすには、納期を守ることと、こまめな進捗報告が効きます。納品後に一言お願いするだけで、もらえる確率は変わります。 単価交渉に向いているタイミングは、仕事量が増えたとき・新しいスキルを身につけたとき・次のプロジェクトが始まるときの3つです。最低でも3〜5件の実績を積んでから、相手にとってのメリットを前面に出す形で交渉に臨むと、角が立たずに進められます。 ### 発注側として外注する場合 個人事業主が自分の苦手な業務(ロゴ制作・記事執筆・データ入力など)を外注するときは、「何を、どこまでやってほしいか」を箇条書きで整理した仕様書を先に用意しておくと話が早いです。依頼内容が曖昧だと修正のやり取りが増えて、お互いの負担になってしまいます。発注するときは仮払い(エスクロー)を必ず設定して、納品物を確認してから支払いを確定させましょう。受け取ったら、レビューの投稿も忘れずにやっておきたいところです。良いワーカーにはリピートの依頼を申し出ると、次回からのやり取りがスムーズになります。 --- ## まとめ:最初の一歩は、今日でも踏み出せる この記事のポイントを振り返ってみましょう。 - ビジネスマッチングは「発注者・受注者・プラットフォーム」の3者で成り立つ仕組みで、Webサービスの普及によって個人でも完全に参加できる環境が整っています - 個人が使える主なサービスは「スキルマーケット型」「クラウドソーシング型」「業種特化型・SNS型」の3タイプです。受注/発注の目的・スキルの特性・想定単価という3つの軸で選ぶと失敗しにくいです - 受注側はプロフィールに稼働情報と実績を数字で示し、最初の3か月で5〜10件の小さな実績を積むのが軌道に乗せるコツです。発注側は仕様書とエスクローをそろえれば、未払いの心配なく外注できます 次の行動として、副業で受注したい方は、まずクラウドワークスかランサーズに無料登録して、プロフィールを整えるところから始めてみてください。自分の苦手な業務を外注したい個人事業主の方も、発注者として同じサービスに登録すれば、すぐに頼れる相手を探せます。「登録してプロフィールを書く」。たったそれだけで、第一歩は踏み出せます。 なお、紹介・仲介・プラットフォームといった「マッチングで稼ぐ収益モデル」の違いをもっと深く知りたい方は、シリーズの次の記事「ビジネスマッチングで稼ぐ3つのモデル|紹介・仲介・プラットフォームの違い」も覗いてみてください。 --- # マーケットプレイス型マッチングの仕組みと収益構造を3類型で解説 Source: https://matchlayer.jp/blog/marketplace-matching-business-model/ メルカリで不要品を売ったことはありませんか? あるいはスキルマーケットで誰かのスキルを買ったことがある方もいるかもしれません。あの「場」こそ、マーケットプレイス型マッチングビジネスの典型的な例です。 この記事では、BtoB・BtoC・CtoCの3つのタイプを比べながら、それぞれの仕組みとどうやって収益を上げるのかを解説します。これからマッチングビジネスを始めたいと考えている方に向けて、難しい言葉はできるだけ使わずに説明しています。 ## そもそもマーケットプレイス型マッチングとは? ### 「場を提供して手数料を得る」基本構造 マーケットプレイス型は、自分では在庫を持たずに「売り手と買い手が出会える場」を提供し、取引が成立するたびに手数料をもらうビジネスです。 収益の仕組みはとてもシンプルです。 **プラットフォームの収益 = プラットフォーム上の取引合計金額 × 手数料率** たとえばメルカリは売上の10%が手数料なので、1万円の取引が成立するたびに1,000円が入ります。ランサーズは受注者から16.5%(税込)を受け取る仕組みです(2026年5月時点の公式情報)。「場」さえ魅力的に育てれば、自分では何も売らなくても収益が積み上がっていくのが、このビジネスの最大の特徴です。 ### 仲介型・サブスク型との違い 似たような言葉に「仲介型」と「サブスク型」がありますが、マーケットプレイス型は少し違います。 | 観点 | 仲介型 | サブスク型 | マーケットプレイス型 | | ------ | --------- | --------------- | ------------------------------ | | 在庫 | 持たない | 自社で保有 | 持たない(出品者が保有) | | 課金のタイミング | 成約ごと | 毎月定額 | 取引ごと | 仲介型が「点と点をつなぐ」のに対し、マーケットプレイス型は「広場を開く」イメージです。取引が増えれば増えるほど収益も増えるので、規模が大きくなるほど強いビジネスになります。この違いがわかると、あとの話がぐっと頭に入りやすくなります。 ### なぜ今この型を知るべきか 国内のシェアリングエコノミー市場は2024年度に約3兆円規模まで成長しています(情報通信総合研究所)。個人が「場」に乗れる機会は年々増えていて、副業としても、自分でビジネスを作るにしても、マーケットプレイスの仕組みを知っておくことは大きな武器になります。 ## BtoB型マーケットプレイスの仕組みと収益構造 ### 代表例と取引の流れ BtoB型は「企業同士が取引する場」です。代表的なサービスを挙げると、卸売りの**スーパーデリバリー**、業務委託マッチングの**クラウドワークス・ランサーズ**、人材マッチングの**ビズリーチ**などがあります。 取引の流れはおおよそこんな順番です。 「要件を投稿する → マッチングされる → 相手の支払い能力を確認する → 納品する → 請求書を発行する → 後払いで決済する」 企業間の取引は金額が大きいので、「本当に支払いを受けられるのか」を事前に確認する仕組みが欠かせません。 ### 主な収益源 たとえばランサーズは、受注者から16.5%(税込)、発注者から5.5%(税込)を手数料として受け取ります。クラウドワークスは取引金額によって手数料率が変わる仕組みで、10万円以下の部分は20%、10〜20万円の部分は10%、20万円を超える部分は5%です。大きな案件になるほど受注者の取り分が増える設計になっています(2026年5月時点の公式情報)。 ビズリーチのように「基本利用料+成功報酬」を組み合わせるパターンもあり、複数の課金方法を組み合わせるのが一般的です。 ### BtoB型ならではの特徴 BtoB型の取引は「金額が大きく、件数は少なく、後払いが多い」という特徴があります。そのため、後払いを受け付けるための信用確認の仕組みなしには、サービスを回すのが難しいです。 副業で受注側として参加する場合は、2023年10月から始まった消費税の新ルール(インボイス制度)に登録しているかどうかで、仕事を受けられる機会が変わることもあるので、確認しておきましょう。 ## BtoC型マーケットプレイスの仕組みと収益構造 ### 代表例と取引の流れ BtoC型は「個人がスキルや時間を提供して、一般の消費者に買ってもらう場」です。副業として始めやすいタイプで、**ココナラ**(スキル販売)・**ストアカ**(レッスン)・**ミツモア**(見積もり比較)・**タイムチケット**(時間の売買)などが代表的なサービスです。 利用者は基本的に無料で使えて、出品者側に手数料がかかる仕組みになっています。 ### 主な収益源(各社公式情報、2026年5月時点) - **ココナラ**: 一律22%(税込)。シンプルな設定で、取引量が増えるほどプラットフォームの収益になります - **ストアカ**: 自己集客10% / 対面での集客送客20% / オンライン送客30%。自分で集客できるほど手数料が安くなります - **ミツモア**: 無料登録で始められ、成約時に8〜35%(税込)か、応募時に165円〜の課金型か、2パターンを使い分けられます さらに、広告枠や有料オプション、プロ認定などのランク制度を組み合わせているサービスも多いです。 ### BtoC型ならではの特徴 BtoC型の大きなメリットは、初期費用なしで始められる点です。ただ、集客はプラットフォームに頼ることになるため、サービス側の方針変更に影響を受けやすいという面もあります。 利用者側には、「代金を運営がいったん預かって、取引が完了したら振り込む仕組み」と相互レビューによって、安心して取引できる環境が整っています。手数料は「集客・決済・トラブル対応をまるごとお任せするテナント料」と考えると、払う価値が見えやすくなるかもしれません。 ## CtoC型マーケットプレイスの仕組みと収益構造 ### 代表例と取引の流れ CtoC型は「個人と個人の取引をつなぐ場」です。**メルカリ・ヤフオク!・Airbnb**などが代表的で、国内のCtoC市場はすでに約2.5兆円規模まで成長しています(経産省 2024年実績)。 ### 主な収益源 | サービス | 出品側の手数料 | | ------------ | --------------------- | | メルカリ | 販売価格の10%(振込200円) | | ヤフオク! | 落札価格の10%(税込) | | Airbnb(ホスト側) | 2025年10月から一律15.5%に移行 | | ランサーズ | 受注者から16.5%(税込) | 販売手数料を軸に、振込手数料やオプション課金を上に重ねるのが一般的なパターンです。 ### CtoC型ならではの特徴 CtoC型は「1回の取引金額は小さくても、頻繁に取引が起きる」のが特徴です。取引相手が見知らぬ個人なので、信頼を担保する仕組みが特に重要になります。 スマホで完結する本人確認・代金の一時預かり・お互いのレビュー・トラブル時の補償制度の4つが、主要サービスではほぼ標準として備わっています。 なお、メルカリは2025年7月から「全額補償サポートプログラム」を開始し、2025年10月の規約改定で第三者による出品と無在庫販売が原則禁止になりました。副業として活用している方は把握しておきたい変更です(メルカリ公式発表)。 ## プラットフォームが成功するための3つの条件 ### 条件1:まず片側の参加者を集める マーケットプレイスには、売り手と買い手の両方が集まらないと機能しません。ただ、最初から両方を集めようとするのは難しいです。成功しているサービスの多くは、最初に地域やカテゴリを絞り、どちらか一方を手作業でコツコツ集めることから始めています。 Airbnbも最初は部屋を貸したいホストを1人ずつ手作業で勧誘していたそうです。さらにプロのカメラマンを派遣して無料で写真を撮ってあげたという話は、マッチングビジネスの世界では有名なエピソードになっています。 ### 条件2:信頼を仕組みで作る 見知らぬ相手との取引をためらう人は多いですよね。だからこそ、信頼を「善意に頼る」のではなく「仕組みで作る」ことが重要です。 本人確認・代金の一時預かり・相互レビューの3点セットがあると、参加者は安心して取引できます。そしてこの信頼の仕組みこそが、手数料を取れる根拠にもなります。 ### 条件3:価値が生まれる瞬間に課金する 課金のタイミングは慎重に選ぶ必要があります。タイミングを間違えると、ユーザーがプラットフォームを使わずに直接取引してしまいます。 「取引が成立した瞬間」「お金が動いた瞬間」に手数料を引く設計にすることで、ユーザーにとって自然な形で収益を得られます。決済の仕組みをプラットフォーム内に持つことが、長期的な収益の安定にもつながります。 ## 個人がマーケットプレイス型を考えるときの視点 ### まず既存のプラットフォームに乗るところから始める いきなり自分でゼロからプラットフォームを作ろうとすると、「売り手が来ないから買い手も来ない、買い手が来ないから売り手も来ない」というループにはまりやすいです。これはマッチングビジネスを始めようとした多くの人がぶつかる壁です。 まずは**特定のニッチ × 既存のプラットフォーム**で試すのが近道です。自分が売れるスキルや商品を、すでに人が集まっている場所で売ってみることで、どんな提供物が刺さるのかを実体験として知ることができます。ちなみにココナラは2025年10月時点で累計出品100万件を超えているので、新規参入者が試す場としてはかなりの規模があります(ココナラ公式発表)。 ### まず収益を立てたいなら「乗る側」から始める まず収益を得たいなら、供給側(売り手として乗る側)から始めるのが現実的です。たとえばメルカリ副業の場合、利益単価2,000円の商品を月25件売れると月5万円ほどの収益になります。 場を作る側はどうしても難易度が高く、業界の人脈や長期的な視点が必要です。ただ、あきらめる必要はありません。最初は供給側として参加しながら業界を理解して、そこから少しずつ場を作る方向に進んでいく方も少なくありません。 なお、副業の収益が年20万円を超えると確定申告が必要になります。稼ぎ始めたら税務の確認もセットでしておくと安心です。 ### まずは人力でマッチングしてみる 最初から複雑なシステムを作る必要はありません。「誰の・何を・いくらで・どの瞬間に課金するか」をまず紙に書き出してみてください。 次に、自分が間に入って手作業で10件ほどマッチングさせてみましょう。実際に手を動かしてみることで、本当に需要があるのか、課金できるのかを小さなコストで確かめられます。その手応えが得られてから、アプリ化やノーコードツールを使ったシステム化を考えても遅くありません。 ## まとめ:3つのタイプの違いをつかんで次の一歩へ BtoB型は「金額が大きく、件数は少なく、後払いが基本」、BtoC型は「集客力と手数料率のバランスが重要」、CtoC型は「少額でも頻繁に取引が起きるので、信頼の仕組みが命」です。 どのタイプでも成功するかどうかは、①最初の参加者をどうやって集めるか、②信頼をどう担保するか、③いつ課金するか、この3点にかかっています。 まずは気になるマーケットプレイスに出品者として登録して、手数料を実際に体感してみてください。「場を運営する側」の視点は、そこから少しずつ育っていきます。 --- Generated from RankReady