WordPressでスペース・レンタルスペースマッチングサイトを作る方法|撮影スタジオ・会議室・レンタルキッチン
撮影スタジオや会議室、レンタルキッチンといったスペースは、持ち主が使わない時間帯を貸し出せると稼働率が上がり、借りる側も必要な時だけ必要な場所を確保できます。ただ、複数のスペースオーナーが自分の物件を掲載し、利用者が時間単位で予約できる仕組みを一から作るのは意外と手間がかかります。
今回は、WordPressで撮影スタジオ・会議室・レンタルキッチンなどのスペースレンタルマッチングサイトを作る方法を、MatchLayerというプラグインで「StudioFind」というデモサイトを実際に構築しながら追っていきます。
読み終えると、次のことが分かります。
- スペースレンタルマッチングサイトに必要な機能
- WordPressでこの仕組みを作るための選択肢と、それぞれの向き不向き
- MatchLayerでStudioFindを構築する具体的な手順(管理画面スクリーンショット付き)
スペースレンタルサイトに必要な機能
複数のスペースオーナーが物件を掲載するマーケットプレイス型のサイトには、次の機能が必要になります。
| 機能カテゴリ | 内容 |
|---|---|
| 時間単位のカレンダー予約 | オーナーが空き時間を公開し、利用者が時間帯を選んで予約できる仕組み |
| エリアで探せる検索 | 都道府県や市区町村でスペースを絞り込める仕組み |
| 設備・収容人数などの掲載情報 | 会議室なら定員、スタジオなら照明機材など、スペース特有の情報を載せられる仕組み |
| レビュー | 実際に利用した人の評価が見える仕組み |
スペース探しは「駅から近いか」「何人まで入るか」だけでなく「その日その時間に空いているか」が決め手になります。エリア検索と時間単位の予約を両方きちんと作り込む必要がある点が、単純な物件掲載サイトとの違いです。
WordPressで実現する方法(選択肢を比較)
予約専用プラグイン(Amelia等)+ 汎用ディレクトリプラグイン
予約専用プラグインと物件掲示板プラグインを組み合わせて自作する方法もあります。カレンダーUIは作り込めますが、「複数のオーナーがそれぞれ自分の物件の予約を管理し、利用者がその中から選ぶ」というマーケットプレイス型の構造にするには、権限管理やオーナーごとのデータ分離を別途実装する必要があります。
汎用の投稿・掲示板プラグイン
カスタム投稿タイプで物件情報を管理し、予約は問い合わせフォームで受け付ける、という簡易な方法もあります。実装は楽ですが、予約の空き状況がリアルタイムで分からず、ダブルブッキングの調整をメールや電話でやり取りすることになります。
マッチング特化プラグイン(MatchLayerなど)
オーナーごとのアカウントでスペースを掲載し、利用者が検索して時間単位のカレンダーから予約する、という一連の流れが最初から用意されているプラグインです。今回はこのタイプに該当するMatchLayerを使い、StudioFindというデモサイトを実際に構築しながら手順を見ていきます。
MatchLayerでStudioFindを構築する手順
以降の画面キャプチャは2026年7月時点のMatchLayer管理画面です。UIは今後のアップデートで変わる可能性があります。
サイトジャンルで「スペースレンタル」を選ぶ
MatchLayerを有効化し、「サイトジャンル設定」画面で「スペースレンタル」を選択します。このジャンルでは、リスティング呼称が「スペース」、カレンダー機能ON、都道府県機能ON、レビュー機能ONという初期値が一括で設定されます。カレンダーと都道府県が両方最初からONになっている点が、他のジャンルとの違いです。

カテゴリに「レンタルキッチン」を追加
「カテゴリ設定」画面で、既定カテゴリ(会議室・スタジオ・駐車場・イベントスペース・シェアオフィス・その他)に加えて「レンタルキッチン」を追加しました。

登録フォームに「最大収容人数」「設備」を追加
「登録フォーム設定」の「スペース用」タブで、「最大収容人数」(数値)と「設備」(チェックボックス、Wi-Fi・プロジェクター・駐車場・キッチン設備・照明機材から複数選択)を追加しました。設備のようにあらかじめ選択肢を決めておきたい項目には、チェックボックス型のフィールドが向いています。

都道府県設定で市区町村データを読み込む
「都道府県設定」画面には、都道府県ごとに市区町村を登録できる折りたたみ式のエリアがあります。1件ずつ手入力することもできますが、画面上部の「全国を一括読み込み」ボタンを使うと、総務省の地方公共団体コードをもとにしたシードデータが都道府県ごとに一括で登録されます(既存のデータは上書きされません)。StudioFindではこの一括読み込みを使い、市区町村までスペースを絞り込めるようにしました。

トップページのブランドカラーとヒーロー画像を設定する
「トップページ設定」画面から、ブランドカラーを#00B56Eに、ヒーローセクションにStudioFindのイメージ画像を設定しました。プリセットを適用するとトップページ設定は初期値に戻るため、この設定はジャンル選択・カテゴリ・カスタムフィールドの調整が済んだ後に行う方が手戻りがありません。

スペースを登録する
設定が終わったら、実際にスペースを登録します。登録フォームには、タイトル・説明・カテゴリ・都道府県・市区町村に加えて、追加した「最大収容人数」「設備」が並びます。画像も5枚まで掲載が可能です。

カレンダー(予約枠)を設定する
スペースの予約枠の設定は、マイページの「スペース管理」タブを開くと、登録したスペースの一覧に「カレンダー設定」ボタンが並んでいます。

「カレンダー設定」を押すとモーダルが開き、営業時間・枠の長さ・在庫・営業曜日を設定できます。スペースは1時間単位で貸し出すことが多いため、枠の長さを短めに設定しておくと利用者が予約しやすくなります。

完成したフロント画面を確認する
トップページには、設定したヒーロー画像とキャッチコピーが表示されています。

スペース一覧では、都道府県で絞り込めるほか、市区町村でも絞り込みが可能です。

スペースの詳細ページでは、最大収容人数・設備の情報と、カレンダー設定で作成した空き日程が表示されます。

よくある質問
市区町村まで絞り込む必要がない場合は?
都道府県設定で市区町村を登録しなければ、検索やフォームの選択肢は都道府県までにとどまります。市区町村機能は都道府県機能が有効な場合にのみ動作し、市区町村を1件も登録していない都道府県には市区町村の選択肢自体が表示されません。エリアが狭い個人運営のスペースなら、無理に市区町村まで作り込まなくても構いません。
予約のキャンセルはどう扱えばいいですか?
MatchLayerにはメッセージ機能があるので、キャンセルの連絡は申込み後のメッセージでやり取りする運用になります。予約の自動キャンセル処理は含まれないため、「何時間前までのキャンセルなら可能か」といった運営ルールを利用規約やヘルプページに明記しておくと安心です。
決済はどう扱えばいいですか?
MatchLayerに決済機能はありません。利用料の支払いは、当日の現地払いやオンライン決済リンクの案内など、運営側で別途用意した方法で行う前提になります。
まとめ
複数のスペースオーナーが物件を掲載するマーケットプレイス型のサイトは、予約専用プラグインと物件掲示板を組み合わせて自作するより、最初からその構造を前提にしたプラグインを使う方が近道です。MatchLayerの「スペースレンタル」ジャンルは、カレンダーと都道府県機能が最初からONになっている点、市区町村まで絞り込める点が、この用途とかみ合っています。