WordPressで教室・サロン・クリニックの予約マッチングサイトを作る方法|講師プロフィール・カレンダー予約

サイト構築のヒント

ヨガ教室やパーソナルトレーニング、整体院といった予約制のサービスは、電話や個別のカレンダーツールで予約を受けていると、教室が増えるたびに管理が煩雑になります。複数の講師・サロンが自分の空き枠を掲載し、利用者がカレンダーから直接予約できる仕組みがあれば、運営側の手間も利用者の探しやすさも変わってきます。

今回は、WordPressで教室・サロン・クリニックの予約マッチングサイトを作る方法を、MatchLayerというプラグインで「LessonDoor」というデモサイトを実際に構築しながら追っていきます。

読み終えると、次のことが分かります。

  • 予約サービスマッチングサイトに必要な機能
  • WordPressでこの仕組みを作るための選択肢と、それぞれの向き不向き
  • MatchLayerでLessonDoorを構築する具体的な手順(管理画面スクリーンショット付き)

予約サービスマッチングサイトに必要な機能

複数の講師・サロンが予約枠を掲載するマーケットプレイス型のサイトには、次の機能が必要になります。

機能カテゴリ内容
カレンダー予約提供者(講師・サロン)が空き枠を公開し、利用者が日時を選んで予約できる仕組み
講師プロフィール保有資格・指導歴・得意分野など、利用者が信頼して選べる情報を掲載できる仕組み
エリアで探せる検索都道府県などで自分の近くの教室・サロンを絞り込める仕組み
ダブルブッキング防止同じ枠に複数人が申し込めてしまう事態を防ぐ仕組み
レビュー実際に利用した人の評価が見える仕組み

講師プロフィールの充実度は、この中でも特に重要です。ヨガや整体のような対人サービスは「誰が担当するか」が予約の決め手になりやすく、資格・経験年数・得意分野が一目で分かるかどうかで信頼感が変わります。


WordPressで実現する方法(選択肢を比較)

予約専用プラグイン(Amelia・Bookly等)

Ameliaのような予約専用プラグインは、1つの事業者が自分のスタッフ・サービスの予約を管理する用途に強く作られています。カレンダーUIの完成度は高いものの、「複数の講師・サロンがそれぞれ自分のアカウントで予約枠を管理し、利用者がその中から選ぶ」というマーケットプレイス型の構造は想定されていません。講師ごとにサイトを分けるか、大掛かりなカスタマイズが必要になります。

汎用の会員・投稿プラグイン

カスタム投稿タイプと会員管理プラグインを組み合わせて自作する方法もあります。自由度は高い一方、カレンダー予約・ダブルブッキング防止・講師プロフィールをそれぞれ実装する必要があり、開発の手間がかかります。

マッチング特化プラグイン(MatchLayerなど)

講師・サロンごとのアカウントで予約枠を掲載し、利用者が検索してカレンダーから予約する、という一連の流れが最初から用意されているプラグインです。今回はこのタイプに該当するMatchLayerを使い、LessonDoorというデモサイトを実際に構築しながら手順を見ていきます。


MatchLayerでLessonDoorを構築する手順

以降の画面キャプチャは2026年7月時点のMatchLayer管理画面です。UIは今後のアップデートで変わる可能性があります。

サイトジャンルで「予約型サービス」を選ぶ

MatchLayerを有効化し、「サイトジャンル設定」画面で「予約型サービス」を選択します。このジャンルを選ぶと、リスティング呼称が「サービス」、カレンダー機能ON、都道府県機能OFF、レビュー機能ONという初期値が一括で設定されます。カレンダー機能が最初からONになっている点が、他のジャンルとの大きな違いです。

サイトジャンル設定画面。予約型サービスが適用された状態

カテゴリにヨガ・ピラティスを追加

「カテゴリ設定」画面で、既定カテゴリ(美容・フィットネス・レッスン・医療健康・カウンセリング・その他)に加えて「ヨガ」「ピラティス」を追加しました。

カテゴリ設定画面。ヨガとピラティスを追加している

講師プロフィール用のカスタムフィールドを追加

「登録フォーム設定」の「ユーザープロフィール用」タブでは、リスティングではなくユーザーのプロフィールに表示するフィールドを追加できます。適用ロールを「提供者のみ」に絞れるので、LessonDoorでは講師(提供者)向けに「保有資格」(テキスト)、「指導歴」(テキスト)、「得意分野」(セレクトボックス)の3つを追加しました。登録フォームとプロフィール編集フォームの両方に、そのまま表示されます。

登録フォーム設定の「ユーザープロフィール用」タブ。保有資格・指導歴・得意分野のフィールドが追加されている

都道府県機能をONにする

一般設定の「サイト全体」タブで、都道府県機能を初期値のOFFからONに変更しました。エリアで教室・サロンを絞り込めるようにするための変更です。

一般設定画面。都道府県機能がONになっている

重複申込みは初期値の「許可する」のままにする

一般設定の「マッチング」タブには「重複申込み」という項目があります。「許可しない(1回限り)」にすると同一サービスへの申込みは生涯で1回きりになり、別の日程・別の時間帯であっても2回目以降の予約ができなくなります。LessonDoorのように同じレッスンに毎週通いたいケースが前提のサイトでは、この設定はかえって邪魔になるため、初期値の「許可する(何度でも申込み可能)」のままにしています。

一般設定画面のマッチングタブ。重複申込みは初期値の「許可する」のまま

ダブルブッキング(同じ日時枠に複数人が申し込めてしまう状態)自体は、この設定とは別にカレンダー機能側で枠ごとの空き管理が行われるため、重複申込みを許可していても同じ日時枠が二重に埋まることはありません。

トップページのヒーロー画像を設定する

「トップページ設定」画面から、ブランドカラーを#F29200に、トップページ最上部のヒーローセクションにLessonDoorのイメージ画像を設定しました。プリセットを適用するとトップページ設定は初期値に戻るため、ブランドカラーとヒーロー画像を設定するのはジャンル選択・カテゴリ・カスタムフィールドの調整が済んだ後にする方が手戻りがありません。

トップページ設定画面。ヒーロー画像が設定されている

レッスンを登録する

設定が終わったら、実際にレッスンを登録します。フロントの「サービスを掲載する」から開く登録フォームには、タイトル・説明・カテゴリ・都道府県のほか、画像ギャラリー欄があります。メディアライブラリの画像を選んで添付できる仕組みはCraftMartと同じです。

レッスンの登録・編集フォーム

カレンダー(予約枠)を設定する

レッスンそのものの登録フォームには、実は予約枠(何曜日の何時から受け付けるか)を設定する欄がありません。カレンダー機能をONにしたサービスジャンルでは、予約枠の設定はレッスン登録とは別の画面で行います。

マイページの「サービス管理」タブを開くと、登録したレッスンの一覧に「カレンダー設定」ボタンが並んでいます。

マイページのサービス管理タブ。登録したレッスンの一覧に「カレンダー設定」ボタンがある

「カレンダー設定」を押すとモーダルが開き、営業開始・終了時刻、休止時間帯、1枠あたりの長さ、在庫(同時に受け付けられる人数)、営業曜日を設定できます。保存すると、その内容に沿って月間カレンダーに空き枠が自動生成されます。この設定を行って初めて、フロントの詳細ページに予約可能な日時が表示されるようになります。

カレンダー設定モーダル。営業時間・枠の長さ・営業曜日などを設定する

完成したフロント画面を確認する

トップページには、設定したヒーロー画像とキャッチコピーが表示されています。

LessonDoorのトップページ

サービス一覧では、追加したヨガ・ピラティスのカテゴリで絞り込めます。

サービス一覧ページ

レッスンの詳細ページでは、カレンダー設定で作成した空き日程から日時を選んで申込みできます。

レッスン詳細ページ

講師のプロフィールページには、追加した「保有資格」「指導歴」「得意分野」がそのまま表示され、その講師が掲載しているレッスン一覧も並びます。

講師プロフィールページ。保有資格・指導歴・得意分野が表示されている

会員登録フォームは、ログインしていない状態でアクセスする必要があります。管理者としてログインしたまま/ml-register/を開くと、フォームの代わりに「ログイン済みです」という表示になるので注意してください。

会員登録フォーム(ログアウト状態で表示)


よくある質問

1人の講師で始めても使えますか?

使えます。最初は自分1人の教室として始め、後から他の講師・サロンに声をかけて掲載してもらう、という広げ方ができます。複数の提供者が同じサイトに掲載する前提で作られているため、講師が増えたときに構成を作り直す必要がありません。

キャンセルや日程変更はどう扱えばいいですか?

MatchLayerにはメッセージ機能があるので、キャンセル・変更の連絡は申込み後のメッセージでやり取りする運用になります。予約の自動キャンセル処理のような機能は含まれないため、「何時間前までの連絡が必要か」といった運営ルールを利用規約やヘルプページに明記しておくと安心です。

決済はどう扱えばいいですか?

MatchLayerに決済機能はありません。レッスン料の支払いは、当日の現地払いやオンライン決済リンクの案内など、運営側で別途用意した方法で行う前提になります。


まとめ

複数の講師・サロンが予約枠を掲載するマーケットプレイス型のサイトは、1事業者向けの予約プラグインでは作りにくく、かといって自作するには実装項目が多くなります。MatchLayerの「予約型サービス」ジャンルは、カレンダー予約が最初からONになっている点、講師プロフィール用のカスタムフィールドを用意できる点が、この用途とかみ合っています。ダブルブッキングはカレンダー機能側の枠管理で防がれるので、「重複申込み」は初期値の「許可する」のままで問題ありません。

ジャンル選択、カテゴリとプロフィール項目の追加、都道府県機能の調整、トップページの見た目の設定、そして実際のレッスン登録。ここまでの作業は管理画面とフロントの登録フォームだけで完結し、LessonDoorのようなサイトは形になります。

#MatchLayer #WordPress #サロン予約 #マッチングサイト #ヨガ教室 #予約システム