WordPressでベビーシッター・子育てサポートのマッチングサイトを作る方法|カレンダー予約・資格フィルター
「信頼できるシッターを探したいけれど、どこに依頼すればいいかわからない」。子育て中の親御さんが感じるこの不安を解消するのが、ベビーシッター・子育てサポートのマッチングサービスです。シッター側は自分の資格や対応可能時間を公開してサービスを掲載し、親御さんはカレンダーから希望日時を選んで予約できます。このような仕組みをWordPressで作りたいと考えている方に向けて、実際にデモサイト「KidsCare Connect」を構築しながら手順を解説します。
なお、本記事で使用している画面キャプチャは2026年7月時点のものです。
読み終えると、次のことがわかります。
- ベビーシッターマッチングサイトに必要な機能を整理します
- WordPressで実現する際の選択肢と、それぞれの向き・不向きを比較します
- MatchLayerを使ってカレンダー予約・資格フィルター付きのマッチングサイトを構築する手順を解説します
ベビーシッター・子育てサポートマッチングサイトに必要な機能
まず、このタイプのサービスに求められる機能を整理します。単なる求人サイトや紹介ページと違い、シッターと親御さんがプラットフォーム上でマッチングして予約まで完結する仕組みが必要です。
| 機能 | 内容 |
|---|---|
| シッター登録・プロフィール | 資格・経験年数・対応可能曜日などをシッター自身が登録できる |
| サービス掲載 | 「保育・見守り」「宿泊シッター」など提供するサービス内容を掲載できる |
| カレンダー予約 | 空き日時をカレンダーで管理し、親御さんが希望日を選んで申込みできる |
| カテゴリ・都道府県絞り込み | サービス種別と対応都道府県で検索・絞り込みできる |
| 資格フィルター | 「保育士」「認定ベビーシッター」などの資格で検索できる |
| 繰り返し予約(重複申込み許可) | 同じシッターへ週次・定期的に予約できる(安心感のため重複を許可する) |
| メッセージ機能 | 申込み後にシッターと親御さんがやり取りできる |
| レビュー機能 | 利用後に口コミ・評価を残せる |
| 会員登録フォーム | シッター側・親御さん側でロールを分けて登録できる |
このうち「決済機能」については、MatchLayerは現時点で内蔵していません。料金のやり取りは別途Stripeなどの外部サービスと組み合わせるか、サービス外で対応する形になります。
WordPressで実現する方法(選択肢を比較)
WordPressでマッチングサイトを作る際の選択肢は大きく3つあります。
ECプラグインをベースにする方法
WooCommerceなどのECプラグインは決済連携が充実していますが、「人のマッチング」には向いていません。商品を売る発想で作られているため、シッターのプロフィールやカレンダー予約の管理を別途カスタマイズする手間が大きくなります。
汎用フォーム・ディレクトリプラグインをベースにする方法
Gravity FormsやBusiness Directoryといったプラグインは柔軟性が高く、登録フォームやリスト表示を独自に設計できます。ただし「マッチング」の概念(申込み・承認・メッセージのやり取り)はゼロから実装する必要があり、開発コストがかかります。
マッチング特化プラグインを使う方法
MatchLayerはマッチングサイトに特化したWordPressプラグインで、リスティング管理・カレンダー予約・メッセージ・レビュー・カスタムフィールドなどの機能を最初から持っています。「人のマッチング」プリセットを選ぶだけで、シッターと親御さんの分離登録に対応した土台が整います。コーディングなしで動くサイトを短期間で立ち上げたい場合に向いています。
MatchLayerでKidsCare Connectを構築する手順
ここからは実際の構築手順を追います。今回作るデモサイト「KidsCare Connect」は、ブランドカラー#FA57A0で、シッター側と親御さん側に分かれた会員登録、カレンダーからの予約申込み、資格・エリアでの絞り込みを備えたマッチングサービスです。
ステップ1:サイトジャンルに「人のマッチング」を選ぶ
MatchLayerをインストールしたら、最初にサイトジャンル設定からプリセットを選びます。管理画面の「サイトジャンル設定」にアクセスし、「人のマッチング」を選んで適用します。

このプリセットを適用すると、シッター(提供者)と親御さん(利用者)の2ロール構成、申込みフロー、マイページが自動的に設定されます。
ステップ2:カテゴリを設定する
「カテゴリ設定」メニューから、サービス種別のカテゴリを追加します。今回は次の4種類にしました。
- 保育・見守り
- 保育+家事補助
- 送り迎え対応
- 宿泊シッター

対応エリア(都道府県)はカテゴリに含めません。MatchLayerには都道府県専用の機能が別に用意されているので、地域の絞り込みはそちらに任せます。カテゴリで都道府県を表現しようとすると、サービス種別と地域という性質の違う情報が同じ階層に混ざってしまい、あとから並び替えや管理がしづらくなります。都道府県の設定方法は次のステップで説明します。
ステップ3:カスタムフィールドを追加する
「登録フォーム設定」からプロフィール用・サービス用のカスタムフィールドを追加します。
プロフィール用フィールド(シッター側)
– 保有資格(セレクトボックス:保育士・幼稚園教諭・認定ベビーシッター・その他)
– シッター経験年数(セレクトボックス:1年未満〜10年以上)
– 対応可能曜日(チェックボックス:月〜日)
– 対応可能時間帯(テキスト)
– 緊急時対応経験(セレクトボックス:あり・なし)
– 自己紹介(テキストエリア)
プロフィール用フィールド(親御さん側)
– お子さまの年齢(セレクトボックス)
– お子さまの人数(セレクトボックス)

続いて「サービス用」タブに切り替えて、サービスリスティング固有のフィールドも追加します。

ステップ4:一般設定を調整する
「一般設定」→「サイト全体」タブで、サービスの呼称と機能設定を変更します。
- リスティング呼称を「サービス」に変更します(管理画面・フロントエンドの表示が「サービス」になります)
- 都道府県機能を有効にします(サービス掲載時・検索時に都道府県が選択できるようになります)

都道府県機能を有効にすると、管理画面に「都道府県設定」メニューが追加されます。ここでは地方・都道府県ごとに表示・非表示を切り替えられます。KidsCare Connectは関東圏だけでサービスを展開する想定なので、関東以外の地方(北海道・東北、中部、近畿、中国・四国、九州)をまとめて非表示にしました。

これで、サービス登録フォームや検索の都道府県セレクトが関東圏の都道府県だけに絞られます。全国展開するサービスなら、この設定はそのままで構いません。
次に「マッチング」タブに移り、ベビーシッターサービスに合った設定にします。
- 重複申込みを「許可する(何度でも申込み可能)」に変更します
- カレンダー・予約機能にチェックを入れて有効にします

重複申込みを「許可する」に設定した理由は、毎週同じシッターにお願いしたい、定期的に依頼したいという利用スタイルに対応するためです。ダブルブッキングの防止はカレンダーの予約枠管理で行います。
ステップ5:トップページのデザインを設定する
「トップページ設定」でブランドカラーとヒーロー画像を設定します。

ヒーローエリアのキャッチコピー・サブテキスト・ボタンラベルもここから変更できます。今回は「信頼できるシッターと、安心をつなぐ。」というキャッチコピーにしました。
ステップ6:シッターのサービスを登録する
設定が完了したら、シッター側のアカウントでサービスを登録します。「サービスを掲載する」リンクから登録フォームにアクセスします。

対応エリアは「都道府県を選択」ボタンから設定します。クリックすると地方ごとにチェックボックスが並んだ選択画面が開き、複数の都道府県にまたがって対応している場合はまとめて選べます。選んだ都道府県はタグの形でフォームに表示され、あとから個別に削除もできます。
その下には、ステップ3で追加したカスタムフィールドが並びます。「1回あたりの最低時間」「同時対応できる子どもの人数」はセレクトボックスなので、選択肢の中から選ぶだけで入力できます。
ステップ7:マイページからカレンダーを設定する
予約枠の設定は、サービス登録フォームとは別の画面で行います。マイページの「サービス管理」タブを開くと、登録したサービスの一覧が表示されます。

各サービスの右側にある「カレンダー設定」ボタンをクリックすると、モーダルウィンドウが開きます。

設定項目は次の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 営業開始・終了 | シッティング可能な時間帯(例:09:00〜18:00) |
| 枠の長さ(分) | 1予約あたりの時間(例:60分) |
| 在庫 | 同じ枠で受け付ける最大件数 |
| 営業曜日 | 対応可能な曜日にチェックを入れる |
| 休止開始・終了 | 昼休みなど受付しない時間帯(任意) |
設定を保存すると、モーダル下部の月間カレンダーに空き・残少・満・閉の状態が色分けで表示されます。
完成したデモサイトの確認
全ての設定が完了したトップページがこちらです。

サービス一覧ページでは、登録されたシッターのサービスがカード形式で表示されます。カテゴリや都道府県で絞り込むこともできます。

各サービスの詳細ページには、サービス説明・カスタムフィールドの内容・対応都道府県・シッター情報に加えてカレンダーが表示されます。親御さんはカレンダーで希望日を選び、そのまま申込みフォームに進めます。

シッターのプロフィールページには、登録したカスタムフィールドの情報(資格・経験年数など)が表示されます。

会員登録フォームでは、シッターとして登録するか、親御さんとして登録するかを選べます。

よくある質問
Q. カレンダーで同じ時間帯に複数件の予約を受け付けることはできますか?
カレンダー設定の「在庫」の値を増やすことで、同じ枠で複数件を受け付けられます。たとえば在庫を「2」にすると、同じ日時に最大2件の申込みが入るまで「受付中」として表示されます。
Q. 決済機能はありますか?
MatchLayer単体では決済機能を持っていません。料金のやり取りはサービス外(銀行振込・現金など)で行うか、Stripeなどの外部決済サービスを別途組み込む形になります。
Q. シッターが申込みを断ることはできますか?
マッチング成立前の申込み段階で、シッター(提供者)が申込みを承認・拒否することが可能です。
Q. スマートフォンでも使えますか?
MatchLayerのテーマはレスポンシブ対応しているので、スマートフォンからでも登録・予約・マイページが利用できます。
まとめ
WordPressでベビーシッター・子育てサポートのマッチングサイトを作るには、カレンダー予約・資格カスタムフィールド・2ロール会員登録など、複数の機能を組み合わせる必要があります。MatchLayerであれば「人のマッチング」プリセットを起点に、コーディングなしでこれらの機能を実装できます。
今回のデモサイト「KidsCare Connect」で設定した内容を改めて整理します。
- サイトジャンルは「人のマッチング」プリセットを適用します
- カテゴリはサービス種別(4種)のみを設定します。対応エリアはカテゴリに含めず、都道府県専用の機能で管理します
- 都道府県機能を有効にし、対応していない地方は「都道府県設定」画面で非表示にします
- カスタムフィールドはシッター側に保有資格・経験年数・対応可能曜日など、親御さん側にお子さまの年齢・人数を設定します
- 重複申込みは「許可する(何度でも申込み可能)」に設定します(定期利用に対応するためです)
- カレンダー予約を有効にします(詳細ページから日時を選んで申込みできます)
- カレンダーの予約枠は、マイページの「サービス管理」→「カレンダー設定」ボタンから設定します
同じ仕組みを応用して、家事代行・家庭教師・介護サポートなど、「人が人に提供するサービス」のマッチングサイトを作ることもできます。ベビーシッター以外のジャンルでも、基本的な設定の流れは共通しています。